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黒い羽の宝石泥棒2―忠誠のトパーズ―
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戦場へ現れたそのカラスは、クローネだった。
騒動を見物しに来たが、戦況がもれいび側に傾いていることに退屈し、気紛れに舞い降りたようだ。
『なっさけないわねぇ~。せっかく私が見に来てやったんだから、もうちょっとイイとこ見せてごらんなさいよねぇ』
ニッキーに貼られたねこシールが、クローネの脚の爪で乱暴に剥がされる。彼の身体はようやく自由になり、すぐ様宙へ飛び立った。
そこへ、クローネを追っていた数人のもれいび達が駆けつけて来る。
「クローネ…!」
灯 斗南
もその一人。恨みの対象であるクローネを前にして、胸の内にある炎が煽られる。 だがそんな彼の前には、
大天使 天吏
が立ち塞がった。
「どうして、クローネさんをそんな風に睨むの?」
「……どいてください、大天使先輩。あいつは、僕達人間に害を為す存在です」
「人間なんてどうでもいいわ。クローネさんは私の大切なお友達。彼女をいじめるつもりなら…貴方は敵よ」
『あらあらぁ~、困っちゃうわ~。私のために争うなんて……――大歓迎よぉ~! キャハハハ!』
行く先々で蜂とカラスに襲われる民間人を護りつつ、ようやくこの場所に辿り着いたのは
御剣 刀
と、ザ・ストレイトこと
風雲児 轟
。
「やっと見つけたぜ…! お前達が黒幕だな!」
「またお前か、クローネ。それと、宝石カラスもだな」
そして
夢宮 瑠奈
は、クローネとニッキーという、フツウではない二羽のカラスが結託したように佇んでいる様を見て、心の痛みを感じていた。
以前瑠奈はののこを守るためにニッキーと対決したが、少なくともあれから彼が宝石を盗んだり、人を襲ったりしたという話は無かったため、 曲がりなりにも分かり合えたのだと思っていた。ただ、主人の失踪で寂しさを抱えたままであるという点は気になってもいた。
「……だれだって、だれかのなかにある信じる心は奪えないの。あなたが今信じるのは、きっとあなたにとってはとても重要で……」
己の想いを整理するかのように、言葉を紡ぐ瑠奈。
「それは、あたしたちにとってはとても不都合で……」
今回街で暴れている蜂とカラス、そしてニッキーとクローネの関係性が分かった今、瑠奈の内には小さな怒りが芽生え始めていた。
「カァー!」
ニッキーの号令で、手下カラスがトパーズをくわえて彼の前へ掲げた。そして再び、ろっこんが発動。
斗南、轟の脳裏に、金色の閃光が一瞬弾ける。
「……!?」
「なんだ!?」
「み、みんな大丈夫…!?」
唐突に様子が変わった少年達に、瑠奈は戸惑った。
『さ~あ、あなたのご主人様は誰かしら~? 可笑しくなっちゃった姿を見せてごらんなさぁい!』
頭を押さえた彼等の中で最初に顔を上げたのは、轟。
「……灯! ――いいや、レッド!!」
「…!?」
轟の忠誠対象となったのは、情熱の赤い髪を持つ斗南だった。戦隊ヒーロー的な意味で、彼をレッドと呼び始める。
「一緒に寝子島の平和を守るため、闘おう!」
「――ッ!」
熱い眼差しで斗南からの指示を心待ちにする轟。だが斗南は一言も喋らず、その身体は微かに震えていた。その理由は、斗南自身もヒーローにただならぬ想いを抱いているから……ではない。
ゆっくりと仮面で顔を隠した彼は、ろっこん【イグニッションハート】を発動。だが炎が噴き出す手の平が向けられたのは、仲間であるはずのもれいび達だった。
「きゃッ!」
「レッド!? どうしてだ…!?」
「これ…で、いいのか……クローネッ……!!」
斗南の主人に選ばれたのは、あろうことかクローネだったのだ。暴走ろっこんによる意識の侵食と、完全には消えない自由意志の葛藤で苦しんでいるのが、仮面の外からでも伺える。
『……アッハハハ! そういうコトぉ……』
思わぬ事態にクローネさえも一瞬驚いたが、すぐに状況を理解した彼女は甲高く笑った。いつもクローネを目の敵にしている斗南が、宿敵当人である自分に従っているのである。
『三回回ってワンと鳴いてみなさぁい?』
「ぐっ…! 1…っ、2…3………わんっ…!」
『あ~やっぱり猫の物まねが見たいかなぁ~』
「に……にゃぁ……ッ」
明らかな屈辱を滲ませながらも忠実に従う斗南の姿を、クローネはたいそう面白がり、色々な命令を下しておもちゃにするのだった。
その光景を見て、クローネの味方である天吏は見直したわ、と言わんばかりに斗南につぶやく。
「……改心した?」
「違う……こんな……!」
辛うじて反論を口にするも、斗南はクローネやニッキーを始めとしたカラス達の前に立ち塞がる身体を止められなかった。
「あのカラスたち……酷いことを~…っ!」
雨寺 凛
と
黒依 アリーセ
も現場に駆けつけていた。クローネとニッキーという二羽の親玉に加え、天吏と斗南が彼等の盾となっているこの状況を、物陰から窺いながらどうしたものかと考える。
「下手に近付くと逆にこっちが不利になりそうね……」
そんな時、
屋敷野 梢
が二人に声をかけた。
「あのー、お二方! もし良かったら、ちょっと手伝ってくれませんか?」
できるだけ誰も傷つけないように解決するために。そう言う梢のお願いは、小石や小枝を集めてきて欲しいというものだった。手に入りやすいものであるため一人でも可能ではあったのだが、三人で動けばものの数分で十分な量を集めることができる。
「これくらいで良いかしら?」
「助かりました! ありがとうございまーす!」
「梢ちゃん、何に使うの?」
「見ててください…いきますよー……!」
梢は三人で集めた小石や小枝の小山をじっと見つめ、それが全て蝶に変化する瞬間を強く想像した。
ろっこん【胡蝶の詩】の発動。小さな大量の蝶が、一斉に舞い上がる。
その事態を察知したニッキーと手下カラスが出陣し、蝶を手当たり次第に啄み始める。だが元の数が多いこともあり、梢は余裕の表情だ。
「攻撃したり食べてもいいですけど…この辺りの蝶、危険ですよー? だって、能力解除されたら石とか枝ですし…」
『鬱陶しい蝶ねぇ……あんた、燃やしちゃって!』
ひらひらと視界を埋める蝶に不快を示し、クローネが斗南に命令する。
「くそっ…!」
斗南は苦しんだ。クローネの命令と、それに抗おうとする意志が交錯し、頭が混乱する。そして火種を宿す手は震えながらも空中に伸び、噴き出した炎が一定範囲の蝶達を焼き焦がしてしまう。
「もうやめてくれ、レッド!!」
そんな彼の状態を見るに耐えかねた轟が、渾身の力で叫ぶ。
「本当の……本当のレッドの願いは、きっと、こんなことじゃない……!」
斗南と真っ直ぐに向き合い、対峙する轟。
「俺の必殺技で目を覚まさせてやる! いくぞ――必殺ッ!」
ザ・ストレイトの、未だ誰も見たことがないその必殺技とは!
「……っと、そんなのなかったな!!」
「えーーーー!?」
盛大な肩透かしに思わず一同が叫ぶ。そして轟は気を取り直し、斗南の顔面めがけて右ストレートを打った!
「ううっ……!」
日々鍛えられた肉体によって繰り出された轟のパンチは、斗南にかけられた忠誠の呪縛を、本人もろとも吹き飛ばした。
(さて、大暴れは他の人に任せてっと…!)
梢は周囲の蝶に紛れながら慎重に、トパーズをくわえた手下カラスに背後から接近していく。そしてサッと手を伸ばし、トパーズを奪還――
「……って、あ痛っ!」
すんでのところで気付かれ、脚の爪で蹴られて飛び去られてしまった。
「もー、ちょっとくらい貸してくれてもいーでしょー!」
ぷんすか拗ねる梢の近くで、刀は目を凝らした。
「あの宝石をどうにかすれば良いってことか…」
「そー考えて良いと思います! あ。もしかしすると、御剣君のろっこんならいけるかも…?」
「よし、やってみよ――」
梢の提案に頷き、足を一歩踏み出したその時。刀は一瞬、金色の閃光を見た気がした。
「う…ッ!?」
目眩に似た何かを感じ、片手で顔を覆う刀。
「あれ……? 何だこの感情は……」
「え。まさかまたニッキーのろっこんが…? こ、今度はいったい誰に従っちゃうんですかー」
梢が頭を押さえる仕草をする横で、刀は誰かに指示を乞う気配もなく、ただ立ち尽くしていた。
(これはろっこんか? あのクソガラス、ふざけた事をしてくれる――)
己の中で、強い感情が行き場を求めて騒ぎ出している。そして刀は、無理やり喚び起こされたその感情を制御するのにしばしの時間を要した。
苦戦を強いられる戦場。その全体像に目を向けたアリーセは、ふと気付いた。それまで広範囲に分散していたニッキーとその手下達は、梢が舞い上げた蝶に誘導され、比較的一箇所に固まっているのだ。
「そうだわ、この範囲なら……! 凛さん、また貴方の力で!」
「そっか! 分かった。やってみるよ!」
街で蜂とカラスを一網打尽にした方法を、もう一度。
「よくも町の人やみんなををひどい目に合わせてくれたね…! 私を怒らせたらどういう目に合うか思い知らせてあげる!」
蝶が作る鳥かごに向かって宣戦布告を飛ばす凛。
「皆は耳を塞いで! ――食らえっ! 音の大砲!」
大きく息を吸い込み、右耳に触れてろっこん【加虐的虚偽声楽】を発動。
怒りの感情も込め、中心にいるニッキーにぶつけるようなイメージで全力の大声を出す。
ドオオオン!!!
爆発音と衝撃波が、空気をビリビリと震わせる。
左耳に触れて能力を解除した凛は、肩で息をしながら呼吸を整えた。
「はぁ、はぁ…ど、どう? 私の全力…! 懲りたら二度とこんなことはやめるんだよ!」
カラス達がどうなったかを確認するため顔を上げて前を見る。
蝶は小枝や小石に戻り、手下カラスは点々と地に伏して気絶していた。
しかし、その中心には……
「えっ!? 天吏センパイ…!?」
ニッキーがいたはずの場所には、
大天使 天吏
が身を丸めて伏せる姿があった。
「……びっくりしたわね、ニッキー。大丈夫かしら……?」
ゆっくりと起き上がる天吏の腕の中から、ニッキーがむくりと顔を出す。天吏は凛の怒りの布告を聞いて咄嗟に蝶を掻き分け、凛が放った衝撃波から、身体を張ってニッキーを庇ったのだ。
そのもれいびカラスを巡るそのやりとりを、刀は静かに見据えていた。彼は先程、ニッキーの暴走ろっこんによるトパーズの影響を受けたままである。しかし彼は、誰の元にも跪くことはなかった。
(……誰かに仕えるというなら、俺は俺の意思に仕えている)
自分のフツウを守るという独善。それを貫き、孤高の精神で生を歩む刀。
トパーズによって喚び起こされた強い感情は己の中を駆け巡り、そして己の中で完結したのである。
(他の誰に何を言われても――俺は俺を従え、俺の意思にのみ従う)
鋼鉄の如き芯は揺らがず、刀は、天吏の腕から離れたニッキーを見据えた。
ガチン――!
頭の中で撃鉄を落とし、ろっこん【加速】を発動。精神が加速して相対的に目に映る世界が凍り付いたかのようにゆっくりと動く。その世界の中で、刀はポケットから折り畳んだ紙袋を取り出しながら駆け抜ける。
間合いを詰め、ニッキーの頭の近くで膨らませたたい焼きの紙袋を思いきり叩き割った。
パアン!!!
「!!!」
予兆も無しに、超至近距離で立てられた大きな破裂音は、小さな動物を気絶させるには十分な衝撃となった。
「……!? ニッキー……!」
力無く地に向かう彼の身体を、天吏は再びその腕に抱きとめる。
「――ハッ!? 俺、いったい……」
斗南もといレッドの遺志(?)を継いでカラス達の対処をしていた轟は、ハッと我に返る。
ニッキーが気を失ったことで、そのろっこんとトパーズによる洗脳が解けたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
イルミネート
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月29日
参加申し込みの期限
2015年10月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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