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【争奪戦?】
イルマ・サトウ
は、浮かれておりました。
(遂に、あの本が手に入るのですね……)
彼女の趣味は、いわゆる奇書・珍書の類を収拾することでありまして。古今東西、方々を巡っては集めに集めた彼女の秘蔵コレクションは、これがちょっとしたものなのです。
そんな収集癖が高じて、伸ばした情報網へと引っかかった、とある本の所在。捜し求めていた、超レアモノ! そんな逸品を求めて、イルマは今日もフリルがいっぱいのメイド服を身につけ、スカートを翻し、颯爽と古書喫茶『思ひ出』を訪れた、というわけなのです。
そして、遂に見つけました。求め焦がれた、幻の本を……その名も、
(『幻想世界ヒッチハイク・ガイド』! その初版本……! ぜひ、私のコレクションへと加えねばなりません)
それはもう数十年の昔、アヤシイ書籍群で有名なかの寝子島書房から刊行されたという、言わば伝説の希書です。そこへ記されているのは、例えば『正しい馬車の乗り方、そのマナー』。『凶暴なオークと道端で出会った時に試みるべきいくつかの方法』『異世界に飛ばされた時に役立つ帰還魔法』『様々な世界で概ね通用する挨拶の方法』などなど……ちなみにその中で、訪れるべき数ある世界のひとつとして紹介されている地球の評価は、『ほとんど無害』。
なんとも奇妙で、素敵な本です。
(そんな幻の珍書が、今、目の前に……この一冊だけが、光り輝いて見えますね。きっと私とこの子は、ここで出会う運命だったのでしょう)
本棚に並ぶ無数の本たちの中にあって、イルマの目にはその背表紙が、あたかもきらきらと光の粒子を纏っているように見えました。
ずっと探し続けていた本……しかも情報通りに、これは初版本。この本はシリーズもので数冊が刊行されているものの、当初はその予定が無かったもので、第一作目のごく初期のものについては、巻数の記載が無いのです。そう、まさしく目の前の、この一冊のように……!
(この輝き、まるで私の訪れを歓喜しているかのようですね。では、さっそく……)
と、指先を伸ばし、その背表紙へと触れた……その時でした。
「……ん?」
「あれっ?」
横合いから伸びてきた別の指が、同時に触れました。
イルマは、奇しくも同じ本を求めているらしい相手を眺めまして、
「(この、ちょっと身長と胸囲が残念な女の子は……)あなたは確か、お嬢様のお友だちの、円さん」
「今、どこを見てそう思ったのかな? ねえ、どこを見たのかな?」
彼女が仕えるご主人様のご友人、
桜庭 円
でありました。
そう、円もまた、『幻想世界ヒッチハイク・ガイド』を求めてここへやってきたのです。
希少な本と言えばそれなりに値が張るものですけれど、そこは準備万端、お財布には一万円札がびっちり収まっております。気合を入れて『思ひ出』へ乗り込んだ彼女……首尾よく見つけた本へと手を伸ばしたら、不意に触れ合うやわらかい指先。
「どんな文学系美少年との出会いが!? ってドキドキしてたら、ライバルだったとはねー」
「まぁ、そんなどうでもいいことは置いておきまして」
あえてトゲトゲしく突っ込んでみたセリフを、どうやら友人の家に勤めるメイドさんであるらしいイルマは、ばっさりスルー。なかなか手ごわい競争相手である模様です。
とはいえ円とて、簡単に引き下がるわけには行きません。実のところ、
寝子島書房研究会
なる集まりも主催する、イルマにも負けず劣らず珍書マニアな彼女……シリーズのうち、第一作目を除く続刊は既に入手済みでありまして、これでやっと全巻が揃う! と、それはそれは楽しみにしていたのです。
そんなわけでして、円はあくまでやんわり、にっこり! 微笑みながら、イルマへ言いました。
「手、離してもらえませんかー?」
「何を仰るやら。私のほうが触れたのが早かったのですから、そちらが離すのが当然ではありませんか?」
「いいえー、ボクのほうが早かったですぅー、0.001秒早かったですぅー!」
「円さん……この本の価値がお分かりですか? 初版本ですよ、あなたにその対価が支払えるのですか?」
「ふっ」
お財布から取り出だしましたるは、びしっ! 一万円札が四枚。その神々しさたるや……けれどイルマも怯まず。彼女はただ、にっこりと円へ微笑みまして、無言のプレッシャーをぶつけます。
何せ希少な本でして、これを逃せば、またいつ巡り合えるか分かったものじゃないのです。よって両者、一歩も譲らず!
「この子は、私の元に来たがっているんです。ほら、こんなにも光り輝いて……ですから、手を離してください」
「本が光る? 良く分かんないし。とにかく、ボクが早かったんだからボクが買うべきなんですぅー」
「誰が見ても、先に触れたのは私のほうでしょう?」
「違いますぅー、ボクのほうですぅー」
「いいえ、私です」
「ボクだってばー!」
ふたりはいつしか、ヒートアップ!
ただ、お店には喧騒とは縁遠い穏やかな空気が漂っておりまして、そんな風に騒いでいたなら、誰かが苦言を呈して然るべきではありまして。
「あの……悪いんだけど、もう少し静かにしてもらえると、助かるかな。他のお客さんの迷惑になっちゃうからさ……」
「「はーい、ごめんなさーい」」
それでも遠慮がちに告げた
津島 直治
へ、ふたりは深々と頭を下げたのでした。
「なるほどー、森の中でオークに出会ったら、まずは死んだフリをすればいいんだね!」
「ええ、まさに、『パニくるな!』表紙に大きく書かれている、この言葉の通りですね」
結局、ふたりは仲良くその本を読んだ後に、ワリカンして購入。共同所有物として、交互に楽しむことにしたということです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月03日
参加申し込みの期限
2015年07月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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