this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
あらすじは一行で! ~ファンタジー編~
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
――どちらがただしいのか――
「何? 勇者が来た? 今は忙しい。アポを取れと伝えろ。それでも来るなら力尽くでお引き取り願え」
世界のありようを変えてしまおうと目論む魔王ホノカが、部下に伝えた。
今は世界征服のために統治の手段は問わず、世界でも3位の規模を持つ大国に君臨することができている。
反感が出ているのは確かだ。報告書に上がる事案が如実にそれを知らしめている。
魔物を使ったのが失敗だったかと思った。木っ端の奴らの知能指数はホノカが予想するよりもはるかに下回っており、略奪や殺戮等の報告が目立っていた。
「ちっ、失敗したかな……いよいよもって、勇者どもが来るなんてね」
そう独りごち、ホノカは来る決戦に備えた。最悪勇者を倒してしまえばいい。そう決意を固めた。
・ ・ ・
オサムが意識を集中すると、皆は既に城の中、玉座の間へと続く回廊にでていた。
「やっぱ、あんたがこの城から逃げ延びた魔法使いだってのは本当だったんだな」
「ああ、転移魔法は一度行ったことある場所にしか行けないからな」
オサムが暗に自分はここにいたことがあると事も無げに答えた。
元々はこの城に仕える宮廷魔術師だったオサム。魔王が台頭した事を機にここを出て行ったのだった。
「あら、直接乗り込んでくるなんて、無粋ね。まあ、良く来たと言っておくよ!」
「そうですね、ここからのお相手は俺たちがしましょう」
四天王の二人がそう言って、オサム達を剣呑な空気を持って出迎える。
「まあ、でも、魔王様が帰れって言ってんだよね。今忙しいからって」
「笑わせてくれるわね。世界征服の足がかりを作るのに忙しいって事かな」
四天王の一人、魔のパールがおどけた調子でそんなことを言うが、エリナが剣を突きつけつつ馬鹿にした態度で答えた。
すでに一触即発だ。
「……バード。お前は本当にそれでいいのか?」
旅の途中何度となく相対した四天王の一人、疾風のバードに向かって、オサムが言う。
言わんとしていることは分かっているのだろう、バードは何も答えずに剣の柄に手をかけただけだった。
「やるしか……ないのか!」
「ダメよ。ここは私が引き受けるわ! みんなは先に行って魔王を倒して! これくらい私一人で十分だから!」
ゴウが構えるよりも早く、エリナが一歩前に歩み出て言った。
「本当は、背中を預けて戦いたかったけど、それよりも無傷で魔王の元へいける人間が多い方がいいわ――行って!」
「……わかった。行くぞ。ゴウ。お前の役目は魔王を倒すことだ。エリナ、心許ないかもしれないがあんたに、戦神の祝福と女神の加護を。それに雷帝の駿靴を!」
素早く印を切って、オサムがエリナに対して身体能力をブーストする魔法をかけた。
一人置き去りにしてしまう為の対処だ。
「バード! ずっと前に聞かれた問いに今答えるよ。力も必要だけど、力だけじゃなくて絆も必要なんだ! そんな絆のために俺たちは立ち上がったんだ! ここに来てやっと分かったぜ! 絆が育めれば、人間も魔物も関係ないはずだ! エリナ頼んだぜ! 俺は魔王を倒してくる!」
常に前向きなゴウが叫ぶ。
宣言にエリナがにっこりと笑みを返して、パールとバードに向き直った。
「さあ、私だって緋剣の勇者と呼ばれた勇者だよ。ゴウくんにだって引けを取らないんだから!」
言って、駆けた。
身体能力を底上げされているのが常の戦いをしていたおかげで、動きは軽やかだ。
それでも、その速度について行けるバードが無言でエリナの前に立ちはだかり、剣を受け止めた。
「いいですか、今この回廊に設置してあるトラップの数は約300です。全てパールの合図一つで起動するタイプです」
「バード!?」
唐突に敵情報をもたらしたバードにエリナが驚いた。
「あまり、変な声をあげないでください。貴方の速度について行きます……覚悟してください、緋剣の勇者!」
有無を言わせぬ口調で、バードがエリナを力尽くで押しのけた。
「ふっふっふー。いくら勇者だろうと、四天王二人相手には敵うまい! さあ、いっくよー!」
ぱちんと、空間に響き渡るように、指を鳴らしたパール。
それだけで、回廊中に仕掛けられていたトラップバルーンの一つが起動した。
雷撃が落ちるが、すんでのところで回避に成功したエリナに被害はない。
「あ、あぶなー!」
「どうしました、勇者。降参ですか?」
連撃の如く追撃を繰り出してくるバードに、エリナは戸惑った。
敵なのか味方なのかが分からない。また、鍔迫り合いの形に持って行かれた。
「近くにいるんでしょう、彼。半分くらい無効化させれば、俺は完全に裏切りますので暫くはお相手を」
誰に向かって発しているのか、事ここに至って、エリナは気づいた。
エリナ達は腕利きの暗殺者ネムを雇っている。暗殺者という響きからは想像できないだろうが、巧みに斥候をこなし、罠に対する嗅覚も鋭く、毒に対する知識も豊富だ。
何より、神代に作られた摩訶不思議な防具で姿を消すことが、彼を暗殺者たらしめているのだ。
しかし、ネムはゴウ達について行っていると思っていたが。まだここに隠れ潜んでいるとは気づかなかった。
「分かったわ……。聞いていたよね、ネムくん。事が終わったら金貨30枚払うわ」
「……ヒヒ。了解した。ネム様一世一代の大仕事だからネ。後払いでもしっかり仕事するヨ」
くすくすと笑い声を上げながらネムは声だけで答えた。
暫くはエリナとバードの打ち合いが続いた。
合間にバードを出し抜くように、パールへ接近を試みるエリナだったが、流石にそれを許してくれるほど寛容ではなかった。
「100程破壊したけれど、これでいいかい?」
壁際の死角の多いところで、再度力で押し合う形に持って行かれた時、二人にだけ聞こえる声でネムが言った。
「それくらいでいいでしょう」
言って、バードが剣を納めた。
「パール、悪いですが、気が変わりました。俺は勇者達に付きます」
「なっ、バードあんた、裏切るっていうの!? あたしが悪役として大成する夢はどうしてくれんのよー!」
「それは一人で頑張ってください」
「こ、こうなったら、バードもろとも葬ってくれる-! 風船魔弾!」
言うや否や、パールが闇雲に指を鳴らし始めた。
あちこちで、風船が破裂する音が響くとともに、中に封印されていた魔法が一斉に殺到した。
「……ミカガミ!」
手を前にかざし、バードが短く起動式を唱える。
楕円形の盾のようなものが現れ、魔法効果を一斉にその場から逸らして行った。
しかし、逸らしきれないいくつかがバードに命中し、鳥の頭蓋骨を半分にしたような仮面が割れた。
「ねえ、バード。ここはもう私に任せて、ゴウくんたちの所へ行ってくれない? 多分あっちの方が辛いだろうから。ネムくんも行っていいよ。一対一なら絶対負けないから」
「そうですね。仮面が割れたことで決別には丁度いいです。それでは、ここは任せます」
エリナの提案にバードはあっさりと乗り、パールに振り返ることなく、広間へと駆けていった。
それを確認して、エリナは自分の剣を胸の前に抱き寄せるように構えた。
「これで、全力が出せるわ」
自らの剣の柄にはめ込まれている宝石に口づけをする。
緋色の刀身から滲み出るように炎がわき上がり、周囲の温度が徐々に上がっていく。
「みんなを巻き込むから使えなかったけど、今ならできる!」
「そんなこけおどし、あたしには通用しないから!」
パールの風船魔弾が炸裂し、エリナの素肌を傷つけるが、全力で駆けだしたエリナはもう止まらなかった。
薄い防御もこの灼熱のような暑さに耐えるため。それにこの技を使う為の魔力を外部から補うためでもある。
「食らいなさい……! 剣舞・緋焔麗滅!」
踊るように斬りかかるエリナ。炸裂する風船魔弾から放たれる魔法すらも切り裂くそれが、回廊ごと切り裂いた。
轟音が響き、パールは崩落に巻き込まれた。
「うきゃーーー! くそー! お前も道連れだー!」
全方位に向かってパールが残った風船魔弾全てを起爆させるが、それは雀の涙程度の効果しか出なかった。
「な、なんでだー!」
「ネムくんが半分くらいは解除してくれたからね」
熱でじっとりと汗ばむエリナが剣を鞘に収めながら手向けの言葉をかけた。
「お、覚えてろおおお!!」
そんな捨て台詞を残して、パールは回廊ごと崩落に巻き込まれた。
きっとどうにかして生き残るのだろう。なぜかそんな気がして仕方が無かった。
「ふう……ゴウくんたち大丈夫かな」
緋焔麗滅は文字通り必殺技。使えば自身の体力をすら根こそぎ持って行くエリナの家に代々伝わる秘技だ。
疲れた体を柱に預け、先に行ったゴウ達にエリナは思いを馳せた。
・ ・ ・
「いよいよだな」
「ああ、そうだな。けど、これは世界平和の第一歩だぜ!」
魔王のいる大広間へと続く大扉の前、オサムが最後の身体能力を強化する魔法をかけながらゴウに思い出話をするように言った。
「最初は俺とお前だけだったな」
「だなあ。最初の頃はお互い割り切ってたけどな」
ゴウが豪快に笑い飛ばした。
それから暫く思い出話に花を咲かせた二人だったが、漸く意を決して大扉を開けた。
広間は薄暗く、壁際に備え付けられた蝋燭の明かりが辛うじて周囲を照らしていた。
二人が一歩広間に足を踏み入れると、まるで迎え入れるようにぼうっと玉座への明かりが灯っていく。
「よく来たな。特に何もないが歓迎してやろう。ああなんだ、お前等二人だけか、直拳と魔道士」
最初は厳かに口を開いたホノカだったが、仲間が少ないことに気づき呆れたような声になった。
「まあいい。では勇者よ、少し問答に付き合ってもらおうか。お前等はなぜ私を討伐しに来た? 魔王が世を良くしようと考えたらいけないのか?」
「……ふん、笑わせてくれる。魔王が世を良くする? 馬鹿も休み休み言え。魔物が何をした。殺戮を繰り返し、世界を恐慌状態に陥れているだろう」
オサムが吐き捨てるように言った。
それにホノカがカカと笑いながら言葉を紡ぐ。
「それは人間も同じだろう。このご時世、火事場泥棒や、夜盗なんかの類いは、お前等の言う魔物の殺戮と一緒ではないのか? まあ、たかだか勇者という肩書きで死地に送り込まされたお前にはわからんだろう。王がどうして末端まで確実に統制できないかって言うのはな。考えたこともないだろう?」
まあそれ自体は別に何も悪くは無いが、とホノカが間を置いて、
「……それよりも、人間に取っての正義の味方である勇者が多人数で魔王一人相手取るのはどうなんだ?」
「なっ! お前……!」
ゴウがショックを受けたように固まった。
まさか、魔王からそのような言葉を突きつけられるとは思ってもみなかったからだ。
「はっはっは! 隙有りだな! いけお前ら!」
ホノカの号令とともに、影から湧き出でるように魔物が現れた。
様々な種類の魔物の群れに囲まれてしまい、ゴウ達の優位性は完全に無くなった。
「まさか、本当に私一人でお前達の相手をするとでも思ったか? そんな下策をとるわけが無いだろう!」
「クソ、卑怯な!」
「卑怯も何も、勝てばいいんだよ、勝てば。現にお前らだって手を尽くして勝ちを拾っているだろう? バードまで誑かしおって!」
悪態をつくゴウにホノカは豪快に笑い飛ばした。
あまりにも下劣極まりない策にゴウ達は既に爆発寸前だ。
それをなんとか抑えられたのは、オサムの一喝だった。
「……ストレイト・ブレイブ! 惑わされるな! お前は勇者だろう!」
「あ、ああ、すまん!」
叱咤に我に返ったゴウが、自分は何者であったのかを思い出す。
「直情的なお前を煽るためだ、仕方ない。お前には部下ではなく仲間がいるんだから安心しろ」
「そうだな! やるか! 直拳の勇者、ザ・ストレイト・ブレイブ、推して参る! でりゃあああ!!」
気を持ち直したゴウが意気揚々と一直線にホノカめがけて突っ込む。
それを後ろからオサムがサポートする。
「っと、始まってましたか。俺も参ります」
遅れてやってきたバードが、オサムに奇襲をかけようとしていた魔物を一刀の元に切り伏せた。
「キシシ、悪い子ちゃんはおねんねの時間ですヨ」
ネムが駆け抜けた後には昏倒する魔物の群れの姿があった。
いくら集まったところで、名将級の魔物はいない、ただの雑魚ばかりだった。
それならば、ゴウ達に負ける要素は一切無かった。
しかし、物量程恐ろしい戦力は無かった。
徐々に疲弊していく四人。疲労の色は濃い。
「くく、どうだ。流石にこれだけ量が居れば、私の元へは辿り着けまい」
高らかに笑って苦戦を強いられる四人をホノカが見ていた。
何より一番辛いのは孤立しているゴウだ。囲まれる直前に特攻し、分断されてしまった。一番ダメージを受けていてもなお、拳を振るっていた。
「キリがないな……やるしかないか。俺が活路を開く!」
言うや否やオサムが広間の床に手を付き息を止める。
玉座へ続く直線を除いて、広間の床が全て消失する。
足場を失った魔物達が一斉に落下していく。
「行け!」
「ボクが先行するヨ」
ネムが前線に躍り出た。
ゴウを背後にかばうようにして、進行上にいる魔物を昏倒させ、次に迫る長物持ちにダガーナイフを向ける。
「クク、ボクの必殺技、弾いてみなヨ! 欺け……フェイカー!」
合い言葉とともに、ネムのダガーナイフから刀身だけが射出された。
それを魔物が武器で弾くと、途端に鎖状に形状変化し巻き付く。
そして、勢いのままそいつを消失した広間の大穴に落としてしまえば、もう目の前には魔王ホノカただ一人だけだった。
「おのれ……。忌々しい勇者どもめ。折角私がデザインし清潔感すらも感じさせる作りにリフォームした城をこうも易々と破壊しおって!」
怒りに打ち震えるように、ホノカのが眼が怪しく光る。
眼光一閃。ホノカが眼から光線を放った。
「勇者。貴方に道を……ミカガミ!」
着弾寸前、ホノカの放った光線をバードがゴウとの間に割って入ることで阻止した。
「ああ、みんなのブレイブ確かに受け取った! いくぜ、魔王!」
ゴウが拳を握ると、そこに目映い程の光が集まってくる。
薄暗い魔王城の大広間を煌々と照らすそれが、
「必殺! トリニティ・ブレイブゥゥゥ!!」
拳を打ち出すモーションと同時に放たれた。
拳打が光の波動となって、ホノカを襲う。
「くっ……これが勇者の力だというのか……! ええい、まだだ!」
光の波動を渾身の力でもって殴りつけるように受け止めた、ホノカだった。
「ぐうう、私が敗れるというのか……! 良き世を望んでいただけなのに!」
怨嗟の声とともに、ホノカが光に飲まれる。
それにゴウがとどめを刺すように、
「お前のやり方が間違っていただけだ! その目で変わる様子を見届けろ!!」
そう言い切った。
光が収まると、そこにはがくりと項垂れ座り込むホノカの姿が合った。
彼女もまた、魔に取り憑かれただけのただの人間だったのだ。
・ ・ ・
大広間へと続く扉の前に、皆が集まっていた。
「これで、この地方も平和になるだろうな。俺は一度城に戻って事の顛末を纏める」
真っ先にそう言ったのはオサムだ。宮廷魔術師として旅の同行を命ぜられたオサムは、討伐の一切を報告する義務がある。
「報酬をもらってから、ボクはまた裏に潜むヨ。もしかしたら今度は敵かもね、キシシ」
笑い声を上げてネムはそういった。元々は流れの暗殺者だ。誰かに依頼されればこのメンツを殺すために動くこともあるだろう。
「俺はこの世の行く末が平和になるなら、何もしません。もし乱れるようなら、俺が魔王となりましょう。魔王軍が俺の全てですから」
バードが鍵のような物を握りしめると、姿が鳥になり、瞬く間に飛び去っていった。
「俺はそうだなあ……旅にでも出るかな。救いの手を待ってる人がいるだろうし。まだ完全に平和になったわけでもねーしな。」
「あ、じゃあ、私も連れて行って! ダメって行ってもついて行くんだけどね!」
ゴウに同調するようにエリナが言った。
そうして、勇者達はまたそれぞれの道を歩むのだった。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
あらすじは一行で! ~ファンタジー編~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
来宮悠里
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月06日
参加申し込みの期限
2014年01月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!