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【何気ないやり取り】
紅茶とサンドイッチを注文してから、目当ての本を棚から抜き出したところで、
ロベルト・エメリヤノフ
は彼女の姿を見つけました。
誰しも触れられたくないもの、あえて詮索されたくないことを、心の内に抱いているものです。ことにロベルトは、それを身に染みて知っています……だからこそ、彼女にどう話しかけたものやら、ロベルトは大いに迷ってしまいます。
静かに本を眺める、秘子。あの夜に見た、彼女の
弱点
とやらについて、ロベルトは多大な共感を感じています。そう、だからこそ、彼女とそれを分かち合いたいと思いながらも、実際にそこへと触れるのにはどうしても、ためらわれてしまうのです。
ただ、こうして今彼女を目にして、そして胸中に感じるものは、似た者同士を見つけたことへの、安堵の感情です。
(誰にも言い出せなかった。こんなの、つまらない悩みかなって思ったら……だから、嬉しかったんだ。僕だけじゃないって。同じような思いを抱えてる人がいるんだって)
少し、思案して。
彼女との繋がり、そのきっかけを探した末に……ロベルトは思い切って、秘子へと声をかけました。
「やあ、胡乱路。この間は、サインをありがとう!」
「あら……んふふ。どういたしまして、エメリヤノフさん」
秘子が一心に眺めている本にも、ロベルトは興味をそそられました。
「小学校の、音楽の教科書? 随分古そうだね。何か思い出があるの? それともこういう、懐かしい歌が好きなの?」
「歌は、好きですね。本を読むのと同じくらいに」
「へぇ……胡乱路も、歌ったりするの? 聴くほう?」
「聴くことが。歌うのは……」
ふと彼女は、少しばかり、睫毛を伏せて。
「そう出来たら、どんなに良いだろうと。時折、思うことはありますけれど……」
「……? それって、どういう……」
「それよりも!」
ぐい、と不意に近づいた顔が、ロベルトをひとつぎくりとさせつつ、
「エメリヤノフさんは、どんな本をお読みになるんですか? わたくし、とっても気になります。んふふっ」
そう言われて、彼もまた、本を手にしていたことを思い出します。
「ああ、これかい? これはね……」
ぱら、と開いたページの中、広がるのは黄金色の、美しくきらびやかな世界。
「まぁ。とっても綺麗な……これは、男の子? でしょうか?」
『黄金時代の少年たち』……美術的価値の高い少年画、ことに美しいものを選りすぐって集めた、ロベルトにはまさしく、垂涎! な、絵画集です。
「主に、中世の煌びやかな宮廷の風景と、そこに仕えた美少年たちを描いたものが掲載されてるんだ、ああこの子も……こっちの、この子も。うわぁ、この子も! いいね、これはすごく僕好みの本だよ!」
「まぁ。わ、本当に男の子ですよね? すごい、こんなにも綺麗で、可愛らしくて……んふふ! 仰るとおり、素晴らしい本ですね♪」
「分かる? やっぱりそうだよね、ああ、僕も一度、こんな美少年を直に見てみたいなぁ……!」
当のロベルトはもちろんのこと、意外と彼女もハマったらしく、ふたりは美少年たちのめくるめく花園を、しばし堪能し……そのさなかに、ロベルトは彼女の、また違った一面を見出したのでした。
ロベルトは、彼女がそうとは表に出さないまでも、いつもの笑顔の裏では抱いているらしい、思いの片鱗を知りました。そして同時に、考えます。
彼女は、ロベルト自身が抱く
不安
についても、やはり知っているのだろうか。あまり大っぴらにはしたことのない彼の内面を、知っているのだろうか、と。
「僕は……嬉しかったんだ」
けれど、口をついて出てきたのは、そんな言葉です。
「あなたが、どこか僕と似た不安を抱いているってことが分かって。僕は、嬉しかったんだ」
きょとん、とやっぱり秘子は、首を傾げます……彼女がどうにも、目の前の誰かしらを気遣ったり、その感情や思いを読み取ったり、といったことに疎いらしいのは、ロベルトも何となく感じるところではありました。
それでも、
「似た者同士なんだって、安心したんだ……ああ、でも心配しないでよ、もちろん他の人には秘密さ。当たり前だろ?」
「そうなのですか? 良く分かりませんけれど……」
傾けた首は戻らないままに、秘子は怪訝そうな顔のままにうなずき……そしておもむろに、ぱちん! 両手を合わせると、
「ああ! もしかしてこれが、ナンパ、というものでしょうか? わたくし、ナンパしていただくのは初めてです」
「へっ?」
すっとんきょうなところへ飛躍した彼女に、ロベルトは思わず、ぷ、と吹き出してしまいました。
「あはは! でも、もし胡乱路が僕好みの美少年だったら、そうしてたかもね」
「まぁ。エメリヤノフさん、お上手なんですね。んふふ!」
何やら、奇妙なやり取りだとは思うのです。それでも。
ロベルトは、彼女とこうして他愛の無い話をすることで、どこか心安らいでいる自分に気が付きました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月03日
参加申し込みの期限
2015年07月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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