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●玉手箱のありか
【冬の間】
「さあ行こう、健作。
輝きの道の到達点は、この冬の間にある箪笥のようだよ
」
荒井 景貴
と
芽守 健作
の元同級生なふたりが辿り着いたとき、冬の間にはすでに、胡坐をかいた
桜崎 巴
と、部屋の奥にある屏風を調べる
尾鎌 蛇那伊
、箪笥の前で正座する
初島 優
の三人がいた。
「あれ? 何してるんです? ここにいるということは、みなさん謎はすでに解けたんですよね?」
先に辿り着いた者がまだ箪笥に手を付けていない様子なのを見て、健作は首を傾げる。
すると優がちらりと巴を見て答えた。
「そうなんだけどねー。ちょっと待って、って桜崎さんに止められたんだー」
「いやね、こういうのはみんなで開ける方がいいかと思ってねえ」巴は少々ドスを利かせた声を響かせる。それから小声でつまらなそうに。「……にしてもホント遅いね真央のやつ。折角お楽しみを取っておいてあるってのにさ」
そのつぶやきに、景貴は微笑みを浮かべた。
「なるほど。お友だちをお待ちなんですね。じゃあ僕らも待たせてもらおうか、健作」
「そうだね。――待つ間、箪笥を観察させてもらうのは構わないでしょうか?」
メモ帳を手にしたずっと年上の健作の願いに、巴は鷹揚に頷く。
迫力のある子だなあと感心しながら、景貴は健作と一緒にその箪笥を観察した。
箪笥は黒塗りの古びたもので、図体こそ大きいけれど細かい傷や剥げもあり、価値が高そうには見えなかった。全部で十二の引き出しがあり、それぞれの引き出しには明らかに今回の謎解きイベント用に貼り付けられたと思しき木片が貼ってあって、そこに一文字ずつ文字が書かれている。
文字は上から順に、【オ】【タ】【ウ】【ハ】【ヒ】【カ】【ト】【ゲ】【ラ】【ダ】【ヨ】の十一個。
ところが一番下の、一番大きな引き出しだけは文字がなく、鍵穴もないのに鍵がかかっているようで開かないのだった。
「景貴、この箪笥にある文字は、謎解きマップの各ポイントに書かれている文字と同じだね」
「そうだね。うーん、かなり引き出しの数が多いし、何となく昔見た事がある『からくり箪笥』に近いような……一文字ずつ順序よく引き出しを開けたら、何か出てきそうな気がするけど、健作はどう思う?」
「うん。イイ線行ってる気がする。次の問題はどの順序で開けるのか、だな。あ、そうだ――そちらの屏風は、何かヒントになりそうなことはないですか?」
健作が屏風を調べていた蛇那伊に問いかける。屏風には薄墨で、なんとも判じ難い抽象的な絵が描かれていた。適当なインクのしみが何に見えるかというロールシャッハテストのごときそれがいったい何の絵なのか――見覚えがあるような、分かりそうな気もするのだが、いまいちピンと来ない。
蛇那伊はゆっくりと振り返って健作を見ると、肩をすくめて答えた。
「意味深ではあるんだけど、あたしが導き出した答えにはもう、ヒントは必要ないのよね。だからあたしはこの屏風をブラフと判断するわ。……だって、もう、
謎はすべて解けちゃってるでしょ?
」
そのとき、外の方から、賑やかな女の子たちの声が響いてきた。
檜扇 唱華
、
檜扇 舞華
姉妹と一緒に現れたのは、お待ちかねの
後木 真央
だ。
「にゃっふー! お宝はここなのだー? あっ、巴ちゃん!」
その声を聞いて巴は一瞬安堵の表情を浮かべたが、しかしそれをすぐに悪戯めいた笑みで塗り変えた。
「待ってたよ真央。みんなお待ちかねさ。じゃ、いよいよ箪笥の仕掛けを……」
とそこに、もう一組、駆け付けた者たちがいた。カメさんチームだ。
「なんとか間に合ったな」
こうしてみんなが箪笥の前に集まった。
箪笥の引き出しに手を掛けたのは舞華だった。
「正しい順番で開ければ玉手箱が現れる? では【ト】【オ】【ウ】【ハ】とか開けてみましょうか」
順に引き出しを開けてみるが、それぞれの引き出しは空で、何も起こる気配はない。
「まあまあ、よく考えてみなよ。謎解きマップの文字と、この箪笥の文字が同じだってことに、意味がないわけないじゃないか。輝きの道はどのルートを通ってきた? よく見てみな」
巴の助言で、真央がポケットからすっかりくしゃくしゃになった謎解きマップを取り出し読み上げる。
「えっと、最初はカメさんのところだったから【オ】。次が浦島太郎さんで【タ】、春の間に掛けた掛軸裏の鏡で【カ】、トイレの前で【ラ】、夏の間で【ト】、乙姫様で【ハ】……」
舞華は、真央が読み上げる順に引き出しを開けていく。
「脱衣所前で【ヒ】、秋の間を通って【ゲ】、廊下で【ダ】、そんで最後はこの冬の間で【ヨ】なのだ!」
舞華が最後の【ヨ】の引き出しを開けた瞬間。
カタリッ、と控えめな木の音がした。
「鍵が……開いた!?」
舞華はいままで開かなかった一番下の引き出しに手をかけてみた。少し引いただけで、すっと滑らかに動く感覚。振り返って姉の唱華を見る。姉がおだやかに肯いたので、舞華は思い切って引き出しを開けた。
「わ……!」
「ありました……!」
「これが玉手箱……!」
見ていた者たちがそれぞれ嘆息をもらす。
現れた漆塗りの箱は思ったよりも大きく、房のついた赤い紐で括られている。
「さあ、玉手箱が出てきたよ。開けたい奴は、前に出てきな」
巴の声に進み出てきたのは、舞華、真央、景貴、健作、修の五人。
残りの者は遠巻きに見守っており、中には曖昧な笑みを浮かべている者すらいる。
「蓋を開けるのはあなたに譲りますよ、後木さん」健作が真央に笑い掛けた。「一番初めに来てずっとあなたを待っていたそちらの桜崎さんの手前もありますしね」
舞華も、景貴も、修も、それでよいと頷いている。
「……良いのだ?」
「ええ」
「じゃあ、不肖真央ちゃんが行かせてもらうのだ!」
真央が紐をほどき、蓋に手をかけたその瞬間!
「……皆様、それを開けてはいけません!」
サンマさんチームが部屋に飛び込んできて、
天満 七星
が蓋を開けるのを止めようとしたがすでに時遅し!
「うわーい開けるのだああー……ぁぁぁ……
あ?
」
勢いよく蓋を持ち上げた真央の瞳から、みるみる輝きが失せていった。
なぜなら、箱の中に入っていたのは、キラキラ光る金銀財宝などでは到底あらず。
それどころか、ゲームの景品にありがちな、貰ってちょっと嬉しいようなものですらなく。
せめてボカンと煙でも出てくれれば、まだ驚きもあったのだがそれすらもなく。
そこにあったのはただ、箱いっぱいに詰まった、黒や、灰色や、茶色や、白の、毛。
「――なにこれなのだ?」
真央が白い毛を摘まみあげてみると、それはどう見ても、クリスマスに来る赤い服のおじさんに生えているようなしろもので……。
「
ヒゲ……?
」
「あー……蓋の裏に何かかいてあるぞ。なになに……」修が、茫然とする真央の姿に憐れみを感じつつも、蓋の裏の字を読み上げる。「『謎解きご苦労さまでした。玉手箱を開けたみなさん、お宝はヒゲです。どうぞ夕食がおすみになるまで、着けてお過ごしください』……だそうだが」
真央は茫然自失のまま、自分の顎に、そっとそのヒゲを押し当てた。
それを見た巴はとうとう堪えきれずに吹き出した。
「くく……あっはっは! 似合う! 似合うよ、真央!」
「これは……これはどういうことなのだ……?」
「なに言ってんだい。お宝がなんなのか、ちゃんと答えがあったじゃないか。現にその順番で引き出しをあけただろ」
遅れて到着したサンマさんチームの
伊賀 解理
がサンタ髭の真央の顔を見ないように顔をそむけながら、努めて冷静な声で解説した。
「
【オ・タ・カ・ラ・ト・ハ・ヒ・ゲ・ダ・ヨ】
――僕たちが通ってきたルートの文字を繋げると、この言葉になるんだ」
「お宝とはヒゲだよ――お宝とは『ヒゲ』なのですわ」
七星が気の毒そうに言うと、真央は突然暴れ出した。
「みぎゃ~~!! 宝箱を開けるといった人はみんなヒゲになるのだ~~!!!」
◇
謎こそ早々に解けたものの、その他の場所をいろいろ探索していたために遅くなった最後のチーム、
小山内 海
、
桜庭 円
、
御剣 刀
の三人が冬の間に辿り着いたとき、そこはドタバタヒゲパラダイスと化していた。
白いサンタ髭の真央。
黒いダリ髭の舞華。
カイゼル髭の景貴に、顎からモミアゲまで繋がった濃いヴァンダイク髭の健作。
ドワーフ族みたいな茶色の長い三つ編み髭をつけているのは修。
サンマさんチームの大人男子、
斑鳩 遙
も、口のまわりに逆アフロみたいなもじゃもじゃ髭を蓄えている。
クールな白衣の先輩、
坂内 梨香
までが、地面までつきそうな灰色の魔法使い髭なのだ。
「こ、れは……」
海、円、刀の三人はたじろいで一歩後ずさったが、新たなターゲットの登場が見逃されるような状況ではすでになかった。
後方であらまあ、なんて言いつつも、状況を楽しんでいる唱華や七星。
キラン、と輝く捕食者たちの目。
――このあとの惨劇は、推して知るべし。
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笈地 行
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月11日
参加申し込みの期限
2013年12月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年12月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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