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にぎやかな悪夢 ~ミドリ人間の逆襲編~
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■シーサイドタウン/駅前・二宮のアパート
「二宮? だ、大丈夫か?」
五十士が慌てて彼を引っ張り起こすと、彼は眼鏡が外れた目を思いっきり細めて五十士の顔を見た。
「あれ、五十士? どうしてこんなところに?」
一瞬呆けた様子を見せたが、すぐに二宮は顔を強張らせて辺りを見回した。
「そ、そうだ! 気をつけろ、この辺にあいつが一匹潜んでる!」
「あいつって?」
五十士が首を傾げたとき、二宮の眼鏡にじゃれていた山野の猫がぴくりと顔をあげた。
3人がそちらに顔を向けると――廊下の向こう、ほんの数メートル離れたところに例のバケモノ「ミドリ人間」が立ちはだかっていた。
「あ、あ、あいつだ! 俺の部屋の前でウロウロしてたバケモノ!」
じり、と二宮が一歩後ずさりながら言う。
「どうやらあのバケモノ、猫に弱いみたいだな」
ミドリ人間が襲い掛かってこない。果敢にも3人をかばうように前に立っている猫に威圧されているようにも見えた。
山野の言葉に、二宮もうなずく。
「そ、そういえばそういう設定だったな」
「このまま……逃げるよ。ゆっくり後ずさって」
五十士が二宮と山野を後ろに下がらせながら言った。
映画オタクの友人と文学青年の先輩。おそらくこの中で一番素早く動けるのは、護身術を身につけている自分だろう。いざとなれば囮役を買って出るつもりだった。
二宮と山野が階段の辺りまで下がったときだった。ついに痺れを切らしたミドリ人間は不気味な咆哮と共に猫へと飛び掛り、そのふわふわした毛皮に爪を振り下ろす。
その重い、しかし緩慢とも言える一撃を猫はしなやかな動きで避けた。渾身の一撃の後には必ず隙ができる。その一瞬を見逃さなかった五十士は、ミドリ人間に的確な足払いを食らわせた。
「おお、決まったぞ!」
「早く、今のうちにこのアパートから逃げよう」
五十士はそう言って走りながら、回収した猫を山野の腕に押し込んだ。
立派な一仕事を終えた猫は、飼い主の腕の中でにゃあと満足げに目を細めている。
「よくやったな。ただもう無理はしないでくれよ」
その頭を撫でながら、山野は小さく息をついた。大事な愛猫が怪我でもしてしまったら大変だ。
アパートから脱出した3人は、ビルの隙間の路地裏に身を隠した。
「……で、二宮といったかな。君はこの現象に心当たりはあるのか?」
息を整えながら二宮に尋ねる山野。その問いかけに、二宮はうなずいてみせた。
「ええ……あのバケモノ、一ノ瀬って友だちが考えた映画のキャラにあまりにもそっくりなんです。見た目だけじゃない、猫に弱いってのも俺たちが作った設定にそっくりだ」
「一ノ瀬の居場所に心当たりは?」
「ええと……家は旧市街なんすけど」
その様子に、ふむ、と山野は腕組みをしてみせた。
夢か現か、こんな奇妙な出来事――文筆家として、みすみす見逃すわけにはいかない。
「分かった、じゃあ一ノ瀬のところに行こう。何かしらネタ――じゃなくて、手がかりがあるはずだ」
五十士の呆れたような視線には気づいていない様子で、山野はもっともらしいことを言って歩き出した。その腕の中で、猫はにゃあとマイペースに鳴いている。
■シーサイドタウン/ライブハウス「Loosey」
大きな声を出し続けたせいで、息が大きく乱れている。
俺はボーカルじゃねーんだよ、と内心で舌打ちしつつ、
唐沢 一也
はステージの上に座り込んだ。
辺りには、唐沢に倒された無数のミドリ人間が横たわっている。
どうやら突然ライブハウスに現れたこのバケモノ、致命的なダメージを与えれば撃退できるらしい。ろっこんの力を駆使してバケモノがひるんだ隙に、たまたま手近にあったマイクスタンドで滅多打ちにしてやったのだ。
「って、なんだよこいつら……これってあれだよな、あのときの映画の……」
バンドの宣伝になればと、後輩と共に出演した素人製作の映画。
タイトルはなんといったか――
(ミドリ人間、だっけ?)
なぜ架空のバケモノが現れたのかは分からない。
もしかして実在するバケモノだったのか?
「とりあえず外に出て、様子を確認しねーと……」
ろっこんの力を解放するために声を張り上げすぎたようだ。くらくらする頭を抑えつつ、唐沢がステージから立ち上がったときだった。
ばん、と勢いよくライブハウスの扉が開く。
(まだ湧いてきやがんのかよ! ……ん? いや、あれは……)
続いてその向こうから現れたのは――バケモノではなく、1人の男だった。
黒いスーツを身にまとった、長身の男。そのナイフのように怜悧な目つきはまっすぐに唐沢に向いている。
「おう、てめえが一也か」
ツカツカと大股に歩みながら、男――
神無月 文貴
はそう言った。
見覚えのない男(しかもなんか超怖そう!)に名前を知られていたことに内心たじろぎつつも、唐沢は強気に彼を睨み返す。
「そーいうあんたは誰だよ。なんで俺の名前を知ってんだ?」
唐沢がそう問いかける頃には、神無月はもうステージの間近まで迫っていた。
ステージの下から唐沢を睨みあげながら、神無月は口を開く。
「しらばっくれてんじゃねーぞ。いつぞやの映画ではずいぶんうちの娘と親しそうだったじゃねーか。あァ?」
いつぞやの映画――そう、それはあの「恐怖! ミドリ人間の逆襲」である。
娘が出演したと聞いて見てみたのだが、神無月が目にしたのはどこの馬の骨とも知れないバンドマンとイイ感じになる娘の姿だった。
「チャラ男の分際で、人の娘にずいぶん馴れ馴れしく触ってたじゃねえか。この際だ、どこまでイったか白状してもらうぜ!」
ステージにひょいと上ると、唐沢の胸倉をつかんで本物のドスを効かせる神無月。
一方の唐沢は、ようやく思い当たったような表情を見せて目を白黒させている。
「ま、まさかあいつの親父さん!? いやちょっと待ってくださいよ、あいつとはそーいう関係じゃねーっす。ただの後輩っすよ!」
いやまあ確かに彼女は美人だ。恋人としてアリかナシかと言われればもちろんアリの範疇だが……と、そこまで考えて唐沢は頭を振る。
(何考えてんだ、俺)
「『あいつ』だァ? うちの一人娘をあいつ呼ばわりするとはいい度胸してんじゃねーか!」
「あーもうメンドくせえ! だから違うって――」
がくがくと揺さぶられる唐沢。
ぐわんぐわんと揺れる視界の中、神無月の肩越しに何かがちらりと動くのが見えた。
神無月の怒声に紛れて、いつの間にか目を覚ましたミドリ人間がこちらに歩み寄っている。神無月の背後に回ったミドリ人間は、ゆっくりとその爪を振り上げ――
「あぶない!」
唐沢は反射的に、自分の胸元をつかんでいた腕をひっぱった。
ぐい、と神無月の体は大きくよろけ、一瞬前まで彼がいた虚空をミドリ人間の鋭い爪が薙いでいく。
「な、何しやがんだてめえ――ってなんだこいつら!?」
素早く状況を見渡した神無月が驚きの声を上げる。
先ほど唐沢が倒したミドリ人間が、ゆっくりと起き上がっている。どうやら気を失っていたようで完全に倒せたわけではなかったようだ。
「どういうことだオイ! これってあの映画の――」
「俺にも分かんねーっすよ! ただこの状況……切り抜けるしか」
気がつけば、神無月が開け放したライブハウスの入り口からも続々とミドリ人間が侵入してきている。
いくら鈍足とはいえ、1人で振り切れる量ではない。小さく舌打ちすると、神無月はその辺に転がっていたエレキギターを拾い上げた。
「チッ、ガチンコの邪魔しやがって……一也、借りるぜこれ」
「ああ……ってそれ俺のじゃねーけど」
まあ非常事態だし、と唐沢はギターの持ち主の友人に心で詫びつつうなずいた。
ステージを取り囲むバケモノたちに、2人は自然と背中合わせになる。
「ここ切り抜けたらとことん吐いてもらうからな、覚悟しとけよ」
「だぁから、もうこれ以上言うことはないって――」
唐沢の言葉が終わらないうちに、ミドリ人間の一撃が来た。
とっさに身をかわすと、近くに転がっていたマイクスタンド――つまるところ、鉄パイプを拾い上げて応戦する。ちらりと後ろを見ると、神無月がエレキギターで爪の一撃を防いでいるところだった。
「おい一也! 映画でこいつらの弱点はなんだったか知ってるか?」
「えーと……猫? あと神社のなんかそーいう感じのに弱かったっす!」
適当すぎんだろとため息をつきつつ、神無月はふと思い当たってスーツの胸ポケットに手を入れた。
そこにはいっていたのは、ひとつのお守り――娘の出産前に買った安産祈願だった。
それを握り締め、目の前のミドリ人間の顔面にパンチを食らわせる。
と、それまで繰り出していた攻撃より明らかにダメージが入ったようだった。大仰によろけると、殴られたミドリ人間は足を踏み外してステージから落ちていく。
「どうやらビンゴだったみたいだな……こんなバケモノに俺の宝物を使うのも癪だが――頼んだぜ!」
娘の花嫁姿を見る前に死ぬ訳にはいかない。
何よりも愛する娘に胸中で願をかけると、神無月はさらに強くこぶしを握り締めるのだった。
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担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月02日
参加申し込みの期限
2015年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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