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寝子島高校
鏡の中の、あなた。
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寝子島高校の南校舎の踊り場のどこか。そこに一人で行くと不思議な鏡が現れて、その鏡からもう一人の自分が現れる……そんな都市伝説の様な噂が広がったのはこの夏に入ってからだ。
校舎の入り口はどこも鍵がかかっているし、夏の夜の無人校舎に悪戯をする者がいないとも限らないという事で警備員だって一時間おきに見回っている。何より防犯設備だってあるのだ。だから大半の者はよくある都市伝説だと笑い飛ばす。面白半分に来た者だって鍵が掛かっていたり、忍び込もうとした所を警備員に見つかって厳重注意を受けたりして大人しく家に帰る羽目になるのだ。
それでも、何故か鍵が開いていて、何故か警備員にも見つからず、どこの踊り場かもわからないのに辿り着いてしまう人達がいる。まるで何かに引き寄せられるかの様に――。
●
新井 米太郎
の場合
もう一人の自分だなんて、どこのカードゲームだと噂を聞いた時は思っていた。けれど実際に目の当たりにしてしまっては、噂も馬鹿にできないと思うしかない。噂通り踊り場に現れた鏡に姿を映せばいつの間にか鏡は消えて、鏡があった場所にはもう一人の自分がいた。……正確にはバンダナをしていない時の自分だ。
「も、もう一人の僕!」
「……わざとらしい、見ればわかる事だよ」
ボケて見せたが相手は乗ってこない、でもそんな事はわかりきっていた事だ。そう、これが本当に自分であるなら……バンダナをしていない自分はそう言うだろう。バンダナをしていない自分は……暗くて控え目な性格だ。
何か、話をしてみるのもいいかもしれない。自分と話ができるなんて経験は滅多にできるものでもないだろう、そう思いながら米太郎は口を開こうとした。けれど、先に声を発したのはもう一人の自分であった。
『ねぇ、ヒーローなんて馬鹿馬鹿しいって思わないのかな』
聞きなれているはずだけれど、改めて聞くと自分の声はこんな感じなのかと不思議に思いながら米太郎はもう一人の自分を見る。そして、投げ掛けられた言葉を受け止めて返す為に口を開いた。
「うん、そうだね。そうかもしれない」
『へぇ、否定しないんだね』
自分自身に嘘は吐けない、吐いても意味なんてない。米太郎は細く息を吐く。
『誰かの為のヒーローなんて、なれなかっただろう』
なりたかった、けれどなれなかった。
誰かに必要とされたかった、その思いから誰かの為のヒーローになりたいと思っていた。米太郎はほんの少し目を閉じる。そして弟の事を思い出していた。
守りたかった、だけど気がつけなかった。その結果、傷付けてしまった。
その胸の痛みを、多分目の前に居るもう一人の自分も知っているのだろう。
「そうだよ、弟の件で無理だって思い知って、だったらみんな守れば結果的に大事な人は守れるって思ってた」
『そんなのは結局自分を守りたかっただけだろう』
「お前の言う通りだよ。でも、今は違うんだ。僕は今、この島の人が大事だよ」
自分の心を守る為に誰かを助けるのではなく、誰かを助けたいから助ける。当たり前の事だけど、今更気が付いたんだと米太郎は笑う。
『……無理だよ、また壊すだけだろ』
その自信の無さそうな顔は、米太郎自身の心の現れ。自分自身の恐れだ。何故かストンと胸に落ちてきた言葉を、自信の無さそうな自分に向かい、少し気まずそうに笑ってから米太郎は言った。
「やってみなきゃ、分かんないだろ」
吃驚したような顔をする自分自身に、ゆっくりと歩み寄る。ほんの少し後ずさったもう一人の自分に、米太郎は優しく語りかけた。
「今まで君を、自分を……大切にできなくてごめん。自分を大切にできないのに、人を大切にしたいなんてできるわけなかったよね」
『まだ人の視線が怖いくせに……っ誰かに自分の価値を見出して欲しいって思ってるくせに……!』
「うん、でもこれからはちゃんと自分に向き合っていくから。弱い自分も、ダメな自分も、嫌いだと思っている自分も全部……だから、ちょっとずつでも仲良くしてくれたら嬉しいよ」
黙りこんで、俯いてしまったもう一人の自分へ、米太郎は握手をする為に手を差し出す。差し出された手に、俯いた顔は少しずつ前を向いていく。そして、おずおずとその手を差し出して――。
「ごめんね、ありがとう。これからもよろしく」
差し出された手を、しっかりと握り締めて米太郎はそう言った。
『仕方ない、な』
そう返したもう一人の自分は、笑っていたのだろうか。眩しい光に包まれた気がして、米太郎は反射的に目を閉じてしまう。 そして目を開けた時には、もう一人の自分は消えていた。
ありがとう、もう一度心の中でそう米太郎は呟いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月02日
参加申し込みの期限
2014年07月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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