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3.本を巡るカプリッチオ
貸出記録には黒く塗りつぶされた本の題名。利用者名は
不破 灸
。返却期限は……過ぎている。
「こいつに違いないな」
目を細めて肉食系動物のような表情を浮かべるのは
桜崎 巴
。彼女の読みたい本がなかった為に、図書委員会の回収担当として行動をしている1人である。
「首を洗って待っていな!」
そう言って彼女はどこから持ち出したのか金属バットを持って部室棟へと向かった。
一方の部室棟。応援団の部屋にて灸は焦っていた。
「これを頼む!」
本の入った紙袋を灸は友人である
絢霧 満
に手渡す。オールバックに筋肉質で硬派な雰囲気のある灸と、ぼんやりとした柔和な印象のある満はとても対照的であった。
「えー、ママキューまた何かやらかしたん?」
呆れたように満は灸に訊ねる。
「図書室から借りてた本を返却しそびれていたんだ! きっと図書委員会から回収に来る! 俺が囮になるからこっそり返却してくれ、シクヨロ!」
両の手を合わせて頼み込むような勢いの灸。
「チャーシュー麺に卵2つで奢りなんよ?」
と、満は灸の必死な表情に仕方なく承諾する。紙袋の中の重さを確かめるように揺らして満はさらに訊ねる。
「返すにしたって、これ何の本なん?」
「こ、これは……」
灸は言い淀む。
「これは?」
満が追及する。
「これは……そう、応援団の至宝! 『演技秘伝書』だ! いいか、中身は絶対に見るなよ! 絶対だぞ!」
思いついたように灸が説明をしてから、念を押す。
「しゃーねーなー」
と、満はやれやれと言った感じで偽装工作を始める。
紙袋と似た色の厚紙を袋の中の本の上に重ね、テープで貼り付けて二枚底に。さらにその上から教科書やらをノートやらをどさどさと乗せていく。
「仕上げなんよ」
満はそう言いながらその紙袋を部室の棚に無造作に置く。
その作業の間、灸はいつ誰が来てもいいように身構えていた。フェイクの本をすぐ手に取れる位置に置き、窓を開け放つ。春風が柔らかに室内を流れていく。
「……」
「……」
沈黙。他の部室の扉が開閉する音。誰かが談笑する声。部室の階段を登る足音。
このまま静かに時間が流れるように思われた。
が。
「出て来い不破灸! あんたが延滞している本を返しな!」
応援団の部室の正面から鋭い声が響く。巴の声である。
「シクヨロ!」
その声を合図にして、灸はフェイクの本を片手に窓から軽快に飛び出す。
彼が飛び出したのと同時に応援団の部室の扉は開け放たれる。
そこにはバットを持った巴がいた。まるで殴り込みである。
「いねぇのか。おい、あんた、不破灸は知らないかい?」
と、バットを指示棒のように満に向ける巴。
「ママキュー? あー、窓から逃げ出したんよ?」
満は巴の様子にもマイペースに答える。
「窓ぉ? 逃がすか!」
巴はもし窓が閉まっていたら割らんばかりの勢いで走り出して、開け放たれた窓から灸の背中を追いかける。
「行ってしまったんよ」
1人取り残された満はのんびりとそう呟いて、置いてあった紙袋を抱える。
「そいじゃ返しに行くんよ。あ、その前にちょいっと中身確認するんよ」
図書室へ向かおうとした脚を止めて紙袋の中を漁り始める。
「……」
そして出てきた本の名前に、満は何とも言えない表情を浮かべた。
一方の灸と巴。
2人は部室棟から北校舎内を走っている。灸の最終目的地は自転車置き場。
「畜生! 待ちやがれ!」
後ろから巴の怒号が響く。バットを片手に長いスカートの女子が迫り来る姿は古い時代のヤンキーである。
全力疾走で逃走する灸を避ける生徒たち。その灸の後ろから来る巴の姿にさらに1歩後ずさる。
「待てと言われて待つヤツがいるか!」
と、灸。北校舎には職員室もある為、そちらを避けるように渡り廊下から南校舎へと向かおうとする。
渡り廊下の扉を後ろ手に思いっきり閉める灸。
バーン!
と扉が喧しい音を立てるが灸は気にせずに走り続ける。
「小賢しいよ!」
巴が閉まった扉を開けるまでの僅かな時間で2人の距離は微かに開く。
そうこうしているうちに南校舎1階に舞台は移り、1年生の教室を経由しながら灸は水の入ったバケツを斜めにして不安定な状態で扉の前に置いたり、黒板消しをセットしたりと小細工を弄する。
もちろんのことだが、追っ手の巴以外にも教室を出入りする生徒はいる。
その結果、関係のない生徒が否応なしに巻き込まれていく。
「誰だよ古典的な黒板消しトラップとか仕掛けたやつ!」
と、白い粉に塗れた男子生徒が叫び。
「あうう、パンツまでびしょびしょですぅ~」
本を探しに来ていた
添木 牡丹
がずぶ濡れになっていたりと。騒ぎが拡大の一途を辿っていく。
灸は妨害工作をしているつもりでも、その多くが別の生徒が引っかかっていたり、そもそも工作している間にも巴は追いかけてきているので、結果的に距離は縮まっていた。
そもそも巴はバットを持っているせいか半端なトラップは一振りで無効化(ただし被害は第3者へ)しているのだが。
「く……このままでは。ハッ!」
時期に巴に追いつかれると感じ焦り始める灸。
しかし、南校舎を抜けて駐輪場が見え始めたとき、彼は準備していたヘルメットを被る。
それは彼のろっこんのトリガーでもあった。
「まずい!」
巴が嫌な予感を覚える。
と同時に駐輪場から飛び出す銀色の影。
それは灸のろっこん能力により遠隔操作された彼の自転車。
「シクヨロ!」
灸が叫ぶと同時にジャンプ! 自転車もジャンプ!
それはまるでロボットの合体シーンのようなノリで灸は銀色のママチャリこと『シルバーチャリ』に跨る。
「逃げるんだぜ!」
灸は捨て台詞を吐いて、学校外へと逃げ出す。
「くそっ! チャリは追いきれねぇ!」
巴が悔しそうにバットでアスファルトを叩く音が虚しく響いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
深城和哉
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月14日
参加申し込みの期限
2013年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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