this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
寝子温泉、謎解きの宿
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
14
つぎへ >>
●夕食に舌鼓
「だからね女将。あっしらの『裏寝子温泉』は、遡ること天地開闢の時、帝釈天も産湯に浸かったと言われる霊験あらたかな湯でねぇ」
夕食どき。夕食は大広間で饗されることになっており、宿泊客たちは各々3~4人のグループを作って膳の前に座っている。次々に運ばれてくる料理をしり目に、バナナの叩き売りか、あるいはガマの油売りかという風情で声を張り上げているのは
骨削 瓢
だ。
「この裏寝子温泉には、あの赤ずきんちゃんに出てくる熊すらも、割かれた腹の傷を癒しに入りに来たって資料が残ってる! そうとも、寝子温泉の起源は裏寝子温泉にアリ! 寝子温泉は裏寝子温泉を盗作した、いわばパチモンってわけなのさぁ!」
ベベンベンベン! と瓢は調子よく畳を叩く。
なにやら胡散臭い資料――痛々しい熊が温泉に浸かっている線描画――も用意して裏寝子温泉の正当性をアピールする瓢だったが、周りからは、高校生なのにすでに酔っているのかと思われているだけだ。
「あらあらまあまあ」
女将は配膳で忙しく立ち回りながらも面白そうに、そのバカげた奇談に耳を傾けている。
「寝子温泉に名前を貸してる裏寝子温泉としちゃあ、そちらさんの方が有名になってしまったのが悔しくてねぇ」と瓢はよよよと泣き崩れる真似をするが、ここははっきり言っておこう。
そんな事実はまったくない。
と、ここで瓢はハンカチを噛み締めながらぬるりと身を起こし、「とはいえ、そちらにも商売がある。今さら名を変えることなどできまいね。あっしらもそこは折れよう。ここは一つ示談という事で金一封……いやせめてこの
与作像
をこちらの門前に飾るってことで、手をうちまひょ」
そっと持ってきた風呂敷を開く瓢。
現れたのは瓢の脛ほどの高さの、
つるはしを片手に、サンマの皮をかぶった、筋肉質でやけにガタイのいい、しかもどこか爺グリーンにも似た奇妙な像
――地下帝国の守り神ともいえる与作像だった。
「……いまの話、何だったと思います?」
時枝 香苗
は、一緒に過ごしていた
青物 といき
と向い合せに膳を囲みながら、小声でそう訊いてみた。
「あー、なんだろう。漫談かなんかかにゃ?」
といきは呆れ顔で答える。
「あ。女将さん、あの変な像を受け取りましたよ? 嬉しそうにしてます」
「あの顔は、宿へのプレゼントか何かと勘違いしてるんじゃないかにゃー」
おそらく女将は忙しくて、瓢の話を半分も聞いていなかったのだろう。ありがたそうに与作像を受け取ると、そばを通りかかった若い仲居さんに、これ飾っといて、と渡していた。
「ま、いいよ。食べよう時枝さん。おかしいっていったら、今この光景が十分おかしいんだから」
といきの言うとおり――。
夕食の場は異様な雰囲気だった。
なにしろ、何人かにひとりは髭をつけている。男だろうと、女だろうと、おかまいなしだ。
そして、一緒にいる人たちもまたそれを見て笑ったり、髭を借りてつけてみたりしているのだから夕食の席としては妙である。
「いったいそのヒゲ何なのかにゃ?」
といきは、隣にいた
桜庭 円
に尋ねてみた。円もまた、二房に分かれた白髭をつけて、仲間の
小山内 海
や
御剣 刀
と一緒に談笑しながら食事していたからだ。
「これはね、謎が解けて、玉手箱を開けた印なんだ」
円はそう教えてくれた。円の向かい側に座る海は髭をつけていない。なんとか難を逃れたようだ。
なるほど、奇妙な光景ながらも和やかなのは、謎がすべて解けたからに相違なかった。
「それにしても温泉宿ってのはいいな」刀は刺身を口に運びながら嬉しそうにいった。「
以前行った北海道の温泉
は、バイトとして入ったから客としては楽しめなかったんだよな」
「そうだったね」
円も思い出して笑う。海も箸を止めて『かたなくん うれしそう』と微笑みながらスケッチブックを出した。
「嬉しそう? 勿論! 茶碗蒸しも山菜のお浸しもうまい。美味しい料理は元気が出るだろう?」
そこに女将がやってきて、髭をつけた円の前にだけ、大盛りのフルーツ皿を置いた。
「あれ? ボクだけ?」
「ええ。玉手箱を開けた方へのご褒美が髭だけというのはあんまりでしょう? 髭をつけてくださった方には、このフルーツ盛りをサービスさせていただいているんですよ」
どうやら髭はサービスの目印の役目もあったらしい。メロンやパイナップルやスイカが綺麗に盛り付けられた大皿に目を輝かせていた円はふと気づいた。フルーツ盛りを飾るように、赤い花びらが散らしてあったのだ。
「女将、ひとつ聞いていい? この花びらって、もしかして春の庭にあったバラ?」
「ええ。たしかにあそこに置いておきましたが……なにか?」
「バラの用途ってこれだけ? ボクたち、なにか意味があるのかと思って、あのあたりいっぱい調べたのに!」
「まあそうだったんですか……それは申し訳ございません」
女将は唇に笑みをつくりつつも、済まなそうに頭を下げる。
「ええー、じゃあ、秋の間の赤い壺は? 冬の離れの屏風は?」
なおも女将に食い下がる円を見ながら、海と刀は笑い合った。
『してやられちゃったみたいだね』
「まあいいじゃないか。こんなに美味しそうで綺麗なフルーツ盛りをいただけたんだから」
刀は、メロンを一切れ奪って口に入れると話題を変えた。
「温泉もあるみたいだから後で行ってみ……」とそこで、前回は女の子たちにからかわれて逆上せてしまったことを思い出し、言い直す。「……いや、俺一人で行くからいいや」
刀が無意識に腕の傷を撫でさすったのを見て、海はそっと『きずに きくといいね』と書いた。
それは、
以前刀が海を庇ったとき
に出来たものだったから、海はスケッチブックではなく刀の手を取ってその掌に書く。
『あのときは ありがとう』
「女将さん~、おかわりお願いいたします。大盛りで」
「時枝さん、もう10杯目だにゃ! その喰いっぷりに満点!」
といきが時枝の大食いに目を見張っていたその向こうで。
「伊賀。これ食べないか?」
髭をつけていない
伊賀 解理
に、三つ編み髭の
八神 修
が小皿を差し出した。まんまる饅頭の周りに、フルーツ盛りから取り分けたパインとスイカが添えてある。見れば、真央や深雪も、修からもらったまんまる饅頭を頬張っている。
「ありがとう八神氏。そのヒゲも愉快で似合ってる」
「……ところで伊賀は、ここの謎の仕掛け人って誰だと思う?」
「さあ。女将かな? 何故そんなことを聞くんだい?」
「ほら、今日の仕掛けに水着のポスターがあったが、秋になったら季節外れになってしまうだろう? それに、俺なら謎を二段構えにするとかもうひとひねりしたい。そんなことを語りあえたらと思ってな」
「ははあ。まあ期間限定ってことだから秋まではこの謎解きイベントはやらないかもしれないけれど、なるほどね。……おっと、噂をすれば女将だよ」
修は、通りかかった女将に今言ったようなことを伝えたが、女将は「おやまあ」と笑うだけで仕掛け人を明かすことはしなかった。けれども彼の意見には感謝を伝え、部屋にご意見用紙があるから良ければそこに書きとめていただけないかというので、修はそうすることにした。
「カードゲームを持ってきたから、遊ぶヤツは秋の間に集合な!」
刀が声を掛けている。
あちこちから、行く行く! と声があがる。
腹が膨れて満足そうに部屋に戻る者。
温泉を楽しもうとタオルを手に出ていく者。
夕食を終えた順に、客たちは思い思いの夜を過ごそうと散ってゆく。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
14
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
寝子温泉、謎解きの宿
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月11日
参加申し込みの期限
2013年12月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!