this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
こんなにも青い空の下で
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
14
つぎへ >>
【欠片たち(2)】
高校生活もあとわずか。卒業を前に、ちょっぴり暇をもてあました
万条 幸次
。大学進学といってももとよりひとり暮らしで、マタ大の寝子島キャンパスだってすぐ近くですから、引っ越したり家電製品やら生活雑貨やら買い揃えたり、期待と不安の混ざりあうなかでの新生活の準備なんてものもありません。
なにかするべき? 転機にふさわしい、なにかこう……たとえばペンケースの中身をひととおり新調して、入れ替えてみるとか。部屋の模様替えをしてみるとか。服でも買いに行こうか? 大学生活にふさわしく垢抜けたフレッシュなよそおいにイメージチェンジをはかってみるとか。
なんてことを思いながら、朝の身支度に洗面所の鏡の前へ立った幸次はふと、そこに映る顔がどうにもやぼったく思えてしまい、顔をしかめました。まだ寝起きだからというわけではなくて、前日の夜にちょっとばかりよふかしをしてしまって目がはれぼったいわけでもなくて。
「髪、伸びたなあ……」
そういえば、最後に切ったのはいつだっけ? いつもは1000円でカットだけしてくれるお手軽リーズナブルな床屋さんでととのえてもらうところですけれど、ふと思い立って、
「自分で切ってみるか」
美容院でカリスマ美容師にクール系無造作ヘアを演出してもらうでもなく、さわやかなツーブロック大人ヘアに挑戦したいわけでもなく、ほんのちょっぴり切りそろえるくらいなら、1000円払うまでもなく自分でどうにかできそうです。
思い立ったが吉日。
「よし、やってみよう」
はさみは散髪用ではなくそのへんにあったやつ、いつも封筒をあけたりするのに使っている、100円均一ショップで買ったフツーのはさみですけれど、まあなんとかなるでしょう。たぶん。
「あ、花遊。髪切るから、ちょっとおとなしくしててな。あぶないからさ」
にゃーん? 愛猫の
花遊
は幸次の足にネコパンチをびしばしやって、あそべ! かまえ! と今日も元気いっぱい。とはいえ刃物をあつかうわけですし、万一手もとがくるったりしてもいけません。ちょっと離れたところのお気に入りのクッションへぽすんと置いてやって、いざ散髪。
にゃー、にゃー!
「うん、分かったから。ちょっと待ってて、いまいそがしいから……ええと、このへんかな」
すこうしキンチョー、そろりそろりと刃先を前髪へ差し入れて、ひとつ深呼吸。気持ちを落ち着けてから、
にゃーーー!!
「うわあ!?」
ちょっきん!
「び、びっくりした! 花遊、なんで突然体当たりして……あっ。忘れてた」
にゃあにゃあ、にゃおう! 憤慨もそのはず、花遊の朝ごはんを用意してあげるのをすっかり失念しておりました。
「ごめんごめん、今あげるからさ。そ、そんなに怒るなよ」
ぷんすかにゃー。
いつものフードをお皿へ投入してやって、さっそくはぐはぐと夢中で食べはじめた花遊に苦笑い。
気を取り直してもう一度鏡へ向かったところで、
「……えええええええええ!?」
前髪右半分、そっくりぱっつんと無くなっていることに気がついたのでした。
ごはんをあげるのを忘れていたわけだし、花遊を責めるのも酷というもの。それにすこしの間違いでケガをしていた可能性もなきにしもあらず、花遊が自由に出入りできるところで刃物をあつかう自分のウカツさも、反省のしどころではありました。
その後、いくらかマシにならないものかとさらにハサミを入れてみたものの解決にはいたらず、自分でいい感じにととのえるのは難しいと判断。結局、いつもの1000円カットをたよることになりました。
「まあ、自分のせいだし仕方ないよな……はあ、前髪留めるヘアピンももう必要なくなっちゃったな」
赤いヘアピンはしばらくお役ゴメンです。かわりといってはナンですけれど、前髪にさえぎられることなく額に感じるすずしくてさわやかな風は、幸次にあたらしい季節のおとずれを予感させました。空は晴れわたり雲ひとつなく、青々として、おデコに陽光浴びながらこうして道を歩くのもなかなか、これはこれで悪くありません。期せずして、春からの新生活に心機一転、イメチェンを果たすことができたとも言えましょう。
ある意味それも、花遊のどーん! 体当たりのおかげ、かもしれません。
「今夜のごはんには、ちょっといい缶詰でも開けてやろうかな」
なんて思いつつ、幸次は床屋さんの扉をくぐりました。
お手軽1000円カットといっても、長年この街で腕とハサミを振るってきたベテランです。自分では取りつくろいようもなくガタガタになってしまった幸次の髪を、それはそれは見事で自然なショートヘアに仕立ててくれました。さすがプロ! まあそりゃ、シロートのハサミさばきとは違いますもんね。
明日どんな顔して学校いけば……といった不安からも解消され、仕上がりに満足して床屋さんを出たところで。
「っと」
「あ、すみません」
「いえ、だいじょぶっす。こっちこそすんません」
おそらく自分よりふたつみっつは年下の、まだ中学生でしょうか?
少年
とぶつかりそうになり、幸次はぺこりと頭を下げました。
ちょっとしたすれ違いで、すぐに男の子は去っていきましたけれど、
「なるほど。あんなふうに見えるのか」
ちょうど今の幸次と同じくらいのショートカットで、年下ながらに彼は垢抜けてフレッシュに見えました。イマドキの中学生はすごいなーと思うと同時に、なんだか幸次も自信がわいてくるような気がします。
春からの新生活では、きっとあたらしい出会いもあるでしょう。よき出会いにあたらしい自分として、きっと新鮮な気分でのぞむことができるでしょう。
「よーし。がんばるぞ! と、その前に」
まずは花遊へのお礼をば。幸次は行きつけのペットショップで、普段は手が出ないような少々お高い、けれどおいしくって健康にもよくっていうことナシ! とのうたい文句の猫缶を買い、幸次は鼻歌まじりに帰り道を歩いてゆきました。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
14
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
こんなにも青い空の下で
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月02日
参加申し込みの期限
2024年06月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!