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<鈴島海賊の秘宝III>海へ
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●白兵戦:紅梟号船内
甲板で激しい戦いが繰り広げる中、少し頭のまわる敵海賊のゾンビが三体、船内へ突入してきた。
階段を下りると通路がある。下層甲板に下りたゾンビたちの澱んだ目玉にまず映ったのは、正面の暗がり浮かび上がる
薄野 九月
の水色と白色のシマシマのTシャツだった。
(医務室の方に行かせるわけにはいかないよ。なんとかマウルさんの罠のある部屋に誘い込まなきゃ!)
掃除の際に
マウル・赤城・スティック
が罠を仕掛けるのに選んだのは、船尾側にある広い船員室だった。船内での白兵戦になったとき、とくに死守したいのは医務室である。最奥の部屋なら階段そばの医務室が戦いに巻き込まれにくいのも利点だ。
囮役の九月は走った。奥へ。マウルの罠に誘い込むために。
ゾンビは疑いもなく九月を追いかける。
「鬼さんこちら、だよー!」
九月に余裕があるのは、力強い先輩たちが、ちゃんとフォローに回ってくれるのを知っているからだ。
「えいっ!」
帆柱の影に隠れていた
弘明寺 能美子
がゾンビの背後から振りかぶって一撃!
持っていたビニール袋に適当な小石を詰めたもので力いっぱい殴りつける。
首が90度に曲がったそいつは、自分で頭を元の位置に据え直すと能美子に銃口を向ける。
だが、その拳銃は、謎の力によって弾き飛ばされた。宙を舞った拳銃が、空中でふたたびぱんっと弾かれ、有り得ない方向に飛んでいく。
「一丁いただき!」
拳銃をキャッチした
エヴァ・ブランシェ
がウィンクした。すべては彼女の<タービュランス>――対象を睨みつけ、開いた扇子を振ることで、その対象を弾き飛ばすろっこん――の賜物である。
「さあて、駆け抜けるわよ弘明寺さん!」
エヴァは手にした布袋から粉のようなものを取り出し、ゾンビたちに向かって撒く。能美子はゾンビたちが狼狽えた隙をついて奴らを躱し、奥の部屋へと駆け出した。
「今はなに? ちょっとかかったんだけど!」
能美子が尋ねる。
「料理したときに薪をくべたでしょ。それで残った灰よ。目には目を、オカルトにはオカルトで対抗よ!」
「オカルト?」
「幽霊船には塩より灰の方が効くらしいわ! あいつらにも効くかもしれないでしょ?」
日本文化に詳しく「心は日本人」と豪語するだけあって、エヴァはそのような民間風習についても聞きかじったことがあったらしい。
で、効いたのかと能美子が振り返ってみれば。
「……追っかけてくるわよ!」
「あら。映画でアンデットが聖水ぶちまけられたときみたいに、うぎゃー溶けるー、とはならないみたいね!」
多少たじろがせる効果はあったようだが、一撃必殺というわけにはいかないらしい。
エヴァはしれっとこう告げた。
「じゃあ、当初の予定通りマウル君のプランAで!」
「調子いいんだから」
「まあまあ。行くわよ、いち、に、のさん!」
先を行く九月を追って、エヴァと能美子も部屋に飛び込む。すぐさま壁伝いに直角に折れ、台所の方の扉から転がるように部屋を出る。
部屋には物が雑然と置いてあった。マウルは敢えてこの部屋を片付けないでおいたのだ。彼の仕掛けが不自然に見えないように。
扉はふたつある。台所側と、通路側。部屋はしんとしている。マウルは物陰に隠れて息を顰めている。
作戦はこうだ。
囮役がゾンビを通路側の扉からこの部屋に引き入れる。仲間は部屋に入ったらすぐ脇の壁に背中をつけ、ゾンビが雪崩れこんできた隙を突いて急いで元の扉から出る。扉を閉めたらそれが合図。マウルがワイヤーをちょいと引っ張れば、予めつがえておいた10張のボウガンから矢が飛び出して敵に襲い掛かる――。
このマウルの作戦を、九月とエヴァと能美子は上手くやってのけた。
三体のゾンビが、おおお……と低く雄叫びを上げ、雪崩れるように部屋に飛び込んでくる。三人は急いで脱出し、扉を閉める。
(今だ!)
マウルは、息を止め、<救いの手>の発動を念じた。
雑多なものに紛れて置かれた巨大なブーメランから彼の右手がにゅっと生える。
ピンと張られたワイヤーを引く。
ひゅん!
ひゅん!
ひゅん!
仕掛けは見事作動した。風切音が空間を震わせ、太く頑丈な矢が次々にゾンビたちの身体を貫く。
ゾンビたちは一網打尽と言ってよかった。だがさすが死せし者。それでも鈍く動き、拳銃に手を掛けるのを見ると、マウルはすぐさま<救いの手>を解き、手近にあった木箱をひっつかんで飛びかかった。
箱の角で、ゾンビをしたたかに打ち据える。
「しぶとい!」
ぐるり回って台所側のもう一つの扉から現れたエヴァが、ぱん、ぱん、とゾンビの手元から拳銃を弾き飛ばした。後から来た九月がそれを拾う間に、エヴァは残った灰を盛大にゾンビに掛ける。
「えいっ! えいっ!」
能美子も果敢に、重し入りビニール袋を振り回して殴りつける。そのたびに、灰がもうもうと巻き上がる。ゾンビがどんな状態なのか見えないのは、能美子はじめ女子たちにとっては幸いだった。見えていたら卒倒しかねなかっただろう。
やがて白く灰塗れになった物体は動きを止めた。
能美子が恐るおそる尋ねる。
「ねえ……これ、このままにしておいたらまた復活する?」
「そうだな。それでなくてもゾンビの死体と一緒に航海っていうのはぞっとしない」
マウルが答える。
「ゾンビの死体って変な表現ね。もう死んでるのに……」
そうツッコミを入れた直後に、エヴァが閃いた、とばかりに扇子をばらり開いて笑んだ。
「なるほど、これはリングアウトさせれば勝ちってルールね? なら、このエヴァさんにお任せなさい!」
◇
雨ざらしのマストの上で、
握 利平
は必死に帆の操作に当たっていた。
そんな利平の足元にもゾンビの海賊が群がってくる。例え死せども海の男、船を乗っ取るにはどうすれば効果的かについては彼らの方がずっと詳しいのだ。
「待て待てーなのだ! お前らの敵はこっちなのだ!」
利平が狙われない様、
李 小麗
が立ちはだかる。利平は小麗に叫んだ。
「くっそ、帆は俺に任せろ! 敵を頼むぜ! ――ってあれ? 俺、なんかフラグっぽい事言ったか?」
「縁起でもないのだ!」
応えるや小麗は甲板を蹴った。
銃弾が頬を掠める。
小麗はちゃんと辺りに目を配っていた。左後方で戦っているさゆる、その後ろの天野。彼らに弾が当たらないように。躱す。そのまま回り込む。急制動。
きゅ、とシューズが甲板と擦れて鳴る。
「ハァッ!!」
習い覚えた八極拳の歩法で、弩の矢が放たれるように素早く敵に駆け寄ると、小麗はゾンビに体当たりをかます。小柄ながら全身をばねのようにして下から突き上げるように力をぶち込むと、ゾンビは耐え切れず後方に吹っ飛び、別のゾンビとぶつかって絡まり、ちょうど階段を塞ぐような位置に倒れ込んだ。
そのときである。
ばふんっ! と階段から火山の噴火でも起きたかのような白い煙が上がり、倒れていた2体とそれから塊になった白い何かが吹っ飛んで甲板の端に落ちた。
「な、なんなのだ!?」
白くけぶる階段から、灰を扇子で払い除けながら現れたのはエヴァだ。
「ごほごほ! ふぅ、ようやく甲板まで叩き出せたわね! 次は海に叩き落してやるわ!」
エヴァはゾンビたちを睨みつけるや扇子を振る。
「そのまま、海の藻屑におなりなさいな」
<タービュランス>!
ゾンビたちは再び空中へ吹き飛ばされる。
「やるじゃねえか! 俺だって!」
マストの上で機を狙っていた利平もまた、そいつらに向かって弾を投げるような仕草をした。
「喰らえ! 新技
にぎりだまっ!
」
にぎりだま。彼のろっこん<にぎりっぺ>の進化形。にぎりっぺで拳内に圧縮した空気を、圧縮弾として投げることができる。この圧縮弾は何かに触れると解放され、空気が一気に噴き出すのだ。
にぎりだまは空中でゾンビたちに命中した。
圧縮されていた空気が解放されたことで接触箇所を中心に爆風が起こり、ゾンビたちの身体の一部が吹き飛んだ。エヴァが再び扇子を振るい、腐った肉片もろとも海上にゾンビを吹き飛ばす。
あとは重力の仕事だ。
どぼん!!
大きく水柱が上がった。
そして、ゾンビたちはそれきり浮いてきたりはしなかった。
「一丁あがり!」
パンパン、と両手についた灰を払うエヴァの脇で、小麗が呟く。
「……にぎりっぺが進化したから、にぎりだま……か。ダ……」
「そこ、名前がダサいとか言うな!」
マスト上から利平が叫ぶ。
「ごほごほっ。何も言ってないのだ、気のせいなのだ。ごほごほっ」
ダサイってほんとは言い掛けたが……ないしょなのだ! と小麗はむやみに咳き込んだ。
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笈地 行
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<鈴島海賊の秘宝II>赤い寝子島の冒険
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月20日
参加申し込みの期限
2015年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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