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黒い羽の宝石泥棒2―忠誠のトパーズ―
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桜庭 円
はコテージの探索を終えた後、ジャージに着替えて防刃手袋とフルフェイスメットを調達し、再び外へ出た。そして今はヘルメットを自分の横に置き、網やロープの先に砂袋を結んだものを武器として用意している最中だ。
そこへ通り掛かったのは、
李 小麗
。彼女は数刻前まで仲間と共に行動していたが、標的のニッキーはあちこちと移動しているようで、目撃情報から得られる精度には限界があった。そのため手分けをして探し始めた所だ。
「円もニッキーを追ってるのか?」
「うん。今回も宝石持ってるって話だね」
事件の目撃者達の間では、ニッキー達が持つ黄褐色の宝石はトパーズであろうと推測されていた。
「また盗んだ宝石なのかな。立派な物っぽいけど、届け出が出てないのは解せない。……表に出せないような代物の可能性が? 出所が怪しいとかでね」
「か、かなりやばい宝石ということか……!」
円の推測に、小麗は息を呑んだ。
バサバサバサッ!
「!」
突如カラスの羽ばたく音が聞こえたかと思うと、すぐ傍の街路樹の枝に数匹のカラスがとまった。小麗がよくよく目を凝らして見ると、中でも一番身体の大きいカラスの嘴に、噂のトパーズがキラリと光った。
「宝石持ったカラス……あーっ! 見つけたのだニッキー!」
小麗が叫ぶとそこへ、パーカーのフードと白い仮面を被った赤髪の少年、
灯 斗南
が駆けてきた。
「あ、斗南くん!」
「そこらのカラスと蜂は追っ払った。……あれが親玉か」
現在の星ヶ丘で、でき得る限りの即席防護装備をしたもれいび同級生達。事情を把握している者ならば一目見るだけで、互いの目的はほぼ等しいと分かる。
円はヘルメットを被り、先程加工したロープを早速手に取った。それを十分に振り回して狙いを定め、投げ付ける。先端に付けた砂袋の重りが飛距離を伸ばし、勢いを保ったまま彼等がとまる枝にぶつかった。
それが宣戦布告となり、まずはこちらの様子を窺っていただけのカラス達も臨戦態勢に入った。四羽のカラスが人間目線の高さ付近で飛び回り、覚悟を決めた少年少女と言えども本能的恐怖心が煽られる。司令塔であるニッキーが近くにいるからか、カラス達の動きには安定感があった。
「街で人を襲っていた雑魚達とは、若干格が違うみたいだな……」
だがトパーズをくわえたニッキーは、あまり積極的な攻撃を仕掛けて来ない事に斗南は気付く。
一方円は重り付きロープでカラス達を翻弄しつつ、用意していたもう一つの道具を手に取る。そしてカラス達の隙を見て、手頃な塀の上に登った。その幅の狭い足場に立つだけに留まらず、円はなんと塀の上で走り出す。
「ま、円! そんなトコ走ったら危ないのだ~!」
見ている方がヒヤヒヤするその行動を、小麗はあわあわと見守る。
「この方が、楽しいんだ!」
円が手にしているのは、端々に重りをつけた網。足元から目を移してニッキーの動きに注目し、狙いを定めて投げた。
ニッキーの頭上に振りかかる網に気付いた二羽は、それを庇おうとニッキーの元へ急ぐ。
円のろっこん【ブレイブハート】が、そのスリリングな行動に恩恵をもたらしたようで、投げられた網は二羽の手下を巻き込み、ニッキーを含む三羽がまとめてかかった。
「やった!」
――しかし、歓喜したのも束の間。この手の網は獲物が暴れる程に絡まり易いものだが、三羽は身を寄せ合って塊となっており、一番引っかかりやすい脚も守られていた。幸運の一斉確保が逆に仇となったか、カラス達は頭を下げながらもぞもぞと慎重に、網をくぐり抜けようとしていた。
「うっそー、器用なカラスだこと……」
「――! 桜庭、後ろ!」
円が滅多に見られない光景に感心さえ覚えていると、斗南が叫ぶ。まだ自由だった残りの一匹が襲撃してきたのだ。不意打ちに思わず、円の身体がぐらつく。狭い塀の上では、咄嗟に踏ん張るための足場がない。円は自ら塀を蹴って姿勢制御を取り戻し、なんとか無事に着地した。
その間、小麗は網くぐりに集中しているニッキー達の後ろに回りながら、こそこそー、こそこそー……と抜き足差し足で近寄っていた。そしてついにニッキーが網から抜けた瞬間をめがけて上着をガバァ! とかぶせてのしかかる!
「おりゃあー!」
「ガァァッ!」
「小麗ちゃんナイス!」
「ぎゃぁぁぁ、そうなると思ってたけどやっぱり暴れまくるのだぁぁぁ!」
網での静かな動きとは一変、押さえつけられたニッキーは力の限り暴れた。その上、手下の二羽のカラスが小麗に抗議するように突付いてくる。
すると斗南がその二羽の首根を素速く掴み、小麗から引き剥がした。
「お前らはこっちだ。焼き鳥になりたくなきゃ、大人しくしててくれ」
「ありがとうなのだ斗南! こら、ニッキー! よくわかんないけれどっ、皆が言いなりになるろっこんをどうにかするのだっ! ……ん?」
翻弄されながらもしがみつくように押さえ込んでいた小麗は、ふと、ニッキーの頭にひょこんと揺れる黒い羽に気付く。
「お前…前にこんな羽を刺してたか? なんなのだ、これは」
くいっと引っ張ると、それはあっさり抜けた。だがそれで片手の拘束が緩み、ニッキーは小麗の腕から逃れてしまう。そして暴れた際に地面に落ちたトパーズをさっと回収し、ニッキーは仲間を引き連れ飛び去っていった。
「ぬ、ぬぅ、逃げられたのだ……!」
「でも小麗ちゃんお手柄! クローネの羽が抜けたなら、ろっこんの暴走は収まるんじゃないかな…?」
「……クローネ、か……」
斗南は仮面の下の眼を怪訝そうに細め、小麗の小さな指につままれた一本の黒い羽を見つめた。
***
地上よりも忙しない秋風が、
サキリ・デイジーカッター
の銀髪を揺らす。
彼の目的はクローネ。ねこったーも見てカラスの情報を集めながら、ろっこんを使いあちこちへ転移して調べている途中だ。"人目が届かぬ建物の屋上"、"混乱が激しい場所を見下ろして楽しむのに適した場所"に目星をつけ、優雅に取り巻きを侍らせている怪しいカラスを探しているが――
「ふぅ……なかなか見付からないものだね」
長い間、広範囲を移動の度にろっこんを使用していたためか、気付けば神魂特有の不思議な疲労が蓄積してきたようだった。誰もいない屋上で、柵に背中を預けて休息を取ろうと座り込むサキリ。
『あ~ら! ココ、いい眺めじゃなぁ~い』
いつの間にやってきたのか、サキリの背にある柵の手摺にクローネがとまっていた。
彼の目的を知ってか知らずか、クローネの嫌味たらしい口調はサキリの耳に少なからずの不快感をもたらす。
ろっこん【斬空舞踏】で瞬時に間合いを取り、クローネと対峙するサキリ。
「――街の混乱を、高みの見物かい? 許せないな」
見た目はただのカラスであるのに、他の個体には絶対に無いであろう強大な威圧感と妖艶さを放っている。そんな彼女の姿を、サキリは然と目に焼き付ける。
「クローネ、お前とは一度会いたかったよ」
『ふぅん、あんたも私のファンなのぉ? ハァ、人気者すぎて困っちゃうワァ~』
「……噂通りの高慢さだね。この事件の首謀者なんだろ?」
『知~らな~い。あの図体でかい単細胞カラスが、勝手にやってることでしょお~?』
肩をすくめるような仕草をしながら、あさっての方向を見るクローネ。
『ま、私の羽が嬉しすぎて、張り切っちゃってるみたいだけどねぇ……』
酔狂と残忍さ含んだその言葉と嘲笑で、サキリは己の読みが外れていなかったことを確信した。
直後、目にも止まらぬ手捌きでナイフを投擲する。だがクローネはひょいと身体を浮かせてそれを回避し、ナイフは隣の建物の屋上に真っ直ぐ着地した。
『んもぉ~、危ないじゃないのぉ~』
抗議を口にするクローネだが、言葉に反しさして驚いてはいないようだ。
「寝子島のフツウを乱す存在は切り裂くのみ」
ナイフ二刀流。両手に収めた二本の刃物と同等の鋭さが、サキリの赤い瞳に宿る。
『あんたたち、出ておいでぇ~』
クローネの一声が掛かると、付近に控えていたらしい五匹の取り巻きが姿を現した。
各方向から一斉に襲い来るカラスに対し、サキリは回し蹴りを繰り出した。更にその回転力を利用し、ナイフの峰で薙ぎ払い追撃を行う。
彼のナイフは身体の一部であるかのように華麗な軌道を描き、その見事な刃物捌きと高速連続転移を交えた体術は、目を見張るものがあった。
カラス達が陣形を変え距離が開けばろっこんによる高速連続転移で追い付き、サキリはたった数秒で五匹のカラスを地に伏せた。
――だが、上空から戦場を見下ろすクローネは、面白がるだけで余裕の表情を崩さない。
サキリは再び、クローネに向けてナイフを投擲した。クローネも先程のように軽々と身をかわすが、次の瞬間、空中を飛ぶ彼女の目の前にサキリが出現する。【斬空舞踏】の移動方向を、上空にしたのだ。
『あらあら――しつこい男は、モテないわよぉ』
すると、陰に隠れていた六匹目の取り巻きが突如クローネとの間に割り込み、サキリの視界を黒に染める。
「……!」
彼のナイフが仕留めたのは、その六匹目の取り巻きだった。
『キャハハ! 惜しかったわねぇ~?』
着地後、高い声で笑うクローネに舌打ちしたサキリは、再び空中への瞬間移動を試みる。――しかし。「ぐっ……!」
身体が重い。恐らく、クローネの捜索でろっこんを使いすぎたのだろう。
『お疲れのご様子ねぇ~。そろそろお家に帰っておねんねした方がいいんじゃなぁ~い? キャハハハ!』
からかい終えたとばかりに、クローネは地に伏した取り巻きも気にせず「アホー、アホー」と飛び去っていった。
その姿を見送った後、サキリは投擲に使ったナイフを拾い上げた。そしてクローネに届かなかった刃を、コンクリートの壁に突き立てる。
「……はぁ……!」
僅かに欠けた壁に寄り掛かり、天を仰ぎながら息を整える。そして落ち着いた頃、サキリは携帯電話を取り出した。
願わくば、こちらが先にクローネを発見し、接触する前にねこったーで情報を発信したいと考えていたが、逆に不意打ちを受けて携帯電話を触る余裕も無かった。
だがこれで、クローネが今回の件に関わっているという確証が得られた事には違いない。後手にはなったが、サキリは現在の居場所に加え「クローネ発見」と入力し、ねこったーの送信ボタンをタップした。
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月29日
参加申し込みの期限
2015年10月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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