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「NO」と言える勇気を持とう
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◆トラブル発生、どうする教祖サマ
「じゃあ一緒にお水で世界を救おう! 期待してるよ銀河くん!」
「ハイ! 教祖サマ!」
ステージから降りる山田の顔は、とてもキラキラしていた。
最初から一筋縄ではいかない問答になってしまったが、そこはさすが教祖サマ。怒ったり取り乱したりするような様子は見せなかった。こんな団体のトップを務めているくらいだ、良くも悪くも変人の相手には慣れているようだった。特に思春期特有の闇を抱えた山田への応対を見る限り、教祖も若かりし日はあのような時代を過ごしていたのかもしれない。
双葉 仄
はそんなステージの様子を座席からじぃっと見つめたまま思考を巡らせる。
(加藤が質問にアホな回答をしたあと、教祖はどうにか正しい答えを引き出そうとしたな。そして山田のアホな回答にも、うまく調子を合わせて別の質問を用意してみせた)
「正直に質問に答えさせること」は彼にとって恐らく重要な意味があるはずだ。
結局まともに質問に答えなかった加藤はいつもと変わらぬ調子で席に戻って行ったが、山田は明らかにおかしかった。あの厄介そうな暗黒めいた微笑を浮かべていた彼が、目をキラキラさせて教祖サマだなんて言っているのだ。洗脳されたと考えておかしくない。
そのことから考えるに、その「重要な意味」とは……
(信者を洗脳させるための、ろっこんの発動条件?)
「それでは次の方、どうぞ」
アナウンスの声に、双葉は思考をいったん止める。
ステージに顔を向けてみると、教祖のもとへ歩いていくのは二人の少女だった。
そのうちの一人は視力が弱いのか、サングラスをかけ白い杖をついて歩いており、もう一人はそんな彼女を導くように付き添っている。
傍目には目の見えない少女と、彼女に付き添う友人にしか見えない。
が、それが演技に過ぎないことを双葉は知っている。
(ここから先は二人の演技に期待、だな)
「こんにちは。君は……目が見えないのかな?」
教祖は少し面食らったような面持ちで、目の前にやってきた少女に問いかける。
「そうなんです。友達に勧められてこのお水を飲んでみたんですけど、目が治らなくて……」
喉の奥からしぼり出したその声は、思った以上に悲痛な響きを含んでいた。これは我ながらなかなかに迫真の演技ではないか、と
鰐淵 碧緒
は内心にかすかな手応えを感じつつ、サングラス越しに教祖を見つめる。
教祖は彼女の言葉に少し焦りを見せたようだったけれど、そこはやっぱり百戦錬磨の教祖サマ。すぐににっこりと人の良い笑顔を浮かべてみせた。
「大丈夫、大丈夫。洗礼を受けて、ゆっくりお水に慣れていったらじきに悪いところは治っていくよ。君の……君たちの名前はなんていうのかな?」
教祖は笑顔のまま、鰐淵と、彼女に付き添っていた
桜崎 巴
に問いかけた。
その問いかけに鰐淵は「河合優(かわい すぐる)です」と悲しげな演技はそのままにサラッと偽名を名乗る。一方桜崎は意味ありげな笑顔を浮かべ、教祖を見つめたままだ。
「……ん? 君もだよ、隣の君も。名前はなんていうのかな?」
彼女の様子に、教祖は眉根を潜めながら促すように言う。
桜崎はいったん軽く息を吸うと、口を開いた。
「あたしはあんただ」
その声はホールの隅々までよく通った。そのちょっと普通ではない言い様に会場のオバチャンたちの間にもさすがにどよめきが起きる。しかし桜崎は一向に気にした様子はなく、言葉を続けた。
「あんたのことはあたしが一番よく知っている。あたしはお前の、魂の片割れだ」
桜崎の言い放った言葉に、さすがの教祖も素で困惑しているようだった。ぽかんとした顔で、いやいやいやいや君なに言ってんの、と呆れた声を上げる。
「ちょっと君ねえ、さすがに困るよそういうのは……」
教祖がそう言ったとき、スッと袖に控えていた幹部がステージに歩み寄る。しかしこのまま摘み出されるような二人ではない。桜崎は慌てた様子もなく、よく見るがいい! と若干芝居がかったような口調で、鰐淵が持っていたペットボトルを手に取った。
「何といたわしい……水の力が、悪しき空気により出し切れずにいる! だが今ここに、水は真の力を取り戻すであろう!」
桜崎はペットボトルを振りかざしながら、何かに祈祷するように声を張り上げる。いい加減に、と幹部が近寄ったタイミングを見計らって、桜崎はペットボトルのふたをあけた。
その瞬間、なんと勢いよくあふれ出てくる水!
奇跡じみたその光景に、驚きの声を隠せないオバチャンたち!
そして顔面に水を食らって悶絶する幹部!
「ほら、この水を飲んでみるんだ」
そう言いながら、桜崎は鰐淵にペットボトルを返す。その水を口にした鰐淵は、あれ、と何かに気づいたような声をあげた。
「あれ……見えます! 目が見えます!」
サングラスを取った彼女は、驚きと喜びを隠せない様子でステージを歩き回る。本当に見えるんですよ! と鰐淵は興奮さめやらぬ調子で教祖に水を渡した。
「これを飲んだら見えるようになったんです! 教祖サマもぜひ!」
「……い、いや。ほら! 早く彼女たちを」
摘み出せ、と続くはずだった教祖の言葉は、思いがけないところから遮られた。
「ひどい! どうしてお水を飲まないの!」
立ち上がってそう声を張り上げたのは、双葉だった。
しゃべり慣れない口調だったが、天才の彼女にとっては女口調でしゃべることなど、どうってことはない。だって彼女、目が治ったじゃない! そう続ける双葉の言葉に、教祖は苦々しい顔をする。
教祖にとって、双葉は目の前の分かりやすい奇跡をコロッと信じてしまった信者に過ぎない。奇跡を信じる信者の心に懐疑を挟むことは、教祖にとっても避けたいことであるはずだ。心理学に精通した彼女にとって、教祖の内心を予測することはさほど難しいことではなかった。
教祖にとって何よりも大切なのは「奇跡」である。
こうなれば彼は飲むしかない。
そして、飲んだときこそがチャンスだ。
「……わかった。わかったわかった。水を飲もう。そう、この奇跡を起こした彼女は僕の片割れだったのかもしれない。この水を飲んだら、僕も思い出すかな……」
ちゃっかりこちらの設定に乗っかっている教祖が、渋々といった様子で水を飲んだとき、
(がちゃん)
双葉は立ったまま、彼に向けて鍵を開ける仕草をして見せた。
それこそが彼女のろっこんの発動条件だった。
(今まで味わった最たる恐怖、みじめさ、諦め、悲しみ……その全てを)
教祖を見据えたま、双葉は冷静に念じる。
ステージの上の教祖は、何か劇的な変化があったようには見えなかった。しかしそのギラついた瞳は所在無げに宙を彷徨い、醸し出す雰囲気はどこか落ち着かない。
「教祖さま?」
その異変にいち早く気づいた幹部が声をかける。すると教祖はハッと我に返ったように顔を上げた。ははは、と取り繕うような笑顔を浮かべる。
「すごい、確かにこの水はすごい。何か憑き物が落ちたような気分だよ……」
さすが僕の片割れ。
教祖はそう言って桜崎の肩をぽんと叩いた。
その手のひらは、びっしょりと汗ばんでいた。
いったん休憩と称してステージから退いた教祖は、10分程してすぐに戻ってきた。
青ざめていた顔色はすっかり回復し、いやいやすみませんでしたね! と張り上げる声の調子も元通りだ。
(あれだけの精神攻撃に耐えられるとは……もれいびだからか?)
双葉は腕組みをしたまま冷静に分析する。桜崎と鰐淵の演技と自らの能力で教祖を追い詰め信者の目を覚まさせようとしたのだが、どうやら決定打にはならなかったようだ。
教祖は朗々とした様子で、儀式を続けていく。このままだと何事もなく今日のセミナーが終わってしまうかもしれない。
若干の焦りを胸に、双葉は二人の仲間にメールを送った。
『会場ではあまり教祖にダメージを与えられなかった。証拠の方はどうだ?』
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月16日
参加申し込みの期限
2013年04月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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