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伝説のジャンボらぁめん
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盛り上がる店内の空気に修が浸っていたその時だ。白い丼が目の前に置かれた。
丼には透明な黄金色のスープとストレートの細麺。具は薄切りの鳥チャーシューが三枚、二等分された味玉が一個分。中央には赤紫のペースト。それを囲む青ネギとモヤシ、キクラゲだ。隣の辛うまジャンボラーメンとは違い、なんともシンプルな盛り付けである。
「頂きます」
言って修はまずレンゲでスープを一口。鋭敏な味覚でそのスープの構成を解き明かしていく。
(野菜と鶏ガラのブレンドスープか。オーソドックスだが、丁寧に処理されている。かえしは三種の塩を使っているな。香油は白ゴマか)
スープを味わった修は麺へ箸を伸ばす。箸先で救い上げ、一息ですする。つるりとした舌触りが心地よい。恐らくは道産小麦を使った手打ち。感じるほのかな甘みは、麺に練り込まれている長ネギだろう。
麺とスープの調和を堪能した修は鳥チャーシューに進む。ほろりと口の中で解ける触感はなかなかのもの。
ほとんどの客が辛うまジャンボラーメンを食べる中、あえて塩ラーメンを食べる修と醤油チャーシュー麺を食べる時子に、羨ましそうな視線が向けられる。大食いチャレンジ中であっても隣の芝生は青いし隣の花は赤いのだ。
「……八神、俺は明日のラーメン塩に決めたぜ」
カウンター席で勝利の余韻に浸る――もとい胃袋のクールダウンに勤しむ利平が呟く。それに修は笑った。
「なら明後日は醤油チャーシュー麺か?」
「おうよ!」
利平と談笑しつつ塩ラーメンを食べ進める修は、ややあってほんの微かなスープの変化に気づく。このピリッとくる爽やかな辛みは、中央に添えられた赤紫のペーストが溶け出したためだろう。
ペーストを一欠けスープに溶かし、一口味わう。舌全体に広がる風味に修は瞠目した。
(――これは、梅胡椒か! そのまま梅のペーストを使うのではなく、熱に強い梅胡椒を使うことによってスープに混ざっても風味が活きるようにしているんだ)
とろりとした半熟の味玉も、ほどよい歯ごたえの野菜も、すべてがこのスープに調和している。
(このスープにはまだひとつ隠されているものがあるな。風味からして青魚だが、どの青魚だ……?)
修は再び丼に視線を落とし、ふと箸置きに気づく。その箸置きのデザインは寝子島マスコットのサンマさん。
はっと修は隠し味の正体に気づいた。
(そうか、サンマ節だ。それも寝子島産のもの! アジ節やサバ節とは違うこの円やかな味が、野菜と鳥の旨みを一際引き立てているのか!)
かつ、と箸先が丼の底に当たる。気がつけば、白い丼は空となっていた。
心地よい満腹感に浸り、修は満足した顔で丼を眺める。
「……も、もしかして、塩ラーメンの秘伝、わかった、アルか……?」
修の様子を見ていたのだろう。後ろのテーブル席から、息も絶え絶えな華菜子が問う。ちなみに彼女の丼は見事空になっていた。
「お父さん達は知ってるんだけど、まだ私、最後のひとつ、どの削り節かがわからないアルよ……」
華菜子の言葉に修は考える。修の味覚と八神家のシェフの技量を持ってすれば、この塩ラーメンの再現は可能かもしれない。
――しかし。
修は『はらべこ』の店内を見る。カウンター席とテーブル席では、誰もが和気藹々と楽しそうに笑っている。
料理は味だけではない。器や盛り付けも要素のうち。そして、それをどこで誰と食べるかも大切なのだ。修は結論する。このラーメンはここでしか味わえないと。
「……さて、どうだったかな?」
悪戯っぽく修は笑い、秘伝に気づいたことを秘密にする。
その修の判断に源次郎は満足そうに頷いた。ラーメンを愛する華菜子であれば、近いうちに気づくだろうと信じているからだ。
「くくく、華菜子よ。よくそこまで解き明かした。ならばあと一歩じゃな?」
「私のラーメン道を極めるため、また食べにくるアルよ……!」
華菜子の返事に、源次郎はそれは嬉しそうに笑った。どう頑張ってもラスボスチックな悪そうな笑みなのだが、それこそ赤ん坊の頃からの付き合いの華菜子にとっては大事な笑顔だ。
修は塩ラーメンの代金四百円を支払い静かに席を立つ。
「ご馳走さま。とても美味しかった。――またここでラーメンを味あわせてもらうよ」
満足感を胸に、修は迎えの自家用車に乗って『はらべこ』を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
はと
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月07日
参加申し込みの期限
2014年04月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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