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にぎやかな悪夢 ~ミドリ人間の逆襲編~
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■旧市街/商店街
ガラスが割れる音がした。
目を開くと、辺りはまだ暗闇だ。
塔ヶ崎 璃亜
はベッドから身を起こした。
(え、ど、泥棒……!?)
おそるおそる部屋から顔を出してみる。が、家の中に人の気配はない。
それでも安心できない塔ヶ崎は、足音を忍ばせてキッチンに駆け込むと、昨日洗ったばかりのフライパンを手に取った。包丁は――なんとなく、やめておいた。肉を焼いたり炒めたりするための道具ではあるが、これがあれば多少は応戦できるかもしれない。
フライパンを両手に握り締め、音のする部屋をそっと覗き込んだ。
そして――その部屋にいた人影に、塔ヶ崎は思わず息を飲むような悲鳴をあげた。
人影がこちらを見る。それは泥棒というにはあまりにも――異形だった。ミドリのガサガサとした皮膚に飛び出しそうな眼球、そして異様に長い両の手の爪。バケモノだ。塔ヶ崎は逃げ出そうと足を後ろに動かした。
が、おびえる少女よりも異形のバケモノの方がその動きは遥かに俊敏だった。不気味なうなり声をあげると、バケモノは塔ヶ崎に飛び掛ってくる。
「きゃああああっ、お、お母さん!」
逃げられない。塔ヶ崎はフライパンを投げ捨てると、両手で頭を抱えてうずくまり、死んでしまった母の名を呼ぶ。
「……」
目を閉じてから数秒。何も起こらない。
え、と塔ヶ崎がおそるおそる目を開くと、どうしたことか目の前のバケモノは何やら怯んだような様相を見せている。その目はちらちらと、塔ヶ崎の胸元に向いている。
「え……ま、まさか……?」
彼女の胸には、母の形見のロザリオがかけられている。
(もしかしてこれ……お母さんが守ってくれたの……?)
ためしに、おずおずとその十字架をバケモノに向けてかざしてみる。
ぎい、と気味の悪い声をあげながらも、バケモノは確実に退いていた。
(に、逃げるなら今のうち……?)
塔ヶ崎は震える足を必死に奮わせて立ち上がると、床に転がったフライパンを握り締めてその場から逃げ出した。
部屋の向こうで何か物音がする。
妙な違和感を覚えて、
城山 水樹
は目を開いた。
秋口だというのに、じっとしとしたような嫌な湿度が体にまとわりつく。そのくせ空気はやけに冷え込んでいて、寝具から身を起こした彼女は椅子にかけてあったカーデガンを上に羽織った。
「……誰? 起きてるの?」
声をかけてみるが、反応はない。
部屋のドアを開けて廊下に出てみる。すると向こうの方から足音が聞こえてきた。
長年一緒に住んでいれば、自然と誰の足音かは分かる。その引きずるような足音は――父のものでも、母のものでも、兄弟のものでもなかった。
(……え?)
雲が流れ、窓から月明かりが差し込んでくる。
廊下に立っていたのは、奇妙な出で立ちをしたバケモノだった。
「……え?」
しかし――さらに奇妙な話ではあるが、それがただのバケモノだったらそれはそれでよかったのかもしれない。城山は目を疑った。
そのバケモノが身につけているエプロン。それは――
月明かりにきらりと光る爪のまぶしさに、彼女は我に返った。
殺される。本能が先立った。城山は廊下にたまたま父が立てかけていたゴルフクラブを手に取ると、母のエプロンを身につけたそのバケモノの頭を容赦なく殴打した。
ぐえ、と変な声をあげながらバケモノがよろめく。その隙にその汚らしい体を突き飛ばすと、ゴルフクラブ片手に彼女は家から飛び出した。
飛び出して、そこでようやく信じられないくらい心臓が動いていることに気づいた。どくどくどく、と今にもどうかなってしまいそうなほど脈打っている。
これは恐怖なのか、それとも高揚なのか。
恐怖よりも先に正義感が勝っていた。
通りでバケモノに襲われている少女を見つけた
赤羽 勇樹
は、その爪の鋭さにもひるまず果敢にバケモノに体当たりを食らわせた。
「あ、あああっ……」
「何してんだ、早くこっちにっ!」
赤羽はフライパンを手に恐怖でへたりこんでいる少女の腕をひっぱり上げると、体当たりでよろめいたバケモノから逃げようと走り出した。
「あ、で、でも……血が……!」
少女――塔ヶ崎の言葉に、赤羽はそこでようやく自分の腕に切り傷が走っていることに気づく。どうやら先ほどの体当たりの瞬間に食らってしまったらしい。
しかし彼にとってそれは好都合だった。
「こりゃちょうどいい――正義執行!」
そう言って十字を切ると、赤羽は血のしたたる腕をバケモノに向けて大きく振りぬいた。
その勢いで降りかかった血しぶきは、いつの間にか赤々と燃える火の粉に生まれ変わっていた。火の粉を頭からかぶったバケモノは、苦しそうな声をあげて頭をかきむしっている。
「え……火!?」
「事情は――今は説明してる暇はなさそうだ! とにかく逃げるぞ!」
突然の発火に目を白黒させる塔ヶ崎の腕をそのまま引くと、二人は歪んだ商店街をまっすぐに駆け抜けた。
赤羽に導かれるまま訪れたのは、商店街の路地裏だった。
積み上げられた廃材やゴミ袋。普段なら少し近寄りがたいその場所は、今は身を隠すのに好都合の一画である。
「大丈夫だったか?」
声をかけられて、塔ヶ崎ははじめて路地裏に2人の人影がいることに気づいた。赤羽に声をかけたのは
御剣 刀
で、その隣には大学生の城山の姿もある。
「ああ、間一髪で助けられたッス。あ、そうだ、怪我はない?」
「は、はい! ありがとうございます……」
赤羽に尋ねられ、塔ヶ崎は思い出したように頭をさげた。
どうやらこの路地裏は、旧市街で合流できた人たちの隠れ場所であるようだった。
「にしても、これからどうする? このままずっとここにいるわけにはいかないわ」
なんかちょっと不潔だし、と肩をすくめながら城山が言う。
城山は御剣に救われてこの場所にたどり着いていた。彼と交友はなかったが、いつかの映画製作で顔を合わせたことがある。そして2人で出した結論がある。それは――このバケモノが、あのときの映画の「ミドリ人間」にそっくりだということ。
「ホントに一ノ瀬君がこの怪奇の原因なのかしら」
城山は考えるような表情で言う。
「根拠はないけど、可能性が高いのも事実です。やっぱり彼を探さないと」
御剣がそう言って腰掛けていた廃材から立ち上がったときだった。
路地裏の出口――唯一の出口に、ミドリ人間が立っているのに気がついた。
それも一匹ではない。狭い出口からはよく見えないが、少なくとも五匹はいる。
「おい、あれ……」
小声で御剣が言うと、その様子に気づいた塔ヶ崎が小さな悲鳴を上げる。
「本格的にヤバイっすね……どうします?」
俺が囮に、と一歩前に出る赤羽を御剣は制した。
「いや、出口で炎が広がるとまずい。俺がなぎ倒すから、その隙に2人を連れて逃げてくれ」
そう言うと、御剣は刀を手に前へと出た。
手にしている刀は刃引き刀――刃を落とした刀だ。刀本来の殺傷力は失われているが、それでも振り下ろせば強力な打撃を与えることができる。
御剣が小さく息を吐くと、「加速」した。
目にも止まらない速度にとって、目の前に立ちはだかるミドリ人間など意味はなかった。加速した勢いで次々とバケモノたちをなぎ倒していく。
「早く、今のうちに逃げろ!」
もとの速度に戻った御剣が声をかけたところで、ようやく3人は彼がすでに敵を倒したことに気づく。
「え、今……何を?」
「と、とにかく今は急ぎましょう!」
呆然とする塔ヶ崎の腕をつかむと、城山は赤羽と共に路地裏から脱出する。
そして――脱出して気づいた。商店街にうろつくバケモノの数に。
まるでフツウの商店街のにぎわいを見せているかのような数。
「嘘……なにこれ」
「シーサイドタウンに抜ける道だ。あっちはまだ数が少ない」
赤羽は目ざとくバケモノの少ない方角を見つけると、女性陣を導くようにその背中を押した。
「こっちに逃げるッスよ! 早く!」
御剣はきっと、3人を逃がすために最後まで残るつもりなのだろう。
先ほどの居合いを見た赤羽は聡く彼の心中を察していた。自分も残って共に戦いたいという思いは赤羽の中にもあったが、それよりも城山と塔ヶ崎を無事に逃がすことが先決であった。
3人が逃げたのを確認すると、御剣は刀を手に大勢のバケモノと対峙した。
こいよ、と長い前髪の向こう――自らの名をあらわすように鋭い双眸で敵をにらみながら御剣は言う。
(全部ぶった切ってやる)
不気味なバケモノも、その動きさえ読めれば戦えない相手ではない。むしろ脅威的な爪の一打さえかわしきれば、あとは怖いものはない。
そして――彼の加速をもってすれば、それはたやすいことであった。
一対一ならまだしも、数が数である。モタモタしている暇はない――御剣は地を蹴って手近なバケモノとの間合いを一気に詰めた。バケモノの反応は遅い。振り向こうとしたその首を横に薙ぐと、返す刀でさらにもう1体に一撃を与える。
(2体程度なら「加速」しなくても相手にできるな……だけど相手は)
荒く息をつく。数はまだまだ多い。いくら御剣が優れた剣の使い手でも、まともに相手にしていればいつかは体力の限界が訪れるだろう。
休む間もなく次のミドリ人間が襲い掛かってきた。不意の攻撃をすんでのところでかわすが、かすった爪の先が制服のブレザーを引き裂いていく。
このまま「加速」して逃げ出すことは可能だ。しかしそうすればバケモノたちは標的を3人――今はその背中は遠くに見える3人へと変えるだろう。彼女たちが無事に商店街を逃げ切るまでは、ここから離れるわけにはいかなかった。
どうしたものか、と小さく息をついたときだった。
「そこまでだ、バケモノどもめ!」
どこからか、高らかな声が聞こえてきた。
え、と思わず声をした方――自分の真上を見上げる御剣。その声の主は、とうっ、と気合をいれるような掛け声と共に、建物の屋根から飛び降りてきた。
「ザ・ストレイト・インスタントクリスチャン見参!」
ポーズを決めて飛び降りてきたのは、寝子島のヒーロー、ザ・ストレイトこと
風雲児 轟
だった。名乗りと共に彼がどこから調達してきたのか大きな白い十字架を掲げると、御剣を取り囲んでいたミドリ人間たちが恐れたように一歩引く。
「ふ、風雲児?」
「この人数をまともに相手にしてたら危険だ。この十字架で怯んだ隙に逃げるぞ」
「でもなんで十字架……あ」
助けに来た風雲児と共に走りながら、御剣は思い当たる。
そういえばそんな設定、あったっけ、と。
「にしても、どこで手に入れてきたんだ? そんな大きな十字架」
「作ったんだよ、学校でな! まさかここまで効き目があるとは思わなかったけど」
そう言うと、風雲児は嬉しそうにニッと笑ってみせた。
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2015年03月02日
参加申し込みの期限
2015年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月09日 11時00分
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