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【ハロウィン】ミッドナイト・フリーキー・ツアーズ!
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【猫のカメラマン】
「胡乱路先輩は、ここの学芸員なんですか?」
ふと
綾辻 綾花
が、そう尋ねました。けれど秘子は首を振って、
「いいえ。わたくしは伝手で時々、こちらを見学させていただいているだけですよ。今回はわたくしの知識が番組のお役に立って、嬉しく思っていますけれど」
「ふうん、だからそんなに詳しいのか……ん?」
と、奇妙なものを視線の先に見つけた、
ロベルト・エメリヤノフ
。
「それじゃ胡乱路、あれは? できたら解説と、あなたの個人的な感想も聞いてみたいな」
それは、分厚いガラスによって前面を遮断され、周囲を堅牢な鉄板によって覆われた、飾り気の無い小部屋。牢屋のようにも見えましたけれど……ともかく部屋の上部に掲げられたプレートには、『第14隔離観察室』、と記されておりました。
秘子は、にんまり。
「あちらもわたくしの、オススメです。んふふ、とっても可愛らしいんですよ?」
ガラスの向こうを覗くなり、
神薙 焔
はぱっと表情を輝かせまして、
「へぇ、本当。可愛い黒猫がいるじゃない?」
「「えっ、猫!?」」
猫大好き! な綾花と
恵御納 夏朝
が、それを聞くなりぱたぱたとやってきて、焔の隣でガラスに張り付き覗き込みます。
確かに、そこには一匹の黒猫が、布を敷いたバスケットのようなベッドに寝転び、すやすやとお昼寝中。毛並みは真っ黒で、ちょっとベタついたようにツヤが無く、まるで暗闇を纏っているかのように見えましたけれど……それでもやっぱり、むにゃむにゃ、ふにゃんと気持ち良さそうに眠っている様は、可愛らしい猫です。
けれど、ぱたぱた、機嫌が良さそうに時折上下する尻尾を見て、ロベルトは眉を寄せました。
「尻尾が……アンテナ?」
黒い尻尾の先には、どう見ても金属製の、枝分かれしたアンテナがくっついているのです。
「『
レンズ・キャッツ
』、と呼ばれている猫ちゃんです。ご覧のように、尻尾はアンテナで、それに瞳がカメラのレンズのようになっている、変わった猫ちゃんなんですよ」
「目が、レンズ……?」
じぃっ、と黒猫の顔を覗きこんだ焔、綾花、夏朝の前で。ぱちり、と開いた黒猫の瞳には確かに、白目も黒目もなくて。代わりに深遠のように黒くて、天井の明かりを照り返す、ガラスのレンズがはめ込まれているように見えました。
と……黒猫の瞳から、じぃぃ、とカメラがピントを合わせるような音がした、瞬間に。
しゅぱん!
「きゃ……!?」
「消えた? この猫、消えるの?」
青白い燐光のような残像をちらりと残して、黒猫は姿を消してしまいました。
「『レンズ・キャッツ』は自分が注目されると、姿を眩ませてしまうんです。そうして色々な場所へ入り込んでは撮影した映像を、尻尾のアンテナから電波に乗せて、どこかへ送信しているのだとか……送信先は、良く分からないそうですけれど」
「消えられるんだ。少し、羨ましいな……」
ロベルトがぽつり、そんな言葉を漏らした傍ら。秘子の説明に、女の子たちはがくり、肩を落とします。いささか奇妙な猫ではありましたけれど、猫は猫でありまして、
「もう少し、見ていたかったです……」
「んふふ、大丈夫ですよ、綾辻さん」
綾花が残念そうに言ったところで、秘子はにんまり、近くの棚から何かを取り上げまして。
「こちらをあげてみてください。きっとまた、姿を見せてくれますから」
秘子が、じゃじゃん! と掲げて見せたのは、何だか場違いな二つの缶詰。それぞれ、『ねこまんマグロ』に『ササミだニャン』なんて商品名の書いてある、ウェットタイプのキャットフードのようです。
小皿に、夏朝と綾花が『ササミだニャン』を、焔が『ねこまんマグロ』を少量と、それにロベルトが注いだお水も一緒に添えて。
ガラス面の脇にある扉の小口から、するりと投入してみますと。
「どうぞ、猫さん……」
「食べてくれるかしらね?」
夏朝と焔が言った途端……しゅぱん!
「あ、出てきました! わぁ、食べてる食べてる……♪」
「ヘンな猫だけど、こうやってるところは、普通の猫みたいだなぁ」
綾花とロベルトも見守るなか、はむ、はむっとフードを食べて、お水をぺろりぺろりと舐める仕草は、ちょっぴり不気味な目や尻尾を差し引いたとしても、可愛らしいものではありました。
『レンズ・キャッツ』を眺めているうち、うずうずとしだした女性陣。
「あの……胡乱路先輩?」
「抱っこしたり、撫で撫でしたり……っていうのは、無理かな……?」
綾花と夏朝の訴えも、当然のこと。何たって彼女たちは、大の猫好き! なのです。
もちろん焔だって、
「そうよね、せっかくだもの。触ってみたいわよね」
秘子はしばし、あごに人差し指を当てまして、思案顔。その後に、
「……んふふ! 仕方ありませんね。こっそりと、ちょっとだけ……ヒミツですよ?」
悪戯っぽく笑った秘子は、『隔離室』と書かれた小部屋の大仰な金属製の扉を、がちゃんと事も無く開いて、中へと招き入れてくれました。
彼女たちが足を踏み入れた瞬間、またしても。しゅぱん!
「あ! 消えちゃった……」
「……そうだ。この子、電波を発信してるって言ってたわよね?」
何かを思いついた様子の焔。取り出しましたのは、愛用のスマートフォンです。
ロベルトが怪訝そうに、
「神薙、何をするつもりなんだい?」
「電波で映像を送信しているなら、スマホのワンセグで受信できないかしら? って思って……あ、ほら、映ったわ!」
「どれどれ……?」
綾花と夏朝の期待の眼差しも受けつつ、焔の横から、ロベルトも覗き込みますと。画面に見えましたものは、
「緑と白の、縞々の……何だろう、これ?」
「……ふっ」
焔には、それが何であるか分かった様子。
取り乱すこともなく、しゅば! 素早く足の間へ手を伸ばしますと……感触ばっちり!
「捕まえた! イタズラな子ね、まったく!」
緑と白のしましまはつまり、焔のおパンツ! でありました。
ともかく、焔に首根っこを掴まれた黒猫は、しゅぱん! と姿を現しまして……嫌がるかと思いきや、うにゃにゃんと甘えた声を出して、カメラ・アイをじぃぃ、じぃぃと時折調整しながらに、されるがまま。あるいは先ほど、ご飯をくれたことを覚えていたのかもしれません。
「うん。可愛いじゃない?」
今度は綾花と夏朝、ロベルトとも交代で抱っこしたり、撫で撫でしたり。
「わぁ……変わった猫ちゃんですけど、やっぱり可愛いですね、夏朝ちゃん」
「うん。あ、眠くなってきたのかな……」
ふわぁっとあくびをした黒猫。
何だかんだでこうして触れ合うことができて、彼女たちも、大満足! でありました。
……気付いたのは、ロベルトでした。
「? 神薙、それ……」
「え?」
うっかり付けっぱなしだった、ワンセグの画面。
それが、今……ぱ。ぱっ。様々な場所、様々な角度で、小刻みに切り替わりつつ、無数の映像を映し出しています。
映っているのは主に、ツアーの参加者たち。焔やロベルト、綾花や夏朝のみならず……今夜ここへ集められた人々の顔を、身体を、あちこちから撮影したような映像を。スマホの画面は、映し出しているのです。
「『レンズ・キャッツ』は、この子だけでは無いのだそうですよ?」
振り返れば、秘子のにんまり笑顔。彼女が口を開くと、にちゃ、と唾液が糸を引く粘着質な音が、やけに耳に付きました。
「他にもたくさんの『レンズ・キャッツ』があちこちにいて、いずれも姿を隠したままに、人間たちのことをじぃっと撮影していて……その映像を、常にどこかへ送信し続けているのだとか。もちろん、噂ですけれど……んふふふ。わたくしたちも、いつもどこかで、この子たちに撮影されているのかもしれませんね。ね、面白いお話だと思いませんか?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月12日
参加申し込みの期限
2015年05月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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