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【チェックメイトはおあずけ】
壬生 由貴奈
は自宅のマンションにて、ドレスの着付けのおさらいをしていた。
優雅な星ヶ丘の街並みに、景観を壊さない程度に頭ひとつ飛び出したマンション。
家賃は部屋の広さと階数に比例して高いその一室で、彼女は烏の濡れ羽色のドレスに居心地悪そうに溜息を付いた。
「あぁ、面倒くさいなぁ……。本土の親族パーティねぇ。やだなぁ、ドレスなんて……。背中が開いててスースーするし、動きづらいし。わざわざドレスコードのある店に招待しないで欲しいなぁ。こういうの、苦手なんだよねぇ……」
愚痴る壬生。正直、気が乗らない。
「はぁ、だるぅ……。本気で仮病でサボろうかなぁ……、ってあれ?」
ふと窓の外、ベランダでカリカリッと物音が聞こえた。
泥棒? 馬鹿な、ここはマンションの5階。
「じゃあ一体……?」
壬生がそっとベランダに近付くと……。
「みゃおー」
キジトラの仔猫がガラス窓を引っ掻いていた。
壬生は安堵するとともに、首を傾げた。
「きみ、よくここまで来たねぇ? もしかして登ってきたの? すごいじゃん」
仔猫は元気一杯で、彼女の手の中で暴れまわった。
暴れていると彼女の手を引っ掻いてしまい、ほんの少し血が滴った。
「痛ったぁ……! こら、引っ掻いちゃだめだよ」
猫を宥めようと声をかけたその時、猫と壬生の目が向かい合った。
すると、滴り落ちた血痕がうぞうぞとうねり、膨張しながら部屋の中へ飛び込んでいった。
壬生が呆気にとられていると、後ろから聞き飽きた自分の声が聞こえてきた。
「……こりゃびっくりだねぇ。自分がもう一人、なんてさ。おまけに、服装は赤いドレス……うちのとは反対か」
「黒の反対は白じゃないの? まぁ、どっちでもいいけどさ、とにかくサクッときみに勝ってうちが代わりになるから」
ドッペル由貴奈の説明に、壬生はへぇと相槌を打った。
「んで、うちを倒すことが目的なんだねぇ。じゃあここはひとつ、チェスで勝負つけない?」
彼女の提案に、ドッペル由貴奈が首を傾げる番だ。
「なんでチェス? いや、まぁ、うちは勝てればなんでもいいけど」
やる気無さそうなドッペルに、壬生は億劫になりながらも解説する。
「殴り合いじゃ運動不足で共倒れになることくらい予想つくじゃん? それにうち、『知恵比べでは負けたくない』んだ。君はどうかな?」
「うちは拘ってないよ。ただ、なんにしても負ける気はないから」
ドッペル由貴奈の目に闘志が見え隠れしていた。
彼女は『全てにおいて勝たねば意味がない』と言いたげであった。
壬生はそれを愉快そうに口元を歪めた。
「そういうの悪くないねぇ。んじゃ、3回勝負で。1回でも勝てたらそっちの勝利でいいよぉ」
これにドッペルは不機嫌そうに言った。
「舐められちゃってるねぇ。後悔しても知らないよぉ?」
両者はチェス盤を介して向かい合い、早速ゲームスタート。
局面は一進一退。チェスの技能も同格だった。
壬生は問う。
「知恵に優れるって何だろうね。勝つことかい?」
「勝って初めて意味がある。違うの?」
ドッペル由貴奈が壬生のポーンをナイトで取り去った。
これに壬生はクイーンでナイトを転がした。
「それも1つの在り方だけど、うちは全てに勝ちたいとは言わない。でも、負けようとも思わない」
「じゃあ、どうするのさ?」
ドッペル由貴奈のチェック。
だが、壬生のキングはチェックをかけられる度に相手の攻め筋を潰すような動きを繰り出す。
「はい、ステイルメイトだよぉ」
「……引き分け。そういうことかぁ」
ドッペル由貴奈は理解した。
「勝ちもしない。負けもしない。『引き分け』続ければ、勝負は延々と付かない」
「そういうこと。相手の手の内は知れてる。なんせ自分自身だからねぇ。自分の思考を逆算すれば、引き分けの手が浮かぶのも必然。つまり、うちに勝つことこそが存在証明なら……」
壬生はドッペル由貴奈に指差しながら告げる。
「
きみは絶対に『勝てない』
」
ドッペル由貴奈が喉を鳴らす。
壬生は無邪気に笑いながら続けた。
「うちがうちで在る限り、引き分けは永遠に続く。ずっとうちは『負けない』。このまま3戦全部をステイルメイト成立させてみせるよぉ」
ドッペル由貴奈は忌々しげに唇を噛む。
はめられた、と気が付いたときにはもう遅い。
チェスは引き分けでも、『知恵比べ』では既に負けていたのだ。
「さあ、次は2戦目だよぉ? 早くやろうよ。ねぇ?」
「か、勝てばいい。それだけじゃん!」
ドッペル由貴奈はすっかり壬生のペースにはまっていた。
結局、3戦全てがステイルメイト成立し、ドローに。
「ほらねぇ、言ったとおり。って、あれ……?」
いつの間にかドッペル由貴奈の姿は消えていた。
目の前には転がるキングの駒のみ。
「なぁんだ、もっと付き合ってくれてもいいじゃん」
勝利した達成感よりも、遊び相手を失った事への不満が上回る壬生であった。
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壬生 由貴奈
:64マスの輪舞曲>
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
焼きスルメ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月05日
参加申し込みの期限
2014年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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