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芽森菜々緒の友愛
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【菜々緒とサシで話そう】
リビングへ戻るアトリエ見学者たちは重苦しい空気に包まれていた。
「菜々緒先輩……、思った以上にヘビィな過去がありそう」
「だな……。折角の誕生日パーティーだ、あまり詮索しないほうがいいだろう」
桜庭と御剣が話し合えば、黒依は口を真一文字にギュッと閉ざして目を伏せてしまう。
「余計な事聞いちゃったかしら……」
「アリーセ、落ち込まないでほしいのだ……」
李が黒依の傍らに寄り添い、懸命に励ましていた。
「どうした、深雪?」
八神は親友が先程からイライラしてることが気になっていた。
「……あー! チクショウ! 俺はなんて馬鹿なんだ!!」
霧生はいきなり自分の頭を自身の拳で殴り付けた!
「馬鹿ってレベルじゃねぇ! 俺は最低じゃねぇか! 俺の中の尺度で、勝手に芽森を推し量って、結局地雷を踏んで……! 何やってんだ、俺は!!」
灰色の頭を掻き毟る霧生に、八神はどうしたものかと戸惑うばかり。
「シュウ、俺、芽森に謝ってくる」
霧生の目に、迷いがなくなっていた。
八神はそれを察し、軽く背中を押す。
無言だ。
ただ1回だけ、八神は頷いた。
行ってこい、と。
「さんきゅ……」
霧生は再度2階へ上がり、アトリエを目指した。
「……って、来たものの、これは入れねぇな……」
霧生は胸がドキドキしっぱなしだ。
アトリエから漏れて来る声は、なんと百合の園だった。
恐らく、中にいるのは北原と菜々緒の2人だろう。
霧生は聞き耳を立ててしまう。
「せ、先輩……。もう一度、お願いしますぅ……」
「いい? よく見てるのよ……? ここが、こう、ね? すぅーって、してあげるの……」
「あ……、すごいですぅ……、もっとお願いしますぅ……」
「もう一度、ほら、すぅーって」
「わぁ……、先輩、何度やっても、凄い……」
「北原さんはそうやって、なんでも知りたがるのね……? 可愛い後輩を持って幸せよ、私……」
「あ、あのぅ、こっちのほうも……、お願いしますぅ……」
「もう、こっちも? 下でみんなが待ってるわよ?」
「……そんなこと言わないでください、先輩……。私、もっと、もっと色々覚えたいんですぅ!」
「ふふっ、随分と熱心なのね……、じゃあ、教えてあげる……」
「ああ、嬉しいですぅ!」
「それ以上はアウトだろー!!」
霧生は色々な使命感を奮い立たせてアトリエへ突撃!
彼が目にした光景、それは!
北原が菜々緒に『雲の質感と水の波紋の描き方を教わっている』だけの、ごく健全な光景であった!
「紛らわしい会話してんじゃねぇよ!」
霧生は我慢できずに壁を殴り付けた。
「……霧生さん、アトリエに傷付けないでもらえませんか?」
「あ、わりぃ……」
またやっちまった、と霧生はしょげてしまう。
「北原さん、そろそろ下へ戻りましょう」
「は、はい。すごく勉強になりました!」
ペコリと頭を下げてアトリエを去ろうとする北原。
「あ、待ちなさい?」
菜々緒は北原を呼び止めると、付近で彼女の頬を優しく拭ってあげた。
「絵の具が付いていてよ?」
「……ありがとう、ございますぅ……」
北原、ぽやぁーとした気分のまま階段を下りていった。
「――私に話があるのでしょう?」
菜々緒はすぐに表情を引き締め、霧生に問うた。
「……ああ。芽森、お前に謝らなくちゃならねぇ」
霧生はアトリエに入り、菜々緒と対峙する。
「この間は、悪かった。偉そうなこと言ってさ、言葉選んでる余裕無かったとはいえあれは言い過ぎた。でも、お前って育ち良さそうだし大事にされてると思ったんだ。だから出た言葉で……。まさか性的虐待を受けてたなんて思ってもいなくってさ……」
菜々緒はただ、霧生の言葉を黙って聞いていた。
「俺は円満な家庭で育ったからそういうの分からなかったんだよ……。って、あーもー! これ全部俺の言い訳だ!」
霧生はいきなり床に膝を付け、両手を付いた。
「素直に謝る。悪かった……。ごめんなさい」
そのまま彼はキレのある土下座を菜々緒に披露した。
「親父さん、お前にどんなに酷いことしても、別に仲悪い訳じゃないんだろ? 生活費も出してくれてるわけだし、放任主義とは思えねぇけど、って、これも地雷だったら悪ぃ!」
「……顔上げて下さい」
菜々緒が促す。
霧生が顔を促すと、菜々緒は屈んで霧生と目線を合わせた。
「私は、過去と決別をしようとは思いません。義父は確かに酷い人でした。でも、今年の春になって、急に私への関心が失せたのです」
今度は霧生が黙って話を聞く番だ。
「義父は変わりました。雰囲気が穏やかになりました。……もっとも、ロリコン変態である義父にとって、17歳という年齢は初老のオバさんの感覚なのかもしれませんが」
「そういう問題じゃねぇだろ?」
「霧生さん、ともあれ結果が全てなのです。義父の過干渉がなくなった今、私は全てをやり直すことがようやくできるのです。その代償として、親からの愛を犠牲にしているだけですので」
菜々緒の表情は明るい。
彼女の言葉の通りなら、ようやく彼女は自分の人生を歩み始めた喜びで胸がいっぱいなのだろう。
霧生は、何も言えない。
(俺には、芽森に掛ける言葉が見付からない……)
霧生もまた、訳アリで本土の家族から離れるように寝子島へやってきた。
似ているけど決定的な部分が違う。
菜々緒は、自ら親を捨てたのだ。過去を捨てずに、絆だけを捨てたのだ。
「過去は捨てられません。今があるのは、酷い過去があったからこそ。それを否定しては、この今を否定することになります」
(芽森、なんでお前はそんなに笑ってられるんだ?)
彼は奥歯を噛み締める。
そうしないと、不思議と涙が溢れてしまいそうだから。
「でも絆は捨てられます。絆は鎖です。人間の自由を奪う重い鎖です。そんな絆なんて、私は捨てたほうがマシだと考えてます」
この言葉に、霧生は1つの疑問をぶつけた。
「じゃあ、なんで、お茶会なんか開いて自分を縛ろうとしてるんだ?」
霧生の問いに、菜々緒の笑顔が消える。
青紫の目付きは鋭利な刃物の如く尖っていて、霧生の心を突き刺していく。
「私――『菜々緒』である私の存在理由が、欲しいだけです」
菜々緒は霧生を立たせると、アトリエの外へ出るように促された。
「私は片付けてから降りますので、どうぞ先にリビングへ……」
アトリエの扉が閉じられた。
霧生は奥歯を噛み締めたまま、階段を下っていく。
「結局……、また地雷を踏んだっぽいな、俺……」
いや、違う。霧生は確信する。
「地雷というより、闇……、だな……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
焼きスルメ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月28日
参加申し込みの期限
2014年01月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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