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【ハロウィン】夜を往くもの
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【墜つ】
この場にことさら強力な力を持つ吸血鬼は、さほど多くはありません。ほとんどは伯爵の牙により支配された眷属に過ぎず、ハンターの刃に狩られ、倒れ伏し、杭を打たれ滅び行くばかり……けれど双方は今や、拮抗しています。
「……奴らを斬る。手伝ってくれ」
「私に命ずるな。言われるまでも無い」
刀身を水平に揃えるように構え、踏み込む
カタナ・ミツルギ
。
アンヘル
。
迎え撃つは、恋人たち。
シュウ・ド・モリヤ
と
ユエ=トゥルーダーク
。
「取っておきを披露しようか……行け、ユエ」
飛び出したユエと魔糸が操る人形の背を見送りつつ、シュウが見せるのは最後の切り札。
広間の隅に据え付けられた、手回し式の回転式多銃身機関銃が奏でる、甘美な轟音。途切れることなく送り込まれ、ハンターたちを紙のように引き裂いていく銃弾の嵐を縫うように、ユエと人形は踊り。カタナ、アンヘルは刃を閃かせ。打ち合わせ、断続的に火の粉を散らし、互いの存在を否定し合います。
目まぐるしく、止め処ない場の流れ。
「……く、しまった!?」
やがてそれを切り裂いたのは、エレナの悲痛な声でした。
「さて。どうやら、ここまでのようだ」
多くの仲間たちが見上げた先で、宙へ吊り上げられたような格好の彼女の背後へ、無数の蝙蝠たちが羽ばたき、収束し、形作られていきます。
シーゲル・ド・オーシャン
伯爵。彼の腕ががっしりと、エレナの首を捕らえていました。
「貴様、伯爵……ッ、離せ!」
「そうしたら、君はこの剣で私の胸を突くのだろう? 御免こうむるよ」
伯爵が腕をひとつ振るえば、エレナの手からはするりと柄が抜け落ちて、かつん、と細剣は床へ突き立ち。
彼女の耳元で、伯爵は囁きます。
「なかなかに、楽しい逢瀬ではあったがね……これで君は、私の手の中だ。ヘルシング。まだ手向かうかね?」
「ッ、当然だ! 貴様の思うようになど……」
「で、あろうね。残念だよ、君の輝きは人間であったればこそ、と私もそう思うのだが……捨て置くわけにもいかないのでね」
一瞬でした。
白く覗くエレナの首筋へ、伯爵が口を開き、牙を突き立てたのは。
「あ……ああ!」
首から胸元へと伝わっていく、赤い雫。対照的にエレナが青白く顔色を変えたのは、自身に何が起こったのか、これより何が起こるのか、積み重ねた経験より、その全てを彼女が知っているから。
「わ、私を……私の血を、吸ったのか? 伯爵……ああ、そんな、まさか……私が」
もはや腕の拘束は意味を持たず。薄い笑みを浮かべて、伯爵はエレナを放り出し、ただ成り行きを見守ります。
エレナ・K・Z・ヘルシング
。けれど……彼女は。
夜の狩人。高名なる吸血鬼ハンターの名を継ぐ者として、どこまでも、彼女は高潔でした。
叫んだのです。仲間たちへ。
「……私の首を、撥ねろ!」
半ば、懇願するように。
「おぞましい吸血鬼になるなど、汚らわしい奴らの仲間になるなど。吸血衝動にかられてお前たちへ浅ましく飛び掛かるなど、私には、耐えられない! 頼む、その前に……私を!!」
開いた口の中、見る間に伸びていく犬歯。搾り出す言葉のとおり、いくらの間も置かず、すぐにも彼女は変化を終えるでしょう。忌み嫌った彼らと何ら変わらない、単なる怪物の一体へと。
その前に。
「頼むッ!! その前に、せめてお前たちの手で私を、首を撥」
しゅぱん。
そんな音が……あたりへと、響いて。
「……ハハハ。頼まれるまでも無いよ。そうしないわけが無いじゃないか、この僕がさァ……」
ナキ
。思えば彼女は、この場において、誰よりも平等でした。鬼にも、人にも。彼女の手にした刃が肉体の繋がりを断つのに、たとえ誰であろうと、躊躇いの筋は無いのですから。
「汚い……汚い、汚い、薄汚いッ! 鬼は全て、斬り殺す!!
ハハハ……アッハハハハハァ!!」
ど、と金色の巻き毛が床へ落ち、伯爵の足元へと転がって……彼はそれを、どこか寂寥の滲む瞳で、じっと静かに見つめていました。
率いる者が倒れたことで、狩人たちは総崩れとなり、押し込まれていきます。
それでも彼らの全てが、瞬く間に床へ広がった血溜まりの中へと沈んでしまわなかったのは、一歩とて退かず抗い続ける、数人のハンターたちが粘り強く踏みとどまっていたためです。
それはまさしく、泥沼のような闘争でした。
「……分かっていたさ、こうなることは」
ハートエッジ=ダークロード
は、狩人たちを束ねていた彼女の骸を虚ろに見下ろして、つぶやきます。仲間であったはずの者に、夜へ堕ちたと見るや手のひらを返し、即座に切り捨てられた、哀れな女の末路を。
彼は思います。ああ、人間とは、やはり。
「どこへ逃げるかと思えば。お仲間に助力をお願いしにきたということですか?」
追い縋り現れた、
エレノア・エインズワース
は場を顧みることもせず、失望したように言って、クロスボウに装填された矢尻の先を、彼の眉間へと定めます。
彼がエレノアとの戦いのさなか、訪れるまでもないと思っていたこの場へと唐突にやってきた裏には、彼の決意がありました。後の世に彼の名を、より端的に体現することとなる、彼の決意が。
彼は即ち、ダークロード。夜を往くもの。
「逃げ出したわけじゃない。少しばかり、気が変わってな」
瞳を見開き、輝く軌跡をなぞるように貫き手を構え。
「傍観者でいるのにも、飽きたんだ……答えは自らの手で、掴み取る」
すかさず飛び掛かる、ハンターも。手近な同胞も。まとめて貫き……彼は、にい、と口元を歪めた少女と再び向かい合い、やがて飛び出し、ぶつかり合います。
コズエ・ハウスフィールド
は。彼らふたりを……あるいは、カタナとアンヘル、シュウとユエのせめぎ合いを。あるいは、殺戮に耽るナキを。あるいは紅色に染まっていく、眼前の全てを。
あるいは……その向こう。どこか遠くを、ぼんやりと眺めて。
「……悲しみ……恐怖……救いに見せかけた、甘い嘘。持つべきは友ではなく、己の身を守るための人柱……」
眷属の咥内へと銃口を突き込み、引き金を引きます。ぱん、と鳴り、咲いた花はとうに見飽きて、コズエの心を動かすことはありません。
「そんな世界に……できれば。生まれたくなかった、かな。できることなら、そう……」
代わりに。彼女は、夢想します。
「例えば。どこか、遠くに……私たちみたいな人たちが、血生臭い命のやり取りをするでもなく。剣も銃も持たず、十字架を帯びずとも安心して、ぐっすりと夜に眠れて……
楽しく、平和に暮らしていける。そんな世界が、どこかにあるのなら
」
ふ、とコズエは、自嘲して、
「ちょっと妬いちゃいますよね、ああ、それとも」
振り返り。
「あなたが、連れて行ってくれますか? そんな世界へと。ひとりぼっちの私を……」
いささか疲れた表情を浮かべながらに、名も無き眷族の剥き出した牙へと、気まぐれに身を委ねました。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
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3人まで
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定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月05日
参加申し込みの期限
2015年06月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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