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古妖の昔語り~神無月の小さなお月見~
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【人と化生と-天吏の問い】
綾花の話が一段落した後、それぞれが席へと戻っていく。
「……大丈夫? 疲れてない?」
その姿を見届けた後、センリの元へと移動した天吏からその言葉が向けられる。
「ほほ、心配無用よ。人の子と語らうは楽しき故な、テンリも混ざればよいのに」
センリが飲む大棗が入った瓢箪を持った天吏からの酌をありがたく受け取りながら、センリは心配してくれた事への感謝と共にそれを口にする。
――しかし、センリの言葉に対し、天吏の表情はどこか苦々しく歪んでいた。
「……人は、もれいびは嫌いよ。だって鳥を――ううん、クローネを苛めるもの」
天吏から漏れる言葉には棘があり、それはおそらくこの場に居る者達にすら向けられた物となる。
自身の友達を傷つける者達を許さない、そうした感情を見せていたのだから。
「ふむ、クローネとな? それはおんしの知り合いかぇ?」
そうした感情を読みはするが、天吏が望まない限り必要以上に切り込むつもりはセンリには無い。
その為に、先ほど天吏が口にしたクローネという単語に対し、センリは問いかける。
「そう、クローネ。テオと同じ、鳥の神様よ」
人では無い友達を語る天吏は、饒舌にセンリへとクローネの説明をする。
今まで何をしてきたのか、どうやって友達になったのか、それら全てを。
「そうか……それほどテンリに慕われているのであれば、おんしにとって良き友であるのだろうな」
それらの話を静かに聞き、センリも答える。
クローネが何をしてきたか、それ自体を咎めるよりも、天吏にとって良き友であればそれでいい。
ただそれだけを天吏に伝える為に。
「うん……それで、センリさんに聞きたい事があるんだけど、いい?」
よい、とだけ口にしセンリは天吏の問いを促す。
「……人と、センリさん達みたいな人間ではないものとが衝突した光景って見たことある?」
それは天吏にとって、無かったと願いたいもの。
人と化生、神が争う愚行をこれ以上見たくがない為に、もし昔に同じような事があったのなら、その話を知りたいが為に。
「……無い、とはいえぬな。伝説の後にも、数こそ多くは無いが人に害を成した化生が居たのは確かよ」
センリの答えに、天吏の表情が曇る。
無いと願っていたのに、やはりそうした事は今も昔もあった事を知ってしまったのだから。
「そう……変わらないのね、やっぱり」
「じゃがな、悲観する事は無い。人も化生も、互いに歩み寄る為の努力を惜しみはせなんだ」
そこまで語った上で、落ち込みを見せる天吏にセンリは一つの
失われた祭りの話をする。
――それは神去りし後にも、人と化生の者達が歩み寄る為に互いに手と手を繋ぎ、夜半から明け方までの間、島を練り歩くものであった。
「……そんなの、聞いた事がないわ」
「そうであろうよ。時が進み、今の者達は我等に気づける者の方が珍しい。故に廃れた祭りよ」
少しばかり寂しそうな笑顔を見せながら、センリはそれを話す。
道端の小石も、気づかなければ見えないように。
妖怪達もまた、人にとって居ないものとなっている今の時代では、こうしてセンリに気づけたことも本来であればありえない状況であったのだ。
「なら、どうして私達は気づけたの?」
「何、簡単な事よ。今が普通ではなく、落神が現れたフツウであるからであろう」
もれいびやろっこん、果ては神魂騒ぎとまで来れば、そこに妖怪が絡んだ所でなんら不思議は無い。
土台が整えられているからこそ、今のフツウであれば天吏達にも気づけると、センリは語る。
「……そう。うん、そうね」
その答えに対し、天吏がどう考えたかは本人にしか分からない。
だが、その表情からは少しばかり曇りが晴れていた。
「さて、テンリも飲むがよいぞ。返杯ゆえ、断るとは言わせぬがな」
センリもまたその表情を見届けた上で、キンカに持ってこさせた天吏の瓢箪と器を手に、少しばかり意地悪な笑顔を見せていた。
【月下の懺悔】
周囲がそれぞれに賑わいを見せる中で、衛守は大棗が入った瓢箪を傾け、猪口に注ぎ口にしていく。
――空には満天の星と共に、煌々と輝く欠けた月が姿を見せている。
月見である以上それは喜ばしい事なのだろうが、衛守はその月に対し良い印象を持ってはいなかった。
「……嫌な月だな」
自然と出た言葉は小さく、隣に座る透にしか聞こえていない。
少なくとも月見と称し招かれた宴の席で、普段の衛守であればこうした言葉は出さないであろう。
――だがそれは大棗の効果か、酒に飲まれた事の無い衛守にとっては今まで感じた事の無い、不思議な感覚に襲われていた。
「月に、何か悪い思い出でも?」
聞こえた声に答え、透も衛守と同じように自らの猪口に大棗を注ぎ口にする。
「あぁ……いつもな、こんな夜だった」
見上げる月は、思い出したくも無い衛守の記憶を奥底より引きずり上げる。
――受けた恩を返す為に汚い仕事にも手を染め、その後に見上げる月はいつもこうだった。
ただただ非情になれれば、その事に心を痛める必要も無かったのかも知れない。
だが――衛守はそうした事柄を切り捨てるほどに、非情に成りきれる程、器用な人間では無かった。
「なぁ、日向。お前は人を……人の心を殺した事があるか?」
物理的にではなく、精神を追い込み、社会的に生きる事を困難とする事で生きる意志を奪う殺人。
命を刈り取る事で全てを即座に終わらせるのではなく、それは生きている限り永劫に続く地獄を見せる行為に他ならない。
空から視線を地へと落とし、衛守は吐き出すように、その問いかけを透に向ける。
「……いえ、私はありませんね」
衛守の空いた猪口に大棗を注ぎ、透は問いかけに答える事で続きを促す。
「そうか……なら、お前はそんな事をすべきじゃない。だが俺は……俺には、まだやらなければならない理由があるんだ」
飲み進めるほどに、衛守はその心の内を吐き出すように口にしていく。
そんな自分が幸せになれるはずが無い。
それでも誰もが普通に人生を過ごすように、自分も普通に生きていきたい。
――だが、恩返しになるならやらなければならないと、まるで誰でもない自分に対して言い訳をするように。
「……不思議ですね。普段なら、そうした話を俺にする人じゃないと思いましたが」
その姿を見ながら、自身の猪口に入った大棗の飲み干し、透は少しばかりの笑みを浮かべる。
決して衛守を嘲る為ではなく、それほどに衛守がここまで感情を見せる事が心底意外だったのだ。
「っ! そ、そうか……いかんな、これが酔いか」
口にした事は誰にも話した事の無い、衛守の奥深くに閉じ込めていた想い。
少しばかり高ぶった感情により吐露したそれらが、大棗による酔いの効果だと衛守も気がつき、慌ててその口を閉じる。
「いいじゃないですか、たまにはそんな事も。それに……自分の生き方を決めるのは貴方次第ですよ、きっとね」
これからも誰かの為にではなく、何時かは自分の思うように動いてみるといい。
そんな想いを籠め、透は衛守に対して口にする。
「……あぁ、そうだな。そう出来れば――」
そこまで言いかけ、少しばかりの沈黙と共に衛守は猪口の中身を飲み干す。
言ってしまえば、そうしなければならないと考えている今までの自身の決意が鈍るから。
だからこそ、その言葉には今は従えないとばかりに、忘れるように酒を煽る。
――猪口を膳に置いた後、透から一つの頼みを打診されながら。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
御神桜
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月01日
参加申し込みの期限
2015年06月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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