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- 00月00日生 00歳
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みんなの秘密基地
人々の賑わいから少し離れた砂浜に御剣 刀はビニールシートを広げた。日陰を作り出すパラソルは体重を乗せて突き刺し、限界まで押し込んでから周りを踏み固めた。
「ここも暑いな」
一仕事を終えた刀は羽織っていた水色のパーカーを脱いだ。藍色のトランクスタイプの水着姿になると、用意した日焼け止めを引き締まった身体に塗っていく。背中は身を捩るようにして手の甲で擦り付けた。
そこに小山内 海が小走りでやってきた。チューブトップの水着は砂浜に負けないくらいに白く、フリルは可愛らしさを演出した。
『かたなくん、おまたせ』
海はスケッチブックに書いた文字を見せたあと、少し恥ずかしそうな様子で文字を書き足した。
『きょうのわたし、どうかな？』
海は身体を斜めにしてポーズを決めた。返事を待つ間に下ろした髪を手で整える。
「水着がいいな。フリルがよく合っている。話は変わるが、日焼け止めを頼んでもいいかな。背中に上手く塗れなくて困っていたんだ」
最後の方は早口で刀はシートの上に腹這いとなった。両手を重ねた上に額を乗せて熱い息を吐く。海は寄り添うようにして座った。
刀の頭の上で音がした。顔を上げるとスケッチブックの文字が目に飛び込んできた。
『いいけど、あとでわたしにもぬってね』
「わかった」
頭を下ろした途端、身体は脱力した。海は日焼け止めを掌にたっぷりと付けて、少し迷うような目で背中の中央に手を置いた。瞬間的な筋肉の隆起に、思わず手が離れた。海は傍らのスケッチブックに急いで文字を書き込む。
『つめたくてびっくりした？』
「あ、いや、大丈夫だ」
刀の朗らかな表情に海は胸を撫で下ろす。改めて背中の中央から周囲に拡げていくように手を動かした。程なくして滑りが悪くなったことで大きさを知る。
海は手を止めて、その広い背中を見つめた。不思議に思った刀が顔を横に向けると視線が合った。慌てて目を逸らした海が手を大雑把に動かして、『つぎはわたしのばんだね』とスケッチブックで顔を隠すようにして見せた。
「小山内、ありがとう。それじゃあ、横になって」
初々しい様子の二人が場所を入れ替わる。今度は海が俯せの姿になった。スケッチブックを引き寄せて短い文章を書いた。
『よういするね』
「どういう意味――」
聞くまでもなかった。海は背中に手を回してチューブトップを外したのだ。白くて艶やかな背中が露わになった。
「そ、それじゃあ、塗り始めるかな」
妙に明るい声を出し、日焼け止めを塗り始めた。
刀は海のなだらかな肩甲骨に触れた。少し震える指先で一気に腰まで滑らせた。白い背中がくすぐったそうに動く。海の横顔に目をやると、瞼を強く閉じていた。何かに耐えるような表情で頬を赤らめ、妙に色っぽい。
目にした刀の呼吸が早くなり、背中に手を滑らせながら俯いた。柔らかそうな肉が視界に入る。それは俯せの状態で押し潰された胸の一部であった。
刀は両拳を縦に繋げて激しく上下に動かした。架空の竹刀で邪な心を打ちのめす。何度か同じ行為を合間に挟んで、ようやく塗り終えた。
水着を付けた海はぺこりと頭を下げた。スケッチブックを顔の前に掲げて文字を書き込む。くるりと裏返して刀に文字を見せた。
『ていねいにぬってくれて、ありがとう』
「こちらこそ、ありがとう」
刀は前髪を手で下ろすようにして言った。スケッチブックの上から青い瞳が覗いて笑みを作る。続けて書かれた文字は元気に溢れていた。
『かたなくん、はやくおよぎにいこうよ』
「そうだな」
海は波に向かって走り出した。少し疲れた表情で刀が続く。
「海辺は心の鍛錬場だ」
眼光は鋭く、口元は緩み気味の刀が呟いた。
「刀ちゃんも探検なのだ？」
海で泳いでいた真央が刀に声を掛けた。
「小鳥ちゃんに不思議な穴があると聞いてきたんだ」
「そうだったのだ！ 真央ちゃんはおネコさまの導きでクンクンして嗅ぎ付けたのだ」
真央は足の付くところまで泳いで立ち上がる。遠目には白いビキニに見えるが、そうではなかった。
刀が怯んだ様子で言った。
「後木、それは水着なのか」
「寝子島の最先端の流行を突っ走る水褌サラシなのだ。凛々しくてカッコイイのだ」
大股で歩いてきた真央は立ち止まると、腰に両手を当てた。
「そうなのか。じゃあ、俺はこれで」
刀の目の動きで真央は直感的に後ろを振り返った。膝まで浸かった海が心配そうな目を向けていた。
「ごめんなのだ！ デェトのお邪魔をする気はなかったのだ、末永くお幸せになのだ～」
真央は砂煙を上げて走り去った。残された刀と海の顔はどちらもほんのりと赤い。
その中、刀が歩き出す。
「……心の鍛錬は厳しいな」
そんな呟きを吹き飛ばすような勢いで刀は海の元へと走っていった。
「ここも暑いな」
一仕事を終えた刀は羽織っていた水色のパーカーを脱いだ。藍色のトランクスタイプの水着姿になると、用意した日焼け止めを引き締まった身体に塗っていく。背中は身を捩るようにして手の甲で擦り付けた。
そこに小山内 海が小走りでやってきた。チューブトップの水着は砂浜に負けないくらいに白く、フリルは可愛らしさを演出した。
『かたなくん、おまたせ』
海はスケッチブックに書いた文字を見せたあと、少し恥ずかしそうな様子で文字を書き足した。
『きょうのわたし、どうかな？』
海は身体を斜めにしてポーズを決めた。返事を待つ間に下ろした髪を手で整える。
「水着がいいな。フリルがよく合っている。話は変わるが、日焼け止めを頼んでもいいかな。背中に上手く塗れなくて困っていたんだ」
最後の方は早口で刀はシートの上に腹這いとなった。両手を重ねた上に額を乗せて熱い息を吐く。海は寄り添うようにして座った。
刀の頭の上で音がした。顔を上げるとスケッチブックの文字が目に飛び込んできた。
『いいけど、あとでわたしにもぬってね』
「わかった」
頭を下ろした途端、身体は脱力した。海は日焼け止めを掌にたっぷりと付けて、少し迷うような目で背中の中央に手を置いた。瞬間的な筋肉の隆起に、思わず手が離れた。海は傍らのスケッチブックに急いで文字を書き込む。
『つめたくてびっくりした？』
「あ、いや、大丈夫だ」
刀の朗らかな表情に海は胸を撫で下ろす。改めて背中の中央から周囲に拡げていくように手を動かした。程なくして滑りが悪くなったことで大きさを知る。
海は手を止めて、その広い背中を見つめた。不思議に思った刀が顔を横に向けると視線が合った。慌てて目を逸らした海が手を大雑把に動かして、『つぎはわたしのばんだね』とスケッチブックで顔を隠すようにして見せた。
「小山内、ありがとう。それじゃあ、横になって」
初々しい様子の二人が場所を入れ替わる。今度は海が俯せの姿になった。スケッチブックを引き寄せて短い文章を書いた。
『よういするね』
「どういう意味――」
聞くまでもなかった。海は背中に手を回してチューブトップを外したのだ。白くて艶やかな背中が露わになった。
「そ、それじゃあ、塗り始めるかな」
妙に明るい声を出し、日焼け止めを塗り始めた。
刀は海のなだらかな肩甲骨に触れた。少し震える指先で一気に腰まで滑らせた。白い背中がくすぐったそうに動く。海の横顔に目をやると、瞼を強く閉じていた。何かに耐えるような表情で頬を赤らめ、妙に色っぽい。
目にした刀の呼吸が早くなり、背中に手を滑らせながら俯いた。柔らかそうな肉が視界に入る。それは俯せの状態で押し潰された胸の一部であった。
刀は両拳を縦に繋げて激しく上下に動かした。架空の竹刀で邪な心を打ちのめす。何度か同じ行為を合間に挟んで、ようやく塗り終えた。
水着を付けた海はぺこりと頭を下げた。スケッチブックを顔の前に掲げて文字を書き込む。くるりと裏返して刀に文字を見せた。
『ていねいにぬってくれて、ありがとう』
「こちらこそ、ありがとう」
刀は前髪を手で下ろすようにして言った。スケッチブックの上から青い瞳が覗いて笑みを作る。続けて書かれた文字は元気に溢れていた。
『かたなくん、はやくおよぎにいこうよ』
「そうだな」
海は波に向かって走り出した。少し疲れた表情で刀が続く。
「海辺は心の鍛錬場だ」
眼光は鋭く、口元は緩み気味の刀が呟いた。
「刀ちゃんも探検なのだ？」
海で泳いでいた真央が刀に声を掛けた。
「小鳥ちゃんに不思議な穴があると聞いてきたんだ」
「そうだったのだ！ 真央ちゃんはおネコさまの導きでクンクンして嗅ぎ付けたのだ」
真央は足の付くところまで泳いで立ち上がる。遠目には白いビキニに見えるが、そうではなかった。
刀が怯んだ様子で言った。
「後木、それは水着なのか」
「寝子島の最先端の流行を突っ走る水褌サラシなのだ。凛々しくてカッコイイのだ」
大股で歩いてきた真央は立ち止まると、腰に両手を当てた。
「そうなのか。じゃあ、俺はこれで」
刀の目の動きで真央は直感的に後ろを振り返った。膝まで浸かった海が心配そうな目を向けていた。
「ごめんなのだ！ デェトのお邪魔をする気はなかったのだ、末永くお幸せになのだ～」
真央は砂煙を上げて走り去った。残された刀と海の顔はどちらもほんのりと赤い。
その中、刀が歩き出す。
「……心の鍛錬は厳しいな」
そんな呟きを吹き飛ばすような勢いで刀は海の元へと走っていった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年08月06日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年08月13日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年08月13日 11時00分
