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【欠片たち(4)】
運命。ああ、
運命の出会い
!
もちろん、軽々しく口にする言葉ではないと分かっています。女の子が一生に一度、決死の勇気をふりしぼって想いを告げるとか、あるいは全身を電気が走り抜けるような、ビビビッ! という衝撃に思わず口をついて出てしまうとか。ともかくそんな、人生を変えるほどの劇的シチュエーションがあってこそのひと言であるべきでしょう。と、
稲積 柚春
などは思うわけです。
では柚春の場合は? それはもう、ビビビッ! な出会いでありました。
「だってさ。あんなの初めてだったんだ」
運命って、あると思いますか……? に対して、え、あるんじゃないの? なんて、
ウォルター・B
のなにげないお返事ではありましたけれど。あのときのしびれを、熱を、柚春はいまだ忘れられません。きっとずうっと、さめることはないでしょう。
あんなふうに急に、ずずいっと近づいてきて、するりと柚春の内側へすわりこんで。あんなフイうち、ずるいったらない。あの頃はまだ『ワット』でも『ウォルターさん』でもなく、ただの『チョークの先生』だったのに。
「運命はある、なんてハッキリきっぱり言い切っちゃうんだもん。ふつうだったらちょっとくらい、恥ずかしがったりするじゃない? それがあんなふうに真っすぐに」
おかげですっかり、気になってしまいました。目が離せなくなってしまいました。
それからすこしずつ、ちょっとずつ、思い出をかさねて。
「いろんなこと、あったなあ。あんなこと、あったよね」
たとえば春のとある夜。ひょんなことからウォルターと
居酒屋で同席
することになったときなど、お酌を申し出た柚春へ、彼はきっぱりと一線を引きました。それはそう、教師が生徒に酒を注がせただなんて、大問題になってしまいますから。
けれど本来なら飛びこえることのできないその線があったからこそ、柚春は自分の気持ちに気がついたようにも思います。
「あのときのことも……僕は忘れられないな」
たとえば夏のとある日、
偶発的事故
。
キス。くちづけ、接吻、ちゅう、ベーゼ。口吸い? なんと言い換えようとまぎれもなく、言い逃れできないほどに、あれはキスでした。生徒と教師、引かれた線をひと息にとびこえた、アクロバティックな瞬間でした。
「……今思うと、ちょっと恥ずかしいな。あはは」
秘密ね? と彼は言いました。あのとき、彼はどんな気持ちだったのだろう。やっちゃった、と後悔してた? それともどきどきしてくれてたかな? なんにしろ、あのときから柚春の想いもふたりの関係性も、加速度的に転がりはじめたように思います。
たんなるあこがれから恋心へ、内にこもったあたたかい感情に名前がついた瞬間でした。
「あのときから、きっと僕は」
それからの柚春は、それはもう、猛アタック! だって想い人はひょうひょうとしてチャランポランに見えてきっちり大人だし、なによりマジメな教師でした。おいそれと一線をまたいではくれません。それが当たりまえ、あるべき姿ではありますけれど、柚春は止まりません。止まれません。だって気づいてしまったから、出会ってしまったから。どうしようもなく好きな人……そう、運命の相手に!
「恋は盲目、ってほんとなんだね。うん」
思い出ははらはら、降り落ちる枝葉のように重なって、ひとつひとつに想いは宿ります。
彼の秘めた過去へふれて。デートして。想いを確かめて、不安になって。それでも好きでたまらなくて。
「ねえ。聞いてる? ワット」
机につっぷしたままくちびるをとがらせて、つれない彼を見つめます。
ウォルター先生はうーんっとのびをして、ちょっぴり困ったように笑いました。
「聞いてるよぉ、けどここは教員の準備室だし、いつほかの先生が来るかも分からないし。あと僕、いま小テストの採点中なんだよねぇ」
「でも、追い出そうとはしないよね、ワットは」
「ウォルター先生ね」
「ウォルター先生は。それって僕がいることで、少しは居心地よく感じてくれてるから?」
「さあてねえ、どうだろうねえ」
彼はこう見えてマジメ~な教師ですけれど、いかにも厳格な態度でしかめっつらをして居丈高に接したり、あるいは教師としての苦労や疲弊を見せることもありません。
きっと気疲れしちゃうこともあるでしょう。完璧オールマイティ教師だって人間ですから、そりゃあ弱いところだってあるでしょう。そんなところもたまには見せてくれてもいいのにな、と思ったりします。特にこんなふうに、ふたりきりのときには。
「勉強の悩みならいくらだって聞いてあげるけどねぇ」
にっこり顔の彼はまだまだ謎だらけで、ミステリアスで、そこがまた素敵なところでもあって。
昨年の冬。想いを告げた柚春に、彼は引いた線を少しばかり手前へ動かし、柚春を迎え入れてくれました。けれどまだ本当の意味で、彼へとふれることはできていないのかもしれません。ふたりで旅行したり、そろいのリングを買おうかなんて話もしながらに、柚春はいつだってやきもきとしています。
「ね、ワッ……ウォルター先生?」
「うん、なんだい、稲積?」
つつつ、と机の上の彼の指先へふれて、
「あんまり焦らせないでくれると、嬉しいんだけどなあ~?」
つ、つ、つつつ。イタズラな小悪魔を演じてみせる柚春に、
「まったく。仕方がない生徒だねえ」
「あ……っ」
一瞬指先をからめて、きゅ。と結んですぐにはなれて、なにごともなかったように仕事を再開した彼に、柚春の頬はぷうっとふくらみます。
けれど苦笑いを浮かべた彼とせまい準備室で、ふたりきり。それだけでも案外満たされて、心地よくって。ふくらませた頬をすぐにしぼませ、柚春はにへっと口元をゆるめました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月02日
参加申し込みの期限
2024年06月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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