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芽森菜々緒の友愛
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宴が終わり、菜々緒は振り返る。
中庭の竹には、参加者の短冊が吊るされている。
『正義というのは誰かに認められてこそ正義たり得る。誰にも認められなければそれは独善だ。自分の正しさが他の人の正しさとぶつかる時もあるだろう、自分の正義に悩んだら俺達が力になるから呼んで下さい。俺だったら? 悩んで悩んで……最後にはその悩みに勝ちます』
御剣の短冊だ。
『誰も知りえない努力をする人へ。春の青い文字を有難う、助かりました。何が正しいかどうすればいいかはまだ解らないけど、そのお陰で、何名かの命が救われた。そう思えます』
桜庭の短冊である。
菜々緒は桜庭がくれた不格好な猫のぬいぐるみを抱きながら、短冊の内容を1つ1つ確認していた。
沢山の約束、思い出ができた。
これから何事もなければ、この絆を深め合うことが出来るだろう。
「でも、ごめんなさい。私には、もう時間がないの……」
痙攣する左腕。
勝手にその手はプレゼントされた手鏡へ伸びる。
鏡に映った顔は、雄々しい目付きでこちらを睨んでいた。
「気が済んだ?」
鏡の中のナナオが嘲笑う。
「いつになったら主人格の座を空けてくれるのかな? この誕生日会はぼくへの抵抗だって分かってるんだよね。菜々緒の絆をぼくに認識させることで、君の自我を肥大化させる狙いなんでしょ? よかったね、目論見は大成功だ。君の自我が強固になって、ぼくは今じゃ左手しか動かせないよ」
「うるさいわ、七男。あれだけ出てこないでって言ったのに、よくも黒依さんを脅かしたわね」
「だって、君があの絵を見せるなんて思ってなかったからね。ぼくが産み落とされた直後の絵をさ。しかも、あれ、ぼくの自画像だって知ってたはずじゃないか」
菜々緒は質問に答えない。
「……私は、もう人を殺したくないの」
「はん、散々あの変態白山に命令されて、既に2桁の人間を手に掛けてる奴の言葉とは思えないなぁ」
「それは私じゃない、貴方でしょ、七男!」
「そうさ、全員ぼくが殺した」
鏡の中で七男は怒りの形相を浮かべる。
「でもぼくは君だ。嫌な事を全部ぼくに押し付けた結果だ。ぼくの根源は菜々緒の切り離した殺意だ。ぼくの原初は君なんだ」
「私は、悪くない……」
「おめでたいなぁ? 体は1つしかないんだよ? 変態白山にされた仕打ち、1から10までもう一度声に出してやろうか?」
「止めて……」
「それに、一番最初に手を掛けたのは菜々緒、ほかならぬ君じゃないか。10歳の誕生日の夜、家に侵入した強盗に見付かって殺されそうになったとき、君は無我夢中で掴んだ白山愛用の3番アイアンで強盗の顔を陥没するまで……」
「もう止めて……!」
「あの日から髪が白くなったんだっけ。つまり、君の髪の色は罪の色なんだよ。自覚してるのかな?」
「もう止めてって言ってるでしょう!?」
菜々緒は手鏡を投げ捨てようとした。
だが、左手は菜々緒の意思に反して鏡を手放そうとしない。
「諦めなよ、菜々緒。
ぼくと君の自我の侵食融和現状は既に始まっている。元の1つの人格に戻るんだ。これは喜ぶべきことじゃないか
」
「嫌よ! 貴方を再び私は取り込みたくない! 私は、七男みたいに血に濡れた殺人鬼じゃないわ!!」
「おやおや、正当防衛とはいえ君だってやってることは一緒じゃないか。なんて言い草なんだろう。でも、君の自我は既に長年の虐待と孤独で既に経年劣化している。いつまで主人格の座に踏ん張ってられるかな?」
ナナオは笑う、笑う、夜空の下で、狂おしく笑う。
「いいかい菜々緒、これは罰だ。自分の罪を忘れようとした上に、散々ぼくを虐げてきた罪に対しての、罰なんだ」
「これが、罰……。そんな……」
ナナオは膝を折る。
その口元は醜く歪む。
「我ながら醜いね。君にも、世界にも、ぼくはこんなにも嫉妬してしまっているのだから……」
<了>
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あとがき
担当マスター:
焼きスルメ
ファンレターはマスターページから!
【警告】このあとがきはネタバレです。リアクション未読の方は御注意下さい【警告】
ご参加頂きましてありがとうございます。
乾物こと、焼きスルメです。
日常シナリオの皮を被った七罪シリーズ番外編、如何だったでしょうか?
いつからワイワイ楽しく過ごすだけのシナリオだと思っていた?
難易度も相まって、かなりの情報をこちらから出しております。
PC情報、PL情報ともにかなり重要なものばかりとなっております。
……むしろ、やっとナナオのバックグラウンドが描写できたことに安堵しております。
これでようやくネタバレ気にせずに本領発揮できます。
ま、今回は氷山の一角なんですけどね?
ナナオは白いけど黒い子なんです。
いろいろ推理してみましょう。
さて、シナリオの結果と解説です。
【達成度】大成功
【状 況】菜々緒に多数の絆が生まれました
菜々緒の過去が一部明かされました
菜々緒にいくつもの約束が生まれました
菜々緒に『残念美少女』の属性が付与されました
3Dプリンターの存在が明らかになりました
菜々緒が卵料理をマスターしました
菜々緒宅の冷蔵庫に卵が常備されました。
【状 態】今回の件を受けて、菜々緒の自我の浸食融和が加速
これにより七男の自我は限定的ながら常時覚醒状態に
(現在は夜間限定。昼間は菜々緒の自制により勝手に出てこれません)
菜々緒は絶望、七男は嫉妬
【難易度】後編『怪人セブンの歌劇』の難易度が変動します
難易度:絶望
※但し、中編の行動次第で難易度は低下する可能性があります
【総 評】皆様、なんてお優しいのでしょうか。
ちゃんと菜々緒の誕生日を祝ってあげるアクションに、乾物感激です。
証拠をあぶりだすなら菜々緒を魔女裁判にかけてしまうのも手でした。
菜々緒がリビングからいなくなった瞬間、他の部屋に侵入して証拠を探すこともできました。
(サンプルアクションで失敗と描写していますが、厳密に禁止を明言していません)
本当に皆様はお優しくて……。ありがとうございます。
菜々緒は本当に幸せ者です。
お茶会、楽しんでいただけたら幸いです。
反面、上記の理由で証拠は不十分。
尚且つ菜々緒の自我の浸食融和が加速した結果、難易度は若干高まりました。
(PL情報:主人格菜々緒の幸福度と七男の自我の侵食は反比例致します)
これは菜々緒が幸福になることで、影の七男の『役割』が薄くなっていくためです。
融和した瞬間、経年劣化した菜々緒の自我はポッキリ折れてしまいます。
そして七男がその後釜として主人格の座を乗っ取ってしまうのです。
また同時に七男の罪や残虐性を再び背負うことになります。
つまり幸福になればなるほど、菜々緒は追い込まれていくのです。
これを彼女は七男のいう『罰』と捉え、半ば諦めて受け入れ始めております。
七罪シリーズの経過次第で、人格の浸食融和は加速するでしょう。
最悪、菜々緒の人格が消失する恐れも出てきました。
ただ。僅かな希望は今回のPCの皆様のアクションで生まれています。
それを生かすも殺すも皆様次第です。
さて、中編に当たるサイドストーリーで、どこまで皆様が盛り返せるか?
そしてラストの3話後編の『歌劇』で奮戦できるのか?
皆様の足掻く姿を乾物は楽しみにしております。
それでは、感想はコメントページやダイアリーまでお願い致します。
皆様のご意見が乾物の執筆の糧となります。
それでは、またご縁がありましたらよろしくお願いします。
乾物こと、焼きスルメでした。
【参加者共通称号:白亜の娘を祝福せし者】
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
焼きスルメ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月28日
参加申し込みの期限
2014年01月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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