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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~モノクローム・ラブ
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【
毒島 虹子
のブラッディ・ラブロマンス】
愛の形を定めたのは、一体どこの誰なのでしょう。いつから世間は、決まりきった恋愛の像を押し付けるようになったのでしょう。
誰もいないステージの上で、虹子は自問します。
私にとって、恋愛とは何かしら?
大仰に首を捻り、彼女は考えます。冒頭にストーリーテラーが語った三つの要素、すなわち『生』、『死』、『愛』。その全てにバランスが取れていてこそ、この世界には彩りが満ち満ちていくのでしょう。
そう……たった一瞬、刹那の愛のため、生を投げ出し死を乗り越える、その姿。なんて、なんて素敵なことでしょう!
それらを踏まえ、虹子が求める恋愛像とはどんなものでしょうか? 彼女の表現する愛とは、一体どんな形でしょうか?
───ああ! 思いつきましたわ♪
ぱちりと手を合わせ、可憐な笑みを浮かべたところで、彼女を照らしていたスポットライトは消灯し、場面は移り変わります。
舞台は狂乱の20年代、いわゆるひとつのジャズ・エイジ真っ盛りのアメリカ。享楽にまみれた文化的成長に取り残されたような、寒々しくうらぶれた公園の片隅で、一組の男女が心中を図るのです。
別に、世を儚んで……とか、そんな後ろ向きな理由ではありません。あくまでふたりにとって、その行いこそが唯一無二の表現行動であるというだけ。互いに手にしたナイフのぎらつきなど、今から迎える最期とこれからの永遠をより輝かせるための、小粋な演出に過ぎません。
愛とは生であり、愛とは死です。愛ゆえに人は生き、愛ゆえに人は死に……時として、愛ゆえに人は人を殺します。それらを超越した次元にこそ、真なる愛は存在するのです。ナイフはその到達点へと近づくための、もっとも単純でお手軽な手段のひとつです。互いの胸へ深々と刃を突き立てるだけ、ただのそれだけで、彼らはいかに自分たちが愛し合っているのか、その深みがいかばかりかを知ることができました。
Aは素敵な男性だと、虹子は思います。真っ直ぐな想いを自分に注いでくれて、多分に歪んでいるという自覚もある彼女の愛を、彼は全て受け入れると言ってくれました。Aの厚い胸板と屈強な腕に包み込まれて、虹子は確かに幸福を感じることができました。
けれどそれだけでは、満たされません。通り一辺倒のありがちな行いでは、虹子のあまりにも大きな愛を表現し切ることは、到底叶わないのです。ふたりは、大きな壁を乗り越える必要がありました。互いを満たす、愛のために。
最初に刃を振り上げたのは、虹子のほうでした。両手で握ったナイフを胸へ、深く、胸郭の合間を抜くように、真っ直ぐに。途端にAの口から、胸から、破れた肺が吐き出す赤黒くおびただしい液体があふれ、虹子へと痺れるような高揚と素晴らしい愛をもたらします。
約束のとおりに、事切れる前の最期の力を振り絞り、Aは虹子の胸へも同じようにして、ナイフをねじ込みます。それがAの愛であり、心から虹子の幸福を願っての行いでした。
けれど……すぐにも。互いに溺れるはずだったあたたかい愛の象徴が、虹子の胸からはあふれ出してこないことに、Aは戸惑ったでしょう。縦長に破れて穴の開いたコートの下をずるりと滑り、公園を染め上げつつあったAの血だまりの上へと飛沫を上げて落ちた聖書、穴の開いたそれを見開いた目で見つめてようやく、Aは虹子という女が自分に求めた、本当の愛の意味を知ったでしょう。
愛にも、様々に呼び名があるのです。彼へと求めた愛の名を、虹子は、『絶望』と呼びました。
Aは気付いたでしょう……朗らかな顔で駆け寄ったもうひとりの男、Bの腕の中へためらいもなく飛び込み収まった虹子の、左の薬指にはめられたリング。天国へ行ってもお揃いを、そう笑って身に着けたはずの指輪、彼女の指にきらめくその形が、自分のはめたものとは全く異なることに。
Bの胸に顔をすり寄せながら、虹子は微笑みかけます。
地に転がり全身を、顔の半ばを真っ赤に染めたAへ。紛れもなくその表情には、彼へと注ぐ、底抜けの愛が満ちあふれていました。
動かなくなったAを見下ろしながら、Bが優しく、虹子の耳元でささやきます。彼の語る愛は蠱惑的で、そこに浸っていると、虹子は鮮やかな幸福を感じることができました。彼はとっても素敵な男性だと、虹子は思います……Aと同じように。
虹子はもちろん、自分が壊れていると分かっています。相手がAであろうとBであろうと、恋愛という過程を楽しむことこそ可能であったとしても、本当の意味で愛を育むことはできないのだと……それがいかに危うく壊れやすいものであるかを、まさしくAは、身を持って示してくれているのです。
彼女はあくまで傍観者であり、当事者とはなり得ないのです。
ぞくぞくとするような、Bの美しい声を耳朶で楽しみながら、けれど虹子はどこか冷めた瞳で、Aを見つめます。
───絶望と、愛。天秤にかけるのなら……。
事切れたAの絶望も、ささやくBのぬくもりも。どちらも、虹子にとっての愛。終わりは等しく、どちらへも訪れるのでしょう。
Bの背に腕を回しながら、虹子は画面の向こうの聴衆へ向け、唇へ人差し指を立て、茶目っ気たっぷりに、ぱちり。片目をつぶってみせました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月28日
参加申し込みの期限
2015年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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