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あらすじは一行で! ~ファンタジー編~
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――まおうは……である――
その場にいた者が、そこを表現すると、絶対に口をそろえてこう言うだろう。
『緊張感の欠片も感じられない最終決戦だった』
と。
空気が弛緩していた。
くあ~。
「なあ、ウミ、ブリジット……」
うなあ?
「……皆まで言わなくてもいいわ、カタナ」
魔法使い然とした格好をしたブリジットが、つば広のとんがり帽子を目深に被って、カタナの肩を叩いた。
くしくし。
「まさか、玉座に座ってるのが、猫とは誰も思わないわよ……」
「き、きっと、今までの勇者はあの魔王の可愛さに勝てなかったに違いないよ!」
ウミも身の丈以上もある大弓、貫閃弓:穿光を下ろしながらフォローする。しかし苦笑は禁じ得ない。
なあご。
先ほどから毛繕いやら、欠伸やら落ち着きのない様子で、玉座の上に居座る猫に緊張の糸はぷっつんと切れていた。
「だあ、あの猫自重する気が一切無い! クソッ! やるしかないのか!」
カタナは冷静さを欠いていた。
それも仕方が無い。勇者として艱難辛苦を乗り越えてきた果てが、これなら、今までの苦労は何だったのだろうかと思っても仕方が無い。
小動物を痛めつけるという倫理観からも、やりずらかった。
「くっくっく、漸くお出ましか凡愚どもめ……魔王様は仰ってる気がする」
「なっ、誰だ!」
緞帳から、戦斧を担いだ小柄の女がでてきた。
魔王の参謀マドカだ。
「魔王様はこうも仰っている。もう少しで、人と魔の理想郷が完成したというのに邪魔立てするか。いや、しかし、これで最後だ、せめて貴様等だけでも我が力にて屠ろう…………と」
「いや、寝てるし! 喋ってないし! 今の台詞全部あんたが考えただろ!」
「何を凡愚ども。我は常いかなる時も状況を把握しておるぞ……仰っている」
「言ってねーよ!?」
カタナが全力で突っ込む。一言一言、今までの旅を台無しにされてきた思いがひしひしと詰め込まれているようだ。
「ああ、もう埒があかん、やるぞ!」
「十中八九あの参謀が黒幕よね。 魔王は……猫ちゃんだし、巻き込んじゃダメよね」
「うん。カタナくん、援護するから参謀を叩こう!」
カタナが号令をかけ、ブリジットとウミがそれに応える。
「今こそ、魔王様の真のお姿をお見せするとき! にゃーごん解放!」
ごごごごごという音とともに、玉座で眠る猫の体躯がふくれあがる。
「なっ……巨大化した!?」
「さあ、魔王にゃーごん、行くのです!」
マドカの指示とともに、巨大化したにゃーごんが、猫の癖のまま大きく伸びをすると、まるでおもちゃにじゃれつくようにカタナ達に飛びかかった。
ずうんと肉球のぷにっとした感触からは計り知れないほどの轟音を響かせて、室内が揺れる。
「ちょ、これは、やばっ!」
ふざけた外見からは信じられない膂力でもってカタナ達は防戦を強いられることになった。
「可愛い外見で惑わして、攻撃の手を緩めさせて、押しつぶす……なかなかの策士ね」
ブリジットが表情を強ばらせて関心していた。
できることならにゃーごんには傷を付けたくない。しかし、にゃーごんの後ろに隠れているマドカに対して攻撃を当てるにはにゃーごんの突破が必須だ。
どうにかしてマドカを前線に引きずり出さなければならない。もしくは射線上にマドカがいればそれでいい。
「ウミ!」
「何?」
「猫じゃらし作戦よ!」
「詳しく聞かせて!」
ウミが乗った。
それにブリジットが説明を始める。口早にどういう意図を持って、何をするのかを説明した。前線で戦線を維持しているカタナは暫く大丈夫だろうという確信を持って放置した。
要するに、ウミの魔法で猫じゃらしっぽい物を作ってにゃーごんの気をそらすという物だ。
「後はあのちっさい参謀を滅多打ちにすればいいわ。猫を使って悪事を働くなんて、お天道様が許しても、勇者カタナ達が絶対に許さないわ!」
胸を張って、ブリジットが宣言した。しかしすぐさま、
「カタナなら、ちょっとくらい私の攻撃があたったって平気よね」
「できればあてないで!」
「わ、分かってるわよ。もしもの場合よ」
ウミの剣幕にブリジットが押された。
それでも作戦の基盤は決まった。カタナ抜きでだが。
「ウミ、ブリジット! 危ない!」
戦線をカタナに任せすぎて、周囲の様子を確認していなかった。
にゃーごんが大欠伸のような体勢をとったと思ったら、口から火を噴いた。
それをすんでのところで、カタナが間に合い、二人を押し倒すことで事なきを得る。
カタナの外套が焦げたが、目立った外傷はない。
「くそっ、メチャクチャだ! 火吹くなんて、これもう猫じゃないだろ!」
すかさずカタナがにゃーごんに立ち直って毒づいた。
「カタナ、策を思いついたわ」
「手短に頼む」
「カタナは私たちを信頼して、突っ込むこと以上よ」
「いつも通りってことか?」
不安半分でカタナが聞き返した。悪気は欠片もないのは分かっているのだが、カタナの被弾の大半が後ろからの攻撃なのだ。
一応、
「当てるなよ? ぜ、絶対当てるなよ!?」
そう釘を刺しておく。致命傷にならないからとりあえずは問題にしてはいないが、痛い物は痛い。身体が頑丈でよかった安堵したのは幾度となくある。
前衛はカタナしかいないため、後衛二人の攻撃に巻き込まれるのはままあることだ。
だからといって、好きこのんで当たりたくは無い。なので、釘を刺しておく。
「だ、大丈夫よ、きっと、多分……」
乾いた笑い声を上げて、ブリジットが言った。余計信用ならない。
「カタナくん、頑張って!」
対照的にウミはカタナを応援した。
いつものことだと、カタナは腹を括って敵陣に突っ込んでいった。
まず、ウミの矢を数本、ブリジットの氷の魔法で結合する。その後、ウミの筆記用の紙を数枚破き先端に取り付ければ完成だ。即席猫じゃらし。効果のほどは不明だ。
後はウミのテレキネシスで、これを適当に振り回して、にゃーごんの意識を数十秒でもそらせれば、それで勝ちは確定だろう。
すぐさま実行に移すと効果は覿面だった。なるべく大きめに作った事もあってか、にゃーごんがすぐさまお手製猫じゃらしに飛びつく。
「にゃ、にゃーごん!?」
玉座の横で、マドカが困惑した声を上げた。
魔王といえ所詮猫。よりわかりやすく動く物に反応してしまうようだ。
活路が開けたため、カタナが全力でそこを駆ける。とどめのために、あるいは、背中に迫るブリジットの放ったファイアーボールから逃げる為に。
マドカは戦斧・ソウルイーターを担いだ。
自分がやらねばやられてしまう。
迫るブリジットのファイアーボールを、外套を翻して暴風を発生させることで、消滅させ、蛇蝎の如く迫る二本の矢を斧で打ち払った。
「もらった!」
一閃。カタナの上段から振られた刃を辛うじて石突で受け、流す。
返す刀の要領で、風切り音を発生させながらカタナにソウルイーターを振るうが、カタナはそれをなんとか、長剣の腹で受けやり過ごす。
瞬く間に、カタナの頬を掠めるようにファイアーボールが連続で飛んでくる。
「くっ……仲間が怪我することなんてお構いなしなのね!」
「いつものことだからな!」
歪な鍔迫り合いの中、マドカの悪態に、カタナはさらりと応えた。
そこに地面を抉るようにウミの放った矢が浮き上がりつつ通り抜けた。
「せっかくの攻撃外しちゃダメじゃない」
「いいや、これでいい!」
押し返し、カタナはすぐさま距離を取る。
「ブリジット頼むぞ!」
「オーケー、任せなさい。そこの背も胸も小さな可哀想な子! 覚悟なさい!」
言って、ブリジットが青い宝石のついた杖の柄に掘られたルーンに全力で魔力を流す。
矢衾のように現れた無数のファイアーボールが雨霰と辺りに降り注ぐ。
もうもうと立ちこめる煙の中をカタナが駆ける。
援護射撃でウミが矢を無数に放った。
カタナは頭の中にガチンと撃鉄のような物が落ちるイメージを作る。
相対的に動きが遅くなる世界の中、カタナがウミの描いたラインの上に乗った。外した矢はラインを描くための布石だった。
加速した肉体にさらにウミのアクセラレイトラインの加速効果を乗せ、マドカに肉薄する。
「ノリと勢いでぶっちぎる! 加速……完了だ!」
全精魂を一振りに乗せたカタナの神速の刃がマドカに迫る。
知覚以上の速度で迫るそれにマドカはなんとか防御体勢は間に合ったが、押し込まれ、防御もろとも押し切られた。
・ ・ ・
運良く致命傷を避けたマドカだったが、実力の差をまざまざと見せつけられて投降した。
ついでににゃーごんも元の子猫サイズに戻り、玉座の上までとことこと歩いていくと、丸くなって眠った。遊び疲れたようだ。どこまでも大物だった。
「み、みたか! これが絆パワーだ!」
ウミがそんなことを言ってのけるが、緊張感は欠片もなかった。
台詞のタイミングを外したことで頬を赤らめて、ウミはブリジットの後ろに引っ込んだ。
「く、くっくっく。我を倒したところで、貴様等が驕るたびに第2、第3の我が再び現れるだろう……と仰っている気がする」
マドカはがくっとうなだれた。
それに、カタナは呆れ顔で、
「な、わけないだろ……あってたまるか……」
そうぽつりと漏らしたのだった。
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担当ゲームマスター
来宮悠里
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月06日
参加申し込みの期限
2014年01月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月13日 11時00分
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