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寝子島高校
こんなにも青い空の下で
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【ハルカミライ】
だから
夢宮 瑠奈
は歌うのです。
全てすべてはハルカミライ。この突き抜ける青空のように、ハルカミライへいくのだろうか?
そろそろ桜も咲き始めるでしょう。そんな季節のとある午後。
あんまりにも空が青くて、瑠奈は桜花寮を飛びだしました。なんだか青すぎて、現実感がないほどに綺麗すぎて、確かめたくなりました。ユメとうつつの境目を。
(もしかしたら、ってときどき思っちゃう。感じちゃう)
あんまりにも不思議なことがありすぎて、瑠奈の高校生活3年間は、まるで夢のなか。学校まで歩いた道も、友だちと勉強した教室も、ひろびろグラウンドも、帰りに買い食いした肉まんのもちもちジューシーも、エノコロ灯台から見た海の青さも、ほんとかな? と思ってしまいます。ふわふわとして、まるでアニメや映画の世界みたい。
だって
天からおっこちてきた神さま
が島中にバラまいた奇跡も、混沌も、不思議なチカラも、にぎやかすぎました。
瑠奈の得たろっこんはささやかなもので、だからこそ現実の寝子島と、ド派手なみんなの能力バトルやらトラブル解決やらをながめているとすこうしばかり、その境界がアイマイになるのです。ボンヤリしてしまうのです。
(まだ、たったの3年なのにね)
3月、もう間もなくにせまった卒業を前にして、そんなふうに惑います。
次に目が覚めたら、瑠奈はスーツを着てシャカイジンとしてお仕事に向かうのかもしれません。もう高校生ではないかもしれません。いつから? 明日から? 明後日、一週間後? いつだったっけ……? もしかしたら、もうすでに?
(な~んて、ね)
桜を見にいこう。きっと綺麗に咲いているだろうから。
ふわふわとして青空の下を歩きます。ああ、なんて青いんだろう。有名な写真家さんがパチリと撮ったとっておきの一枚をぐいーんと引き伸ばして、空一面にぺたんと貼りつけたみたい。
街を歩くと思い出がいくつもいくつも、胸の奥からわきあがってきます。あのお店でののちゃんと肉まん食べたっけ。ピザまん、結局食べ損ねちゃったな。あ、あそこの廃墟でたしか、先輩と会ったっけ。ヘンだけど、不思議だけど、おもしろい先輩だったな。あの岬の向こうにはまだ、ねこたちがいるのかな? かわいかったなあ。あそこの丘から街をながめたよね。夕焼けに染まって、海の向こうまできらきらしてて。寝子島って本当に、本当に、綺麗。
てくてく、すたすた。ときおりステップ、ぴょんっ。心のおもむくままに島中をめぐります。今日はいい陽気で、空気もあたたかくて暑すぎなくて、街歩きにはもってこい。お気にいりのスニーカーもぽいんとはずんで、どこまでも行けちゃいそう。
ふと。
「あれ?」
ぬるい風にのってとどく、歌がありました。すきとおって伸びがよく、鈴の鳴るようで、ほんのちょっぴり調子っぱずれ。アイドルデビューして人前で歌った経験もある瑠奈のそれとくらべるといささかのアマチュア感は否めませんけれど、それでも努力して練習しているのだろうと思わせる、耳に心地よい声でした。
なんだか気になって、瑠奈はその声の主をさがしてみることにします。どうせ今日はぶらぶらするだけのつもりでしたから、少しばかりの寄り道もわるくありません。
それになんだか、聞き覚えがあるような。どこかで耳にしたことがあるような。
「こっち……かな?」
表どおりから裏道へそれて、ちょっぴり薄暗い路地を抜けて、その先へ。なんとはなしに上を見上げたら、
「わあ」
ビルの並びのすき間に細くながくつらなる、天上のブルー。ときおりぷかぷか白い雲。張りめぐらされた電線にさえ風情を感じて、瑠奈はほうとため息をもらしました。
路地の先には小奇麗な、けれど今は使われていないらしい、小さなビルがありました。入り口の扉は半開き、歌声の主はどうやら、屋上にて歌声を響かせているようです。
「お邪魔しま~す」
するりと扉をくぐって入り、ほこりも積もらず綺麗なままの階段をのぼって、やっぱり半開きの扉の向こう、屋上のすがすがしい空気のもとへ飛びだしてみますと。
「……あ」
「あら? んふふ、あたらしいお客さまですね。ごきげんよう、夢宮さん」
お久しぶりです、とかゴブサタしておりましたとかもなく、いつか見たようなマイペースそのままに、
胡乱路 秘子
は瑠奈を呼びました。
彼女はんふふっと笑って、
「いつもここで、歌の練習やボイストレーニングをしているのですけれど。今日は先客の皆さまがいらっしゃいましたもので、ひとつ余興にと、一曲披露させていただいておりました」
「お邪魔してるにゃ」
おべんと広げてくつろぎモード。やんややんや、やってきた瑠奈へおくられる歓迎の拍手はぷにぷにぷに、肉球です。
「胡乱路先輩と……ねこだ! わ~、ひさしぶりだなあ」
「にゃあ~」
二本の足で立ってあるいておしゃべりもする、それは
ねこたち
でありました。瑠奈は目をぱちくり。
「先輩とねこちゃんたちは、ここでなにしてたの?」
「お花見です。ほら、あそこ」
指さす先には、寝子島高校。桜並木に六分咲き、七分咲きくらいでしょうか? ピンクに色づき始めておりました。
「さ、夢宮さんもおすわりくださいね」
「わーい」
屋上に据えられたベンチに腰かけ、ねこたちのお弁当をいくつか分けてもらいます。さっくりとあがったお魚のフライをぱくり。ノンアルコールのワインもいただいちゃいます。
どんちゃん、わいわい。にゃあにゃあにゃおう。
そのうち秘子がもう一曲、歌声を披露。
「わお」
『末明 せれね』の歌でした。せっかくなので、いっしょに歌うことにします。即席アイドルユニットのデュエットに猫たちはたいそう盛り上がり、さらに一曲、もう一曲とアンコール。
桜舞い散る風にのって、歌は寝子島中へと運ばれて、みんなが耳にしたことでしょう。
「画面の向こうにあこがれた、夢宮さんの歌にはまだまだ、届きませんけれど」
ならんで青空を見上げて、秘子はぽつりと言いました。
「少しずつ歩んでゆく今が、とても楽しいんです。んふふ」
「そっかあ。いっぱい練習してるんだね、先輩」
寝子高を卒業して一年ほど、彼女はお仕事をしながらも毎日のトレーニングは欠かさず、どんな形であれ歌をうたいたい、という夢をあきらめてはいないようです。
テレビ画面に見た、あるいは画面に入り込んで体験した、あの不思議な夜たちを経て、謎めくストーリーテラーと呼ばれた彼女は今、現実に足をつけて進んでいます。まあ、すっかり満腹になっておねむなねこたちの姿はちょっぴり、非現実ワールドに片足突っ込んではおりますけれど……ともかく目の前で、たしかに彼女は瑠奈へと微笑んでいます。
ユメとうつつの境目なんて、あってないようなものかもしれません。瑠奈は空を見上げて思います。そう、
こんなにも青い空の下で、だれもかれもがいっしょに、同じ時を歩んでいるのですから。
そのことにようやくにして気がつくと、瑠奈はすっと立ち上がります。
「……行かれますか。夢宮さん」
「うん。先輩とおなじ。あたしだって、立ち止まっていられないから」
「んふふ。そうですね。きっとそう……わたくしも、夢宮さんも」
きっとまた、こんなふうにどこかで出会うこともあるでしょう。道がまじわることもあるでしょう、そのときを信じて、別れの言葉もなく、瑠奈はただゆっくりと歩き出しました。
ハルカミライへ向かって。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『こんなにも青い空の下で』、リアクションをお届けいたします。
らっかみ!の一区切りの目途も見えてきたとのことで、墨谷のシナリオの思い出を振りかえってみようというお話でした。
私が最初に出させていただいたシナリオは、2014年2月16日公開の『ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~死亡申告書、発行します』でした。
同時にNPC、胡乱路 秘子ちゃんを初めて登場させたシナリオでもありました。一発目ということで当時はイラストもありませんでしたけれど、おかげさまでとても反響をいただけまして、気にいっていただけたとのことでその後のシリーズにもつながりました。
MFS!は自分でもひときわ思い出深いシリーズになりました。今見るとつたないところもありながら、やりたいことは全部やりきったと思います。
ほかにもいろいろやらせていただきました。
『寝子島少年科学団』。
『アルク』シリーズ。
『悪徳』シリーズ。
星幽塔にもたくさん関わらせていただきました。
あとは、『猫様ゲーム』とか。
『魔女の咬み痕』シリーズとか。
プレイヤーさまのアクションからシリーズに発展した『ねこだい文明』とか。
『カプセルギア』も。
『クランク・イン』も、気にいっていただけているようでうれしいです。
最近では『LIQUID』もですね。
振り返ると節操がないラインナップですけれど、どれもお気に入りです。
そうそう、ホワシナも何度か執筆させていただきました。とっても光栄でした!
らっかみ!でマスターをやらせていただいて、今年で10年目です。シナリオの総数も200をこえました。多ければいいというものではありませんけれど、それでも、頑張ったなあと自分で思える目安にはなっているかなと思います。
ただやっぱり、いろいろなことがありつつもここまで続けることができたのは、いつもご参加いただけるプレイヤーの皆さまのおかげです。本当にそれがすべてだと感じています。
ファンレター、とてもとてもとても嬉しいです! なかなかお返事をお伝えすることもできませんけれど、めちゃくちゃ力になっています。ちょっとくじけそうなときなどに読み返して、パワーを復活したりします。いただいたお言葉で、託していただいた想いで私自身も、少しずつ成長することができたと思っています。
そんな皆さまのお言葉が自分のなかへと積み重なって、次のステップへとつながっているのだとも思います。
本当に本当に、感謝しかありません。
と、区切りはつくものの、らっかみ!はまだ続いていくようでして。墨谷もできるかぎりはシナリオを出し続けていきたいと思っております~。
皆さま、これまでたくさんのシナリオにご参加いただきまして、本当にありがとうございました!
そしてこれからも、よろしくお願いいたします~~~!
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月02日
参加申し込みの期限
2024年06月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月09日 11時00分
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