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【服を読む】
小山内 海
がいつものように、スケッチブックへさらさら、さらり。それを
桜 月
へと掲げて見せながら、誘ったのでした。
『古書きっさ、いってみない?』
そういった店があると聞いて、海はとっても気になっていたのです。きっと素敵なお店なんだろうな……そして実際にこうして月と一緒に訪れてみたなら、その予感はまさしく、大当り! でありました。
(やっぱり。噂通り……素敵なお店だなぁ)
「なるほど、これは良い雰囲気だね。どんな本があるかな? 見てみようか、小山内さん」
四方の壁を覆う本棚を眺めて、ひとつ感心しながら月が言うと、海もどこか目を輝かせて、こくりとうなずきます。
海は、カウンターの向こうの店主さんに紅茶とサンドイッチを注文すると、さっそく本探し。棚に収められている本は実に多岐に渡っていて、眺めているだけでもわくわくとしてしまいます。月と並んで、何かしら気になったものを手に取っては、
「これは、何の本だろう……ああ、画集のようだね。小山内さん、見てみるかい?」
『すごく、きれい!』
とか、
『このほん、どう?』
「中世ヨーロッパの、宮廷での暮らしを題材にした小説、という感じかな。うん、なかなか面白そうだね」
なんて。そんなやり取りをしてるだけで楽しくて、ついつい色んな本を引き出しては、見せ合いっこ。
「っと、これは参考になりそうだ」
そんな中、月が特に目を惹かれたらしい本は、『世界の服飾史』。どうやら様々な時代ごとの服飾デザイン、その詳細や流行なども含めて紹介している図鑑のようです。色鮮やかなイラスト、実物の写真には、横から覗いた海も大いに心惹かれます。
「私はこれにするよ。小山内さんは、何か見つかったかな?」
と聞かれて、海は未だ定まらない指を本棚へとなぞらせて……ふと、ぴたりとその動きを止めました。
(あ……これが良いかな。月ちゃんのと合わせたら、面白いかも……)
見つけた本のタイトルは、『装身具の進歩、その歴史』とありました。月の選んだ本が服飾のデザインを主に紹介しているのに対して、こちらはそれにも付随する装飾品、アクセサリーをメインに据えたもののようです。
『わたしは、これにするね。ふくのこと、いろいろ、おしえてくれる?』
「うん、もちろんだよ」
それぞれに見つけた本を抱えて、ふたりは席へ戻ると、さっそくそれを開きました。
ページをめくるたびに目に入る、きらきらと華やかで煌びやかなドレス。あるいは一見質素ながら、機能美にあふれた庶民の装い。素朴ながら、各所に目を見張る工夫の凝らされた民族衣装も。時代と共に移り変わってゆくいくつものデザインの中で、月は特に気になったものをピックアップしては、ノートへ描き写していきます。そうして模写したものを基本として、そこへ自分なりのカラーを盛り込み、アレンジしていく……そんなプロセスはきっと、月の目指す服飾デザイナーとしての道にも大いに役立ち、ひとつの道標ともなってくれるはずです。
衣服そのものに加えて、合わせるべき装飾品、それに下着の組み合わせまでも、月は描き写していきます……と、月の脳裏に、ふと浮かび上がってくるものがありました。
(ああ、そういえば……)
それは先日の夜、不思議なツアーへと参加した時のこと。奇妙な博物館?を見学する中で、月が見た
ドレス
は美しくて、彼女の目を惹きました。
(あれも確か、ドレスと装飾品、下着がワンセットになっていたな。やっぱり、下着までこだわるべきか)
目の前の本によれば、もちろん下着にだって進化の歴史がありまして、ドレスのシルエットを整える補整下着としてのコルセットなどに始まり、下着そのものの見た目、美しさを追求するようになった近代のものまで、時代によってその形態は様々です。だとすれば、ドレスを一着仕立てるとしても、それに付随する下着はそのモチーフとする時代に合わせて考えるべきであって、やはり疎かには出来ません。
(やっぱり、奥が深いなぁ。だからこそ面白いのだけど)
調べれば調べるほどに、模索すべきところはいくつもいくつも出てきます……とはいえ月はもちろん、それに臆したりはしません。彼女には、自身の夢へと道を繋ぐに足る、意志の強さがありました。
ふと、隣の海が気になって、ちらりと見てみますと。彼女も月と同じように、本に描かれた精緻な装飾品をじいっと見つめては、それを描き写しています。そうすることで新しい発見があるのでは、という月のアドバイスにもよるものでして、その表情は真剣です。
月は、そんな友人の横顔をついじっと見つめて、
(私と、同じか)
何だかそれが、たまらなく嬉しくて。気付いてこちらを向いた海とぱっちり目が合うと、思わずふたり、にっこりと微笑み合いました。
「あら、素敵なドレス……桜さんが着たら、とってもお似合いでしょうね。んふふっ」
「……胡乱路先輩? 奇遇だね」
気付けば肩越しに覗き込む、彼女のにんまり顔。怪訝そうに見つめた海にもにんまり、秘子は微笑みます。
「ああ、そうだ。胡乱路先輩に、聞きたいことがあったんだ」
月の脳裏には再び、あの夜のツアーで見かけた、美しいドレスセットが浮かび上がります。どうにも、気になっていたのです。
「あの博物館で見かけたドレス、一度着てみたいと思っていたんだけど、お願いできないかな? 何か、不思議な力があるみたいだったけど……誰も見ていないところなら、きっと大丈夫じゃないかな」
着た人の意中の人物を、強力に誘惑してしまう……なんていわくは、月にとっては副次的なもの。ドレスの持つ本来の美しさにこそ興味があり、もしそれを自分で身に付ける機会があったなら、きっと得るものも大きいことでしょう。
けれど、先日はあの場所へ導いてくれたはずの秘子は、何やら不思議そうに首を傾げまして、
「わたくしも、そうして差し上げたいのですけれど。申し訳ありません、あそこへはもう行ってはいけない、と言われてしまいまして。理由は教えていただけませんでしたけれど」
「そうなのか……それは残念だなぁ」
どうやら、叶わぬ願いのようです。
とはいえ、月はさしてがっくりと肩を落とすでもなく。くるりと海を振り返りまして、にこり。
「なら、ますます頑張らないといけないな。それに、小山内さんのアクセサリーも組み合わせたら、きっと良い物が出来上がると思ってるんだけど……どうだろう、協力してくれるかな?」
『うん。もちろん!』
月の夢に自分も協力できるとあって、海も嬉しそうな笑みを浮かべつつ。ふたりは海の注文したサンドイッチを仲良く分け合って頬張りながら、素敵なスケッチをいくつも描き上げていきました。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月03日
参加申し込みの期限
2015年07月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月10日 11時00分
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