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恐怖!ミドリ人間の襲来
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●『恐怖!ミドリ人間の襲来』~第二章・で、出たーッ!恐怖!ミドリ人間!~
地面の中――正確に言えば落ち葉や泥で巧妙にカモフラージュしたネットの下から現れたのは、グループウェアの宣伝にやってきた
北 玄
であった。
いや、それはもはや北ではなかった。全身を緑に染めた謎の生命体・ミドリ人間であった。
「う、うわっ……」
想像以上のおぞましさに、
御剣 刀
はごくりと最後のたこ焼きと一緒に生唾を飲み込む。
「あれは……ミドリ人間! やはりここには植物たちの怨念が渦巻いていたのか!」
そう言う
八神 修
の声を掻き消すように、どこからともなく上がる悲鳴。その鋭い一声を皮切りに、境内の人々はパニックになったように騒ぎ始めた。
「な、なんだアレ! バケモノ!」
「見ろ、手に鉤爪みたいなのをつけてるぞ!」
「逃げろ!」
混乱する縁日。飛び交う悲鳴。
森 蓮
が気を利かせて手配したお祭り客のエキストラは劇団員所属の面々であり、迫真の演技でパニックに陥る人々を熱演する。
そのあまりに気合の入った演技に、
城山 水樹
はまるで自分が本当に奇妙なバケモノの出る神社に放り込まれたかのような錯覚を感じた。
と、そのとき、北がエキストラの1人ににじり寄ったかと思うと、あと数メートルという距離をひとっ飛びで詰めてその鉤爪を振り下ろした。
「ひっ、ひいいい!」
悲壮な断末魔と血飛沫が上がったのは、ほぼ同時だった。胸を真横に切り裂かれたお祭り客の男性はどうっと倒れ、動かなくなる。
(や、やだあれ……まさか本当に死んでるんじゃないでしょうね)
そのあまりに生々しい様子に、思わず半歩後ずさる城山。その浴衣の裾は、今しがた死んだ男の血で点々と彩られている。
逃げなきゃ。小さく息を呑んで、弾かれたように駆け出す。しかしそんな城山の後姿を物陰から狙っている視線があった。
逃がさないのだ。心の中でそう小さく呟き、逃げる浴衣美女の背中を捕捉したのは
後木 真央
であった。
彼女はミドリ人間の出で立ちこそしていなかったが、その幼げな顔には小動物を想起させるようなフェイスペインティングが施されている。普段の愛らしさは微塵も感じさせない冷徹な表情のまま、後木は低い姿勢のまま動物のしなやかさで地を蹴った。
自分に向けられた殺気を肌で感じ取った城山は、はっと振り返る。目に飛び込んできたのはこちらに突っ込んでくる1人の異形の少女。
「い、いやあっ!」
その容赦のない一撃を寸でのところで避けた城山は、しかしバランスを崩して転倒してしまった。普段着慣れない浴衣を身に着けていたのが仇になったようで、立ち上がろうにも帯できつく留められた衣服に締め付けられて思うように動けない。
そんな城山の様子を、後木は無表情に見下ろしながら、一歩近づく。
「いや、やめて……こないで! こないで!」
もはや立ち上がることを諦めた城山は、尻餅をついた状態で必死に足を動かして後ずさりした。その悲鳴は恐怖に染まり、目にはうっすらと涙すら浮かんでいる。
「お願い! やめて! いやあぁ!」
空き缶や紙パック、ペットボトル。混乱の最中に人々が散らしたゴミを手当たり次第投げつけるものの、そんな攻撃など通用するはずもない。後木がすっと鉤爪を振り上げたとき、城山は観念したようにぎゅっと目を閉じて叫ぶ。
後木の鉤爪が、初夏の日差しにきらめいた。
下から掬い上げるようにしてその鉤爪は城山の肢体を裂き、彼女は恐怖の悲鳴を断末魔に変えながら仰向けに事切れた。
――その二人のあまりに真に迫った演技に、いつの間にか周囲はその現場を見入るように静まり返っている。
セミの鳴き声だけが響く境内。は、はいカット! 一拍遅れて、一ノ瀬の間抜けた声が張り詰めたその空気を終わらせた。
「お疲れ様です。すっごい迫力でしたね」
胸元を派手に血糊で染めた状態で戻ってきた城山に、
奈良橋 博美
はねぎらいの言葉と共にお茶を差し出した。
セットを組み立てたあとも、奈良橋は演技に出ることはなく徹底して裏方に回っていた。些細な気配りの効いたその堅実な動きのおかげで、撮影はトラブルが起きることもなく順調に進んでいる。
「ん、どうもありがとう。……いやぁ、ちょっと入り込みすぎたわ」
城山は照れたように笑って言いながら、お茶を受け取る。
「さすが大学部の人だなって。完成が楽しみです」
「ええ、すっごく怖かったです。まるで本当に襲われてるみたいでした」
猫を抱きつつうなずくのは
綾辻 綾花
だ。猫の面倒を見つつ、彼女は役者の衣装の直しも行っている。……もっとも、城山の出番はもう終わった上に、染み付いてしまった血糊は今ここで落とすことはできない。けれどせめて、というように綾辻は背伸びをして彼女のはだけかかった胸元を整えた。
「へへ、北さんも真央ちゃんもなかなかやるじゃねーか。でもミドリ人間はこれだけじゃねーぞ?」
そんな彼女たちの横で、
宇佐見 望月
がガラガラとスーパーのカートを押しながら不敵に笑った。そのカートには先ほど作った緑の球体が乗っかっている。
「二章第二部では、俺様の殺人マリモがうなりをあげる!」
「げへへ……俺の登場もこれからだぜ?」
毒々しい水風船を構える宇佐美に同調するように、すっかり化け物役になりきっている
握 利平
が悪い顔で笑って高らかに言った。
「生き残っている人間どもは覚悟しておくんだな!」
構えたハンディカメラの液晶には、境内の凄惨な様子が俯瞰で映し出される。
「もうちょい……うーん、いけるか、な」
難無く社の屋根によじ登った
五十士 柊斗
が、半身を乗り出しつつ眼下の様子をカメラに収めていた。
撮影現場を一望できるこの場所はまさに特等席。二宮の持つ地上のカメラで撮影していたときはなかなか楽しみながら観覧していたが、次はいよいよ彼が撮影する番。カメラおっことさないようにしないとな、と手のストラップをきつめに締めなおす。
「五十士、大丈夫か? 状況の惨さが一目で分かるように、全景を映しておいてくれ」
イヤホンをつけた携帯電話から聞こえてくる
鳳翔 皐月
の声に、了解でーす、と言葉を返した。
(えーと、次のシーンはなんだっけ?)
先ほど突貫で完成させた絵コンテに目を落とす。
そこには、化け物たちに囲まれたまま楽器を手にする若者たちの姿があった。
撮影が再開された境内。
逃げ惑う人々。容赦なく殺戮を続ける怪人たち。
そのただ中に立つ二人の男女。
唐沢 一也
と
神無月 ひふみ
の周辺だけまるで切り取られたように平静としていた。
「……ホントにこんなところで歌うの?」
「質のわりぃPVとでも思えばいいだろ。……なんだ、緊張してんのか?」
「そ、そんなんじゃないわよ!」
唐沢の言葉に神無月は声を荒げて首を振ると、目の前に立つスタンドマイクに手をかけた。
こっち。準備OKよ。
カメラが拾わないほどの小さなその声に、音楽の開始を告げるドラムの音がどこからともなく聞こえてきた。
続けて前奏をかき鳴らすギターが、そしてその主旋律をしっかり支えるベースの低い音が。
そう、今からこの映画の主題歌となる予定の歌のライブシーンを撮影するのだ。
耳慣れたそのリズム。歌詞は頭の中に入っている。神無月は両手でマイクスタンドを握り締めると、凛々しい目つきで前を見て息を吸い込んだ。
(撮影中に生演奏するって……っと、こっちはこっちに集中しなきゃ)
激しいリズムに合わせて神無月の伸びやかなボーカルが境内に響く。
メタルバンドの腹に響くような重低音を聞きながら、
御剣 刀
は今しがた自分を攻撃しようとしてきたミドリ人間と向き直った。
恐らく劇団員の1人が演じているのであろうミドリ人間の一撃。それをかわすことは普段から鍛えている御剣にとってはあまりにたやすいことであった。
(だめだ、ついいつもの癖で避けてしまった)
先ほども慌てて逃げる演技をしていたらいつの間にかミドリ人間陣営側を完全に振り切るほど走ってしまっていたし、ろっこん絡みの事件に巻き込まれ続けるうちにだいぶ体がそちらに慣れてしまったようだった。
次はちゃんと当たってあげないとな、と被害者らしからぬ思考でミドリ人間と対峙する。
次はちゃんと当たってくれよ、と語りかけるようなミドリ人間の無言の訴えに小さくうなずくと、御剣は訪れたその攻撃を全身で受け止めた。
「う、うわーっ!」
振り下ろされる鉤爪。仕込んでいた血糊が虚空にぱっと飛び散って御剣の顔を、髪を、服を汚す。
ばたりと倒れ伏した御剣の耳に、盛り上がりを増していく演奏の重低音は響き続けていた。
神無月の歌声は、メタルバンドの演奏にも負けない力強いものだった。
(臨時ボーカルのわりには良いじゃねーか)
ベースをかき鳴らしながら、唐沢はそのいつもと違った彼女の声に耳を傾けていた。
そろそろ演奏も終盤に差し掛かる頃。そういえば、と弾く手は止めずに唐沢ははたとあることに気づいた。
そういえば、俺たち演奏終わったらどうすればいいんだ?
今はバンド演奏という特別枠で、周囲の無慈悲な殺戮に巻き込まれずに済んでいる。
じゃあ音楽が終わったら? ……それから先のことは、信じられないことに打ち合わせていなかった。
(おいおいまさか……)
非常に嫌な予感がする、が、そんな彼の心中を尻目に曲はラストスパートへ向かっていく。
そしていよいよ残り5小節。4、3、2、1……。
「そこまでだーっ!」
演奏の余韻を切り裂くように聞こえてきた威勢のいい声。はっとそちらを振り向くと、カートをガラガラと押しながら緑の水風船を構える宇佐美の姿があった。
ぶん、と投げつけられる水風船、もといマリモを間一髪で避ける。
「うお、あ、あっぶねーじゃねえか!」
「ボーナスタイムは終わりだ! ちねーりあじゅー!」
カメラに入らない程度の声で叫ぶと、宇佐見は再びマリモを手に取った。
「か、一也! 危ない!」
そちらに気を取られていた唐沢の背後からミドリ人間が忍び寄る。それにいち早く気づいた神無月は、得意の空手で相手に一撃食らわせた。
不意打ちを食らったミドリ人間は大きくよろめき、今のうちに! と神無月は唐沢の手を取って走り出す……と。
「きゃっ!」
「うわあ!」
音響機材のコードが足に絡まり、神無月は大きくバランスを崩してしまった。
その体をとっさに抱きとめた唐沢だったが、そこを見逃す殺人マリモではなかった。目を光らせる宇佐見に、ちょ、と唐沢は手を上げる。
「ちょ、おい、待て!」
「ぐぬぬ……くらえー!」
投げつけられる殺人マリモ。とっさにベースと……神無月の体を守るように身を翻した唐沢の背中に、ばしゃりと血糊が炸裂した。
「うぐっ……!」
ここまできたら仕方ない。バカくさいが付き合ってやるか、と唐沢はうめき声をあげて神無月に覆いかぶさるように倒れ伏した。
その突然の出来事に、神無月は驚いたような声を上げる。
「か、一也!?」
「いいからこのまま死んだフリしろ……今起きたら、血糊で浴衣が汚れるだろ」
起き上がろうとした神無月は、唐沢の言葉にぴくりと動くのをやめた。
確かに……洗えば取れるとはいえ、できれば浴衣は汚したくない。
(……そう、浴衣を汚したくないだけなんだから)
どきどきと高鳴る胸を押さえつつ、神無月はそう自分にいい聞かせるのだった。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月18日
参加申し込みの期限
2013年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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