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たんぽぽ畑でさよならを(笑)
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◆逆さまな双子
「うーん……あれ……? いつの間に寝てたのでしょうか」
目を開けた
新井 椎名
は、すぐに傍らに眠る双子の兄・
新井 米太郎
の体温に気付いた。
二人が居たのは、ごくごく一般的な家のソファで、双子はそこで寄り添うように眠っていた。
まだはっきりしない頭で、椎名は微妙に違和感を感じる天井を見上げ、口元に手を当てた。
なんだろう、何か大切な事を忘れているような?
椎名の肩に頭を預ける米太郎の無防備な寝顔は、二人が仲良しだった昔を思い出させた。
双子だけあって、よく似た顔。
若干、米太郎の方が線が細いものの、背の高さも一緒。
とある事件が切欠となって、「
もう、顔も見たくない……
」そんな残酷な言葉を、椎名に言わせる結果となってしまった米太郎は、逃げるように島へやって来た。
それからは、別々の学校に通っていたのだが……。
結局、数々の神魂事件に関わるせいで、生傷――しかも重傷――が絶えない兄に不審を感じ、椎名も米太郎を追いかけて寝子島へとやって来ていた。
米太郎の事だ、きっとまたヒーローとか何とか格好をつけて、危険な事に首を突っ込んでいるのだろう。
(間抜け面をして……)
瓜二つの双子の兄の顔に、心の中で悪態をつく。
椎名はヒーローなんて、大嫌いだった。
米太郎を無視して、椎名はソファから立ち上がった。
そしてふと、自分達以外の人の気配を感じて、台所を覗き込む。
台所では、父が鍋でカレーでも作っているのだろうか? 炒められている食材と油の、いい匂いがした。
「おう、椎名! 起きたのか、待ってろ。すぐにパパが美味いもの、こさえてやるからな!」
豪快に笑う、父。
――パパ?
狐につままれたように立ちすくんでいた椎名が、盛大に眉をしかめる。
「……ふむ」
記憶の糸を手繰り寄せ、頭の中でデータを照合する。
――俺たちの父母が、料理なんて作れるわけありません。これを父親と思うなんて、例の不思議な能力のせいなのでしょうか?
椎名はすぐに、その結論に辿り着いた。
大学教授の両親は、子供達を残して海外に赴任している。
米太郎が料理上手なのも、その影響なのだろう。
ぺしん!
椎名は取って返すと、いきなり寝ていた米太郎の頬を張った。
「わぁ! お、おはよう……って、痛いよ椎名くん! 起すなら、もっと優しく起してくれないかな?」
おどおど取り乱す米太郎に、椎名はふんと言わんばかりだ。
「蚊が居たんですよ」
「え、そっか蚊か、なら仕方な、いのか……!?」
何か明らかに、殴られた感じだったんだけど。
弟の前で、しおしおの米太郎である。
「いいからさっさと帰りますよ」
「帰るって? ここは僕らの……」
家じゃないか、と言おうとして米太郎も台所の父に気付いた。
「うわあ! 父さんが料理してる!」
米太郎は我が目を疑って、仰け反った。
「僕らの両親が、料理なんか出来るわけないだろ! 炭だ!」
がくぶる。特定の才能に特化しすぎた人間の子供も、なかなかに大変なようである。
「……俺はまだ島に来て間もないので、簡単に判断を下せませんが。これはいわゆる例の非常識な能力の影響でしょう?」
舌打ちしそうな顔の椎名に、米太郎もこくりと頷く。
「ということは、あれは父さんじゃない?」
言葉を反芻しながら、米太郎は以前に関わった事件を思い出した。
――前にもこんな事あった気が……。そうか、
あの時
と一緒なら、最後まで付き合わなくても……けど
「ねぇ椎名くん。多分この異変はすぐ収まると思うし、折角だから付き合ってあげない?」
米太郎の提案に、椎名は分かりやすく嫌な顔をした。
「は? 何を言ってるんですか、あんたは。こんな変な体験の最中に、頭が浮かれポンチな男まで構う体力が惜しいです」
帰る方法は、この世界が見せる嘘の顔に気付いた時点で、すでに分かっていた。
兄の腕をホールドすると、椎名は父に別れの言葉を切り出そうとした。
だが、米太郎がそれを遮った。
「待って、椎名くん! 前のお婆さんと似た感じなら、寂しいだけだと思うんだ」
「前のお婆さん? 何ですか、それは」
不機嫌そうな椎名に、米太郎は必死の説得を開始する。
吉江という名の老婆のろっこんで、彼女の夢の中に取り込まれた事。
その中で、いっとき家族として暮らした事。
戻っても時間はほとんど、経過していなかった事。
「それに放って帰っても、寝覚めが悪いし……僕、やっぱり放ってはおけないよ」
米太郎の決意に、弟の反応は冷え切っている。
「やはりこの島に兄さんをやったのが、間違いでしたね。ヒーロー気取りも、いい加減にして欲しいものです」
辛らつな言葉が返ってきた。
だがそれも予想のうち、米太郎の行動はすでに決まっていた。
「ごめん、椎名くん……」
米太郎は一人、台所へ向かうと父に手伝を申し出た。
「父さん、僕も手伝うよ」
「おう、米太郎。じゃあ、このベーコンいい感じに焼いてくれ!」
「うわっ、分厚っ!!」
「夏だし、体力つけないとな! 部活もやってるんだろう?」
何の気なしの言葉に、米太郎は一寸言葉に詰まったが、「うん」と微笑んだ。
突き刺さるような弟の視線を、背中に感じる。
けれどこの世界は、優しい嘘で出来ているのだから。
意外にも椎名は率先して、別れの言葉を口にはしなかった。
きっと気に入らないはずなのに。
やがてカチャカチャと皿の触れ合う音が聞こえ始め、米太郎が振り返ると、椎名はテーブルに食器を並べていた。
「椎名くん……」
「勘違いしないでください。特に害がないようだから、ちょっとだけです」
素っ気無い態度でそっぽを向く弟に、機嫌を損ねるだろうなと想いながらも、米太郎は小さく礼を告げた。
それからは、実に穏やかな日々を三人で過ごした。
椎名は相変わらず父の事はガン無視していたが、米太郎にだけは彼が居なかった数ヶ月の出来事を、ありきたりで他愛の無い部分だけ、ぽつりぽつりとしてくれた。
急に心の距離を縮める事は、出来ないけれど。
それが米太郎には、とても嬉しかった。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月20日
参加申し込みの期限
2014年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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