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「NO」と言える勇気を持とう
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◆もうすぐセミナーの開演です!みなさんどうかお静かに
開演時刻が近まり、ホールにはどんどん人が集まってくる。
信者同士の和やかな談笑が響く中、
エレノア・エインズワース
は不自然のない動作でそっと席を立ち、バッグから水の入ったペットボトルを取り出す。
「……ふふふ」
この教団のシンボルは、彼女にとってある意味で非常に親和性の高いものだった。
一流ホテルのステッラのことだ。普段ならペットボトルに入った液体というだけで警戒対象になるかもしれないが、今回はセミナーの内容が内容だけに、会場は水入りのペットボトルを持った人たちであふれている。ホテル側もどうやら事情を汲んでいるらしく、その証拠にペットボトルを持って歩くエレノアを見咎める者は誰もいない。
エレノアはホール入口のドアに歩み寄ると、そっとボトルの水をドア付近にこぼした。さらに上着のポケットに忍ばせた霧吹きで高いところも湿らせ、ドアの縁にまんべんなく水を撒いていく。開演時刻はもう間近だ。ほとんどの客はホール内に着席しており、彼女の行動を妨害する者はいない。一つ濡らし終えたら次へ、また次へ、と、エレノアはホール中のドアを濡らして回った。
会場の人たちは誰ひとりとして、エレノアの水こそが「本物」であることを知らない。水を信じる者たちの滑稽さが、なおいっそう彼女の心を楽しませる。
すべてのドアに水を吹きかけ一息着いたところで、エレノアは背後から肩を叩かれた。
少しの警戒心を胸に振り返ると、そこに立っていたのは同じ年頃の少女だった。鞄やジャケットにジャラジャラと缶バッジをつけた少女は、能天気なお水のセミナーには似つかわしくない雰囲気を持っている。
「なあ」
無遠慮にそう呼びかけたのは、
空里花・J・見条
であった。
なにか、とエレノアが内心の警戒は表に出さず優雅に尋ね返すと、見条は強気そうな顔立ちに若干似合わぬバツの悪さを浮かべ、言った。
「ちょっと喉が渇いててさ。なんだか知らねーけど、そんだけバラ撒く水があんならちょっと飲ませてくれない?」
喉が渇いたから水をくれ。
そう、見条は喉が渇いて水を飲みたかったからという理由だけでこのセミナーに参加したのだ。
しかし会場に来てみたはいいものの、信者たちはみんな後生大事そうに水を抱えていて、一口でも分けてもらえそうな空気ではない。そこで、なぜか惜しみなく水をバラ撒いているエレノアに声をかけたのだ。
まったく予想外のお願いにエレノアは一瞬目を丸くするが、すぐに面白さがこみ上げてきて思わず笑う。ふふ、と彼女は微笑みながら口を開いた。
「あら、このお水はやめておいた方がいいですよ」
どこか意味を含んだようなエレノアの言葉に、見条は不可解そうに眉根を寄せた。
と、次の瞬間、開演を知らせるブザーが鳴り響く。
「んだよ、もう始まるのかよ」
その音に、見条は諦めたように息を着く。
わりぃ、やっぱいいわ。そう言い残すと、彼女は席に着くべくホールの中へと歩いていった。
一歩遅れて、エレノアもブザーに応じるように会場へと入っていく。
――セミナー公演中は、携帯電話の電源をお切りくださいますようお願い申し上げます。
映画や劇場の開演前によく耳にする、ごくごく普通のご案内。
「お断りしまーす」
その案内に応じるように
桜井 ラッセル
はつぶやいた。その手は今しがたアナウンスされた携帯電話をいじっている。画面内にはメールの文面が、送信先は二人の友人。
一人はこの会場のどこかに。そしてもう一人はここにはいない。
「そろそろ開演。手筈通りにがんばりましょー、っと」
慣れた手つきでメッセージを打ち込んだ後、送信ボタンを押す。
その後は何事もなかったかのように携帯電話をポケットにすべり込ませた。
マナーモード設定のまま、もちろん電源は落とさずに。
――なお、危険物の持ち込みは固くお断りさせていただいております。
開演前のアナウンスは長い。
あれをしたらダメ、これをしたらダメ、これもダメ、これも……
「いつも思うんだけど」
アナウンスをぼんやり聞きながら、
御剣 刀
は口を開いた。
その言葉に、隣に座っていた
橘 千歳
が顔を向ける。
二人は同じクラスだ。怪しい団体の動向が気になって参加したところ、会場でちょうど出会い、そしてそのままなんとなく一緒に座っている。
「本当に危険物を持ち込みたいヤツが、アナウンスで固くお断りされたくらいで、ハイそうですかって引き下がるとは思えないよな」
御剣の言葉に、橘はうなずく。
腰かける彼の足元に視線をやりながら……。
「確かにそうね」
そこにあるのは、一メートルは越す縦長い袋であった。
――不審な人物を見かけた方は、ホテル内スタッフまでお申し付けください。
アナウンスもそろそろ終盤に差し掛かってきた頃。
邪衣 士
は空腹を抑えながら席に座っている。
彼は本来セミナーに参加するつもりではなかったのだ。今日があまりにもいい天気で気持ち良かったから、ちょっと奮発してステッラ・デッラ・コリーナのランチでも食べてみるかとわざわざホテルに足を運んだのである。
が、レストランの場所が分からなかった。ホテルマンに聞こうにも、エントランスにごった返す人込みに行く先を阻まれ、押され、引かれ、流され……
気づいたらホールに来てしまっていた、というわけだ。
(まあこの教団のこと噂になってたし、ちょっと覗いてみるか。昼飯はその後でもいいだろう)
そこまで考えると、それにしても、と邪衣はアナウンスに耳を傾ける。
(不審な人物って。見ただけでアヤしい奴なんて、そうそういないだろ)
定型的なアナウンスに突っ込みを入れつつ、邪衣は熊皮を深々とかぶりなおすのであった。
長い長いアナウンスが終わったあと、痩せた一人の男性がステージ袖から歩いてくる。
「はいみなさんこんにちは。こんにちは!」
拍手を制するような手振りをしてみると、声を張り上げて挨拶をした。
こんにちは!
一切の統率の乱れがない挨拶。先ほどまでまるでその辺にいそうだったオバチャンたちは、目をらんらんと若い少女のように輝かせてステージを見つめている。
「お待たせ致しました。それでは今から第二十五回『寝子島のお水をキレイにする会』を開幕します! 皆様、ご起立ください!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月16日
参加申し込みの期限
2013年04月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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