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にぎやかな悪夢 ~ミドリ人間の逆襲編~
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■シーサイドタウン/住宅街
不気味な咆哮がこだまするシーサイドタウンに、耳をつんざくようなバイクのエンジン音が通り抜ける。
「あーもー、どけっつーの。轢き殺すぞ」
くわえタバコを上下に揺らしながら、
鳳翔 皐月
は小うるさそうに顔をしかめる。
彼女が乗る自前のバイクはさほどスピードは出ない。現に口に出した通り轢き殺すことは厳しいかもしれないが、それでも鈍いミドリ人間から逃げるには充分すぎるほどの速度であったし、手にした鈍器で殴り倒せるほどの加速力はあった。
シーサイドタウンの町並みを駆け抜けていた鳳翔は、その通りのただ中にとある人影を見つけて目を細めた。
「ん……?」
そこに立っていたのは少女だった。
奇妙なことに――彼女は巫女装束を身にまとっている。
ふわふわの金髪とその出で立ちはアンバランスではあったが、しかし緑色のその目に宿した凛々しさは巫女そのものであった。
その少女――
北原 みゆき
は、飼い猫をけしかけてミドリ人間を確実に撃退していた。ひるんだミドリ人間の額に素早く札を貼ると、彼らは悶絶するように地面にうずくまってしまう。
神聖なものが苦手。その設定は鳳翔も覚えていた。だからこそ彼女の胸にもロザリオがかかっている。このちっぽけな十字架でもそれなりの効果はあったが、今の北原は存在そのものが「神聖」だ。彼女の札の効果はどうやら絶大であるようだった。
「助けてやろうと思ったんだが、その調子なら1人でも大丈夫そうだな」
減速して鳳翔が声をかけると、北原ははっと我に返ったように――巫女としての凛々しさを緩ませ、女の子らしい顔に戻った。
「あっ、あなたは……えーっと、映画のときの……」
「鳳翔だ。あんたは北原だっけか? ――どうしたんだ、その格好は」
改めて指摘され、北原は暗がりでも分かるほどに頬を染めてあわあわと手を振る。
「あ、あの、これは、気がついたらこんな格好しててっ!」
「猫神様ってヤツか。そーいえばそんな設定だったような」
鳳翔はそうつぶやきながら納得する。
と、そのとき2人の足元に何かが飛んできた。
うわ、と鳳翔は反射的に手にした鈍器――いわゆるバールのようなもの、を身構える。飛んできたのはミドリ人間だった。白目を剥き、手足は妙な方向にねじれ、意識を失ったように痙攣している。そのおぞましい様子に北原は思わず目を背けた。
「あら、誰かいたのね。ごめんなさい」
気づかなくって、と言いながら建物の陰から現れたのは巨漢の男だった。
隆々とした腕にはもう一匹失神したミドリ人間を担いでおり、二人に気づいたその男性はまるでゴミ袋のように乱雑にバケモノを投げ捨てる。
現れたのは
尾鎌 蛇那伊
だった。190センチ近い巨躯をしているがこれでも立派な高校生――しかも1年生である。
「やっとミドリじゃない人間に会えたわ。で、この状況はなんなの?」
尾鎌の問いに、彼の風貌と――それに似合わぬ優美な口調に若干気圧されていた鳳翔は、我に返ったように咳払いをひとつしてみせた。
「ああ。詳しいことは私も知らん。が、あのバケモノが何なのかは知ってる。ミドリ人間、っつーフザけたとある映画の怪人だ」
「ミドリ人間? まんまのネーミングね」
「そうなんです。で、武器は主にあの鋭いカギ爪なんですけど、中にはマリモとかシラスとか投げてくるヤツもいて、それで神様の武器じゃないと倒しても蘇っちゃったりで……」
北原の言葉に、尾鎌は呆れたように肩をすくめてみせる。
「ずいぶんてんこ盛りの設定ね。それを考えたのはいったい誰なのよ」
「……私です」
やるせない気持ちで北原は肩を落とす。
その気落ちした肩を励ますようにぽんと叩くと、鳳翔はふーっとタバコの煙を吐いた。
「とはいえ、一番の原因は一ノ瀬――この映画の監督に違いねえ。私はあいつを探し出すつもりだが、あんたらはどうする?」
鳳翔の言葉に、私も行きます、と北原は顔を上げて凛々しい面持ちで言った。
一方尾鎌は、うーん、と考えるように首をかしげる。
「アタシはその映画とやらも知らないし、頭脳労働は専門外だから解決は君たちに任せるわ。それにそのバイク、せいぜい2人乗りでしょう」
尾鎌の言葉に、分かった、と鳳翔はうなずいた。
彼なら1人でも切り抜けられるだろう、と足元に転がったミドリ人間を眺めつつ。
「猫神様? とやらの武器じゃなきゃミドリ人間は本当に倒せないって話なら、アタシが倒したコイツらもそろそろ目を覚ますんじゃない? そうなる前に早くいきなさい」
「そ、それもそうですね……ありがとうございます、オカマさん」
北原はぺこりと頭をさげると、鳳翔のバイクの後ろにまたがった。
「じゃあそっちも気をつけるんだぜ。とりあえず私らは旧市街に向かうから」
そう告げると、鳳翔はバイクを走らせた。
後ろを向きながら健気にも「気をつけてくださいねー」と声をかける北原に手を振りつつ、ふう、と尾鎌は息をついた。
「倒しても生き返るだなんて厄介ねえ。しつこいオトコは嫌われるのよ」
そうつぶやくと、尾鎌は静かに呼吸を整えた。
バイクのエンジン音が遠くに消えていく。辺りに再び静寂が戻るころには、尾鎌の神経も戦闘により適した鋭さを取り戻していた。視覚はどこまでも広まり、聴覚はどんな些細な音も聞き漏らさない。
息を吸い込むと、尾鎌は足元で目を覚まそうとしていたミドリ人間に容赦のない一撃を与えて再び昏倒させる。ついでに忍び寄ってきた背後の一匹――いや二匹、三匹も彼の相手ではなかった。
緩慢な相手の動作を読むことは容易だ。急所はどうやら人間と同じ場所らしい、とその箇所を的確に突きながら分析する。
そうしてあっという間に新手も片付けたところで、ぱちぱちぱち、と場にそぐわぬ間抜けた拍手が聞こえてきた。
戦闘態勢の機敏さでそちらを振り向くと、おっと、とその人物は敵意がないことを示すようにひらひらと手をあげてみせる。
「あっしはちゃーんとした人間さね。そう睨まんでもらえるかねぃ」
そこに立っていたのは
骨削 瓢
だった。
彼の足元には首を捻じ曲げられたミドリ人間が、そして彼の手にはスコップが。
その様子を見て尾鎌はすぐに察する。彼は助ける必要はない人物だ、と。
「睨んでたかしら? ごめんなさい、戦ってるときは気が立っちゃって」
「ま、別にいいさね。気持ちは分からんでもない」
そう言うと、彼は足元に転がったミドリ人間の首ねっこ――歪んだ首ねっこを引っつかむと、手近な民家の扉を開けて押し込んだ。
その奇妙な行動に、尾鎌は首を傾げる。
「……あなた、何をするつもり?」
彼の問いに、骨削はやはり歪んだような笑顔をみせて言った。楽しい事、と。
■シーサイドタウン/ひさごキッチン
適当に拝借した民家のキッチン。
ここの主婦はまめな人柄だったのか、調理器具はきれいに整頓されている。
「……さすがに知らん食材なんで、ナマは避けとこうかね」
そうつぶやくと、骨削は転がしたミドリ人間の体に包丁を入れた。
ミドリ人間は猫神様の聖なる武器で消滅させない限り死ぬことはない。そんなこと映画を知らない骨削にとっては知ったことではない。厳密にいうとまだ死んでいない体から肉を切り離すというのは非常に酷なことではあったが、そういうこと含めてすべて、骨削にとっては知ったことではないのだ。
だから、ミドリ人間が苦悶の声を上げても「お、まだ生きとったんか」と肩をすくめるだけである。ぎこぎこぎこと包丁を動かす手は止めない。
肉となってしまえば扱いはただの肉だ。まるで鶏肉か豚肉でも扱うように肉をすすぎ洗うと、塩で揉んで下味をつけて臭い消しのため調理酒に漬け込んでおく。
しっかり漬け込んだ肉を取り出すと、今度は手際よく小麦粉をまぶしていく。作るのはムニエルである。フライパンにバターを引き、香り立つまでよく熱する。
「うーん、いい匂い」
その上に肉を乗せると、油の弾ける心地よい音が響く。こうなってしまえばバケモノもただの食べ物。なかなかじゃないの、とその焼け具合を見て骨削は目を細める。
フライパンにふたをすると、そのあいだに肉を削いだついでに出たあら骨をお湯にいれた。骨も立派な食材、もしかしたらいい出汁がとれるかもしれない。
「これだけあればスープも煮こごりも作れそうさね」
さいわいこの家のまめの主婦は食料庫に寒天を入れてくれていた。それを開封すると、厚めに剥いだ皮と共に混ぜ合わせていく。
メインに副菜に汁物。あと一品はありあわせの野菜でサラダを作ることにした。バケモノを捌いた包丁を丁寧に洗うと、新鮮なトマトやきゅうりをカットしていく。
すべてが仕上がるまであと30分ほどか。手際よく料理を進めながら、骨削は未知なる探求心に心を弾ませるのであった。
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担当ゲームマスター
花村翠
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月02日
参加申し込みの期限
2015年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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