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ネコシマ王国最期の日。
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その事実に、
風雲児 轟
は愕然と目を見開いた。不可解だった色々の事が、パズルのピースの様に急速に組み合わさって、1枚の絵になっていく。
(……そうか、そういう事か)
何故島がこうなってしまったのか、なぜ自分達は殺されようとしているのか。その事情を知った今、轟の中に湧き上がってきたのは納得と、それからどこか虚無にも似た、全身から力が抜ける感覚。
ヒーローは悪を打ち倒し、善良なる民を助けるもの。だが、倒すべき『悪』にも正義があると判ったら、善良なる民にも非があったと気付いてしまったら、ヒーローはどうすれば良い?
そう、惑ってしまった轟目掛けて、何本もの矢が放たれる。それに、反応するのが遅れる。
「ぐォ……ッ」
故に防ぐ事も出来ぬまま、幾本もの矢が騎士甲冑風の衣装を貫き、深々と突き刺さった。胸を破り、肺を貫き、臓腑を傷付ける。
それは、明らかな致命傷。自分でもそれが判って、でもどうしようもなくて、轟は仁王立ちに立ち尽くす。
胸や腹から矢を生やし、見るも無残なその姿に、けれども
多喜 勇生
は動じない。今の彼は能力のおかげで、どんなに卑怯な手を使ってでも1人でも多くの敵兵を殺す事、それしか考えられなかったから。
むしろ、轟への攻撃で隙が出来ていて好機だと、剣を構えて身体ごとぶつかる。騎士らしく切り結ぶ余裕はない。
1人でも多く。1人でも、確実に。
「死ねよォ!」
腹に突き刺さった剣を容赦なく捻って内臓を抉り、落ちてる剣を拾って振り向きざま、迫ってきた敵の顔面に叩きつける。咄嗟に動きを止めた相手の、口腔に刃を抉り込む。
能力のおかげで今の勇生に、躊躇う気持ちはどこにもない。睨みつける鋭い眼光は、どこか血に飢えた獣の様。
もっと、と思う。もっと、1人でも。どんな手段を使ってでも――どんな卑怯な手を使ったとしても、1人でも多くの敵を打ち殺してやる……ッ!
「お前も地獄に叩き落としてやるよ!」
叫びながら振り下ろした剣は、切るというよりはもはや叩きのめすそれ。衝撃にたたらを踏んだ敵兵をそのまま軍靴で蹴り倒し、急所を踏み潰す。
その様を化け物と呼ぶのなら、貴様らは何だと
赤羽 勇樹
は、嘲笑せずに居られなかった。罪なき民を虐殺する、貴様らの方がよほど化け物ではないか!
そう嗤う、声色に滲むのははっきりとした狂気。それに怯えた敵兵が、勇樹に向かって振るう無茶苦茶な刃を刃で受け止め、幾度か切り結ぶ。
不意に、太刀筋の乱れた一手が勇樹のそれをすり抜け、右肩を大きく抉る。噴出した返り血にほっとしたような表情になった兵は、次の瞬間、痛みなど感じない様子でにやりと笑った勇樹に、今度こそ恐怖した。
「ひ、ぁ……ッ!?」
「――俺を傷つけたな? ようやく貴様らに神罰を下せる……燃えろ」
勇樹はそう呟くと、『正義執行!』と唱えながら大きく十字を切る。彼の能力を発動させるための、それが条件――自身の血の付いた場所から炎を発生させ、燃やす為の。
――ぎゃぁぁぁぁ……ッ!!
人肉の焦げる匂いと、耳障りな悲鳴が響き渡った。敵兵の浴びた勇樹の血が、勢い良く燃え始めたのだ。
それににやりと笑って勇樹は、次から次へと十字を切る。目的は島中に仕掛けた自身の血付きの油用紙――それを点火させて、島の豊かな自然を焼き尽くそうと言うのだ。
「貴様等に故郷をやるくらいなら……俺が焼け野原にしてやる」
勇樹も最初は、和平工作を図ろうとした。そのために使者として送った妹分は、けれども無残に殺された――その顔を思い出し、ぎり、と勇樹は怒りに奥歯を噛み締める。
奴らの目的がこの島なら、なんとしても燃やして見せよう。絶対に、奴らの思い通りになどさせてはやらない!
そんな勇樹と同じく
矢萩 咲
も、怒りのままに己が能力を解き放った。
「死にたくなければ咲の射線上から外れろ!」
そう言いながら拳振りかざし、咲が放ったのは黒きビーム。咲自身のあらゆる負の感情をエネルギーに、激しいビームとして放出する能力。
そのビームは何よりも、咲の怒りや憎しみを現していた。
「咲の……怒りの一撃はどうだ? 貴様等全員灰塵にしてやろう!」
叫びながら睨みつける咲に、敵兵が怯えの表情を浮かべた。そんな敵達を睨み据え、再びエネルギーとなる負の感情を掻き集めて凝縮する。
再びの閃光。それは空を裂き、まっすぐに走り抜け、当たる者を打ち滅ぼす。
「どうした、その程度で咲に勝てると思うのか!?」
咆哮。怒りのままに叫んでからそれに気付き、はっと目を見開いた。
次から次へ倒れていく同胞。その向こうに巌のように立ち、神の国への扉を守っていた団長は――どこへいった? あの、僅かに開いた扉の前に力なく倒れているのは……?
眩暈が、した。まさかと震える唇が小さく紡いだ、その瞬間首筋に強い衝撃を受けて咲の意識は、暗闇へと滑り落ちる。
そんな咲の視界に最後まで映っていた、扉を潜り抜けた
桜庭 円
はけれども、絶望に打ちのめされていた。――救いなんて、楽園なんてないなんて、解っていたはずなのに。
ここに在るのはただの崖で――双子姫が飛び降りようとしていて。神官長と、それからなぜか一緒に居る
八神 修
が、それを見守って、いて――
神の末裔(スエ)と呼ばれる双子姫だってただの人間に違いなく、ならば神の国とはただ死を指すのに違いない。――それでも、生きたかった。死にたく、なかったのに。
ノノコ姫を見つめながら、ボクの、と円は小さく呟いた。
「ボクの能力、役に立つかな? 痛みを知らない内にあの世に行けると思う」
「――そうしましょう、神官長」
円に頷いたのは修だった。姫様達の為にも良いでしょうと、そうしたら姫様達はご自身で動けないでしょうから私が一緒に飛びますと、提案する修に神官長が小さく頷く。
それを確認して、頼むと円に告げたのは、けれども本当に姫達を死なせるためじゃない。そも、修は彼女達を見届けるためではなく、救うために追って来たのだから。
(アオイ姫……)
何を犠牲にしても生きて欲しいと願う、愛しい人。彼女を死なせないために、修は全てを掛けて行動している――たとえ売国奴と罵られようと、彼女を救いたいと思っている。
双子姫に円の手が触れて、ぐったり動かなくなった。そんな2人をしっかり左右の手で抱え、形ばかりは従順に神官長に黙礼し、崖下へと飛び降りる。
勝算は、あった。自身の飛行能力を限界まで振り絞れば減速ぐらいは可能だろう。
そのまま崖下へ、はた目にはそれでも結構な速度で落ちていく3人に、円は呟く。最後の瞬間の嬉しそうな、悲しそうなノノコ姫を思い出す。
「また向こうで皆で遊ぼう」
今度こそ本当に、争いの無い楽園で。きっとノノコ姫やアオイ姫は、そこで皆を待っていて、再会を喜んでくれるはずだから。
あぁ、と気付いた。どうせなら皆と一緒に飛べば、怖くなかったのだろうか。
なら、今から飛び降りても間に合うかなと、円は虚ろな眼差しで崖下を見る。そこに落ちていった双子姫達の姿は、ここからは見えない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月25日
参加申し込みの期限
2014年09月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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