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泉月花はチャーハン5人前が運ばれてくるやいなや、怒涛の勢いで頬張り始めた。
「ああ……やっぱりチャーハンは出来立てを食すのが一番ですね……!」
瞬く間に5皿を完食したあと、お冷を飲み干して口元を拭った。
「さて、まずは桜庭さんの疑問にお答えしましょう」
泉月花は姿勢を正した。
「そもそも『フツウを革命する』ということは、この世界に生まれる格差およびそれを取り巻く環境を撤廃して平等をもたらすことです」
桜庭たちは要点が掴めずに顔を見合わせた。
泉月花は意に介さず、そのまま言葉を継げた。
「人は、世間は、とても不条理です。生まれた時はみな誰もが平等であるはずなのに、育った環境や才覚で天地ほどの差が生まれてしまいます。天を征く者たちは地を這う者に唾を吐きかけ、地を這う者たちは天を征く者を見上げて届きもしない竹槍を突き上げているのです。おかしいと思いませんか? 古来より落神のような超越的実在があるというのに、なぜ神は地を這う者に手を差し伸べないのでしょう? 答えは明白です。神もまた、天を征く者の1人だからです。所詮、地を這う者の声なんて聞く耳を持ち合わせていないのです。だからいくら神に願ったところで、理不尽や不平等は解消されません。ひどい時は存在理由すら忘れ去られ、踏み潰され、押し殺されてしまう。そんなことがまかり通るこの世の中は間違っています。そして誰かが神の代わりになって立ち上がらなければいけないのです」
泉月花の口調はとても固く、どこか怒りを孕んでいた。
目つきは険しく、肩に力が張っているのが見て分かる。
「叢雲が政治団体ではなく宗教法人として存在しているのは、こういう思想が根底にあるからです。あたしの生まれ育った環境は、他者から見れば裕福な暮らしぶりに見えるでしょう。でも、そこに心が、血が通わなければ、ただの生き地獄でしかありません。あたしはこの世界を救いたいのです。生きていること自体が苦しくて独りで勝手に絶望して死んでいく人々がこれ以上生まれないようにするためにも、あたしは『誰よりも優しい人』になって天を地に引き摺り下ろさなくてはなりません。そのためには、神魂のエネルギーを使ってフツウを革命しなくてはいけないのです。誰もが幸福だと思える世界を作るためなら、あたしはこの手を真っ赤に染めても構いません」
泉月花の口調は更に苛烈になっていった。
彼女の肩は震え、時折、唇を噛み締める仕草を出した。
その山火事のような想いの熱量に、“英雄たち”は圧倒されっぱなしである。
「当初、菜々緒は『天を衝く者』の適格者として我々に協力を求めていました。とはいえ度々こちらの意向に背く行動が目立っていたので、その度に殺処分しようとしてたのです。ですが、菜々緒の技量に対してこちらが送った刺客、つまり他の適格者候補の力量不足で、全員“ナナオたち”が殺してしまったのですから迷惑極まりないですよ。そして7月のあの日、あの異空間のオペラハウスで、あなたたちが完膚なきまでに菜々緒……いや、怪人セブンを打破してくれたおかげで、我々は適格者を失いました。計画は完全にご破産ですよ、まったく……」
これにすかさず吉祥寺が口を挟んだ。
「でも、こうして別の作戦、えぇと、モーニングコーヒーを始めているじゃねぇか」
「モーニング・グローリーです。『夜明けの栄光』、まさにこの作戦に相応しい名前です」
泉月花はふてくされた。
「中二病クセぇ作戦名つけてんじゃねぇよ、糞ビッチが。つーか、ご破産になった作戦をどうやって蒸し返してんだよ?」
吉祥寺の問い掛けに泉月花は即答した。
「教えません。知りたかったらチャーシューメン1億杯奢ってくださいな?」
「ハァ!? ザッケんなコラァッ!!」
吉祥寺が身を乗り出そうとしたところを、菜々緒が肩を掴んで押さえ付けた。
「菜々緒、なんで……!?」
「……ここで泉月花さんを殴っても、口を割るとは思えないもの。それに……」
菜々緒は非常に言いづらそうに小声で呟いた。
「いつか時期が来たら、私からちゃんと説明するから……」
「……ですって。あとはそこのポンコツに説明してもらいなさいな」
クスクスと笑みを漏らす泉月花。
「でも菜々緒、本当に打ち明けられるかしら? 真相を知ったお友達はどんな顔するかしら? 嫌われちゃうかもしれないわね?」
「……俺は何があったって、菜々緒を信じる」
月居が語尾を強めて反論した。
それを愚かと言わんばかりに泉月花はレバニラ炒めを胃の中へ流し込んでいった。
「今の言葉、よーく覚えておいてください。後であなたのこと、指差して笑ってあげますからね? ばーかばーかばーか」
「……勝手にしろ」
月居は鋭い目つきで泉月花を睨んだ。
泉月花は心底楽しそうに食事を続けている。
「今から楽しみです。顔を真っ赤にして喚き散らすあなたを想像すると、食事の美味しさも引き立ちます!」
「前から思ってたが、お前は本当に性格歪んでるな、加納……」
「ありがとうございます、最高の褒め言葉です、月居さん!」
月居はこれ以上のやりとりは不毛だと感じたようで、げんなりした様子で口をつぐんでしまった。
代わりに、先程からピリピリとしている戌井が口出しする。
「刀君なんかは怒りそうだけど……」
前置きのあと、戌井は続けた。
「僕は別に、フツウを死守とかは実はどうでもいいんだけどね。フツウ、って場所と時間で全然変わるし。戦争が毎日ある地域で住民が戦火に巻き込まれる事は、きっとその地域では『フツウ』のことだよね。……今だって、寝子島では神魂絡みの事件が起こって、それ以外は毎日皆で学校で過ごすことも僕の『フツウ』。多分、この先もれいび全員からろっこんが消失したとしても、1ヶ月も経てばやっぱり慣れて『フツウ』として認識されてしまうんだ」
戌井の言葉は一理あった。
人によって、場所によって『フツウ』の中身は変容する。
それはこれからも変わらない、いや変えられようのない無慈悲な真実である。
「だから、無理に死守する必要なんてないよね……。『フツウ』はいつだって中身が入れ替わるんだから。だからこそ、僕は聞いてみたい」
戌井は刺すような視線を泉月花に投げかけた。
「貴方にとってのフツウって、なぁに?」
これに泉月花は答えた。
「無論、格差のない平等な世界のことです」
赤い髪を揺らしながら、確固たる地震に満ち溢れた口調で告げた。
「世界中の人達が同じ才覚を持てば、競い合うこともない平和な社会が築けるはずです。ですが、その前に世界中の余分な部分を削ぎ落とす必要があります。残酷かもしれませんが、これは必要な行いなのです」
「……そう、頑張ってね」
戌井はさほど興味がなさそうな口ぶりでそっけなく言葉を吐き捨てた。
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3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
神話・伝説
定員
40人
参加キャラクター数
40人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月13日
参加申し込みの期限
2015年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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