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【体育祭】白黒つける、玉入れニャン!
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真央が広げたシートの上に市子が胡坐をかいた。
「つーワケで弁当にするかー」
「黒猫白猫の立場を忘れて皆で仲良くお弁当を食べたいのだ♪」
真央は三段の重箱を手前に押し出した。目にした市子が、奇遇だなー、とナップサックから幅広の重箱を取り出す。
「市子ちゃんも三段重箱なのだ」
「まー、中身は違うんじゃねーか」
「楽しみなのだ♪」
真央が重ねていた重箱を順に開ける。
黒い砲丸のような物が詰め込まれていた。海苔に巻かれたおむすびで顔の半分くらいの大きさがあった。
肉団子は三種類。一つは焼き加減が程良く、表面に刻まれた葱が見える。茶色い物からはカレーを思わせるクミンの香りが漂った。餡かけの団子は中華風を思わせる。
「デケーおむすびだな。中の具はどーなってんだ?」
「真央ちゃん特製、爆弾おむすびの具はとても豪華なのだ♪ 鶏ささみのチーズ巻きフライが入れてあるのだ」
「へー、凝ったことしてんなー」
「市子ちゃんのお弁当も早く見たいのだ~」
真央は顔を突き出して上体を弾ませる。
「その前に食べれるようにしねーと」
市子は何枚も重ねられた紙皿を手にした。その上に一掴みにした割り箸を置く。水筒は二本。紙コップも用意した。
「水筒の中身は茶と水だ。テキトーに飲みな」
「ありがとなのだ~♪」
少し離れたところに修とラッセルの姿があった。頻りに顔を動かしている。
目にした真央は瞬間的に立ち上がった。
「修ちゃん、ラッセルちゃん! こっちこっちなのだ~!」
大きな声で両手を振ると二人は気付いて歩いてきた。
「おー、グッドタイミングみたいだな」
「少し時間が出来たので寄ってみたよ。お邪魔します」
修が市子に向かって頭を下げた。まー座りな、とシートを平手で叩く。
靴を脱いだ二人は適当な位置に座る。ラッセルは早速、真央の重箱に目をやった。
「おー、これが後木の爆弾おむすびか。本当に大きいな。これって本当に貰っていいんだよな?」
「どうぞどうぞなのだ♪」
「じゃあ、俺はおかずを提供すっかなー」
ラッセルは背負っていたオレンジ色のリュックに手を突っ込んだ。枯れ葉を踏むような音をさせて弁当箱を引き上げる。蓋を開くと不揃いな形のおむすびが入っていた。
「これがメインのおかずな」
リュックを逆さまにすると中からスナック菓子の類いが落ちてきた。こんもりとした山を作る。
修は一つの袋を手に取り、成分表に目を通す。
「栄養バランスをまるで無視だな」
「おむすびの具はまともだぜ。鮭だろ、梅にオカカだ。それ以外の料理は勉強中ってことでー、おかずを恵んでチョーダイ!」
祈るように掌を合わせるラッセルに、心配すんな、と市子は返した。ウェットティッシュの容器を皆に回して重箱の蓋に手を掛ける。
三人は自ずと前のめりとなった。
「そんじゃー、お披露目ってことで」
市子は三段の重箱の中身を見せた。
俵のおむすびが均等に並ぶ。太巻きは食べ易いように一口サイズに切られていた。
定番の鶏の唐揚げの横には海老の天麩羅があった。人参と牛蒡は切り揃えられ、豚肉で丁寧に巻かれている。
黄色い光沢が美しい厚焼き玉子。茄子の紫蘇巻きは軽く揚げたような色をしていた。
和え物は二品。ほうれん草の白和えは目に優しい。胡瓜の唐辛子和えは見た目の辛さが食欲をそそる。
筑前煮は渋い色合いで十分な煮込みを思わせる。その横で沢庵は鮮やかな存在感を醸し出していた。
「弁当の女神様だ」
「驚きました。板長が作ったような手並みですね」
「凄くて渋いのだ。おばあちゃんの優しさが一杯なのだ」
各々の褒め言葉に市子は、まーあれだ、と間延びした声を出す。
「祖母に習ったんで、味はそこそこかな。そんなことより、さっさと食え」
市子は急かすように言うと紙皿に箸を添えて各々に手渡した。全員に行き渡ったところで、いただきます、と声を揃えて食べ始めた。
横を向いていた市子は葉月を目にした。手を上げて、おーい、と声に出して呼んだ。
葉月は顔だけを向けて不思議そうに見ている。
「あんたも食べな」
感情に乏しい表情で葉月は近づいてきた。
「私が一緒で、いいの?」
「真央ちゃんは約束したのだ。漏れなく美味しいお弁当が付いてくるのだ♪」
真央は新しい紙皿に三種類の肉団子を乗せた。空いているところに葉月を誘う。
「少しだけなら、いいわ」
「ようこそ、いらっしゃいましたなのだ♪」
その時、ラッセルが頬張りながら口にした。
「そこそこの味はウソだな」
「なんだって」
瞬時に市子の目が据わる。ラッセルは構わずに言い切った。
「すげー美味い! 本物の女神様も眼鏡を掛けてるんじゃねーかな」
「そーかな」
「市子ちゃんの料理は、どれを食べても頬っぺたがコロンコロン落ちるのだ」
真央の言葉に市子は、そうなのか、と自信を深めた声で言った。
その後、市子は浮かれた様子で通り掛かった玄を引き込んだ。場所を確保できずに彷徨っていた丸美と保護者のような優菜が加わる。
市子は笑みを浮かべて一同に目をやった。玄は白い粒状のサプリメントを口に入れた。
「一気に大所帯になったなー。そこのボウズ、ラムネの菓子はあとにしな」
「お菓子のラムネではないですよ! サプリメントですよ! それと僕は大人なのですよ!」
「またまたー」
市子は真剣に取り合わない。冗談だと思っていた。
玄と顔見知りのラッセルが笑いながら言った。
「北さんの見た目はアレだけど、年上なんだよなー」
「へー、そうなのか。それは失礼したね。好きなおかずをどうぞ」
市子は重箱の一つを斜めにして玄に見せる。
「僕には必要ないのですよ! 昼食はペプチド百%のプロテイン、それに各種サプリメントを食べるですよ!」
「なんだよ、そりゃ? 補助食品だろ。ちゃんと飯粒を食いな」
「メーカーやスポーツトレーナーに踊らされているのではないですよ!」
市子は気怠そうに頭を振った。黙って聞いていた修が口を挟む。
「何か裏打ちされたデータでもあるのですか」
「もちろんですよ! 二重盲検ランダム化比較試験のメタアナリシスで実証された情報を重視するですよ!」
「……余計なバイアスやプラセボ効果を排除した、極めて精度の高い方法ですよね」
「その通りですよ! 学会で発表された数々の論文を精読して、自分に必要な栄養を摂取する最上の方法を遂に見つけ出したのですよ!」
壇上で大勢の聴衆に聞かせるかのように玄は熱弁を振るった。
その最中、丸美は幸せそうな顔で口を動かしている。紙皿には栗の渋皮煮と葡萄の一口サイズの寒天が載っていた。
「ちょうど良い甘さが美味しいよね」
「それさー、食後のデザートなんだけど」
丸美の笑顔に市子は、まーいいか、と苦笑して言った。
「ダイエットしてるんだけど、ちょっとだけならいいわよね~」
「本当にちょっとだけなのですか」
優菜は丸美の腹の辺りを疑わしい目を向ける。ちょっとだよ、と言いながら真央の肉団子にも手を出した。笑顔で頬張り、美味しいー、と片方の頬に手を当てる。
「つーことで、ボウズも食べてみな」
「大人ですよ! 自分史上、最強昼食を開発した僕には必要ないのですよ! 健康増進、疲労回復、筋力増強の三本柱は揺るぎないのですよ!」
「うっせー、ゴタクは食ってからにしろ!」
市子は片足を立てて紙皿を突き出した。その凄味に思わず、玄は手に取ってしまった。黒白の二色の寒天を見つめる。ほらよ、と箸を渡されて無言で口に入れた。
飲み込んだ頃合いに市子が聞いた。
「味はどうだ?」
「悪くないですよ!」
どこか悔しそうな表情で玄は思いを口にした。
「旨味を感じるということは身体が欲しているからで、その部分の栄養が足りていないのかもしれませんね」
「まー、理屈はしらねーが、メシは美味い方がいいよな」
市子の言葉で場は丸く収まった。単純な理由は誰の心にも強く響いた。
「まだまだ、改良の余地があるですよ!」
玄の心にも何かしらの変化を与えた。
そこにカメラを持った護が足早にやってきた。修や見知った
「あ、部長も一緒なんですね。そのー、楽しそうにお弁当を食べてるところを撮ってもいいですか」
「あたしは構わねーけど、他のモンはどうなんだ?」
市子が問い掛ける。目を向けた先から快い賛成の声が上がった。玄は自身のウェアの裾を捲って、筋肉美も撮るですよ、と意気込んだ。しかし、女性陣の反対の声で敢え無く阻止された。
「じゃあ、撮ります。自然にしてくださいね」
丸美は自然体で食べていて被写体として大いに活躍した。
ラッセルは爆弾おむすびに齧り付いた場面が好まれ、修は玄の専門的な話に耳を傾けている時に一緒に撮られた。
真央と市子は互いのおかずを食べながら談笑して、優菜は澄ました横顔を頑として崩さない。
葉月は落ち着いた雰囲気でおかずを味わう。護は何回もシャッターを切った。最後までカメラ目線を貫いて、これでいいです、と護を諦めさせた。
一通り撮り終えたところで真央が勢いよく手を上げた。
「今度は真央ちゃんが護ちゃんを撮ってあげるのだ」
「そんで、ちゃんと食えよ」
市子は紙皿におかずを盛り、護を歓待した。
「ありがとうございます」
仲間に加わった護に真央が自前のインスタントカメラを向ける。
「お腹が膨れてきて絶好調なのだ。バンバン撮るのだ」
「んー、賑やかなのがいねーな」
市子は眼鏡の中央を押し上げて見回す。厚焼き玉子を食べ終えたラッセルが同じように周囲に目を向ける。
「なんか約束でもしてたのか」
「そうじゃねーけど、グレープはどーしたのかな」
「グレープって……あー、わかった! 武道で志波兄のことか。実行委員長だったよな」
ああ、と修が答えた。
「忙しく動いていたよ。食べる時間もなさそうだ。俺も実行委員の一人として動き出さないといけないな」
ごちそうさま、と修は手を合わせた。少し表情を引き締めて護の方を見る。
「遠矢、撮った写真を見せてくれないか」
「あ、はい。上手に撮れているかはわからないけど」
護は持っていたカメラを差し出した。修は撮り溜めた画像を次々と見ていく。
「――似たような構図はあるが、被写体の内面を捉えた表情は悪くない。よく撮れている」
「良かったー。いろんな写真が撮れるように今後も頑張ります」
「期待しているよ」
話の遣り取りの間に市子は予備の重箱を取り出した。適当に見繕ったおかずを収めていく。
「真央ちゃんの肉団子も入れるのだ。辛い物好きの武道ちゃんセンパイにはデスソースをドバドバに掛けるのだ」
真新しい赤い小瓶の中身が減って半分を切った。ラッセルは激しい瞬きで両目を擦る。
「後木、なんだよそれ。猛烈に目に染みるぞー」
「義理メシつーことで、早く持っていってやれ」
「わかったのだ、真央ちゃんにお任せなのだ!」
真央は重箱を手にすると笑顔で飛び出していった。程度の違いはあるものの、残された一同は揃って深呼吸を繰り返す。
「酸素がうめー」
ラッセルは安らいだ表情で言った。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月06日
参加申し込みの期限
2015年01月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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