this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
黒い羽の宝石泥棒2―忠誠のトパーズ―
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
9
つぎへ >>
御巫 時子
はろっこん【鳥の囀り】でカラスの姿へと変身し、一定の距離を保ちつつニッキーを追いながら様子を窺っていた。
現在、彼を取り巻く手下は三羽。彼等が所持する黄褐色の宝石は少し重たい荷物のようで、ニッキーを含む四羽が交代で持ち運んでいた。
『おい、そこの。なんか用?』
(あ…)
手下の一羽に、尾行が気付かれたようだ。時子は一瞬だけ焦るが、気を取り直して率直な要望を告げる。
『こんにちは…。ニッキーさんと、お話したくて…』
『なんだぁ、そんならさっさと出てくりゃいいのによォ。照れ屋さんかよカラスのクセにィ』
思いの外軽いノリで、ニッキーの止まる木の枝へと案内される時子。鳥の目線で彼の前に立つと、やはりニッキーはやや大柄な個体であることを実感する。
『ニッキーさん…!』
『君は……? どこかで会ったか……?』
『…いいえ、きっと初めてです。でも、私はニッキーさんのことを知っています』
彼のことを知りつつも、こうして近い距離で話すのは初めてだった。一つの願いが叶い喜びを覚える時子。
ニッキーはどこか不思議な少女鴉に首を傾げるも、警戒はしていないようだ。そんな彼に、時子は問いかける。
『ご主人さんには、会えたのでしょうか?』
『……いいや。だが、もうすぐ行方の手掛かりが掴めるかもしれない』
一度俯いたニッキーが顔を上げた際、頭に刺さった一本の羽が揺れ、時子の視線はそれに誘われた。
『ニッキーさん……その、羽は……』
詳しく尋ねようとしたその時。付近の路地から別のカラス達の荒々しい声が聞こえてくる。
『おっ、やってるやってるぅ。アニッキー、見に行こうぜ!』
仲間の一羽が騒ぎに浮かれ、場所を移した。それに続いて他の三羽も飛び立ったので、時子はそれを追いかけるしかなかった。
大天使 天吏
は、普段の野鳥観察で山に入る時と同じ、肌を覆う厚めの服装で星ヶ丘を探索していた。クローネとの逢瀬を他の人間に邪魔されたくないため、協力者は作らない。頼れるのはねこったーに流れている情報と、常日ごろ鳥を追う己の感覚のみだ。
道中、蜂に刺されようがカラスにつつかれようが、天吏は決して手を出さなかった。厚手の装備が大まかな攻撃を防いでくれているが、当然無傷ではない。
「貴方たちのリーダーはどこ? 私は、貴方たちの味方なの」
餌付け用の餌を与えながら、天吏はひたむきにカラスに問いかけ続けた。ろっこんが発動して返答が来ることを待ち望むが、天吏に届くのはカラスの枯れた鳴き声のみ。
そんな光景をニッキー達と共に目撃した時子は、思わず懇願した。
『ニッキーさん…! あの方は無抵抗です…攻撃を止めてくださいませんか……!』
『……知り合いか?』
時子の言う通り、天吏からはカラスに対する敵意は感じ取れない。カラス同士のよしみからか、ニッキーはすぐ手下達に天吏への攻撃を止めるよう命じた。
彼の一声によってカラスと蜂はぴたりと動きを止め、その場から飛び去っていく。天吏は、己の白肌に赤く滲む痛みを無視ながら、近くに着地した大きなカラスの前にしゃがみ込んだ。
「……解ってくれてありがとう。貴方は……?」
『ニッキーと呼ばれてる。あいつらに指示を出していたのは俺だ』
「…! そう、ニッキーっていうのね……? はじめまして……会えて嬉しい」
ろっこんが発動し、鳥からの返答が天吏の脳内に響くと、それまで無味だった天吏の表情が崩れ、柔らかな笑みが零れる。
「貴方は、クローネさんを知っていますか? 私、彼女の友達なの」
感情豊かに言葉を交わすこの天吏の姿は、人間社会の中で見られることは滅多にないであろう。時子はその変貌ぶりに少しの間気を取られていたが、本来の自分の目的を思い出す。このカラス姿でいる間に、ニッキーに刺さっているあの黒い羽を抜き取ることだ。
「私を含め、人間が傷付くことは構わないの。でも人間は執念深くて残忍な生き物……このまま人間に危害を加え続ければ、いつか理不尽な恨みを買って、仕返しされてしまうかもしれない」
天吏は本心からカラス達を心配しており、彼等がこれ以上悪役にならないよう呼びかけてみるのだった。
彼女がニッキーとの親睦を深める横で、時子はさり気なく、ニッキーに近付く。
上に向けた嘴が、彼の頭から浮き立つ羽に届くまで、あと少し。
「ふふ……貴方もこの羽が気になるの? 素敵よね。クローネさんから貰ったんですって」
一歩手前で、天吏が時子鴉を抱き上げた。時子は羽を抜き取れぬまま身体が持ち上げられて一瞬動揺するも、天吏は、このカラスが時子であることを知る由もない。
「……貴方はなんだか、優しい顔をしてるわね」
『……』
時子がろっこんで鳥に変身できることは、まだ本人と親しい鳥たちだけの秘密。夢見心地のような瞳で語りかけてくる天吏を見つめながら、時子は静かに撫でられるまま何も言えずにいたのだった。
するとその付近で、住人に対して避難を呼び掛ける少女の声が聞こえ始める。
「蜂や鴉が出現しています! 慌てず騒がず屋内に避難し、窓や扉は閉めて! 鴉に窓を割られる危険性もあるのでカーテンも閉めて!」
声を張り上げることで周囲のカラスと蜂の気を引きつつ、街を駆けるのは
恵御納 夏朝
だった。レインコートに手袋、ゴーグルを身に付け、大き目のネットを頭から被り顔を保護している。そしてねこシールを自身に貼り付け、ろっこん【重く軽く】で軽くした身体を使い最低限の労力で敵の攻撃を避けていた。そして防ぎ切れなかったものに対しては、向かってくる際に殺虫スプレーを噴射して迎撃を行う。
(恨みはないけど……ごめんね!)
夏朝のねこシールは
後木 真央
にも貼られており、真央は常備品であるタオルで大掃除の時のように顏下半分から耳を覆い隠す装備で挑んでいく。更にもう一本のタオルを濡らし、ぶんぶんと振り回して防御に利用していた。
「わっとっと! 敵が集まってきたのだ!」
「後木さん、ろっこんかけ直すよ!」
素早い敵を相手する中で、ろっこんが切れて急に重力がかかればきっと隙が生じてしまう。進化能力により、夏朝の指先からねこシール真央に向かって飛んでいく。真央は自ら飛びつくように移動し、それを無事ぺたりと受け入れる。
「夏朝ちゃんありがとなのだ! よし、真央ちゃんやるのだ! にゃにゃにゃがおーっ!」
真央は両手を丸めて叫び、ろっこんを発動した。毎度お馴染みおデブな三毛猫、がおーが召喚される。
「がおー、一緒にその辺の鴉を追っ払うのだ!」
真央からのお願いに、がおーは承諾の合図として一声鳴いた。
「……見つけたぞ、ニッキー」
二人の司令塔を担うと同時に双眼鏡で主犯カラスを捜索していた
八神 修
は、レンズ越しにニッキーとその取り巻き達の姿を発見した。ねこったーの情報から、かつての宝石泥棒だという事は把握できている。防護装備として長袖上下、手袋にゴーグルとマスク、そしてフード付きレインコートを羽織り、捕獲用の小道具も揃えて来ていた。
このまま真央と夏朝と共に身を隠して近付き、乱闘になる前に捕獲しようと考えていたが。
「貴方たち、鳥さんをどうするつもり?」
修達の存在に気付いた天吏が彼の前に立ちはだかり、咎めるように言い放つ。
「大天使先輩……。勿論、傷付けるつもりはありません。彼等とも、対話で解決したい」
「じゃあ、その道具は何?」
「――」
虫取り網に殺虫スプレー、熊除けスプレー、消火器。これらは飽くまでも攻撃目的ではなく、緊急時の自己防衛のために用意した物だ。
だが天吏が容赦無く放つ威圧感は重く、率直な反論を口にすることを躊躇わせた。
そこへ真央と夏朝が、修の元へ戻ってくる。彼女達は見事周辺のカラスと蜂を追い払うことに成功したのだが、カラス達に手荒な真似をしたとして天吏に睨まれてしまう。困惑する仲間に、修は冷静に、優しく声をかけた。
「大丈夫だ、二人とも。俺が話し合って……――!」
その時、天吏の背後にニッキーとその取り巻きが現れた。着地するなりニッキーは、対峙する三人のもれいび達から視線を外し、仲間の一羽が嘴にくわえる黄褐色の宝石を見つめる。
「な、なんなのだ? 真央ちゃん達は眼中にないと言いたいのだ!? 甘く見られたもんなのだ。夏朝ちゃん、やってやろうなの――」
ニッキーの態度に抗議する真央の脳裏に、突如、金色の閃光が瞬いた。
「……なに? 急に黙って、何を企んでいるの?」
急に言葉を途切った真央に、天吏が不審を露わにして話しかける。
「……~~がおー!! いつもありがとうなのだ~!」
真央は突然、ガバァとがおーに抱き着いた!
「う゛な゛ぁ~?」
「後木さん……!?」
解せない状況に、がおーも夏朝も驚く。
「思えば真央ちゃん、がおーにお願い聞いてもらってばかりなのだ……真央ちゃんは今、がおーのために全力を尽くしたい思いでいっぱいなのだ!」
「急にどうした真央! ……そうか。これが、前には無かったあいつのろっこんか…!」
事件遭遇者同士の情報の中には、「あの宝石は力を持ってるから危険。余り見ない方が良いかもしれない」という警告があった。だがつい先程、真央の目線は夏朝に向いていたはずだ。
(発動するのは、ニッキーがあの宝石を一定時間目視した時……対象はランダムか? つまり宝石とニッキーを引き離さない限り、こちら側が防ぐ術はないのか。厄介だな……)
どこか不安定さを感じるこの能力。他の協力者達も推測したように、クローネの羽による暴走を彷彿とさせた。
一方がおーはよく分からない状況にしばし尻尾を持て余していたが、ある時、ころんと横になって腹を見せた。それが意味することを、真央は知っている。
「こ、これは……!」
「撫でれ」のポーズ。
貫禄と愛らしさを併せ持つおデブなボディからは、もふもふ感増し増しの魅惑が溢れんばかりである。
「がおおお~~~!」
渾身の愛と優しさを込めてがおーを撫で始める真央。がおーは既に超絶リラックスモードで極楽を体現し、真央も主人の悦びを見て表情をすっかり蕩かせている。
「う、後木さん……っ!」
こんなことをしている場合ではないだろうと、夏朝も頭では解っている。しかし目の前にある抗い難い幸福な光景に、ふるふると手を伸ばしてしまう。
「ぼ……僕も、撫でさせて…もらっても、いいかな……」
「恵御納!? き、気持ちは分かる……しかし!」
誘惑を振り切って、カラス達に向き直る修。
だが時既に遅し。突然の猫可愛がり事態で気を取られている隙に、ニッキーと仲間達は天吏に見守られながらその場から飛び去って行った後だった……。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
黒い羽の宝石泥棒2―忠誠のトパーズ―
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
イルミネート
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月29日
参加申し込みの期限
2015年10月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!