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<鈴島海賊の秘宝II>赤い寝子島の冒険
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●右目探索班、船の墓場を目指す
サルが持ち去った『紅梟の右目』を回収すべく赤のオアシスでコウ達と別れた探索班の九人は、赤のオアシスから西南西、船の墓場と呼ばれる場所を目指していた。
砂漠ではあるが、真夏の関東のアスファルト道路をゆくよりよっぽど涼しいのは救いだ。それでも砂に足を取られ、じわじわと体力が削り取られてゆく。
音海 なぎさ
の格好は、そんな乾いた旅人の心を潤すクレリックのようであった。
「これ明らかに海賊と離れてる気がするんだけれど……」
なぎさは少女めいた格好をすること自体に抵抗はない。ただ皆が海賊姿の中、自分だけがファンタジーゲームから抜け出てきたようで「ボクは紛れ込む世界を間違ったんじゃないかな……?」とちらりと思う。
例えば、隣を歩く
朝鳥 さゆる
。
長身で切れ長の瞳をした大人っぽい彼女は、ショートウェーヴの髪に布を巻き付け、適度に着こんで馴染んだロングジャケットを纏っている。暑くなってきたのか、無造作にジャケットの前を開ける。胸元でチェーンペンダントが揺れている。黒いバンドゥビキニとカーゴパンツの狭間で、両耳と揃いのへそピアスが輝く様はなんともセクシーで、女海賊かくあるや、という堂々とした佇まいである。
「なに?」
「あ、ううん、ただ格好いいなと思って。こんなことに巻き込まれても、全然動じないんだね」
「そうね……最初は面食らったけれど、すぐに慣れたわ。……ここが夢だろうと現実だろうと、『どうせ変わりはしないんだから』」
どこか投げ遣りなさゆるの口調に、なぎさは思わず尋ねていた。
「なにかあったの?」
「……」
さゆるは黙り込んだ。
いろいろあった。一言では言い尽くせないほどいろいろなことが。それらはさゆるを荒廃的な少女に変貌させるのに充分なほどの出来事だった。行方不明の話を聞いてピラミッドに来てしまったのも、心のどこかで『消えてしまいたい』という願望が燻っていたからかもしれない。
さゆるの沈黙から只ならぬ事情がありそうだと察したなぎさは、自分が踏み込み過ぎたことを詫びた。
「ごめん。知りたがりの悪い癖だったね」
「別にいいわ。人生ってロクでもないことの連続だと悟ってるだけ」
諦め混じりの軽いため息。
「お蔭様で、『動じる』ってことと少々縁遠くなってるかもしれないわね」
砂混じりの風に煽られて靡く髪。さゆるの横顔は美しい。
(人それぞれいろいろあるんだな……)
人と違うからって気にしなくてもいいのかもしれない。
せっかくだから、完璧に演じようか。
なぎさはスカートを翻して、バッグの中の丸眼鏡を掛ける。なぎさの中にいる少女、『ナギ・サイレントオーシャン』になるためのおまじない。少年から少女に気持ちを切り替える。一人称も『ボク』から『私』に。
「今の私は女海賊メアリ・リードの逆パターン、ってところかな?」
「メアリ・リード?」
「伝説的な男装の女海賊だよ」
「じゃああなたは、伝説的な女装の少年海賊になるってわけなのね」
さゆるははじめてくすっと笑った。笑うと、年相応な純情さが少し顔を覗かせるのだった。
◇
「見えた。あれが『船の墓場』じゃないか?」
先頭を行く
マウル・赤城・スティック
が指差す先、砂漠の中に突如現れたのは、枯れた針葉樹のような突端の群れだった。聳える帆柱の間に張られた帆綱は緻密な蜘蛛の巣のようで、ぼろぼろの帆が妖しく風にはためいている。
近づいてわかった。無数の古い帆船が折り重なる死体のように身を寄せ合っているのだ。
まるで世界中で沈んだ船たちが、大嵐に流されてここに打ち寄せられた、とでもいうように。
「この森は……迷いそうだ」
マウルは一目見てそう感じた。
ぞくぞくと背筋を駆け上る感情は、怖れとは違う。
オーストラリアで初めて森に行って狩りをしたときもそう、こんなふうに血が騒いだ。
父から受け継いだ狩猟民族アボリジナルの血が。
「お宝探しIN異世界! さーぁ盛り上がってきた!」
テンションも高く
晴海 飛鳥
は鼻歌混じり。
「……それにしても、こういう正体不明の術とか何百年も寝てた女王様が存在するなら、その宝を狙ってた連中ももしかしたら……まぁ、今考えることじゃないか」
いそいそと地図を広げて指を折り、「捜索にかけられる時間は1時間くらいが限度かな」と皆に告げる。
「嵐のときまでにせめて山の麓には到着しとかないといけないんだろう? ここまで来るのに大体2時間くらいだったから……」
飛鳥は無意識に腕時計を見て「ああ、これも止まってるんだった」とぺちり額を打つ。
代わりに
御剣 刀
がアラーム設定をしたスマホで確認してくれた。
「残り8時間くらいか」
李 小麗
が、飛鳥を見上げる。
「夏朝と仄が連れて来てくれるラクダをアテにしてもいいと思うのだ」
「そうするともうすこし余裕ができるね」と飛鳥は計算しなおす。「3時間くらい大丈夫かも」
「いずれにせよ時間との勝負だな」
刀の言葉にみんな表情を引き締める。するとマウルが気の逸る一行を引きとめた。
「少しだけ待ってくれないか。全体を把握して退路を確保しておこう」
狩人然としたマウルの言葉には説得力があった。
確かに、ということになり、マウルは急ぎ気味にあたりの様子を見て回る。
特別目立つ、白くて太いマストをもった船がある。
その脇から入ってゆくのが一番分かりやすくてベストに思えた。
「あの白マストの船を目印にしよう」
マウルに賛成した刀は、その白マストの船の腹に『入り口』と書いたメモを貼った。
そのときだった。キキッ、と声がして、しっぽの長いサルの一群が、白いマストと交差するように渡された、帆を張るための横桁の上に現れた。
「早速のお出迎え、痛み入るわね」
サルをおびき寄せようと、さゆるが赤のオアシスで手に入れたバナナを、飛鳥がきらきらのど飴を、これ見よがしに見せびらかす。だが、マウルや刀たち男子に警戒しているのか、サルたちはなかなか寄って来ない。
「俺たちは、隠れてた方が良さそうだな」
マウルと刀は年少の
鬼崎 未月
と
二宮 風太
を連れて物陰に隠れ、そのときになってひとり足りないことに気づいた。
骨削 瓢
の姿が見えないのだ。まったくどこに行ったのやら……瓢が単独行動を取るのはいつものことなので大丈夫だろうとは思うが――。
「やれやれ、だ」
男子の姿が見えなくなったので、サルが先程より近づいてきた。
なぎさが果物をサルの目の前に放ってみる。
サルは見事なジャンプで果物をキャッチすると、キャッキャと叫んだ。
油断したサルのしっぽを、さゆるの手がぎゅっと掴んだ。
「捕まえた!」
そのまま憐れな一匹を逆さづりにして凄む。
「宝の隠し場所を白状しなさい。動物虐待は趣味じゃないのよ、早く云えば放してあげるわ」
だがサルはキキッと鳴くとさゆるの胸元に手を伸ばし、そこに光っていたチェーンペンダントを毟り取った。
「きゃ」
驚いて手を緩めた隙を突いて、サルが逃げる。
「待って。あたしのペンダントをどうする気!?」
追いすがるが、地の利のあるサルたちの動きは素早い。
舳先から舳先へ飛び渡り、絡み合う綱を伝って船の墓場の奥へ奥へ。なぎさが叫んだ。
「追いかけて、彼らがドコに物を貯めこんでいるのかを探ろう!」
◇
船の墓場の奥へと姿を消す仲間たちを、ボロ船のマストの上から愉快そうに見下ろしながら、瓢は手の中で波模様の金貨を弄んでいた。
「こんなはした金じゃあ満足はできんからねぇ、全てを平らげるまでは手助けくらいしてやるさぁ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝I>海賊女王のピラミッド
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月11日
参加申し込みの期限
2015年01月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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