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羽根が生えるまで
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じりじりと肌を焼く夏の日差しに目を顰め、
篠木 昴
は額に滲む汗を拭う。
海からの風さえ遮られた奥まった狭い路地の端、せめてもと家の軒の影に身を寄せた途端、ぶわり、体に熱風が吹き付けた。
旨そうな匂いを含んだ熱風の発生源を見遣れば、陽炎の揺れる道の先、小さな焼き鳥屋。
最近始めた図書館バイトの午後シフトまでにはまだ少し間がある。
焼き鳥の匂いと店の佇まいになんとなく魅かれ、店先に足を運ぶ。
(こういう場所で食べる焼き鳥はまた格別と聴く)
昼飯はここにしよう、と何ら躊躇わず引き戸を開けて、
「っかーッ」
「らっしゃい」
「はーい、お好きな席にどうぞー」
開けた途端、カウンター奥で立ち働く女将と店員の声よりも先、真中の席で砂肝をつまみに最初の一杯を喉に流し込んでいた老人の一声に迎えられた。
「暑い夏の日はこいつに限る」
霜の浮いたジョッキの生ビールを喉を鳴らして飲み、
伊織 紘之助
は坊主頭を一撫でして、隣に居合わせた
淡島 直行
に笑いかける。
「ですね」
直行は無精髭の顎を指で掻き、直行はお通しのポテトサラダを摘まみにビールをあおる。
「すみませーん、ビールおかわりと塩焼き鳥五本ください」
「お、昼間っから飲みやがる」
「収入もあったし少し飲んでいこうかなって思って」
伊織老人の突っ込みに穏かに応じ、直行は物静かに苦笑いする。
(うちのじーちゃんと飲むのはいいんだけど)
「同居してるばあちゃんや従妹には酔っ払いは面倒だろうしね」
「俺もよ」
伊織は目尻に深い皺を刻む。
「別段することも無ェから散歩がてらハナまでやってきたワケだが、真昼間だってのに随分と人が集まってやがる」
歯応えの良い新鮮な砂肝を齧り、
「他にすること無ェのかね全く」
流れるようにビールを飲む。ぐび、と細い首に突き出た喉仏を上下させ、屈託なく笑う。
「俺も人のこと言えねぇケドよ、カカカ」
直行の前に新しいビールが置かれれば、伊織老人はホレ、と気安くジョッキを掲げる。米寿の老翁と二十二歳のフリーターはゴツリとジョッキを合わせて乾杯する。
「ああ奥さん、いつものちょうだい」
いつの間にか入り口近くの端の椅子にちょこんと腰掛けていた小さな老婆が小さな手を上げる。天辺で丸髷に纏めた白髪が、冷房の強い風に揺れる。
「あら梅さん、いらっしゃい。いつものお任せね」
カウンターの最奥で、店の女将が慣れた様子で手を振る。
「ええ匂いがするわ」
ひとつ席を開けて座した、曾孫ほど年の離れた昴に、
竹松 梅
は暢気に話しかける。
「たまには焼き鳥もええなあ」
「そうですね」
昴は至極真面目に相槌を打ちながら、体重が自身の半分あるかないかの小さな老婆の前、当然のように並べられる瓶ビールとコップを眺める。
奥から出てきた女将が梅さんに冷えたお絞りを渡し、昴にも同じように手渡す。
「さ、何にしましょう」
割烹着の女将に愛想よく問われ、昴は壁にずらりと貼り付けられた品書きへ眼を向ける。
魚は自分で釣って食べる。此処では主に鶏を頂こうか。
(あんまよろしくないのは分かってる)
頼むものを選びながら、昼間っから酒を飲んで笑う大人達を眺める。無論のこと、酒を飲む気は無い。
(お婆さん、俺の年齢に勘付いても法を侵さない限り追い立ててくれるなよ)
鶏皮ポン酢と冷奴を頼む少年を、酒を酌み交わす老翁と青年を、梅はにこにこと眺める。コップにビールを注ぎ、店員が置いた焼き鳥盛り合わせをつまみに機嫌よく飲み始める。
「酒を飲むのもほんと久しぶりだ」
ジョッキに口を近付け、直行は呟く。
「こっちは控えることはできるんだけど」
「やめられないもんでもあんのかい」
「どうしても煙草がやめられないんだよな……」
従妹や祖父母の前では出来るだけ吸わないようにしているものの、自室ではうっかり油断してしまう。
「控えないとなー……」
俺って意志が弱いのかな、と肩を落とす直行の背を、伊織老人は古武道で鍛えた手で叩く。
「いいじゃねェかよ、煙草くれェ」
「ああお兄ちゃんとこのあの店長さんなあ」
酒が入っていても居なくてもそんなに変わらない声音で、梅がホイホイと会話に乱入する。
「あの人十年前に金星から来た宇宙人やで」
「おお?」
白髪交じりの坊主頭を掻き、伊織は端の席で淡々と酒を口にする梅婆ちゃんを見遣る。
「地球のことまだよう分からんやに、ごめんしたってえ」
おっとりとした憎めない語り口で、
「あと二年したら金星に帰るんやて言うとったわ」
酔っているのかどうかもどうにも分からない適当なことを話し、またにこにこと毒の無い笑みを浮かべる。
「金星か、そりゃ結構なこった」
旧市街に鍼灸・接骨院を構え、老人の扱いに手慣れる伊織が鷹揚に応じる。
「そうやで」
「そうかい」
席の端と真中でビールの入った杯を互いに掲げ、梅婆ちゃんと紘之助爺ちゃんは笑いあう。
「またえらく遠いとこから来てんなァ」
「そうやろそうやろ、えらいて言うてはったえ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月03日
参加申し込みの期限
2014年06月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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