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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ミッドナイト・フリーキー・ショウ！ ～モノクローム・ラブ
【トゥルー・ロマンス】
どっかん！ 頬っペタへと炸裂した綺麗な右ストレートの衝撃にスッ飛ばされ、空中で見事なキリモミ大回転！ ごしゃんっと地面へ落下してからも数メートルを転がって、道端のゴミ捨て場へと派手に突っ込んだところで、ようやく回転は止まりました。
頭をさすりながら身を起こすと、べしっと顔に叩きつけられたのは、花束です。そんなプレゼントも損ねてしまったご機嫌を直してくれるには至らなかったようでして、少年はぷりぷりとご立腹な様子で、背中を向けて早足に歩き去っていってしまいました。
ぽつんと取り残されたロベルト・エメリヤノフは、カメラ目線で苦笑い、ついと肩をすくめます。
どうにかデートにまでこぎつけることができたとしても、ロベルトの胸を満たす大いなる愛を受け入れ理解を示してくれるような理想の美少年とは、なかなかに稀有な存在なのです。常日頃そんなお相手を追い求めていても、未だ出会ったことはありません……といっても、ロベルトにとって愛とは主として相手へ注ぐものであり、先ほどの気難しい美少年にも、まだ見ぬ優しい美少年にも、それがロベルトの心を潤す素敵な男の子であったなら、やっぱり彼は惜しみなくその情熱を傾けるのでしょう。
美少年への、ラブ！ 何たる熱い思い！ それが、手痛い仕打ちにもめげないロベルトの原動力でありました。
目の前へやってきたふたり。彼らは、兄弟でしょうか？ 仮に、朗らかで健康的な笑顔を湛える、１６歳くらいの美少年を兄としましょう。もうひとり、恐らくは９歳ほどの聡明そうな、けれどどこか神経質にも見える美少年を、弟としておきましょう。
人懐こそうな兄は、ロベルトの頬に残った赤いアザを心配そうに眺めると、服にひっついていたごみをぱっぱと払ってくれました。手に持っている花束へ興味深そうな視線を寄せる彼に気付いて、ロベルトがお礼も兼ねてそれを進呈すると、兄の表情はぱあっと輝きます。なんて純真な笑顔でしょう！ もちろんのこと、ちょっぴり警戒したような弟のジトっとした瞳も、ロベルトにとっては愛すべきものには変わりありません。
なんとまあ、見目麗しい美少年が、ふたりも！
彼らは見たところ寝子島の外からやってきたようで、それにどうやら、道に迷っているように見えました。ここぞとばかり、ロベルトは道案内を買って出ます。兄は花束を胸に抱きしめて心底ありがたいといった顔で、弟はロベルトの裏を探るようにジトジトと無遠慮に観察しながらも、ふたりはその申し出を受けてくれました。
美少年ふたりを道案内、これすなわち、デート！ のようなものでして、ロベルトは小躍りしそうなところをひとまず抑えながらに歩き出します。
ふたりの行きたいという目的地を目指すかたわら、道すがらにロベルトは、目に入るあれこれを喜々として紹介してあげました。ついでに、無邪気にそれを喜んでくれる兄と、何だかんだで興味深そうに眺める弟の間へ、きゅむきゅむと身体を差し込んで挟まってみたり。むやみやたらと密着してみたり。頬を寄せたり、肩や腰へとさりげなーく腕を回してみたり……兄はそんなロベルトへ不思議そうに首を傾げつつも、にこにこ。これまたさりげなーく察したらしい、賢明なる弟くんによって、巧みにロベルトの狙いは外されてしまいましたけれど。といっても彼はそれを残念がるより、どうやら兄がすこぶる大切であるらしい弟の健気な立ち回りに、何だかほんわか。心温まるものを感じて、案外満更でも無かったりするのでした。
ロベルトの観光案内は巧みで楽しく、優に島の端から端まで、素直な兄はもちろん弟くんも含めて、ふたりは大いに楽しんでくれたようです。
やがて目的地へとたどりつけば、兄はやっぱり、にっこりにこにこ。ふわふわとした笑顔を浮かべ、観光を楽しみながらもすっかりロベルトを怪しんでいる弟は、どこかほっとした表情。ロベルトはと言いますと、この楽しい時間が終わってしまうことに、残念そうな顔を隠せません。
それでも優しい兄の笑顔は、ロベルトにとってこの上ない癒しでありました。彼はロベルトの手を取り、
ありがとう。あなたは、とっても親切な人ですね！
むぎゅっと握手を交わしながら、まるで天使のような微笑みをくれるのです。
時刻は気付けば食事時、きっとふたりもお腹が空いてくる頃合いでありましょう。ロベルトはすかさず兄の手を握り返し、手の甲へちゅっと優しく唇を寄せて、
どうかな、ふたりとも。良ければ一緒に、どこかのホテルで食事でも……。
けれどそのセリフを、最後まで言い切ることはできませんでした。どっかん！ なんとなーくロベルトの意図を察したのでしょう、弟くんが力いっぱいに彼の足を踏み、華麗なインターセプト！
それでもふたりは、笑顔でした。兄はもとより、弟もまた足の痛みに涙目のロベルトへ感謝を述べ、笑って握手。通りすがりの親切で、彼らの島歩きが楽しいものとなったこともまた、確かではあったのです。
仲良く歩いて行くふたりを、ロベルトは大きく手を振って見送ります。お近づきにはなれませんでしたけれど、それでもロベルトの表情は満足げ。
彼は、美少年・ラブ！ いささかの下心はあったとしても、その愛は紛れもなく純粋な、本物なのですから。
どっかん！ 頬っペタへと炸裂した綺麗な右ストレートの衝撃にスッ飛ばされ、空中で見事なキリモミ大回転！ ごしゃんっと地面へ落下してからも数メートルを転がって、道端のゴミ捨て場へと派手に突っ込んだところで、ようやく回転は止まりました。
頭をさすりながら身を起こすと、べしっと顔に叩きつけられたのは、花束です。そんなプレゼントも損ねてしまったご機嫌を直してくれるには至らなかったようでして、少年はぷりぷりとご立腹な様子で、背中を向けて早足に歩き去っていってしまいました。
ぽつんと取り残されたロベルト・エメリヤノフは、カメラ目線で苦笑い、ついと肩をすくめます。
どうにかデートにまでこぎつけることができたとしても、ロベルトの胸を満たす大いなる愛を受け入れ理解を示してくれるような理想の美少年とは、なかなかに稀有な存在なのです。常日頃そんなお相手を追い求めていても、未だ出会ったことはありません……といっても、ロベルトにとって愛とは主として相手へ注ぐものであり、先ほどの気難しい美少年にも、まだ見ぬ優しい美少年にも、それがロベルトの心を潤す素敵な男の子であったなら、やっぱり彼は惜しみなくその情熱を傾けるのでしょう。
美少年への、ラブ！ 何たる熱い思い！ それが、手痛い仕打ちにもめげないロベルトの原動力でありました。
目の前へやってきたふたり。彼らは、兄弟でしょうか？ 仮に、朗らかで健康的な笑顔を湛える、１６歳くらいの美少年を兄としましょう。もうひとり、恐らくは９歳ほどの聡明そうな、けれどどこか神経質にも見える美少年を、弟としておきましょう。
人懐こそうな兄は、ロベルトの頬に残った赤いアザを心配そうに眺めると、服にひっついていたごみをぱっぱと払ってくれました。手に持っている花束へ興味深そうな視線を寄せる彼に気付いて、ロベルトがお礼も兼ねてそれを進呈すると、兄の表情はぱあっと輝きます。なんて純真な笑顔でしょう！ もちろんのこと、ちょっぴり警戒したような弟のジトっとした瞳も、ロベルトにとっては愛すべきものには変わりありません。
なんとまあ、見目麗しい美少年が、ふたりも！
彼らは見たところ寝子島の外からやってきたようで、それにどうやら、道に迷っているように見えました。ここぞとばかり、ロベルトは道案内を買って出ます。兄は花束を胸に抱きしめて心底ありがたいといった顔で、弟はロベルトの裏を探るようにジトジトと無遠慮に観察しながらも、ふたりはその申し出を受けてくれました。
美少年ふたりを道案内、これすなわち、デート！ のようなものでして、ロベルトは小躍りしそうなところをひとまず抑えながらに歩き出します。
ふたりの行きたいという目的地を目指すかたわら、道すがらにロベルトは、目に入るあれこれを喜々として紹介してあげました。ついでに、無邪気にそれを喜んでくれる兄と、何だかんだで興味深そうに眺める弟の間へ、きゅむきゅむと身体を差し込んで挟まってみたり。むやみやたらと密着してみたり。頬を寄せたり、肩や腰へとさりげなーく腕を回してみたり……兄はそんなロベルトへ不思議そうに首を傾げつつも、にこにこ。これまたさりげなーく察したらしい、賢明なる弟くんによって、巧みにロベルトの狙いは外されてしまいましたけれど。といっても彼はそれを残念がるより、どうやら兄がすこぶる大切であるらしい弟の健気な立ち回りに、何だかほんわか。心温まるものを感じて、案外満更でも無かったりするのでした。
ロベルトの観光案内は巧みで楽しく、優に島の端から端まで、素直な兄はもちろん弟くんも含めて、ふたりは大いに楽しんでくれたようです。
やがて目的地へとたどりつけば、兄はやっぱり、にっこりにこにこ。ふわふわとした笑顔を浮かべ、観光を楽しみながらもすっかりロベルトを怪しんでいる弟は、どこかほっとした表情。ロベルトはと言いますと、この楽しい時間が終わってしまうことに、残念そうな顔を隠せません。
それでも優しい兄の笑顔は、ロベルトにとってこの上ない癒しでありました。彼はロベルトの手を取り、
むぎゅっと握手を交わしながら、まるで天使のような微笑みをくれるのです。
時刻は気付けば食事時、きっとふたりもお腹が空いてくる頃合いでありましょう。ロベルトはすかさず兄の手を握り返し、手の甲へちゅっと優しく唇を寄せて、
けれどそのセリフを、最後まで言い切ることはできませんでした。どっかん！ なんとなーくロベルトの意図を察したのでしょう、弟くんが力いっぱいに彼の足を踏み、華麗なインターセプト！
それでもふたりは、笑顔でした。兄はもとより、弟もまた足の痛みに涙目のロベルトへ感謝を述べ、笑って握手。通りすがりの親切で、彼らの島歩きが楽しいものとなったこともまた、確かではあったのです。
仲良く歩いて行くふたりを、ロベルトは大きく手を振って見送ります。お近づきにはなれませんでしたけれど、それでもロベルトの表情は満足げ。
彼は、美少年・ラブ！ いささかの下心はあったとしても、その愛は紛れもなく純粋な、本物なのですから。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年11月28日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年12月05日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年12月05日 11時00分
