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「NO」と言える勇気を持とう
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◆幕引きは、お水が消えるその時に
墓参り、その他の所用を済ませた
逆巻 天野
は、ふと小耳に挟んだ不穏な噂を思い出した。
なんでも最近、水を利用した悪質な集団が噂になっている、と。
「これは……もう全部終わった、って感じか」
逆巻が会場を訪れたときには、悪者は倒されて、お水はなくなって、何もかもが終息したあとだった。
しかし同時に、この会場にはあまりに多くの気持ちが置いてけぼりにされていた。
ようやく扉が開いたとき、最初に会場に飛び込んできたのは八神たちだった。
彼らとようやく合流した双葉は、手をヒラヒラ振りながらマイク越しに信者たちに語りかける。
「どうも。今回の黒幕とか首謀者とかいうものでーす」
まずみなさんに聞いてもらいたいものがあります。
そう言って彼女が流したのは、教団幹部の会話を録音した音声。明らかに自分たちをコケにしたその会話のその内容に、しかし憤りの声をあげる信者はほとんどいなかった。教祖がノビて完全に洗脳が解けた信者たちは、そもそもの気持ちの整理が追いつかないのだ。
それでも自分たちを騙し続けてきたものの実体を知らせるべく、八神は淡々と教団の裏事情を示す証拠を明るみにしていった。急にそんなことを言われても戸惑うばかりかもしれない。余計にショックを与えてしまうかもしれない。
けれど、それははっきりと伝えなければならない真実であった。
うなだれ、すすり泣き、呆然と虚空を見上げる信者たち。彼ら向けて双葉は、凛とした、けれどどこか慈悲を含んだ声音で力強く告げた。
「何かあったら私を頼れ。宗教を潰せる程度には頼りになるぞ」
同じくして会場を訪れた逆巻は、ひとりの信者の横にそっとしゃがみ込み、話を聞いていた。
「…コレはもしもの話です。親が子供より早く亡くなられた時…子供に、未来はあるのでしょうか」
その突拍子のない問いかけに、信者は目を丸くした。が、ややあって、小さく肯定する。
「そうですね。子どもは強い。親という際たる拠り所を失っても、それでも強く生きている子を僕は知っています」
それじゃあ、水を、信じるものを失ったあなたの未来は?
「私の未来は……」
そう尋ねられた信者は、ゆっくりと問いの言葉を反芻する。
涙の残滓を残しながらも、その瞳にだんだんと小さな光を宿しながら。
「ったく、信じられねーよな。まさか本物のワルだったなんて」
風雲児は呆れたように、縄で縛り付けられた教団の幹部と教祖を見下ろしていた。
「やったことはしっかりと償わないとな。お縄について反省して、その間に、こんな人を騙すようなことせずにこの島を救う方法を考えてきやがれ!」
風雲児のまっすぐすぎる言葉は、悪事を暴かれ押さえつけられた悪者にとっては一番聞きたくないものであった。叩きのめされただでさえ胡乱げな教祖の顔が、フンと最後の抵抗を見せるように鼻を鳴らす。
その様子に、ああもう、と風雲児はため息を着く。
「別に俺、偉そうに説教したくてこんなこと言ってるんじゃないぜ? お前たちが思いつかないんなら俺も一緒になって考えてやるから」
だから、一緒にこの島をもっと良くして行こうぜ!
風雲児の言葉はどこまでも力強い。
そしてそもそもの発端がこそっと座席の下から這い出て来たのは、最後の最後であった。
「み、ミチコちゃん。大丈夫?」
「大丈夫よ。真っ先にヘタれたあんたより、よっぽどしっかり状況を理解してたわ」
クールに答えたのは弘明寺だった。結局会場内まで付き合っていた彼女は、騒動が起こるなり近藤とミチコを真っ先に安全な場所へ引っ張って避難させていた。
「にしても、ほーんと派手にやってたわね。ステージなんかもうボロボロよ?」
「ごめんなさい……私が、私がみんなを」
弘明寺の隣に座っていたミチコが、消え入りそうな声で詫びる。
「そうね。あなたはほんと、バカだったわ」
ずばっとした弘明寺の言葉に、それはちょっと直球すぎでしょと近藤が口を挟んでくる。が、ちょっと黙ってなさいと見向きもせずに鋭く一喝。
弘明寺は言葉を続ける。
「美は他人に、神様からも与えられるものじゃない。増してやこんなうさんくさい水がくれるものでもない。こんな馬鹿らしい騒ぎからは産み出せない」
言葉とは裏腹に、その声音にはかすかに、ほんのかすかに励ましの色がこもっていた。うわキビシーとやはり口を挟んでくる近藤には察せないほどの、本当にささやかな思いやり。
それをつかむのは、と弘明寺はここでようやく近藤の方を向いた。
これから先はあなたから言ってあげるべき。
その視線にさすがの彼も弘明寺の心の内を察したのか、意を決したような顔で口を開いた。
「それをつかむのは、自分自身なんだよ!」
力強いその声は、近藤のものではなかった。
「……加藤くん?」
ミチコが驚いたようにつぶやく。
そこに立っていたのは、珍しく真剣な顔をした加藤であった。幼さが強く残るその顔をきりっと引き締め、加藤は言葉を続ける。
「僕は納得いかなかったんだ、ずっと。お水を飲んで綺麗になるのならそれは凄いことさ。だとしてもね、そこに実感はないし本当の感動も無い。だって自分で頑張って得た結果じゃないんだから」
壇上で見せたズレっぷりとは打って変わってしっかりとした口調だ。
その眼差しに、ミチコも真剣な面持ちで聞いている。
「伊東さん。君は頑張って勧誘していろんな人をこのセミナーに集めたんでしょ? みんなを集めたのはお水の力?僕が君の誘いにのったのもお水の力なの? 少なくとも僕に関しては違うさ」
加藤はそう言って首を振ると、言葉を続けた。
「僕が誘いに乗ったのは、君が凄く熱心だったからだよ。情熱的だったからだ!」
大事なのは結果じゃない!
奇跡じゃない!
頑張ろうとする姿勢だよ!
努力しようとする心だよ!
熱いその言葉に感化されているのか、ミチコの目はうるうると泣きそうに揺れている。
加藤はそんなミチコを改めて見つめると、大きく息を吸った。
その大切さを示す為に僕はもう一度言う!
おっぱい触らせて!
その一点の曇りもない天晴れな要求は、嵐のあとのしんみりとした静けさに包まれた会場に、よく響き渡った。
あまりにまっすぐすぎるその言葉に、会場中の視線がさっとこちらに集まる。無理もない。
(な、何を言っているのよこの人……)
突然のことに唖然とする弘明寺と近藤。
呆気にとられる二人をよそに、ミチコは覚悟を決めたような顔で小さく頷いた。
分かりました。触ってどうぞ、と。
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あとがき
担当マスター:
花村翠
ファンレターはマスターページから!
こんにちは、花村翠です。
リアクションの完成、大変お待たせいたしました!
まずは、今回はご参加いただき本当にありがとうございました。
初めてのリアクションなので勝手が分からないところもあり……
なんて言い訳はしないよう、全力で取り組ませていただきました!!
自分がまったく想定していないアクションも多く、
良い意味で裏切られて楽しかったです。
ただ、もちろん反省する面も多くありました。
もっと多くのキャラを深く描きたかった、とか、
もっと凝った伏線も入れるべきだったか、とか……
今作は良くも悪くも、私の最初の出発点です。
書くたびにそれをマスターとしての成長の糧としていきますので、
今後も、ご縁があればお付き合いいただけると嬉しいです。
それでは、このたびはご参加いただき、本当にありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月16日
参加申し込みの期限
2013年04月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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