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走る体と心の温度
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高く、どこまでも高く、青が伸び上がる。
瞳を射抜く青空の眩さに、
志波 拓郎
は薄く開きかけた瞼を思わずきつく閉ざす。
「ん?」
手で影を作ろうとして、体が仰向けに地面に転がっていることに気付いた。
「んん?」
起き上がりつつ、青空に眩んだ瞳を掌で擦る。眠気の残る頭を横に振る。大欠伸して立ち上がる。
「ええ、と……」
仰げば、青空の両端を阻んで赤土の崖。
見下ろせば、緋色の崖に挟まれどこまでも先に続く濃紺の道。
道の両端には白線が延々と引かれ、滑走路の様相を呈する谷間の道の只中、ただ一人で立ち尽くす。
滑走路は青空に霞む地平の彼方まで続いている。己に捉えられるのは己の足が踏みしめる道、それだけ。
谷間に迷い込んだ風に惑う。途方に暮れる目前、青空よりも眩しい光が降る。光は渦巻いて固まり、人の形となる。長身筋肉質、背格好は己とよく似ているものの、光に包まれその顔は見て取れない。
何者とも知れぬ、けれど悪意は感じられないその人の姿を見定めようと瞳に力をこめて、どこからか響く猫の声を聞いた。
光る人が腕を持ち上げる。
己の背後を指し示され、疑うことなく振り返った拓郎は、
「ファッ!?」
素っ頓狂な悲鳴をあげる。
猫がいた。
天を衝くほど巨大な、ふわふわもこもこつぶらなおめめにピンクの鼻のファンシーな黒猫が、滑走路をガブガブもぐもぐ食べながら近付いて来ている。
太陽の色した、太陽よりも大きなおめめを細め、猫が鳴く。
「にゃーん」
谷間に猫の声が轟く。
「にゃーんー?!」
踵を返し、拓郎は振り向きもせずに一目散に逃げ出す。
全力で走る拓郎の傍ら、光る人がぴたりと貼り付く。遅れず並走する。
陸上部に所属し、走幅跳の練習に日々励んでいる自分に付いてこれるということは、
(結構早いな)
巨大猫が滑走路を食べる咀嚼音を背後に聞きながら走る。どこまでも真直ぐに続く滑走路を、飛び立てることなく走る。ひたすらに走って走って、
「……ッ、」
スタミナが切れた。息があがる。全身の筋肉が悲鳴をあげる。失速し顎を上げる拓郎の視界の先、力を失わずに駆けて行く光の背中が映る。追い縋ろうと手を伸ばそうとして、己とよく似た、けれど持久力を失わないその背中に兄を見た気がした。伸ばした指先を拳に変える。
背後で鳴く猫の声が突風となって背中を叩く。滑走路が軋む。地面に亀裂が走る。揺れに足元を掬われ地面に膝をつく。
もう駄目だと空を仰いで、先に行っていた筈の光の人の力強い足音を聞いた。跪く拓郎の背中を励ますように叩いたその人と、擦れ違い様に目が合う。
「……え?」
その人は、――兄を連想させたその光は、己の顔をしていた。
己の顔で、笑っていた。
振り返る拓郎の眼に映るのは、人の形を崩し一条の光となるもう一人の自分。
光が太陽よりも眩しく爆ぜる。光に巻き込まれ、悪夢のような黒猫が弾け飛ぶ。
助かった、と思えたのはほんの一瞬。道を喰う猫が消えても、地面の揺れは止まらない。
「う、」
滑走路に縦横に亀裂が走る。崩れて地面の下に広がる闇に呑み込まれる。崩壊する地面を蹴って走り出すも、幾許も進まぬうちに足元が崩れた。絶望に似た浮遊感が体全部を掴む。暗闇に、落ちる。
「うわぁ!」
叫んでもがいた体が落ちたのは、暗闇ではなく、教室の床。
瞬いた瞳に見慣れた教室が映る。どのくらい眠ってしまっていたのだろう、周りの席の級友達はもうすっかり帰り支度を整え、たわいもない話に興じている。
そう言えば、部活が始まる前に夏休みの宿題を少しでも片付けてしまおうと集まったんだっけ。
「ゆ、ゆめか……」
安堵の息と呟きを零して、椅子から転がって手酷くぶつけた肩を擦る。笑いながら心配する友人に軽く笑い返す。
開け放った窓の外、グラウンドの方から運動部の掛け声が聞こえて、拓郎は勢いつけて立ち上がる。
(持久力つけよう、うん)
息を吸って、吐く。走り出す直前のように、頬を両手で軽く叩く。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月24日
参加申し込みの期限
2014年10月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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