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本日は、海中遊泳日和
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【パッキン!】
かりかりかりかり。にゃーっ。
「ふわぁ……おはよ、にゃーくん。どうしたの?」
愛猫にゃーくんが何かを引っかく音で、
桜庭 円
は目を覚ましました。寝ぼけ眼をくしくしとこすりつつ、しきりに窓の外を気にしているにゃーくんの後ろから、しゃーっとカーテンを開きましたら。
「……海?」
ガラス一枚を隔てて向こうには、とぷんと満たされた水。そこら中をひらひらと泳ぎ回るお魚たちに、にゃーくんは興味津々だったようです。
どこまでも青い風景が、そこには広がっておりました。
「また、神魂かな……」
突然のこんな事態に、けれど円も慣れたもの。ぼんやり納得しながら、もうひと寝入り……しそうになったところで。
がばっ!
「まずい……! 本が! 本がダメになる! ゆづ姉、ゆづ姉ーーー!」
と、いった次第でありまして。
急遽、海水に閉ざされた桜庭家にて、緊急対策会議が催される運びとなりました。召集されたのは、円の実姉、
桜庭 弓弦
であります。
「あら、まぁ。これが寝子島名物、噂のアレ、超常現象なのね! 実際に見られるなんて、感激だわ~」
とお姉さん、マイペースに感想を述べつつも、
「このままじゃ、円の本も、私の手作り仏像も大変なことになってしまうわね」
「その仏像、ゆづ姉の手作りだったんだ!?」
「ええそうよ、彫刻体験で私がこーんな大きい木から彫り出して……ええと、そうね。まずは全部、ビニール袋にでも入れておきましょうか」
実際、神魂によるものとはいえ、窓の向こうから海水が押し寄せたなら、ここにある貴重な本の類などがダメになってしまうかも知れません。
対策は急務! ということで、何ともコメントしがたい顔をした仏像を皮切りに、弓弦の蒐集物や円の本、その他水に濡れるとよろしくなさそうなものを選別して、ゴミ収集用のビニール袋の中へ、ひとまず収めていくことにしました。
探偵風のマントをまとい、何だか張り切っているにゃーくんも一緒に手伝いつつ。一通りのものをビニール袋に入れたところで、弓弦がうーん、と首を捻りまして、
「これだけじゃ、ちょっと心許ないわね……あ、そうだわ!」
ぱちん、と両手を叩きました。お姉さん、何やら名案を閃いた様子。
「ほら円、真空パック機ってあるじゃない? あれで密封したらどうかしら?」
「あ、なるほど! でも、うちにはそんな機械無いよ?」
うーんと今度は二人で首を捻りながら考えた末、人手もいくらか欲しいということで、円の友人の誰かにお使いを頼んで、持ってきてもらおう! ということに。
「えーっと。よし、刀くんに電話して、お願いしてみよう」
円は、男手として頼りになりそうな、
御剣 刀
に連絡を入れてみることにしました。
「……あ、もしもし刀くん? あ、能美子ちゃんも一緒なの?」
どうやら電話の向こうには、
弘明寺 能美子
もいるようです。
「うんうん、大変だよねー。それでね、ちょっとボクの家まで、取ってきて欲しいものがあるんだー。悪いんだけど……頼りにしてるから。ねっ刀くん、おねが~い♪」
できるだけ可愛らしく媚びを入れつつ、裏声で、オネガイ! してみましたら。刀くん、なんともあっさり了承してくれました。
ふへへ、チョロイんだから、なんて円はほくそ笑みつつ、
「今からどこかで調達して、持ってきてくれるってさー」
「また円のお友達に会えるのね? うふふ、楽しみだわぁ」
姉妹はしばし、応援の到着を待つことにします。
「桜庭のヤツ、何ヘンな声出してるんだ……? それだけ切羽詰ってるってことか。よし、早く持っていってやらないとな」
円の萌え媚び作戦が功を奏したかどうかはさておき、ともかく友人のためとあらば、火の中海の中。頑張ってしまうのが、刀くんの実直さ、良い所でありました。
「……桜庭さん、何だって?」
刀の隣で、こぽりと口から漏れた泡と一緒に、能美子が尋ねます。
彼女はこの不可思議な現象を見るに、あまり泳ぎは得意でないながらも寮の自室から抜け出て、島を眺めて回っていたところでばったり、刀と出会いました。
「真空パック機ってあるだろ? あれを持ってきて欲しいってさ。本なんかをそれで密封して、湿気から守りたいそうだ」
「ふうん、なるほどね」
能美子にとっても、円は大切な友人です。彼女はひとつ、よし、とうなずきまして、
「桜庭さんと、にゃーくんのことも気になるし……私も行くわ」
「ああ、分かった。それじゃ……あそこの電気店でも寄っていくか」
旧市街にある馴染みの電気屋さんにて、まずは円ご所望の品を調達することにしました。
泳ぎだした二人……と、能美子は刀へ、
「いくら呼吸や会話ができると言っても、水分補給しないわけには行かないものね。あげるわ、これ」
「お、気が利くな。ありがとな、弘明寺」
手渡したのは、ミネラルウォーターのボトル。水の中とはいえ、真水は必要だろうという彼女の判断のもと、自室の冷蔵庫から持ち出してきたものです。
ちなみにその際、泳ぎは不得手な彼女は冷蔵庫の扉を開けるのにひどく手間取り、途方も無い苦労をしたことは、言わずにおきました。
「っと、あそこだ」
参道商店街にて首尾よく機械をゲットした二人は、ちゃんと律儀にお金を置いてから、一路、桜庭姉妹の住むアパートへと向かいました。
なるべく海水が入らないように、と少々苦労をしつつも部屋へ入った刀と能美子。出迎えたのは、円とにゃーくん……それに、
「まぁ、良く来てくれたわね!」
弓弦お姉さんのにっこり笑顔、でありました。
「いらっしゃーい。二人とも、ありがとねー」
「構わないさ。けど、代金はちゃんともらうからな?」
と、刀はきっちり釘を刺しつつ。
初対面である弓弦の顔は、やっぱり円とよく似ておりまして。能美子などは思わず、
「桜庭さんの、お姉さま! うわぁ、そっくり……!」
「あら。ふふ、そんなに似てます? 円の姉の、弓弦です。御剣さんに、弘明寺さんね? 今日はよろしくお願いしますね」
「御剣です、こちらこそよろしく」
す、と頭を下げた刀はふと、並んだ桜庭姉妹の、とある部分……つまりはその、胸のあたりをちょっぴり見比べまして、
(……姉妹、か)
「今、何か失礼なこと考えなかった?」
なんて、円に突っ込まれたりしました。
傍らで、能美子何やら少々、緊張気味。
「え、えと、桜庭さ……『円さん』には、いつもお世話になってます!」
兼ねてより、大事な友人である円を、そう呼びたい……! なんて思ってた彼女。これは、絶好の機会!
思い切って実際口に出してみましたら、その響きは案外、自然と馴染みまして。
「それじゃ二人とも、入って入ってー」
中へと促す円も、どうやら違和感を覚えた様子はありませんでした。ほっと安堵しつつ、能美子は心の中で小さくガッツポーズ。やった!
円の部屋へ上がると、床に置かれた無数の袋。電話で聞いていたように、中には本やら良く分からない木彫りの像やら、雑多な品々……なるほど確かにこのままでは、押し寄せる海水、及び湿気に対してはあまりに無防備に見えました。
さっそく取り出した真空パック機に、ビニール袋の縁をパクッと挟んで、うぃぃぃぃぃん……とパッキング。見たことの無い不思議な機械に、にゃーくん、鼻を寄せてくんくんくん。
「……って感じで、全部の袋をパックしていくわけだけど……」
「思ったより、時間がかかりそうね……」
円と能美子がつぶやいたとおり、ビニール袋はかなりの数でありまして。これらのひとつひとつにパック処理を施していくのには、どうにも時間がかかってしまいそうです。
「……よし、俺に任せろ!」
と、立ち上がりましたのは、刀くん! パック機を手に、脳裏へ銃の撃鉄を起こすようなイメージを思い描き……ガチン! と頭の中でそれを落とせば。
「まぁ、すごい! これがろっこん、ていうのかしら?」
ぱちぱちぱち、手を叩いて喜ぶ弓弦の期待にも応えるべく、刀はうおおおおおっと高速作業! 凄まじいスピードでビニール袋をずばっとセットしては、うぃぃぃんとパッキング。
あまりにも刀の動きが速すぎて、かえって機械の動作のほうが遅く感じてしまうほどでしたけれど……ともかくそうして作業は、てきぱきと進んだのでした。
刀の奮闘で、思いのほか短時間のうちに、お仕事は片付きまして。
「ありがとう、御剣さん! とっても助かったわ~」
「いえ。大したことじゃありませんよ」
真空状態になり、スペース的にもコンパクトにまとまった袋たちを前に、弓弦はご満悦。
懸念事項が解決したところで、彼女、こんなことを言い出しました。
「これは、お礼をしなくてはいけないわね……よし! デートしましょうか?」
「で、デート?」
「だって、せっかく海の中なんだし、お姉さんも泳ぎたいわ。今年は時期を逃しちゃって、水着も着られなかったし……だから、ね♪ 水着を着て、泳ぎましょ? みんなで」
「水着? み、みんなで!?」
刀のみならず、悪戯っぽく笑った弓弦とふいに目が合った能美子も、びくり。
つまりは、弓弦お姉さん的デートとは、この場の皆で水着に着替え、海中遊泳をして楽しもう! といったことのようです。
「水着かぁ、いいねー! じゃ、シーサイドアウトレットでもいこっか?」
すかさず円は、素直に賛成の意思を表明。さすがは桜庭姉妹、何だかんだで似た者同士なのでしょうか、ブレません。
もちろん、刀はもとより、
「デート? 今から水着で? よし、行こう。ぜひ行きましょう!」
心の中でよっしゃあああ! と力強いガッツポーズ! 確かに一番頑張ったのは彼でして、そのくらいの役得はあっても良いかも知れません。
能美子も、少しばかり、渋りはしましたものの。
「ね、能美子ちゃんも。一緒に泳ごうよ!」
「えっと……そ、そうね。桜……ま、円さんが、そう言うなら」
「うんうん! それじゃ、いこー!」
円が嬉しそうに笑うと、肩に乗ったにゃーくんも、朝から気になって仕方ないお魚たちと触れ合えるとあってか、にゃー! と嬉しそうにひと鳴き。
改めて四人と一匹は、玄関からとぷんと、海の底の寝子島へと飛び出していきました。
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月24日
参加申し込みの期限
2015年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月03日 11時00分
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