this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
小さな公園
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
昼は多くの人で賑わう参道商店街だが、店じまいになると、街灯の通電の音まで聞こえそうなほど、ひっそりと静かになる。
「今日も一日、ご苦労様でした」
蕎麦屋『すすきの』
も、のれんをしまって後片付け。
火を落として、明日の為に道具を綺麗に洗って、調理台を拭き清めて整えて。
滞りなく業務を終えると、すすきのの長女・
薄野 五月
は軽く一礼する。
戸締りをする前に、カラリと戸を開けて通りを一望すれば、労うように火照った頬を潮風が撫でた。
「夏の終わりが近づいてくると、何はなくとも少し寂しい気持ちになりますね」
学校で久しぶりの友達に会うのも、それはそれで楽しみだけれど。
「少し、散歩でもしてみましょうか」
前掛けを外し家族に断ると、五月は和服姿のまま夜の街へ。
仕事が終わった開放感から軽く伸びをし、夜の空気で肺を満たす。
家族団欒の居間から漏れるTVの音や、お風呂場の水音をBGMに気のままに歩けば、辿り着いたのは小さな公園。
「あれ?」
「あ……」
五月と同時に声を上げたのは、クラスメイトの
維都月 茉菜
だった。
「茉菜さんでしたか。こんばんはー、奇遇ですね」
五月は、照れたように笑う。
思いがけない、人の良い友人との出会いに、茉菜の心臓がトクンと跳ねる。
一瞬だけ表情を硬くした茉菜だったが、すぐにいつもの笑顔を作った。
「もし良かったら、少しお話していかないかな?」
キィ、キィ、と腰掛けたブランコは、軋んで音を立てる。
五月は、「何だか元気がないですねー」と言ったきり、黙っている。
ただ包むような笑顔で、茉菜が口を開くのを待っている。
そうだ、私から話さなきゃ。誘ったのは私なんだから。
茉菜はゆっくり呼吸を整えると、話を切り出した。
「五月さん
あの日
、あの場所にいたよね……?」
「あの日?」
「ほらっ、ねずの隠れ里。私が
巻物を燃やしちゃった
時、五月さんも居たよね?」
神々のいさかいに巻き込まれた もれいび達は、ねずの祖先が残した、伝説の落神に関する記録を求めた。
だが自分達を巻き込んでおきながら、肝心な事は語ろうともしない
テオ
に不信感を募らせた茉菜達は、共謀してそれを燃やして灰にしてしまった。
「……あの時のあの声は、やはり茉菜さんでしたかー」
あはは、と五月が笑う。知られていたと、茉菜は確信に至った。
気丈に振舞おうとすればするほど、茉菜が見据える光の輪郭は滲んで歪む。
それでも――彼女は、真っ直ぐ前を向いて堪える。
誰に話しても、もう元には戻れない。少なくとも、生真面目な彼女はそう考えている。
「せめて、伝えておかなきゃって思ったんだ……『何か』を」
五月がまだ自分に注目しているのを確認し、茉菜は堰を切ったように、心境を打ち明けた。
「もう進むしかないんだ。でも、いくら吹っ切れて堂々としてみても」
キィ、とブランコが軋む。
「……友達とか、憧れの人に会わせる顔も……無くしちゃったもの、凄く多かった」
知りたいと思っていた
真実
は、蓋を開けてみると、とてもくだらなく見えて、それが堪らなく悔しくて。
茉菜は歯噛みした。
友は口を挟む事無く、静かに耳を傾けている。
「多分、このままだとどちらかになりそうな気がするんだ。
五月さんは、猫の世界と鴉の世界と、どっちが好き?」
とても長く感じる間があって、五月は漸く口を開いた。
「ちょっと、ずれた答えになってしまいますけれど。
どちらも神様のいる世の中ですけれど、神様のものではありませんから……何でしょうね」
ふわりと、笑う。
「真ん中が良いなって。今のような」
茉菜は目を見開き、得心して頷いた。
「……うん。自分も今まで、丁度真ん中が良いなって。
でもテオさえ話せば、その手の危険は半分以下なるんじゃないかって思った瞬間には……もうここまで来ていたよ」
キィ、キィと五月は、ブランコを漕ぎ始めた。
束の間、真顔になって、藍の空の一角を見上げる。
「間違っているかどうかは、先の世になってみないと分かりませんし。
多分、私は神様が絡んでいる時は、茉菜さんとは反対側の事をしているんじゃないかなって思うけど。
やりたいと決めた事で、その覚悟があるなら、進んでみたら良いんじゃないでしょうか」
堂々と、顔を上げて。
五月はまた、いつものように笑った。
「――本当にダメな時は、反対側から友達一人引っ張れるくらい、私、腕力ありますよ」
くしゃりと笑う、友の言葉の温かさと柔らかさに、茉菜は苦笑する。
「それは……安心出来るなぁ」
ブランコの動きを目で追いながら、茉菜はぽつりと零す。
「恐らく、皆元の猫の世界に戻るんだろうね」
五月は答えなかったが、茉菜は続けた。
「そうしたら世界に “お祝いの祝辞” を述べて……」
それ以上は、感情を抑えきれないと感じてだろうか。
茉菜は鞄から筆記具を取り出すと、白い表面にペンを走らせる。
書かれた文字を、自身で一度確認し、茉菜は五月だけにそれを見せた。
『 』
五月は見せられた言葉を、肯定も否定もしなかった。
ただ一つ息を吐き、穏やかに受け止める。
だから茉菜も、安堵する。
キィ、ブランコが鳴る。しばしの沈黙を破ったのは、五月だった。
「一つだけ、聞いていいですか?」
「うん、いいよ」
「茉菜さんは、それを、やりたいですか?」
五月の黒い瞳に――茉菜は笑顔で応じた。
別れ際。
ブランコは風に乗る。
立ち漕ぎを始めた五月だったが、思い切ってジャンプする。
「よっ、と……」
和服で思ったよりバランスを取るのが難しかったけれど、どうにか転ばずに着地に成功した。
微笑みながら振り返った五月が言う、「また明日」と。
「うん、またねっ!」
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
小さな公園
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
つづり
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月20日
参加申し込みの期限
2014年08月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!