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(たまたま乗った電車で怪奇現象に巻き込まれるとはな……)
トンネルとは反対方向に走って行く汽車を見送り、
「よし!」
風雲児 轟
は固めた両の拳を打ち合わせる。ともあれ、今は皆と無事に帰る為に頑張ろう。
手にしていたペットボトルのスポーツ飲料を飲み干す。空のボトルをズボンのポケットに捩じ込み、瓦屋根を支える柱の一本に掛けられていた提灯を取る。
「俺は後に続く皆のために露払いをしたいんで先発組の一人として出発する!」
逆境に負けない元気な声で言うなり、ホームから線路に飛び降りる。光を掲げ、ホームに立つ皆を見上げる。
「俺も行く」
屋根から下がる提灯を取り、
御剣 刀
が物静かな声で告げる。竹刀袋をもう片手に、線路に飛び降り、
(またか……)
深く呼吸する。
バイトの帰り、フツウに寝子電に乗って帰路を辿っていたはずだった。こんな普通でないことに巻き込まれるつもりはなかった。
(普通じゃないフツウの事、俺にとってのフツウだな)
ろっこんもある。この先にある落ち武者が襲い掛かってくるというトンネルも、一人でなら簡単に抜けられるだろう。けれど。
(他の奴らを見捨ててはいけない)
手にした提灯を見下ろす。紙の囲いの中、赤い炎が揺れている。
(『フツウ』を、守る)
「よう、御剣」
「風雲児」
「俺も行くぜ」
短い挨拶を交わす轟と刀の傍、緩く纏めた黒髪を揺らし、身軽な動作で
鳴神 楓
が飛び降りる。
「腕が鳴る」
凶暴な笑みをちらりと見せ、線路の先に黒く開くトンネルを目指し、振り向きもせずに駆け出す。
轟と刀は一瞬の目配せの後、楓を追う形で線路を辿る。
暗い空を覆って、捻じれた樹の梢が重なり合う。闇の雫にも似た重たい葉が、湿った風にざわめく。
一切の光を呑んで佇む、煉瓦造りの古びたトンネルの入り口、二人は足を止める。
刀は部活で使っている竹刀を袋から抜き出す。
「準備はいいか」
「ああ」
圧倒的な暗闇に向かうには余りにも頼りない提灯の光をそれでも掲げ、轟と刀は煉瓦造りの天井から蔦を垂らす隧道に足を踏み入れる。
提灯の赤い火の輪がふたつ、揺れる。
揺らめく火に照らし出される赤錆びた線路を目印に、枕木を踏む。先に飛び込んだ楓が骸骨の落ち武者相手に暴れているのだろうか、闇の彼方、酷く遠くから何かが打ち砕かれる音が響いてくる。
足元を照らして周囲を警戒し、静かに進んでいた刀が物音ひとつ立てず足を止める。
どうした、と問おうとして、轟は唇を引き結ぶ。刀が鋭い視線を向ける闇の中、鎧が擦れて軋む音がする。
提灯の僅かな光を頼りに眼を凝らせば、暗闇にぼう、と白いものが浮き上がる。矢の突き立った鎧もそのまま、抜き身の刀をぶらさげ歩く、――骸骨の兵。
白い腕から下がった刀が線路を擦る。耳障りな音が跳ねる。白い火花が散る。火花はふわりと舞い上がり、骸と成り果てて尚も蠢く武者の姿を蒼白く照らす火の玉となる。
彷徨い歩く一体の骸の他が居ないか、視線を巡らせる轟の動きを片手で制し、刀は落ち武者から距離を置こうとする。襲われないのなら襲われないに越したことはない、けれど。
蒼白い光の中、骸の兵士が動きを止めた。重たげな兜ががくりと傾ぐ。虚ろな眼窩が轟と刀を向く。肉が落ち、白く剥き出しになった歯が甲高い音を立てて打ち合わされる。
それと同時、骸骨の武者は武者らしく刀を構えた。
「見逃す気はない、か」
「そうだな」
轟が呟き、刀が頷く。
火の玉の蒼と提灯の紅の光が交ざり合うその先、光が小さく何かに反射する。
「御剣はそいつを!」
毒々しく錆びた刃を構える骸骨のその斜め後、弓を番える落ち武者の姿を見つけ、轟は素早く地を蹴る。
「こういう時厄介なのが、」
刃持つ武者から素早く離れつつ、提灯の柄を振りかぶる。
「遠距離攻撃する奴だからな!」
躊躇いなく提灯を弓兵の顔面目掛けて投げる。側転に近く、横っ飛びに跳ねる。
炎を叩き付けられ恐慌をきたした弓兵が一矢放つも、弓兵の先を読んだ轟の身には掠りもしない。
隧道内に散らばる砂利を蹴立て、両足と片手を地面に叩きつける形で体勢を立て直す。短い雄叫びと共、提灯の残骸を足元に散らばらせる弓兵に突進する。
肩に全体重を掛けてぶつかれば、中身の無い骸の兵はあっけなく吹き飛んだ。線路脇に倒れ、半ばバラバラになりながら、それでも弓を放さぬ兵士の骨の腕に足を踏み下ろす。木製の弓の弦を断つ。こうしておけば、
(骸骨が再生しても武器なしだ)
多少は脅威でなくなる。
足元で壊れて燃える提灯の光を頼りに、油断の無い視線を巡らせる。
刃を正眼に構える落ち武者と竹刀と提灯を手に向き合う刀の姿を捉えた、瞬間。轟の眼に、刀の姿は消えた。
「加速、完了……!」
瞬きの間に撃鉄の落ちるイメージを描き、刀は【加速】のろっこんを発動させる。
精神が加速する。相対的に目前の世界が減速する。
速度の落ちた世界を、速度を上げた刀は駆け抜ける。落ち武者がゆっくりと動く。赤錆びた刀が持ち上がる。振り下ろされる刀の柄を片手構えの竹刀で強引に受け止め、間合いを詰める。提灯の赤い火が尾を引く。
速度が落ちても力の落ちぬ刃に歯を食いしばり、革の脛当てに守られた骨の膝を力任せに蹴り飛ばす。
白く剥き出しの膝の皿が砕け、骸の兵の体が傾く。
錆び付いてほとんど鈍器と化した刃に押され、刀の体勢が崩れる。
「……っ!」
骸の兵に押し潰される格好で倒れかける。刀の【加速】が解除される。刀の周りの世界が速度を取り戻す。
「よっと!」
刀を鎧の重みで潰そうとした骸の兵の頭蓋骨に色鮮やかなタオルが巻きついた。矢の刺さった兜が弾んで落ちる。
「御剣!」
落ち武者が刀に気を引かれている間にその背後に回り込み、頭蓋をタオルで包んでもぎ取りながら、轟が叫ぶ。
「砕けろ!」
頭蓋骨をもがれた反動に兵が骨の身をのけぞらせる。体勢を立て直した刀が勢いをつけて肩からぶつかれば、骸の兵はもんどりうって地に倒れた。
起き上がる間を与えず、刀と轟は骨の兵の腕と足を踏み潰す。
「これで時間が稼げるはずだ」
「だな!」
轟は骸骨の兵の砕けた手指から錆びた刀を取る。右手に刀、左手に頭蓋骨入りのタオル。
「どうするんだ、それ」
「これか?」
暗闇の中、光に引かれたのか物音に引かれたのか、幾つもの甲冑が擦れ合う音がする。休むことを知らぬ落ち武者達がやってくる。
「こっちは、」
提灯の光に浮かび上がる骸弓兵に向け、
「こう!」
轟は錆びた刀をぶん投げる。うまい位置に当たったのか、骨と甲冑が崩れ落ちる音が響く。
「こっちは、こう」
骸骨入りタオルは鈍器よろしく振り回す。空手で突っ込んできた骸の兵の鎧にぶつかり、頭蓋骨が砕ける。
「骸骨は壊しても再生するっていうなら、」
鈍器と化した頭蓋に殴られた勢いによろめく兵の胴に、刀が竹刀の一撃を加える。
「包んだまま壊れてもすぐ直るって事だろ!」
「ああ、つまりは」
倒れ伏す兵の手足を止めとばかりに砕きつつ頷く刀に向け、轟は会心の笑みを浮かべる。その手にしたタオルの中、砕けた頭蓋骨が元の形を取り戻すべくカタカタと鳴る。
「これで壊れてもまた使える武器を調達出来たってわけだ!」
「……進もう」
片手に竹刀を構え、刀が提灯を掲げる。光の輪の中に数体の落ち武者が骨と甲冑を鳴らして入り込む。
「よし、突撃! 目的地に到着したらすぐ引き返して後発組の援護に向かう!」
轟が隧道に明朗な声を反響させる。
「皆が無事に帰るためにもここは危険を冒してでも行くべきだよな!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月26日
参加申し込みの期限
2014年07月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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