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空はうっすらと夕方の色に移り変わっていく。
いつもと同じ旧市街の街並み。
白柳 さえ
は、自身が生まれ育ったその街を友人の
浮舟 久雨
と二人で歩いていた。
芸術科と普通科とでクラスも専攻も違う二人であったが、陶芸体験授業をきっかけによく話すようになった仲である。
「ここがよく行くお蕎麦屋さん! かも南蛮がおいしいんだよ」
今度行こうね、と笑いかける白柳に、彼女の隣にいる浮舟は頷く。
「ああ、楽しみにしてる。……それにしても、今日だけで行きたい店がだいぶ増えてしまったな」
困ったように、だけどやっぱり嬉しそうに微笑みながら言う浮舟は、今日見て回った店を指折り数えながら言った。
蕎麦屋以外にも、お豆腐屋や和菓子屋、定食屋などなど。今日は、島育ちの白柳がまだ寝子島に来て日が浅いという浮舟に島の案内をしてくれたのだ。地元民だけあって、白柳が教えてくれる店はどれも美味しそうなところばかりだ。
「あ、あとはね、ここのお花屋さんもよく行くの。きれいにラッピングしてくれるんだよね」
そう言ってふんわり笑う白柳。女の子らしい彼女の雰囲気に花はよく似合う。陶芸の授業でも花瓶を作っていたくらいだ、きっと家ではよく花を生けているのだろう。
「花屋を教えてくれるなんてさえらしいな。ありがとう、ここも覚えておく」
「うん、きっと浮舟さんも好きなお花が見つかると思うよ」
花屋に並ぶ白いスイートピーを指先でそっと撫でながら白柳は言った。その手つきはとても優しい。本当に花が好きなのだろう。
色とりどりの花の眺め、そのかぐわしい香りを楽しんでいるときだった。
ぐう、とどちらともなくお腹の音が鳴る。その間の抜けた響きに二人は思わず顔を見合わせ、笑顔を見せた。
「いろんなお店見てたらお腹空いてきちゃったね」
「ああ、今日はたくさん歩いたしな。どの店も美味しそうだったし」
時刻はちょうど夕方。寮に戻っても夕食の時間まではまだあと少しあるだろう。
「そうだ、じゃあコロッケでも食べよっか。安くて美味しいところがあるんだよ」
白柳がぽんと手を叩きながら提案する。下町の買い食いの定番メニューであるが、なかなかバカにはできない。揚げたてのさくさくとした衣に、ほくほくのじゃがいもとひき肉。優しい味付けは癖がなくまろやかで、そして何より安い。
空腹の浮舟にもちろん異存はなかった。むしろ食べたい。
「コロッケか、いいな」
「よし、そうと決まれば!」
私も久しぶりに行くから楽しみだな。そう言って笑う白柳の顔は、本当に楽しそうだった。
白柳の言うコロッケの店は、どうやら寝子生の間ではちょっとした評判になっているらしい。店の前に着くと、見慣れた制服の生徒たちが集まっているのが見える。
「へえ、人気なんだな」
「この店はおいしくて安いからね!」
そう言うと、白柳は慣れた様子でコロッケを二つ注文する。
「はいはい、二つね。さっきちょうど揚げ終わったんだよ」
コロッケ屋のおばちゃんが、人の良さそうな笑みを浮かべて二つコロッケを手渡した。
紙の袋越しに持つコロッケはまだ暖かい。ぱく、と一口食べればよく揚がった衣の食感が、そしてほくほくのじゃがいもの味が口いっぱいに広がった。
「あ、あつ……!」
「ふふ、あつあつだね。でもおいしい!」
普段はクールな印象のある浮舟がはふはふとコロッケを頬張っているのを見て、白柳は思わず笑う。
一口目をごくりと飲み込むと、浮舟も照れたような笑みを見せながら言った。
「買い食いはあまりしたことなくてな。いつもまっすぐ家に帰ってたから」
「私も普段はそんなに食べないんだけど……でも、友達と食べるとやっぱりおいしいね」
浮舟の言葉に、白柳もそう言ってはにかんだ。
放課後の時間、隣を歩く友人、ささやかな食べ歩き。そのすべてが新鮮だった。普段彼女がまっすぐ帰宅してしまっていたこの時間にはこんな魅力があったんだな、と横でコロッケを頬張る白柳を見ながら浮舟は顔をほころばせた。散策に誘ってくれた彼女には感謝しなければいけない。
「あ、そうだ。あのね、最後にもう一箇所、ぜひ見てもらいたい場所があるの」
ごくりとコロッケを飲み込むと、白柳は空を見上げながらそう言った。
「ああ、もちろん。どこに行くんだ?」
「えへへ、それは着いてからのお楽しみ」
いたずらっぽく笑って言うと、こっちこっち、と白柳は上機嫌に歩き出した。
ピアノの練習をしていたら、いつの間にかだいぶ時間が過ぎていた。
六月という季節柄のせいか、晴れていてもピアノの音色はどこか湿っている。一般人にはまず分からないその些細な音、タッチの変化にわずかに眉をしかめつつ、
霧生 深雪
は椅子から立ち上がった。
(今日はなんか調子乗らねぇな……帰るか)
カバンを持って校舎を出ると、うっすら夕方になりつつ空が見える。久しぶりの晴れだな、と大きく伸びをしながら歩く彼は、校門の辺りに見慣れた人影を見つけた。
「深雪ー! 迎えに来たぞー!」
大型バイクに跨って手を振っているのは、訳あって現在寮に同居している
霧生 渚砂
であった。
「どうしたんだよ、そのバイクは」
「免許取ったんだ」
渚砂のもとへ向かいながらそう尋ねると、彼は事もなげに言葉を返す。
身元不明でも住所があれば免許取れるんだな、と別のところに感心しながら深雪はしげしげとそのバイクを眺めた。
「なかなか可愛いだろ、これ」
「……可愛いか? まあカッコいいとは思うけど。……で、わざわざ迎えに来たのはこれを見せびらかすためか」
深雪の言葉に、それもあるけどー、と笑いながら返す渚砂。
「ちょっと夏服がほしくなってね。買い物に付き合ってくれ」
深雪の服はどうにもサイズが合わなくって、とまったく悪気なく言う渚砂に、深雪は小さく舌打ちする。
「悪かったな、小さくて」
「あ、拗ねた」
「拗ねてねえ!」
すらりとした長身の渚砂と比べて、まだ成長段階なのか深雪の背丈は平均的な男子の身長よりもやや小柄である。服くらい着回せばいいと考えていたのだが、深雪の服はことごとくサイズが合わなかったのだ。
「しかたねーな、じゃあシーサイドタウンまで買いにいくか」
そう言って歩き出そうとしたとき、ふと妙な視線を感じて深雪は後ろを振り返った。
……が、その先には誰もいない。
気のせいか、と再び前を向くと、渚砂も何かを感じたように周囲を見回している。
「今、なにか気配がしたような気がしたけど」
「……気のせいじゃねえの」
わざと何でもないように深雪は言う。他校の生徒に絡まれることが少なくない深雪には、つけられるような心当たりは残念ながらいくつかある。が、いちいち気にしていても仕方がない。
(それに、渚砂もいるのにトラブルに巻き込まれるのは嫌だからな)
ふう、と一息つくと、気を取り直してシーサイドタウンまで歩き出す。
困っていたから拾っただけ、のつもりだったが、なんだかんだ渚砂とは気が合うし一緒にいて居心地もいい。
今では大切な友人の一人だ……とは、本人には口が裂けても言わないけれど。
そんな二人を後ろからこっそり眺める一つの影があった。
「ふふふ、さすが霧生。僕の視線に気づくとは」
電信柱という実に古典的な物陰に隠れてふふふふふと笑みを漏らすのは、赤毛の少年
ロベルト・エメリヤノフ
である。
美しい少年に愛を注ぐ彼は、今日も今日とて
霧生 深雪
のストーカー行為に励んでいた。
「どうやら今日は二人で服を買いに行くみたいだな。シーサイドタウンに行くとなれば、恐らくあのケーキがおいしい喫茶店に立ち寄るはず……」
これまでの観察をもとに、おおよその深雪の行動は予測できる。
「待ち伏せしていたらまたストーカーだなんだと文句言われるだろうから、ここはうっかり鉢合わせてしまった作戦でいくか」
にやりと一人ほくそ笑むと、ロベルトは二人と遭遇しないよう迂回するルートでシーサイドタウンを目指すのだった。
一方、チュックマイマンで雑貨を見ていた
十文字 若菜
、
浅沼 柳司
、
弓弦原 譲
の三人も星ヶ丘の街を歩いていた。
目指す先は教会――そう、十文字が憧れているステンドグラスを皆で見に行こうという話になったのだ。
「さっすが星ヶ丘は豪華やな。金持ちそうな家ばっかりやん」
感心したように言いながら、そういえば、と浅沼は弓弦原に尋ねる。
「譲は寮はどこなん? それとも実家暮らし?」
浅沼の問いに、弓弦原は小さく首を振る。
「いや、寮だ。星ヶ丘寮に住んでいる」
弓弦原はその生い立ち故に母と妹から距離を置くように寝子島へと引っ越してきた。事情はあれど実家は資産家なので、星ヶ丘の寮で暮らしている。
「げ、先輩も譲も星ヶ丘かよ。すげーな」
「別にすごくないよ。……あ、でも教会の近くに住めるのは嬉しいかな。ほら」
浅沼の言葉に答えながら、十文字は足を止めて前を指し示した。
そこに建っていたのは、寝子島が誇る星ヶ丘の教会。ちょうど6時を迎えたのか、上のほうでは重々しい鐘が鳴っている。
教会に足を踏み入れると、六月だというのに空気は少しひんやりとしていた。その荘厳さも相俟って、板張りの床を歩きながら三人は自然と居住まいを正す。三人の他に参拝者は誰もいない。
教会に入ってまず目を奪われるのは、やはり壁を彩るステンドグラスであった。夕焼けの陽光を通して、グラスは柔らかな光を教会の中に投げかけている。その神々しくもあり、けれどどこか暖かな光は息を呑むほど美しい。
「この時間がね、一番きれいなの」
その光を愛おしそうに見つめながら、十文字はそう言った。
「……ああ、すごくきれいだ」
浅沼も弓弦原も、心を奪われたようにその光を見つめている。そんな二人の表情に、十文字は嬉しそうに微笑む。
「私はやっぱりこのステンドグラスを作りたいの。たとえどんなに反対されても……」
絶対に諦められない、私の夢だから。
十文字の言葉に、夢かぁ、と浅沼は言葉を漏らす。
「柳司くんにはどんな夢があるの?」
「俺、警官になりたいんです。まあ、なりたいつってもじいちゃんの背中追っかけてるだけなんですけど」
尋ねられた浅沼は、かすかに気恥ずかしそうに笑いながらそう言った。一見怖い印象をあたえがちであるが、浅沼はその実明るく面倒見のいい性格をしている。そんな彼の性格を知っている十文字は笑顔を見せて頷いた。
「素敵ね、きっと柳司くんならいい警察官になるはずよ」
十文字のまっすぐな言葉に、浅沼は照れたようにはにかんで礼を言う。
そんな二人を、弓弦原はどこか一歩引いたところで眺めていた。
(夢、か……)
互いに夢を語る二人の表情は、弓弦原にとってはまぶし過ぎて思わず視線を下げる。
将来を見据えて芸術や体育を学びに寝子島高校を訪れた二人と違い、彼にとってこの場所はただの逃避先だった。確執を抱えた母といびつな愛情を向けてくる妹から逃れたい一心で選んだに過ぎない。ここにいる理由は、ただそれだけ――
(俺にははっきりとした夢なんてない。でも、それならせめて……)
どこか思いつめた表情をしている弓弦原の肩を、浅沼が唐突にばしーんと叩いた。
「きゅ、急に何をするんだ!」
突然のことに弓弦原がずれた眼鏡を直しつつ顔を上げると、ぐい、と浅沼の顔が近づく。
「……ステンドグラスの話してるときの先輩、すっげーキラキラしてるな」
譲が彼女にするんもよう分かるわ、と。
その言葉に、弓弦原は思わず目をしばたかせた。
「……は?」
訳が分からない。からかっているのだろうか。
「先輩の彼氏は浅沼だろ? なんで僕が……」
いぶかしんでそう言うと、今度は浅沼が素っ頓狂な声を上げて驚いた。
「はぁ? 俺が先輩の彼氏?」
声がでかい! と弓弦原が制したのも手遅れだったようで、ステンドグラスに見惚れていた十文字もさすがに気づいたようでこちらに顔を向ける。
「え、どうしたの。何の話? 彼氏がどうとかって……」
「あ、い、いや……その」
そこで男子二人は、ようやく自分たちが内心抱えていた疑問を口にした。
こいつって十文字先輩の彼氏じゃないの、と。
その言葉に一瞬きょとんとした表情を浮かべたあと、ええええ?! と心底驚いたように十文字は声を出した。
「ち、違うわよ! 柳司くんも譲くんも友達だってば! ふたりともそんな勘違いしてたの……?」
あわあわと慌てながら十文字は必死に弁解する。
二人は気の合う後輩であり友人である――のだけれど。
突然そんなことを言われてしまえばつい意識してしまうのも無理はない。今まで夢一直線で色恋沙汰に疎かった十文字にとって、この手の話題のうまい切り返しなど出来るわけがなかった。
頼もしく男らしい浅沼と、クールだけどどこか放っておけない弓弦原。
(そういえば二人ともカッコいいよね……ハッ、違う!)
自分の気持ちを必死に制しながら、十文字は赤くなる頬を押さえて言った。
「……と、とにかくそれは誤解だから!」
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なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月26日
参加申し込みの期限
2013年11月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月02日 11時00分
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