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本日は、海中遊泳日和
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【二人の目線】
ああ、また夢を見ている。奇妙な浮遊感は、
三宅 葉月
の胸にまず、ある種の不安を抱かせました。
悪夢にうなされて、びっしょりと汗にまみれて目が覚める……なんていうことが、葉月には時折ありました。先日に見た夢などは特に不快なもので、起き上がってもなお、身体中に痺れのような嫌悪感が残るほどでした。
つまりは、彼女が無意識に懸念したのは、またあんな感覚を味合わなくてはならないのか……といった不安です。
それにしても。意識は覚醒しているようにも感じつつ、なおふわふわと宙を漂うようなこの感覚には、やけにリアリティがありました。何だかまるで、寝室の全てが、あたたかい水に満たされているような……。
(……水?)
ぱちり。目を開けると同時に、見えたものは……ふわりと広がりながらゆらゆらと揺らめく、ほのかに碧緑の色合いを持ち、緩いウェーブを描く、葉月自身の長い黒髪。
「水中……?」
思わず口に出して、声が出ることに気付きました。こぽんと漏れ出た泡が、青みがかった視界の中をゆっくりと昇っていき、天井へと留まります。
すぐに気にならなくなったものの、若干舌に感じた塩辛さは、ここが海の中であることを葉月に知らしめました。
彼女は、ひとつ安堵します。奇妙ではありながらも、あの不快感を、今日は感じません。気付けば先ほどの不安も、ぱあっと散ってどこかへ行ってしまったようでした。
(どうやら、悪夢では無さそうね……)
明晰夢、というやつでしょうか? いやにはっきりとした感覚に、そんな風に思いつつ。ひとまず暗い部屋に明かりを入れようと、バルコニーの扉を開いて、外に出た……その瞬間。
葉月は息をするのも忘れ、目の前の光景に見入りました。
透き通る青。海の中に沈んだ世界。彼女の暮らす星ヶ丘寮の周囲には、見渡す限りのサンゴ礁。熱帯魚のような色とりどり、鮮やかな魚たちがそこら中を泳ぎ回り、海面から差し込む日の光が、カーテンのように幾重にも織り成して……その全てを照らし、きらきらと燐光を散りばめています。
あまりにも。あまりにも美しい風景の中へ。葉月は、誘われるように、バルコニーから泳ぎ出しました。
南国の海のように姿を変えた星ヶ丘を、ゆったりと水中散歩。サンゴへそっと手を触れて、遊び回るように葉月の周りを泳ぐ魚たちの愛らしさに、目を細めて。
それほど泳ぎが得意なほうでは無いので、半ば緩い海流に身を委ねるようにして、ゆっくり、ゆっくりと。
(……そう。こんなのが良い)
光を浴びて、自身にも輝きを纏いながら、葉月は思います。
(夢の中から持ち帰るなら、こんな光景が良い。嫌悪に悶えるような悪夢より、この痺れるほどに美しい夢の光景を、記憶しておきたい……)
これが夢ならば。あるいは目が覚めたら、忘れてしまうのかもしれません。
目の前の何もかもを、記憶の中へ留めておきたい。
少しでも頭の中へと残るように、心へ刻み込むように……鮮烈な色に満ちた海を眺めながら、葉月は、ゆっくりと泳ぎます。
「ああ、なんて小さくも繊細な美しさなんでしょう……お魚さんたちったら!」
学校指定のスクール水着に着替えた、
稲井 いおね
。サンゴ礁へと変貌した星ヶ丘地区を泳ぎながら、彼女は特にそこへ息づく魚たちへ、これでもかと熱視線を浴びせておりました。
どこかで見たことのあるような魚に、初めて見るような珍しい魚。何かしらの魚体を見つけるなり、いおねはゆらゆらと近寄っては、ぱあっと目を輝かせるのです。
もちろん、彼女のこと。お魚が大好き! といったことでは無いわけでありまして。
「素晴らしい……素晴らしい骨格ですよ! これぞ、厳しい海中を生き抜く生命のたたえる、神秘! ああ、もう……たまらんのですよーーー!!」
まさしくこれ、レントゲン・ラブ! いおねを惹きつけて止まないのは、お魚さんそのものではなく、ろっこんによる透視がもたらす至福のビジョン。彼らの、ホネホネな姿! なのでした。
何せ彼女、起きたら部屋が水浸し……なんていう状況にも、
「い、いおねの骨格標本コレクションが、壊れちゃう!?」
溺れちゃう、とかより何より、そっちを真っ先に心配していたほどですから、もう筋金入りなのです。
そんなわけでいおねは、海中へと沈んだ寝子島、ことに自宅のある星ヶ丘を中心に、心置きなく魚骨ウォッチングに興じておりました。
「サンゴの陰に……おおっ、変わった骨格のお魚さん発見です! ああ、この脊椎骨の描く素敵な曲線……あっ、あのお魚さんは!? うあぁ、なんて優美な肋骨の並び……! た、たまりませんっ!」
大興奮! 骨フェチここに極まれり、であります。
と、そんな中。いおねは、今日一番の大物を発見!
「あ、あれは……!!」
遥か遠くでありながら、その美しい流線形はもはや、見間違えようも無いのです。
「あれは、サンマさんっ!」
そう。視線の先ではご存知
寝子 サンマ
さんが、小魚ちゃんたちと楽しそうに戯れつつ、すいすいすいと泳いでいるのでした。軽やかな泳ぎっぷりはまさに、水を得たサンマさん!
「あの動き……あれは、着ぐるみの動きじゃないっ。やっぱりサンマさんは、水陸両用型宇宙人だったのですねー!」
などと、独自の推論を強固な確信へと変えるいおね。実は彼女、以前にもそうして、サンマさんの正体見破ったり! なんてろっこんを使い、いわゆるひとつの禁断の領域へと踏み込もうとしたことがあったのでした……その際は儚くも、目論見は破れてしまいましたけれど。
けれど今再び、チャンス到来! 力強くうなずいて、いおねは両手で水をかき、足を蹴って、猛然とサンマさんを追いかけ始めます。
とはいえさすがのサンマさん、達者な泳ぎで気ままに海中遊泳を楽しんでいるように見えつつ、これがなかなか追いつけません。
「くっ、やりますねサンマさん……! けれどもはや、その骨を見なければ、いおねは治まりません止まれません!」
いおね、猛追!
「待つのです、サンマさん! 骨! 骨見せて……ぷわ!?」
最大の標的を前にして、どうにも、視野狭窄というやつでしょうか。ぼすん! と何かに衝突して、いおねは止まってしまいました。
「ああ……ごめんなさい。つい、景色に見惚れてしまって」
ぶつかったのは、美しい風景を堪能していた、葉月でした。お互いに前方以外に気を取られていて、気付かなかったようです……海中であり、さほどの衝撃ではなかったのは幸いでしたけれど、
「ああ、サ、サンマさんがー! ううっ、見えなくなっちゃいました……」
怪訝そうに首を傾げた葉月の前で、いおねは目的を見失い、がっくりとうなだれてしまいました。
「悪かったわね。彼に何か、大事な用でもあった?」
「い、いえ。良いのです、仕方が無いのです……」
サンマさんの骨格とは、果たしてどのようなものか……その深遠なる謎を解明するのは、残念ながら、次のチャンスに持ち越しということになりそうです。
「……でも、いおねは諦めませんよー!」
再び小首を傾げた葉月に、いおねはふんすっと鼻息荒く、改めてそう決意を固めました。
と。
「……それにしても。素晴らしい景色よね」
「そうですね、素晴らしいのです……!」
ふいに二人は並んで、目の前の風景を眺めます。
「なだらかに海底へ寝そべる、珊瑚礁の彩り。泳ぎ回る魚たちに、きらめく光。魅入られそうなほど、幻想的な色彩……」
「頭骨から伸びる脊椎骨の流麗なライン、神経棘の艶やかな尖り具合、広がる鰭条はまるで扇のように美しくて……」
……同じものを見ているようで、どうも二人の観点は、随分と違っているようでしたけれど。
「いつまでも、記憶の中へ留めておきたいわ。この光景を……」
「きっと忘れないのですよー。こんな素敵な思い出なら!」
「ええ、そうね。きっとそうよね」
良いものはやっぱり、誰が見ても良い! というわけなのです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月24日
参加申し込みの期限
2015年03月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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