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眠れない夜に
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レースのカーテンの隙間を縫って、月の光が踊る。
海の底から仰いだ空のようだ、と
旅鴉 月詠
は朝焼けの緋の瞳を瞬かせた。月の光と同じに白く長い髪をシーツに滑らせ、身を起こす。
(出かけなければ)
胸に宿る、身を焦がすような思いに急かされ立ち上がる。
(これは天啓みたいなものだろう)
月の光に背を向け、手早く身支度を整える。肩を滑る髪からふわり、水の香り。
(これは海ではない)
白く細い首筋から香るオーダーメイドの香水に、けれど月詠は瞳を伏せる。アトリエとする部屋から望む、月光の海を肩越しに振り返り、唇を笑みに彩らせる。行き先は、今、決めた。
(本物の、海)
海に行けば何か見つかるかもしれない。
直感に近く、思う。
海の絵は既に描いているが、それは昼間の賑わい。
(朝の海もいいだろう)
きっと描きたいものが見つかるはず。
そうと決まれば、昨晩のうちに作っておいた朝食用のおかずを弁当箱に詰めよう。おにぎりだけ手早く作ってしまえば、出掛ける準備はほぼ完了。ここまで手早く出来るのも、
(メイドに頼らず自炊できるおかげか)
階で離れているリビングに行き、メイド達に頼めばいそいそと弁当を作ってはくれるだろうが、それでは描きたくなるような朝の光を見逃してしまうやもしれぬ。
主がアトリエに居ないからと動じるメイド達ではないけれど、一応書置きだけは残して行こう。
バッグに詰めるのは画材道具と弁当と、それから煮干パックは忘れずに。
「良し」
バックを肩に掛け、『魔女の座』と銘したアトリエを出る。夜明けの空気を身体に通し、昼の熱を失ったアスファルトの坂道を下る。
あては無いが、
(さて何が見つかるものか)
心は静かに弾んでいる。
視界をひらり、朝の気配を感じ取った揚羽蝶が横切る。その翅の極彩色を捉えたくなり思わず指を伸ばして、僅かも触れられずに終わる。
眉ひとつ動かさず手を下ろそうとして、点滅する赤信号の歩道の足元、甘えて鳴きつく猫が一匹。バックから取り出した煮干をやれば、歩道を飾る今は緑だけのツツジの茂みからも猫が数匹現れる。
「日の出待ちかね?」
足元に集る猫達に満遍なく煮干をやる。首輪をつけぬ野生の猫達。彼らは日の出を就寝の合図とするのだろう。
遠慮を知らぬ猫達に手持ちの煮干をやり尽くし、ではまたなと別れを告げて散歩を再開する。
寝子島街道を横断し、階段状の堤防を跳ねるように下りたところで、
「……おや?」
階に並んで腰掛ける二人の先客を見つけた。遠い波打ち際にも、もう一組。
動じぬ足取りで近付けば、海を眺めていたらしい二人の少年のうちの一人、
東城 六
が、肩ほどまでの白い髪を風に揺らして振り返る。積乱雲の色したどこか鋭い瞳に見られ、月詠は立ち止まる。
「ああ、おはようございますー」
その隣に座っていた猫のような眼の少年、
倉前 七瀬
がのんきな挨拶と共に振り返る。
「うん、おはよう」
ぐるり、見渡す。日の出がよく見えるだろう場所に陣取り、画材道具を広げる。此処で待っていれば、陽が海岸線から顔を出した時、真正面から捕らえられるだろう。
「絵を描くんですか?」
日の出を待つ間にと弁当を広げて、猫の眼の少年が躊躇いのない声を掛けてきた。月詠は頷き、弁当箱を持ち上げる。
「おにぎりでもどうかね?」
「ありがとう」
頂きます、と遠慮なく手を伸ばしながら、少年は思い出したように自分の名と隣の少年の名を口にする。二人は先ほど出会ったばかりだと言う。
七瀬がおにぎりを半分に割り、六に勧める。六は何故か暫く難しい顔をして後、意を決したように七瀬の手からおにぎりを受け取った。
応じて名を名乗り、月詠は緋の瞳を上げる。
出がかりの陽光が海と雲を紫に染める。
「春は曙、」
思わず呟けば、七瀬が後を継いだ。
「夏は夜?」
「そうは言うが、季節は関係なかったね」
スケッチブックを取り出し、日の出の海をスケッチし始める。六が物静かな興味を示し、遠慮がちに月詠の手元を覗き込んだ。
「夕焼けが太陽の断末魔ならば、これは太陽の産声といったところか」
あどけなくも見える月詠の大人びた言葉に、六は太陽の産声に耳を澄ませるかのように、細い顎をもたげる。陽の色に瞳を細め、静かに、笑む。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月28日
参加申し込みの期限
2014年05月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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