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羽根が生えるまで
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真昼の太陽に照らされほとんど影のなくなった路地の向こう、
諸星 譲
の姿を見つけ、
伊予 祐
は片手を空へと掲げた。大きく手を振る。汗に濡れた短い黒髪がぱたぱた揺れる。
「譲さん、こっちこっちー!」
「祐さん」
懐かしげに路地を見回していた譲が応じて手を軽く上げた。
黄色い回転灯が回る『やきとり ハナ』の看板の前、二人は落ち合う。
「今日はシクヨロ!」
夜勤明けの祐が一周回ってテンションMAXな笑顔を弾けさせる。寝るに眠れないこんな日は、酒を飲んでぱーっとするに限る。
「この前のお礼も兼ねて奢るからよ」
前々から気になっていた居酒屋を指し示し、ギターとバイク仲間の青年に向けて明るい蒲公英色の眼を悪戯気に細める。
「人生相談も任せろ」
「ご馳走になります」
二つ年上の祐の言葉に有り難く甘え、譲は唇を笑ませる。
祐が誘ってくれた居酒屋の、ビールケースで半ば塞がれた縄暖簾の引き戸に眼を遣る。
「ここって高校時代よく前通ってたけど、入るのは初めてだ」
「どんな気分?」
「なんか大人になったって感じするよ」
太陽の真下で大人ふたりは笑み交わし、
「まるでだめな大人、な」
「ダメな方のだけど……」
ほとんど同じ言葉を口にする。
「っし、飲もうぜ!」
まるでだめな大人の祐が元気よく宣言する。縄暖簾を潜り、勢いよく引き戸を開ける。
「いらっしゃい」
「今日は! とりあえずビール二つ、焼き鳥おすすめで!」
店員に酒を注文しつつ、カウンターの真中寄りの席に掛ける祐に倣い、譲もその隣の席に着く。店の最奥にひとり掛け、慣れた様子でコップ酒を傾けていた茶色い髪の壮年男性がちらりと眼を上げる。
彫りの深い顔立ちと雰囲気から、
(イタリア人、かな?)
先頃まで世界各国を回っていた譲はそう判断する。目が合ったのを縁にして、
(日本語、話せるかな)
「今日は」
「はい、どうも」
譲の杞憂もなんのその、見るからに外国人なその癖、不思議と場に馴染んだ様子の彼から返って来たのはこなれた日本語。
「日のあるうちから飲んだくれるなんて駄目な大人だけどね、大人にしか許されない贅沢だからねえ」
流暢な日本語で、イタリア系米国人は人懐っこく笑う。
「だよな! 分かってんなあ」
「あ、私、
ピーター・ビアズリー
ね」
「ピーターさんな! 俺は
伊予 祐
、こっちは
諸星 譲
。ここで会ったのも何かの縁、ハイ譲さん、ジョッキ持って」
店員が置いた冷えた生ビールを手に持ち、徹夜テンションな祐は立ち上がる。
「ええと、日頃の感謝を込めて! かんぱーい!」
譲とジョッキの縁を合わせ、ピーターのコップ酒と乾杯し、
「君も」
ピーターとひとつ席を空けて席に着き、静かに食事をしていた
志波 高久
の傍に立つ。
「ああ、乾杯」
日焼けした精悍な頬を緩め、高久はウーロン茶のコップを持ち上かけて、止める。腹を満たそうと店に入ったはいいものの、
「呑まれると呑みたくなってくるよな」
店員に日本酒を注文する。心得た女将が素早くコップに注いだ冷酒で、改めて祐と乾杯する。
「くぅーっ、うめぇ! 染み渡るこの一杯!」
「そうだな」
豪快にジョッキをあおる祐の横で高久は日本酒を舐める。舌を冷たく転がり落ちた酒の香りが鼻に抜ける。酒精が心地よく喉や胸を焼く。
お通しに出されたポテトサラダをつまみ、品書きを眺める。
福岡を地元とする高久にとって、焼き鳥屋でキャベツが最初に出てこないのはちょっとばかり落ち着かない。
(そういやよく県民性のネタにされるが実際はどうなんだ……?)
福岡で『焼き鳥』と言えば鶏だけではなく豚肉や牛肉も指す。店によっては野菜も魚介も『焼き鳥』だ。
品書きの中に牛タンやその他のものを探してみる。基本は鶏中心、モモやつくね、皮や砂肝、セセリにレバー、変り種としてはトサカやキンカンあたり。鶏の『焼き鳥』が主体の様子。
ただ、やはり魚市場が近いからか、鶏に混じってイカや季節の魚の串焼きも混ざっている。
「メシ、後にしましょうか」
日本酒をちびちびと飲み始める高久に、熊の容貌の店員が問う。そう言えば、腹を満たそうと店に入ったため、最初に白米と焼き鳥を注文していた。
高久は酒のコップを片手に苦笑する。
「そうするよ」
「つまみ、何かいりますか」
「今日はスズキの良いのが入ってるんだよねえ」
女将お勧めのスズキの刺身を器用に箸で突きながら、ピーターが人の良さそうな垂れ眼を細める。
「それなら、同じものを」
店員に注文し、高久は隣の外国人を見遣る。優しげな目元がほんのりと赤い。
ほろ酔い外国人はにこにこと上機嫌で店内を見回し、高久と眼を合わせる。乾杯、と冷酒の入ったコップを軽く持ち上げる。
「常連さん?」
「何度かねえ」
高久の問いにのんびりと答え、酒を口に含む。
「私ね、大人の贅沢を満喫させてもらってるんだよね」
「そうだな」
とぼけた口調でどこか憎めない風のピーターに、高久は小さく肩をすくめる。酒を舐める。
「ここが昼間っからにぎわってるのは、そういうお仲間が多いんでしょう」
一人で飲むより、誰かと飲む方が楽しい。
隣合った青年に話しかける機会を窺っていたピーターは、高久との間にひとつ空いていた座席をひょいと詰める。
「いやあ、いいことだと思うよ」
物静かに頷く高久の横顔の向こう、真中寄りの席で、祐と譲が二度目の乾杯をする。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月03日
参加申し込みの期限
2014年06月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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