this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
秋の夜長におやすみなさい
1
2
3
4
5
つぎへ >>
寝子島の、金曜日。
秋の日はつるべ落としというように、急ぎ足で日が沈むと、島には夜がやって来た。
週末を前にした静かな一夜、人々は思い思いの時間を過ごす――。
【
御巫 時子
さん、おやすみなさい】
「今夜はとても月がきれいですね……」
星ヶ丘寮のとある一画、落ち着きのある日本庭園に面した縁側に腰掛け、
御巫 時子
は空を見ていた。
季節は秋。白い和装の寝間着の上に、羽織が必要な季節だ。
夜風が木々の葉をさらさらと揺らすなかに、時折小鳥のさえずりが混じる。
縁側の近くに配置してある木の形の置物から、耳に馴染んだキョキョキョキョ……という声がして、時子は微笑みながら目を向けた。
置物にとまっているのは、ヨタカさんだ。
時子はろっこん【鳥の囀り】を使い、ヨタカさんと言葉を交わした。
まだ眠らなくていいのかと気遣うヨタカさんに、明日は学校が休みなのだと説明する。
「明日はお弁当を作る必要がありませんから、早く寝なくても大丈夫なんですよ」
ヨタカさんが九龍城砦とおぼしき場所から
こちらへ移り住んで
から、半年ばかりが経過している。
「すっかりこちらに馴染みましたね……」
こうして時子の庭にいるのが、いつしか当たり前のようになっていた。
日々の出来事を語ってくれるヨタカさんの態度からも、馴れた様子がうかがえる。
今もヨタカさんは、九夜山と街中との境界がはっきりしているところが面白いだとか、夜の展望台から眺める景色は美しいだのと、楽しげに語ってくれている。
「夜の寝子島に関しては、ヨタカさんのほうが私より詳しいようですね」
ならば共に見に行こうと、ヨタカさんが誘いをかけた。
「まあ、嬉しいです……。楽しみにしてますね」
時子とヨタカさんが会話を交わす合間にも、鳥たちは夜空を行き交う。
澄んだ鳴き声に顔を上げた時子は、見慣れぬ鳥の姿に目を止め、声をかけた。
「こんばんは……、良い夜ですね。お散歩ですか……?」
話しかけられた小鳥が、不思議そうに羽を広げて庭へと降り立つ。
チキチキと声をあげて、小鳥は時子に言葉を返した。
『言葉がわかるの?』
「ええ。こうしてお話しするのは初めまして……、ですね」
『どうして初めてだってわかるの?』
「一度でもお話ししたことのある鳥さんなら、覚えていますから……。皆さん、一羽一羽違いますよね……」
『ふぅん?』
首をかしげる小鳥は、モズだった。尾をくるくると振っている。
「こうしていつもより遅くまで起きていると、初めましての鳥さんにお会いすることが多いですね……」
庭を訪れる鳥たちとの新鮮な交流は、時子の楽しみでもあった。
「これからどこに行こうとしているのですか……?」
甲高い音を発して、モズは胸を張った。
『森で歌の練習をしているんだ』
「それは素敵ですね……、それに、素敵な声をお持ちですね」
『まあね!』
そこへ、キリキリとした高い声を発しながら、一羽のカワラヒラが飛んでくる。
『友達が来ちゃった。一緒に歌うんだ。もう行くね』
「はい、お気をつけて……」
モズを見送り、小さく手を振っていると、くしゃみがひとつ。
冷えたのではないかとヨタカさんに心配されて、時子は布団に入ることにした。
「楽しくて、つい時間を忘れていました……。おやすみなさい、ヨタカさん……」
幸せを胸に抱いて、時子は眠った。
夢の中で、時子は人の姿のまま、ヨタカさんと共に夜空を飛んでいた。
空から見る寝子島の夜景はとても美しくて――、夜明けに目覚めた後も、続きを願ってもう一度まぶたを閉じた。
【
浮舟 久雨
さん、
畑生 言嗣
さん、おやすみなさい】
桜花寮の食堂で、
浮舟 久雨
はひとり物憂げにため息をついていた。
シャワーを浴びてから来たため、長く流れる髪からは、かすかに甘い香りがただよっている。
先ほど、シャワールームでかいだ香りだ。久雨が落ち込むことになった原因でもある。
香り自体はとても心地のよいもので、甘いだけではなく、品があり優しいものだ。
花の優雅さに蜜の甘さが加わったような複雑な香りだと、思考を巡らせる久雨の背後に、人影が立った。
「やあ、久雨君。奇遇だね」
不意にかけられた声に、久雨は飛び上がった。
跳ねる心臓をおさえてぱっと振り向くと、目を細めて笑う
畑生 言嗣
と目が合った。
「言嗣!? いつのまに……って、いや待て、来るな! い、今は、貴様には……」
今だけは、どんな顔をして会っていいのかわからない。動揺と混乱とで、ぎゅっと息苦しくなる。
そんな久雨の気も知らずに、言嗣は鷹揚に構え、きっと会えると思ったなどと、のんきなことを口走っている。
「ふふ、驚かせてしまったかな? おや、髪が湿り気を帯びているね」
言嗣が久雨の髪に手を伸ばすと、彼女は顔をこわばらせて身を引いた。
「……うん? どうかしたのかね」
食堂に足を運んでよかったと言わんばかりだった言嗣の表情が、いくぶんいぶかしげなものとなる。
久雨は眉を下げて、緊張のにじむ声で言葉を発した。
「実は、……言嗣がくれた、コンディショナーがあっただろう」
「ああ、あの試供品のかね」
気持ちは沈むが、問いただされては説明しないわけにもいかない。
なにしろ気鬱の原因は、言嗣にも関係することなのだ。
「週末ということもあって、先ほど使用してみたは良いのだが……、あいにくと、いくらも使わんうちに手を滑らせて、こぼしてしまってな……。すまない」
身体をこわばらせて語る久雨に、言嗣は気遣うような眼差しを向けた。
「ふむ、ではまた用意してプレゼントしようか。それは問題ないとして、久雨君、落として怪我などしなかったかね?」
「……え?」
思ってもみなかった言葉をかけられ、久雨は目を丸くする。
「だから怪我だよ。こうして見る限りだと、平気な様子だが」
「いや、平気だ。ありがとう。……それに、代わりの品も、もういい」
言嗣に気遣われているのだと知り、久雨は驚きとともに首を振った。
じわじわと、安堵と感謝の念がひろがっていく。
「気に入らなかったのかね? それなら今度は別のものを……」
「いや、本当にもういいんだ。気持ちだけいただいておこう」
言嗣の気分を害さずに済んだことに胸をなで下ろした久雨だったが、それとは別に、コンディショナーを受け取りたくないと考える理由があった。
かたくなな態度を貫こうとする久雨に、言嗣は首をひねった。
「何故だね?」
「それは、その……、だな」
視線をさまよわせて、久雨は重い口を開いた。
「……か、香りが、するだろう。甘い香りに包まれると、言嗣の事ばかり、考えてしまって……。ずっと、今も……、だから」
気が散って、そのせいで落としてしまったのだと話す久雨に、言嗣はうなずいた。
「なるほど。もっとも、私はそんなことがなくとも、常に君の事で頭がいっぱいだがね。お互い様なのだから、気にすることなどないよ」
言嗣の言葉に、久雨は途方にくれたような顔をした。
もしかしたら言嗣は、久雨の気を軽くしてくれようとしてそんな発言したのかもしれないが、久雨にとってはすんなりと受け入れられる事態ではないのだ。
「しかし、こんなのっ……、私は困るのだ。こんな状態が続いたら……、頭がどうにかなる、かも、しれない。だ、だから、……もう、いい」
感情の収集がつかなくなっている久雨に、言嗣がなだめるように声をかける。
「久雨君……」
「っと、とにかく、そういう訳だ」
居たたまれなさに耐えかねて、久雨は席を立った。
「久雨君、待ちたまえ」
「いや、私は戻る! ……では、な!」
顔を上気させて、言嗣の制止もきかずに久雨は立ち去った。
それからしばらくして、寮の自室で久雨は電話を手にとった。
柔軟体操をしながら気持ちを静めて、ベッドに入ったのだが、どうにも引っかかることがあった。
ルームメイトの手前、声を潜めて、言嗣に電話をかけると、すぐに応答がある。
「もしもし、私だ。すまんな、何かしていたか?」
「……あぁ、君か。構わないよ、今は部屋で君への想いを紙につづっていたところだ。朝昼晩と行う、私の日課でね」
「嘘をつくな。……それより少し、聞きたいことがある。構わないだろうか」
「ふむ、もちろん問題ないとも。言いたまえ」
先ほど面と向かって話したときよりはだいぶ落ち着いた口調で、久雨は尋ねた。
「先ほどの事なのだが、本当に怒っていないのか? ああいう時は、怒鳴られるか呆れられるかのどちらかが日常だったのでな。……昔は、だが」
そのため言嗣の態度に驚いてしまったのだという久雨に、言嗣は言葉を返した。
「何を怒る事がある。たとえ何であれ、君の方が大切だろう」
迷いを感じさせずに言い切る言嗣に、久雨の肩から力が抜けた。
「そうか、わかった。……ありがとう、言嗣」
引っかかりが解けて、すっと呼吸が楽になった心地がした。
気負いのなくなった声で、久雨は言った。
「言嗣、おやすみ」
「あぁ、おやすみ。良い夢を、久雨君」
言嗣の言葉が、すんなりと頭に入る。
本当に今夜は良い夢が見られそうだと考えながら、久雨は通話を切って、目を閉じた。
寝具に広がる髪からは、甘く優しい花の香りがただよっていた。
【
工藤 耀
さん、おやすみなさい】
「よいせ……っと!」
腕立て伏せを終えると、
工藤 耀
は汗を拭った。
近頃は暗くなるのが早くなったせいで、夏場よりも部活が終わるのが早くなっている。
その不足分を補うためにも、自宅でのトレーニングは欠かさなかった。
腹筋、背筋、体幹を鍛えるトレーニングを黙々と行い、肉体に負荷をかける。
毎日、地道に、こつこつと。目標に向かって努力するのは、苦にならない。
サッカーをするうえで、身体作りは避けて通れない道だ。もちろん、努力に相応するだけの達成感もある。
そんな耀を見守るかのように、机にはプロテインが置いてあった。
筋トレをしている間に、家族が用意してくれたのだろう。
「あー、プロテインの時間かぁ」
いつものプロテインは、普段通りの味がした。
「うーん、今日も微妙! コイツ、トドメを刺してくるよなぁ」
疲れた身体に、プロテインが染み渡る。
「っと、今日はサッカー中継があるんだった!」
片付けもそこそこに、耀はテレビの前に駆けつけた。
「間に合った~!」
チャンネルを回すと、ちょうど試合が始まるところだ。開始のホイッスルを聞くと、こちらも気分が高揚する。
「あー! やっぱプロの動きは違うよなあ」
テレビにかじりつき、食い入るような目でひとつひとつのプレイをを追う。
もちろん、全体に目を向けることも忘れない。自分の試合でも、流れとか配置とかを忘れては、良い結果は得られない。
「あぁ、やっぱりなー」
選手の配置や展開が予想通りなら嬉しいし、外れたら悔しさもあるが、勉強にもなる。
「こう来たか~。さすがだな」
ぎゅっと拳を握りしめて、耀は選手たちの動きに一喜一憂しながら熱心に観戦していた。
参考にしたいという気持ちはあるが、選手志望であると同時に、耀はサポーターでもある。
こうして試合を観ていて思うのは、サッカーは最高に面白いということだ。
やがて試合が終了し、耀は興奮を隠しきれない様子で息をついた。
「今日の試合も見応えがあったよなぁ……!」
満足感とともに、熱意が体中を駆け巡った。
「絶対、俺もあそこに立ってやる!」
そう声に出し、決意を新たにした。
「……ん? あれ、この映画、夏に観たやつだな」
以前、
親友の女子と一緒に観た映画
のDVDが発売になるらしい。
CMを見ながら、あのときのことを思い出した。
「はたから見ればデートみたいだとか、
からかったりした
よな-。……んん?」
そのときは何気なく口にした言葉だったが、改めて客観的に考えてみると、彼女とのこれまでの行いの数々は、やはりデートと言えなくないのではないだろうか。
デートのつもりがあったわけではないが、デートみたいだという状況にもろもろ当てはまるのではないかと思い至った。
「
カフェとかゲーセンとか
、……それにときどき一緒に帰るし」
意識し出すと、一気に顔が赤くなった。
「って、何急に考えてんだよ! 普通に友達だろ! ……ああもう、風呂入って寝よ!」
振り払うようにかぶりを振って、耀は風呂場へ向かった。
性別によらず、友人ならば、ともに過ごすのは当たり前だ。
「友達……、だからな。今度、またどっか遊びに誘ってみるか」
そうつぶやいて、寝る支度を始めた。
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
秋の夜長におやすみなさい
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月01日
参加申し込みの期限
2015年07月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!