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怪人セブンの暗躍
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十文字は思わず目を背けた。
命を刈り取らんとする志桜月の手刀が無防備な小山内の首をへし折ったと思ったからだ。
しかし、へし折られたのは小山内ではなかった。
「ぃあッ……うぅッ……!?」
眠りこける小山内の目の前でもがき苦しみながら地面にのたうち回る七緒。
志桜月のギロチンチョップは小山内の前で両手を広げて立ち塞がった彼女によって阻まれた。
真上から振り下ろされた手刀は、ちょうど七緒の左鎖骨を直撃。
そのまま鎖骨と肩の筋繊維を文字通り断ち切りながら振り抜かれると、その衝撃が七緒の体を地面へねじ伏せるのであった。
手刀ゆえ左腕が切り落とされることはなかったが、肩関節は先ほどの一撃で真っ二つに割れて動かすこともままならない。
「痛ッ……だぁぁ……!!
七緒は想像を絶する激痛で涙を溜めながらも、気丈に志桜月に向けて言葉を吐きかけた。
「は、はは、ははは……。ばーか……、素人相手に、遮られてやんの……」
そして可動する右腕を上げると、中指を立てた。
「ざまぁ」
悪意たっぷりの七緒の笑顔に対して、初めて志桜月の表情に変化が現れた。
「……たった今、あなたの未来は確定しました」
志桜月は寝転ぶ七緒の顔面に強烈な蹴りを叩き込んだ。
七緒の鼻っ柱が折れ、鼻血があたり一面に撒き散らされた。
「ここであなたは私に殺されます。私は『憤怒』。その意味を、身を持って知らしめて差し上げましょう」
その表情は般若のごとく醜く歪んでいた。
「七緒!」
「七緒さん!」
犬神と鈴野が駆け寄ろうとするが、笑來月が2人の前を塞ぐ。
「そこを退け、娘っ子!」
鈴野のスコップは笑來月の右腕でいなされてしまう。
「2対1で勝てると思ってんのか!?」
犬神のスコップが笑來月の膝を強打するも、素早い裏拳のカウンターを受けて後退せざるを得ない。
「私は『傲慢』。ええ、あなた方は私1人でお相手して差し上げましょう」
スカートの裾を摘んで会釈するその姿は、まさに相手を見下す行為そのものである。
「いい度胸だべ、ぬさ」
鈴野が打ち下ろすスコップを軽いステップで避けてみせる笑來月。
犬神のスコップの突きも笑來月をなかなか捉えられない。
更にワルツのように片足を広げて回転しながらの攻防一体の行動が、2人の行く手を阻んでしまう。
「この娘っ子、すばしっこいっちゃよー」
「でもさっき食らった裏拳、全然痛くなかったな。って、七緒がやべえ!」
こうしている間にも七緒は腹部を志桜月に蹴られ続けていた。
この光景を先程から傍観している十文字。
彼女の体は震えていた。
しかし、その震えをぐっと堪え、ある言葉を思い出していた。
(怖がっちゃ駄目! こういう時こそ
無畏
だよ!)
目の前の惨劇を恐れず、立ち向かうべく十文字は駆け寄る。
「正直、眠くて、辛くて、まっすぐ走るのもやっとだけど……!」
笑來月の横を全力で走り抜ける十文字。
「……させません」
笑來月の回し蹴りが十文字の側頭部を狙う。
だが……。
「「それはこっちのセリフだ!!!」」
鈴野と犬神のWスコップが笑來月の小柄な体を吹き飛ばす!
十文字は振り向かない。
目の前で痛め付けられている七緒を助けるべく、コンパクトの鏡を外して握り締めた。
「私はただ、みんなとフツウにこの島で過ごしたいだけだよ、だから――!」
彼女は鏡を自分の手のひらの中で砕く。
鏡の破片が手のひらを切り裂き、血が滴る。
「あなたなんて怖くない! お願いだから、どっか吹き飛んじゃえッ!!」
十文字の投げた鏡の破片が志桜月の背中に当たった。
志桜月は地面に落ちた鏡の破片を見るなり鼻で笑った。
「フン……、無駄です。ここ一帯は今、ろっこんが使えないんですよ、黙示録の影響で。教えてあげましょう、
『怠惰』の黙示録の暗示は<禁止>です。
フツウであるがために異常を禁じ、それを否定することも禁じ、是正することも禁じる同調圧力の大罪。いわば
<増強>の暗示を持つ『嫉妬』の黙示録
と対をなすものです」
志桜月の言うとおり、七緒を守ろうとして投げつけた鏡から防御結界は発生しなかった。
「が……うげぇ……」
七緒が呻く。
「はやく、海……を……、つれ……逃、げろ……」
未だ目覚めない小山内を逃がすように十文字へ訴える彼女。
その伸ばした右手は、志桜月によって踏み潰された。
「人の心配をしている場合ですか?」
「うっせぇ……、この、コスプレメイドが……! 出てくる世界観、間違えてんじゃね……? ゲホッゲホッ……、戦闘じゃ、お荷物だからさ……ウチ……、こうでもしないと、誰かを……守れないんでね……?」
「もうやめて……! これ以上はやめて!」
十文字の悲痛な叫びは虚しく湖畔に轟く。
「怖くない、無畏だ、無畏があれば怖くない……」
そして念仏のように十文字は無畏という言葉を唱えだした。
「ろっこんは発動する、璃音ちゃんも助ける、あなたたちなんか怖くない!」
「随分と欲張りなこと……。醜悪ですね」
呆れかえる志桜月。
その拳が、ついに十文字へ向けられてしまう。
「その願いが無駄だということを、ここで証明して差し上げましょう」
「ろっこんは発動する! 璃音ちゃんも助ける! あなたたちなんか怖くない!!」
十文字は繰り返す。
「ろっこんは発動する!! 璃音ちゃんも助ける!! あなたたちなんか全ッ然怖くないよ!!」
「くどい」
志桜月が拳を振り上げる。
「ろっこんは発動する!!! 璃音ちゃんも助ける!!! あなたたちなんか――!!!」
十文字は3枚目のコンパクトの鏡を取り出し、血まみれの手で握り込む!
だが眼前に一撃で意識を刈り取らんとする死神の拳が今まさに振り下ろされた!
十文字は血塗れの鏡を、自分の足元に叩きつけた!
「私は、怖くなんかないッッッ!!」
鏡が地面で炸裂した次の瞬間、十文字の顔に拳がめり込んだ!
――かに思えた。
だが、その拳は十文字の1cm目の前の空間で留まっていた。
「馬鹿な……、これは……ありえない!?」
志桜月の拳は、見えない防壁によって遮られているのだ!
「黙示録を突破した……!? こんな芸当ができるのは……!!」
「志桜月、撤退しましょう」
笑來月が鈴野と犬神の猛攻を凌ぎ切ったあと、後退しながら言い付けた。
「その子、多分、『器』よ。まだ不完全だけど」
「だったら今潰せば!!」
もう一撃、志桜月は十文字を殴り付ける。
しかし、やはり直前でナニカに遮られてしまうのだ。
「私のろっこんだけが、発動してる……?」
十文字は周りを見て、自分だけがろっこんを発動できることに気がついた。
そして、いつの間にか握られている藍色の宝石……。
十文字は志桜月に詰め寄り、睨み付ける。
「お願い……、ここから出てって!」
志桜月は顔を引きつらせながら笑來月のもとへ戻っていく。
「海ちゃん、起きて! 璃音ちゃん、大丈夫!?」
十文字が声を掛けると、なんと小山内はすぐに目を開けたではないか。
「ん……、痛みが……軽くなった……?」
内臓が破裂しててもおかしくないほどの手負いだった七緒も、すくっと立ち上がってみせた。
小山内は状況を瞬時に判断すると、ポケットから煌く紫色の石を取り出した。
それを双子メイドに見せつけたあと、それを唐突にシャベルで叩き割った!
「残念だったね、黙示録はこのとおり真っ二つだ」
七緒はニヤリと不敵に笑った。
これを見て笑來月は確信めいた表情で呟いた。
「……たまたま『強欲』の黙示録がこの島にあることが、私たちの運の尽きだったようね」
志桜月が怒りに震えながら息を巻く。
「やっぱり、これは『強欲』か。誇大妄想をも実現する<成就>の大罪の……」
「ええ、器であるあの子と『強欲』の黙示録が偶然共鳴したってこと。こうなったら<禁止>されても凌駕されちゃうわね。それに、あの割られた石が本物の黙示録だったら、ここにいては危険よ」
「チッ……」
双子のメイドは素早くその場から走り去る。
それを十文字は追い掛けた。
「ちょっと待って! 私が『強欲』ってどういうことなの!? ……あれ?」
だが、十文字は急に眩暈を覚えて、その場で膝をついてしまう。
森の中に消えてゆく双子メイドを見送ると、彼女は肩を上下させながら咳き込んだ。
「海の芝居のおかげで助かった、うっ……」
脇腹を抑える七緒の手中には、しっかりとアメジスト――『怠惰』の黙示録が握られていた。
今はもう眠気を誘発されることはないようだ。
「……とりあえず、目的達成だべ」
鈴野はシャベルを地面に刺して地べたに大の字に寝転がった。
「戦闘を想定しておいて良かったべ、犬神さんもありがとだっちゃ」
「いーっていーって。しっかしあのニコルとかいう奴! 次にあったら絶対ぶっ飛ばす!」
犬神がガルルゥと2人が消えていった方角へ向けて唸っていた。
かくして、掘削班は無事にとは言えないが目的を果たすことができた。
この成功が、のちに大きな交渉のカードになる。
【掘削班】Mission complete!
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2015年06月13日
参加申し込みの期限
2015年06月20日 11時00分
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2015年06月20日 11時00分
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