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- 00月00日生 00歳
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ネコミュージックフェスティバル ｉｎ ＳＵＭＭＥＲ！
●ネコフェス・パレード：午後の部
♪ちんちんどんどん ちんどんどん ネコフェスパレードのはじまりだ
お嬢ちゃん お坊ちゃん 寄っといで
お爺ちゃん お婆ちゃん ついといで
ちんどんちんどん 行こうじゃないか 老いも若きも 歌わにゃソン、ソン♪
かんから、どんどん、鐘や太鼓を打ち鳴らし、チンドン屋に扮する骨削 瓢はパレードの先頭を切ってビラを撒く。旧市街を練り歩くパレードのリーダーに立候補したこの悪戯好きな少年はわりかし張り切っていた。うねる様な文字を瓢箪柄で縁どったビラも自作で、旧市街で行われるイベントのスケジュールが書かれている。
志波 武道はそれを拾い上げると、携帯で繋がっているn.k.FM特設スタジオの桃川 圭花、それからラジオを聞いているであろうリスナーたちに向けて紹介した。
「どーも☆ 旧市街パレードスタッフの志波でぇっす！ こちらの賑やかな音、聞こえるかなー？ パレードは寝子島駅を出発したところ。先頭はチンドン屋、そのあとからマーチングバンドも続いてるぜぃ。これからパレードはゆっくりと参道商店街を抜け、寝子島神社へと向かいまぁす」
「旧市街も盛り上がってるのね。パレード以外には何があるのかしら？」
圭花の声に、武道は首を伸ばしてあたりを見渡す。
「街のあちこちでストリートライブもあるし、出店も結構あるよー。あとはやっぱり島民カラオケ大会！ 参道商店街に特設ミニステージが出来ているので、のど自慢さんはぜひぜひ☆ 詳しくは、チンドン屋さんがビラ配ってるから見てくださぁい！」
ラジオ中継している武道を見つけた広村 正敏が、口の端を上げ、キュートな三毛猫の傍にLooseyと書かれたステッカーを押し付けてきた。赤く染めた髪も無精髭も、紫煙くゆる夜の匂いが沁みついている。パンクとかロックとか、そういう音楽と苦楽を共にしてきた者の匂いだ。
「兄ちゃんこいつも紹介しとくれ」
「はいはーい。えーっと、『ライブハウス 寝子島 Loosey』……」
「オジサンの信条は『音楽は全身で楽しむもの』！
つまり楽しんだもの勝ちだっつーことだ！ みんな、今日は力一杯楽しもうぜ！」
拳を突き上げ、正敏は親しげに武道の肩に腕を回す。その胸の内に脈打つ音楽に対する熱いパッションは、アラフォーとなった今でも健在。今日音楽を感じあえるやつは、みな友だ。
「踊れ！ 跳ねろ！ 恥じらいなんか捨てちまえ！ 色んな人間が奏でる音楽はとっても楽しいもんだぜ」
「あれー、オジサン、もう酔ってる？」
「酔っちゃいないさ、これが俺の生き様だ。音楽好きならぜひ『寝子島loosey』にも遊びに来てくれよな！」
「生き様と聞いちゃ黙っていられないな！」
きゅぴりーんと乱入するのは、ちくわ！ ではなく、新井 すばる！ ――いや、やっぱりちくわ？
「まいど魚屋『魚新』のちくわでーす」
ちくわくんはウクレレをぽろろーんと弾いて華麗にターン――決まった！
「すごい！ その手どうなってんの？ なんでウクレレ弾けんの？ 器用すぎる！ 俺感動ッ☆」
「それはね、うん、企業秘密というやつだね。ほら、昔から言うだろう？
女とちくわはミステリアスな方がいいって……え、言わない？
まあ細かいことはさておき、はい、魚新オリジナルうちわ！
今日は参道商店街で炉端の屋台を出してまーす！
人気の寝子島ちくわは勿論、ネコフェス限定の冷やしちくわもあるのでぜひお立寄くださーい！」
ラジオだから姿は見えないのだけれど、ちくわくんはリスナーに向かって陽気に手を振る。
うちわを受け取った武道は彼と固く握手する。
「ちくわな生き様、ありがとう！ みんな、魚新でちくわと握手っ☆」
「えーと、旧市街は早くもカオスな様相ね」
特設スタジオの圭花はちょっぴり額を押さえつつ。
「ありがとう、この後も楽しんでね」
「任せといて☆ 以上、旧市街から志波でした！」
◇
「ふぅ、少ししか歩いてないのに汗が……俺でさえこれだ、サンマさんはもっと大変だろ？」
御剣 刀はそういうと、ちくわから貰った魚新うちわでパレードについて歩くサンマさんを煽いでやる。
サンマさん。みなさんご存じ、キリリと凛々しい眉が男前な寝子島の観光大使。
祭りを盛り上げるため。サンマさんを助けるため。今日の刀はサンマさんの付き人だ。
「サンマさん、今日は暑い上にハードスケジュールだ……長い戦いになる。汗をかいたりして消耗するだろうから、途中しっかり休憩と食事を取ろう。冷たい飲みものは内臓に負担が掛かるから常温にしておくぞ」
「いろいろ助かるぜ！」
お礼を言おうと頭を傾けたサンマさん、そのままバランスを崩し前のめりに倒れそうになり、刀にはっしと抱きとめられる。
「すまねえ」
「なに。俺もサンマさんになったことがある身。バランスが取りにくいのはわかるよ。サンマさんの格好だと上しか見られないからよく転ぶんだよな」
「わかってくれるか、友よ！！」
路上でがっしりと抱き合う刀とサンマさん。旧市街の奥さんたちの視線がちょっぴり痛い気もしたが気にしない。刀が気遣わしげな笑みを浮かべ、サンマさんに日焼け止めを差し出す。
「塗ってやるよ。手足むき出しだとそこだけ日焼けしちゃうだろ」
しかしサンマさん、こう言い切った。
「大丈夫さ、俺の手足に死角はねぇ！」
――日焼けしない手足……ってことはつまり、あの手足、生ではないようだ。
♪ちんちんどんどん ちんどんどん ネコフェスパレードのはじまりだ
お嬢ちゃん お坊ちゃん 寄っといで
お爺ちゃん お婆ちゃん ついといで
ちんどんちんどん 行こうじゃないか 老いも若きも 歌わにゃソン、ソン♪
かんから、どんどん、鐘や太鼓を打ち鳴らし、チンドン屋に扮する骨削 瓢はパレードの先頭を切ってビラを撒く。旧市街を練り歩くパレードのリーダーに立候補したこの悪戯好きな少年はわりかし張り切っていた。うねる様な文字を瓢箪柄で縁どったビラも自作で、旧市街で行われるイベントのスケジュールが書かれている。
志波 武道はそれを拾い上げると、携帯で繋がっているn.k.FM特設スタジオの桃川 圭花、それからラジオを聞いているであろうリスナーたちに向けて紹介した。
「どーも☆ 旧市街パレードスタッフの志波でぇっす！ こちらの賑やかな音、聞こえるかなー？ パレードは寝子島駅を出発したところ。先頭はチンドン屋、そのあとからマーチングバンドも続いてるぜぃ。これからパレードはゆっくりと参道商店街を抜け、寝子島神社へと向かいまぁす」
「旧市街も盛り上がってるのね。パレード以外には何があるのかしら？」
圭花の声に、武道は首を伸ばしてあたりを見渡す。
「街のあちこちでストリートライブもあるし、出店も結構あるよー。あとはやっぱり島民カラオケ大会！ 参道商店街に特設ミニステージが出来ているので、のど自慢さんはぜひぜひ☆ 詳しくは、チンドン屋さんがビラ配ってるから見てくださぁい！」
ラジオ中継している武道を見つけた広村 正敏が、口の端を上げ、キュートな三毛猫の傍にLooseyと書かれたステッカーを押し付けてきた。赤く染めた髪も無精髭も、紫煙くゆる夜の匂いが沁みついている。パンクとかロックとか、そういう音楽と苦楽を共にしてきた者の匂いだ。
「兄ちゃんこいつも紹介しとくれ」
「はいはーい。えーっと、『ライブハウス 寝子島 Loosey』……」
「オジサンの信条は『音楽は全身で楽しむもの』！
つまり楽しんだもの勝ちだっつーことだ！ みんな、今日は力一杯楽しもうぜ！」
拳を突き上げ、正敏は親しげに武道の肩に腕を回す。その胸の内に脈打つ音楽に対する熱いパッションは、アラフォーとなった今でも健在。今日音楽を感じあえるやつは、みな友だ。
「踊れ！ 跳ねろ！ 恥じらいなんか捨てちまえ！ 色んな人間が奏でる音楽はとっても楽しいもんだぜ」
「あれー、オジサン、もう酔ってる？」
「酔っちゃいないさ、これが俺の生き様だ。音楽好きならぜひ『寝子島loosey』にも遊びに来てくれよな！」
「生き様と聞いちゃ黙っていられないな！」
きゅぴりーんと乱入するのは、ちくわ！ ではなく、新井 すばる！ ――いや、やっぱりちくわ？
「まいど魚屋『魚新』のちくわでーす」
ちくわくんはウクレレをぽろろーんと弾いて華麗にターン――決まった！
「すごい！ その手どうなってんの？ なんでウクレレ弾けんの？ 器用すぎる！ 俺感動ッ☆」
「それはね、うん、企業秘密というやつだね。ほら、昔から言うだろう？
女とちくわはミステリアスな方がいいって……え、言わない？
まあ細かいことはさておき、はい、魚新オリジナルうちわ！
今日は参道商店街で炉端の屋台を出してまーす！
人気の寝子島ちくわは勿論、ネコフェス限定の冷やしちくわもあるのでぜひお立寄くださーい！」
ラジオだから姿は見えないのだけれど、ちくわくんはリスナーに向かって陽気に手を振る。
うちわを受け取った武道は彼と固く握手する。
「ちくわな生き様、ありがとう！ みんな、魚新でちくわと握手っ☆」
「えーと、旧市街は早くもカオスな様相ね」
特設スタジオの圭花はちょっぴり額を押さえつつ。
「ありがとう、この後も楽しんでね」
「任せといて☆ 以上、旧市街から志波でした！」
◇
「ふぅ、少ししか歩いてないのに汗が……俺でさえこれだ、サンマさんはもっと大変だろ？」
御剣 刀はそういうと、ちくわから貰った魚新うちわでパレードについて歩くサンマさんを煽いでやる。
サンマさん。みなさんご存じ、キリリと凛々しい眉が男前な寝子島の観光大使。
祭りを盛り上げるため。サンマさんを助けるため。今日の刀はサンマさんの付き人だ。
「サンマさん、今日は暑い上にハードスケジュールだ……長い戦いになる。汗をかいたりして消耗するだろうから、途中しっかり休憩と食事を取ろう。冷たい飲みものは内臓に負担が掛かるから常温にしておくぞ」
「いろいろ助かるぜ！」
お礼を言おうと頭を傾けたサンマさん、そのままバランスを崩し前のめりに倒れそうになり、刀にはっしと抱きとめられる。
「すまねえ」
「なに。俺もサンマさんになったことがある身。バランスが取りにくいのはわかるよ。サンマさんの格好だと上しか見られないからよく転ぶんだよな」
「わかってくれるか、友よ！！」
路上でがっしりと抱き合う刀とサンマさん。旧市街の奥さんたちの視線がちょっぴり痛い気もしたが気にしない。刀が気遣わしげな笑みを浮かべ、サンマさんに日焼け止めを差し出す。
「塗ってやるよ。手足むき出しだとそこだけ日焼けしちゃうだろ」
しかしサンマさん、こう言い切った。
――日焼けしない手足……ってことはつまり、あの手足、生ではないようだ。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年06月09日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年06月16日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年06月16日 11時00分
